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人生の指南役

がんで死ぬということ

がんと宣告されて、平気でいられる人はいないよな。

でもある先生が言っていた言葉がある。
真実だとも思う。
「癌で死ねるんだから幸せだよ。だって、残された時間がまだあるんだもの」
人はいつかは死ぬ。

つい最近知り合いの方が突然死した。ある大学の外科教授。現役で手術もされていた方だった。
学会に参加するはずなのに、会場に来ない。関係者がホテルに確認すると部屋で亡くなっていた。
解剖されたが、原因はわからず、「突然死」とのことであった。疲労との関与もあるのではとのことだった。

先の先生は心臓血管外科医。
診療するのは大動脈瘤破裂などの救急患者が多い。もちろん助けられる方もいるはずだが、救急車やヘリコプターで搬送された時にはショック状態で、手を尽くせぬ方もいる。そういう方は家族と別れもできない。家族も突然のことで気持ちの整理がつかない。突然命を落とすということはやりきれない気持ちを残すのだ。
一方がんの症例の場合、進行がんでもある程度の期間は命をつなぐことができる。その際、期間は短くても自分の人生の整理や家族へ気持ちを伝えることはできるあろう。
その時間の有無はご本人にとっても、ご家族にとっても大きな違いだろうというのである。

がんと診断されて、5年10年生きられる方もいる。
3か月生きられない方もいる。
人生はendlessではない。
残された期間をいかに有用に過ごすのかということを考えるのが大切なのである。
そのためには治療を選んで、病気と闘うこともまた、自身の生活の質を高めるために、治療を断念するという選択もあるのかもしれない。
大切なことは残された期間を如何に有意義に過ごすかということなのだ。

がんで死ぬということ