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人生の指南役

主治医とは

糖尿病で有名な順天堂大学の河盛教授っているんだよ。知ってる?

「いいえ」
いくら高名な先生でも研修医だから名前までは覚えていないのも仕方ないよな。でもきっと、顔や論文は見たことあると思うよ。有名な先生だからね。

昔、先生の講演を聴いたことがあるんだ。昔なんていうと随分年とっちゃったみたいだけどな。そこで聞いたことが、今でも印象に残っている。
「糖尿病医の一番の目的は、患者さんを治すことではない。患者さんを自身の主治医に仕立て上げることなんです。」
わかるかい?
糖尿病の患者さんがケーキを食べて高血糖になったら元も子もないだろう?自分に「食べちゃあいけない」って理解させることが大切ってことさ。
でも患者さんは饅頭を食べても、医者の前では「食べてません」っていうんだよ。僕も「うそでしょ!」とはいわないよ。でも採血をすれば一目瞭然さ。医者の前で優等生のふりをしてても、仕方がない。患者さんが自分の健康管理を自身でできなければ、本当に患者さんがよくなることはないんだよ。
だって患者さんにとって、医師と会う時間は日常生活と比べれば、ほんのひと時なんだから。治療は毎日なんだもの。普段の生活を規律正しくしなければ、本当の意味の治療にはならないんだ。
患者さんの尻を叩くわけではないけれど、本気にさせることが本当の意味の治療なのさ。

でもよーく考えてごらん。
それって糖尿病だけではないだろう?
高血圧だって、脂質代謝異常だって、おなじさ。
高血圧の患者さんが味噌汁やラーメンの汁を全部飲み干したり、脂質代謝異常の方がステーキや揚げ物を食べていてれば、いい数字は出せないだろう?もちろいい数字を出すのが目標ではないけれど、治療っていうのは薬を出すだけではないのさ。ふだんの生活習慣を修正してあげることこそが根本的な治療に成り得るんだよ。

主治医とは