2002/07〜〜2002/09 
雑 記
2002/09/16
昨日、一昨日で3台の156JTSに乗ってきました。発表会のDMが来たので、取り敢えず記念品がもらえるディーラーに(どこでどう名前を残してきたのかあまり憶えていないのですが2〜3店から届きます)せこく記念品をもらいに行ったことがことの始めです。別に買う気など更々ありませんでした。

そこでは、「JTSのマニュアルに試乗できますよ」と言われ特に乗る気は無かったのですが、勧めてくれたので乗ってみました。ところが、この個体、エンジンの図がディスプレイに表示され警告を発していました。「気にしないで下さい」ということでしたが、どうも吹けが非常に悪いようで「こんなもんなのかなぁ」と思いながら試乗を終えました。

その後、家に帰ってどうしても納得できず翌日もう一件のディーラー(155を買った店です)に試乗させてもらいに行きました。

最初に用意されたのは、セレスピード。パドルシフトで遊びながら試乗しましたが、吹けが悪いことなどありませんでした。ただ直接比較ができないため前日の話しをしたところ、「では同じマニュアルで比べてみて下さい」ということで、マニュアルの方にも乗せてもらいました。そして前日と同様に乗ってみましたが、吹けが悪いことなど一切なくやはり前日の車は警告通りエンジン不調だったんだなと結論付けました。

さて完調のJTSですが、なかなか良かったです。そこそこ音は残しながらもバランサシャフトの恩恵か、ほとんど振動も出ずスムーズに吹けあがりました。低速トルクがないという話もありましたがそんなに気にならなかったです。バルブオーバーラップが大きくしてあると以前書いた希薄燃焼域ですが、実質実走行中はほとんど使いませんでした。で、セレスピードとMTで、どちらが乗り易いかといわれれば単に慣れの問題ですが、MTの方が断然扱い易く面白かったです。セレスピードが出たときから話題の「中吹かし」は鮮やかにやってのけますが、機械ほど鮮やかでなくてもいいから自分でアクセル煽った方が運転している気にさせてくれますね。実際、アクセルを開ければシュンッと回転は上がってくれましたし…。ただセレスピードもシティモード中に任意変速してもシティモードが保たれる等進化はしているようです。MTが扱い易いなどと言って、セレスピードが使いこなせないままでいると、前時代的人間扱いされるかもしれないので、今後たびたび試乗で練習しといた方がいいかなぁ^^;

MTは、155V6以上にシフトのストロークが長く感じスポーティさに欠けました。この点はパドルシフトのセレスピードの方が新世代スポーツカーっぽいかもしれませんね。また右ハンドルのネガだと思いますが、MTはペダル配置に無理があるというか、フットレストが付いているのですが実質使えない感じです。クラッチを踏まないときの左足のやり場に困りました。やや無骨な靴だったからかもしれませんが、同じ靴でも155では自然にフットレストに置けますから(ある意味左ハンドルだから当然ですが)。この点2ペダルのセレスピードは右ハンドルでも足元に余裕があるように感じました。

さて、では156JTSを買うかと聞かれると、今のところ155V6で十分です(…と営業氏にも単なる冷やかしである旨を丁重に伝えておきました)。決して悪くないです。例えば誰か知人が迷っていれば、勧めてしまうでしょう。同じアルファに乗る人が増えるのは嬉しいですし。また、そんなことは無いですが何らかの理由でどうしても車を買い換えなくてはいけないのなら候補の筆頭に挙げると思います。でも155を購入したときのように、数あるクルマのなかから「これだ!」って思えるものがないんですね。155に乗ってるから次もアルファでじゃあ156かって流れはあるかもしれませんが…。

でも、今のところ155で十分ですし155から買い換えるほどの魅力は感じませんでした。逆に最新のJTSに乗ってみて、155のV6エンジンの魅力を再確認できました。どうみても性能的にも技術的にも劣っていますが、陳腐な言い方をすれば音も振動も吹けあがり方も生き物のようなエンジンですね。乗り慣れてしまって忘れかけてたものをJTSが逆説的に思い出させてくれました。

あぁ、でも156JTS良いですよ。シャシは155より(ずっと^^;)良いはずですし。結局私はセレスピードの未知なる可能性を秘めた面白さを理解できなかったので、そして、このエンジン自体辛うじてMTの古典的な面白さにも対応したエンジンだと感じたので、お勧めはマニュアル…それも乗ってないけど左のマニュアルかな…。(日本の交通事情から右に越したことはないと常々思ってますがあのペダル配置なら…)因みにディーラー営業氏のJTSのお勧めはエンジンとの相性からいうとセレスピードという見解でした。

因みに後部席に乗っていた妻の印象…「155より質感はすごく高いけど155より狭い」…う〜んなんて当たり前な感想。

2002/09/11
先週末、近所でRenault21turboを見ました。しかも同じ日に同じ青(21turbo自体ほとんど青ですが)だけど違う個体を2台も!

