[[[ サロマンブルーを目指して・・・ ]]]
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サロマンブルーまであと1日?


レース前日は前年と同じく釧路空港から入った。空港でレンタカーを3台借りて分乗し、まずはゴール地点の常呂町へと移動した。距離にして170km3時間のドライブ。天候は晴れ時々曇りだったが、予想以上に気温が低く、半そでシャツでは過ごせないほどであった。途中、道の駅あいおいに立ち寄り、熊焼きなるものを食べた。熊を焼いた訳ではなく、要は、たい焼きの熊バージョンだ。常呂町では、いつものレストハウス常呂でご当地メニューとして定着しつつある北見塩焼きそばと、オホーツク干貝柱塩ラーメンを食べた。食後はいつものようにゴール地点の視察と、サロマンブルーの足型見学。ゴールゲートをぼんやりと眺め、翌日、ここへどんな状況で戻ってくるのだろうか?そんな想像を膨らませつつ常呂町を、あとにした。

    
  
熊焼き(羆は小倉、白クマは白餡)     オホーツク干貝柱塩ラーメン

    
  
北見塩ヤキソバ                同行メンバーの足型

次に向かったのはスタート地点となる湧別町の受付会場。コースを逆走する形で下見を兼ね、過去の思い出を振り返りながら、車窓を眺めて移動した。受付会場へ到着し、ナンバーカードの引き換えを行うと、スタートの瞬間が近づいてくるのを実感する。逆に言えば、この時までは観光しているような穏やかな気持ちでいられる。しかしながら、そんな悠長に構えていられるようになったのは、ここ数年の話で、以前は出発前から神経質すぎるぐらい緊張していたものだった。

    
  サロマ湖の100kmは、ドラマだ。       来年はここで受付
!?

受付会場の体育館には、たくさんの応援FAXが送られてきていた。チーム宛てのもの、私個人宛のもの、ひとつ残らず全て探そうと夢中になってFAXを読み漁った。読んでいると送ってくれた人の思いが伝わり身体が熱くなっていくのを感じた。すべてのFAXに目を通したあとは、翌日、ゴールする瞬間に読み上げて貰うメッセージを提出した。

    

    
  他にもたくさんの応援FAXが・・・(感謝)

さらに受付会場では、完走した時にのみ注文が成立するフィニッシャーTシャツを注文。ここのところ手を出さない品だったが、今年はサロマンブルーが掛かっているという事で記念に注文してみた。例年通り、ひと通りの行動を済ませ受付会場を離れた。空からは時折ポツポツと小雨が落ちてきたが、遠くの空は青く、大きな天候の崩れは無い事が予想された。

湧別町の受付会場を後にして向かったのは、滞在先の紋別プリンスホテル。このホテルには、2006年からずっとお世話になっている。今年で6回目。気のきいたスタッフがチェックインすると翌年の予約を確認してくれる。『来年も同じ部屋数で宜しいですか?』この問い掛けに、『宜しくお願いします』と即答してしまうというのは、もはや紋別は“行く場所”ではなく“帰る場所”になっている事を意味する。『今年10回目ですか?頑張ってくださいね』という励ましの言葉が妙に嬉しかった。

あらかじめホテルへ連絡しておいた通りの部屋割で、すばやくチェックインし、夕食の場へと移動した。今年訪れたのは、オホーツクパレスのマリーナというレストラン。13名という大所帯であったが快く受け入れて貰えた。私が注文したのは、オホーツクホワイトカレー。これも紋別のご当地メニューだそうだ。見た目はシチューなのだが味はカレー。具がたくさんのっていて、とても美味しかった。釧路から紋別までの長い移動による疲労からか、なんとなくビールを飲みたい衝動に駆られたが、ぐっとこらえた。

   

    
  
オホーツクホワイトカレー              ソースカツ丼

食後は長居をせず、レストランを後にした。ホテルへ戻る道すがら、はまなす通りという繁華街が目にとまったので、通り抜けてみる事にした。漂ってくる雰囲気はまさしく昭和。小泉今日子のヒットソングが有線放送から流れ、昭和の映画に出てきそう古びた居酒屋やスナックが数多く立ち並ぶ、昭和そのもののような空間だった。いつかゆっくりと紋別を訪れる事があれば、足を踏み入れてみたい店がいくつもあった。

    

それほど長くは無いはまなす通りを通り抜けると、翌日の朝食を買う為にセブンイレブンへ立ち寄り、仲間たちと別れて部屋へ戻った。翌日は2時起床。3時15分出発。素早く温泉に浸かり、ベッドへと潜り込んだ。いよいよ明日だ。長年あたため続けてきた1つの夢が完結しようとしている。

  

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写真協力:M.fukuda