マラソンレポート

エピローグ

『人間は、赤ん坊として生まれた瞬間から、死に向かって歩きだしている』　何かの小説に書かれていた一節だと思います。凄くショッキングな言い回しですが、これは当たり前の事なんですね。もしも人生に定められた期間があるのならば、生まれた瞬間から、終焉の日に向かってカウントダウンは進んでいきます。これを読んだ時はイマイチ、ピンと来なかったのですが、マラソンを始めてから、良くこの言い回しが頭の中に浮かんできます。『スタートを切った瞬間からゴールへ向かってのカウントダウンが始めっているんだ!!』　『遅くたって前へ進んでいれば、ゴールは必ずやってくるんだ!!』　そう信じて、どんなに辛くても前へ進んできました。あまりにも目標が遠くて、本当に進んでいるのか、不安になる事もありましたが、いつもゴールは、やってきました。

サロマンブルー1000kmウルトラマラソンは、楽しい事ばかりではありませんでした。辛い事もたくさんあったし、辞めたいと思った事も数知れず・・・　レースを投げ出す寸前まで行ったことだって・・・『なんで、こんなに大変な思いをして、走っているんだ』、『俺、本当は走る事が、そんなに好きじゃないんじゃないか』と自分を責めた事だってありました。でも誰に強制されたわけでもなく、自分で選んで進んできた道。楽しまなきゃ損だぞ!!　楽しめなきゃ負けだぞ!!と自分に言い聞かせて続けてきました。人並み外れた速度で走る事は出来ませんが、続ける事だけは出来ました。気持の持ち方次第で、辛い状況の中から楽しみを見出す事もできました。

今、ゴールしてみて思うのは、楽しかった事から、辛かった事を差引いてみたら、随分とプラスになっていると言う事です。人生の終焉の日、同じように、プラスであれたらなぁ・・・そんな風に思ってます。

　　おもしろき、ことも無き世を、おもしろく
　　すみなすものは、心なりけり　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜高杉晋作＆望東尼＞

多くの人に支えられ、ここまでたどり着けた事に心から感謝です。
有難うございました。

2011　レース結果
　　　　Sprit　　　Lap
Start　　　　　　 0:01:58
10k 　 00:55:13 0:53:15
20k 　 01:49:20 0:54:07
30k 　 02:43:56 0:54:36
40k 　 03:41:35 0:57:39
50k 　 04:48:32 1:06:57
60k 　 05:57:57 1:09:25
70k 　 07:12:59 1:15:02
80k 　 08:25:03 1:12:04
90k 　 09:34:26 1:09:23
Finish 10:46:42 1:12:16

サロマンブルーまでの軌跡
2002年 12時間52分00秒　※初出場でｻﾛﾏの洗礼を受ける
2003年 11時間28分17秒　※雨のｻﾛﾏ
2004年 11時間48分04秒　※一緒にｺﾞｰﾙ
2005年 10時間09分50秒　※ﾜｰﾙﾄﾞｶｯﾌﾟ共催
2006年 10時間48分27秒　※お腹壊して大ﾋﾟﾝﾁ
2007年 09時間23分01秒　※ｻﾌﾞ10達成!!　快心のﾍﾞｽﾄﾚｰｽ!!
2008年 11時間14分44秒　※絶不調・・・　あわやﾘﾀｲﾔ
2009年 10時間25分24秒　※霧のｻﾛﾏ湖
2010年 10時間48分21秒　※完走率50%以下　苛酷なｻﾛﾏを乗り越えて
2011年 10時間46分42秒　※ｻﾛﾏﾝﾌﾞﾙｰ達成!!

2012年へ続く・・・？