コメント
03/06/05
源泉地は「くろがね小屋」の近辺にあるそうです。ここまで歩いていけば硫化水素臭に出会えるのかも知れませんね。 |
「東京には空がない」と嘆いてみせたのは智恵子であるが、なるほど安達太良山には大きな青空が広がっていた。
岳温泉からクルマで20分ほど、快適道路をさらに上ると、あだたら高原リゾートに着く。大きな駐車場は満車状態、6人乗りのゴンドラリフトはフル回転。しかし、酸性泉に浸かってみようかという物好きは、それほど多くないらしい。
眼前に広がるゲレンデを見て分かる通り、このホテル、スキーリゾートホテルなのだ。ロッカーだけはたくさんあるが、お風呂の方は内湯と露天が男女各一、対等の造りである。
風情に乏しい内風呂ながら、ゴボ、ゴボッと湧き出すお湯は、大地の息吹を伝えてくれる。酸っぱいお味は当然として、異臭なし。
ダンナはきっと、水虫退治に励んでるだろう。ワタシはあんまりお肌をさすらなかった。ズルッと剥けちゃあ、ヤダからね。
露天は熱いよ〜! この熱さは微妙なところで半端じゃないよ。窓外の自然は無粋な目隠しのため、お湯に浸かりながらじゃ楽しめない。木立の中から、誰が覗き見るんだろうね。
玉川温泉、草津温泉、須川温泉などなどと、そうそうたる名湯、いずれ違わず酸性泉。草津、須川あたりでは、ワタシの大好きな硫化水素臭が迎えてくれるが、ここの温泉、玉川同様、素っ気なし。
遊離硫化水素ゼロ、硫酸イオンが93.50ミリバル%というからさもありなん。もっと元気のいいお湯かと期待して来たんだけれど、微温湯同様おとなしい。これじゃあ、岳温泉に着いた頃には、コロコロの真ん丸い湯になっているに違いない。
安達太良山は火山だよ。にも関わらず、硫黄分の絶対量が少ないのが不思議でならない。智恵子さておき、「安達太良山には腐卵臭がない」と悲嘆に暮れるは、このワタシ。
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