人生の指南役
行儀が悪い
これは先輩の先生のはなし。
小児科の心臓の先生だった。冬場の寒いときに白衣のポケットに手を入れていた。
僕の目線が気になって、多少バツが悪かったのか、ご自身で解説してくれた。
「行儀が悪いと思っているんだろう?」
「これは寒いから暖をとっているのではない。一緒にステート(sthetoscope)を握って、ポケットで暖めているのさ。」
「診察の時に、冷たい聴診器をあてられたら、患者さんは冷っとしてドキッとするでしょう?だから、手で暖める。子供はそれで泣くこともあるからね。子供は泣かせてしまうと診察にならないからな。泣く前にいかに診察を情報を収集するのかが、小児科医の腕の見せ所さ」
なるほど、これもProfessionalの技のひとつと感心させられた。