BX16Vに乗っていたころ、R21turboとPeugeot405Mi16にはなんとなく興味を持っていました。…ので、今でもこの3台は気になりますね。
R21turboは一般の21が横置きだったのに対し、turboだけ縦置きでしたね。それで、フロントセクションがかなり違ってたような…。R21turboには4駆もあってQudoraという名前でしたっけ?405は×4?それから405にはマイナーチェンジ直後DOHC2LTURBOの4駆が出てましたね(405登場時のプロパガンダ用パリダカのクーペではなく。)。鋳鉄ブロックの2Lでしたがオーバーブースト機構付きで確か200PS超だったかな?日本入ってきた話を聞きませんが、変な車が何でもあるこの国、どこかにあるかもしれません。

PEUGEOTの16Vは、自分も乗っていた思い入れたっぷりでやはりアルミブロックの1.9Lの方が好きですね。シャリシャリ…。

その日は、ショッピングモール(固有名詞が○ー○○モールなので^^;)の駐車場で155V6も見ました。何気にいろいろ潜んでいる近所でした。

2002/09/05
速報勘違い(汗^^;)

すみません、ノルドブルーMとハーモニックブルーMを勘違いしました。ハーモニックブルーMの情報は既に8/19に頂いた情報でアンケートにも追していましたね。
で、今回いただいたのもハーモニックブルーMでした。ロードブルーMの正規V6が確認できたわけではありません。すみませんでした。

整理しますと、正規ロードブルーMはTSスポルティーバにのみカタログ色として記載されいて現物もディーラーで確認したことがあります。一方、ハーモニックブルーはアリベデルチのTS・V6ともに存在してます。

2002/09/04
速報です!!
今頂いた情報によると、ハーモニックブルーメタリックのV6が正規で存在していたようです!V6でも並行輸入では入っていたようですがカタログによると正規ではTSスポルティーバのみの設定色でした。他に正規のハーモニックブルーMのV6にお乗りの方いらっしゃいましたら是非。

2002/08/21
「休み中には155を洗う」なんてことを書いていましたが、洗車できませんでした。月曜まで休みを取っていたので「余裕!」…と思っていたら結局終盤天気が悪かったので…。

最近セルフスタンドでガソリンを入れてますが、155は満タンがわかり難いですね。空気の抜けが悪い上に給油口のプラスチックのフィルターみたいなので液面も見えないし。

セルフだと自分でできるので頻繁にタイヤのエアチェックができます(普通のスタンドだと最初に言うのを忘れるとまた頼むのが面倒になるのでつい「今度でいいか…」になってしまうので)。軽負荷時でも全負荷時用のフロント2.8kgf/平方cm、リア2.5kgf/平方cmに設定してます。以外と減らないですね。(リアは特に)

因みに…例えば、リムにタイヤを組んでコンプレッサ等である一定圧力になるまでエアを入れたあとそのまま暫く放置すると空気圧は入れた値より多少上がるはずです(クルマに装着しなくても)。その状態でエアを抜いて目的とする圧力にする…んだったと思います。多分断熱膨張して冷えた状態でエアが入るので、その後温まって圧力が上がるんだと思います。(理屈、変ですか?)現象が逆だったらごめんなさい。^^;でもリム組みしエアを入れたあと放置すると何もしないのに圧力が変わることは確かです。(0.1kgf/平方cmぐらいは簡単に変わったと記憶…)

さてロードスターの方は予定通りプラグ交換しました。今回はプラチナを奢ろうかと思いましたが、結局純正指定通りのNGKグリーンに…。この車も実直に走ってくれます。

2002/08/16
予定はなかったのですが14日に東名を下って静岡まで日帰りしてきました。交通量は流石に多かったですが、酷い渋滞もなく(もっとも帰りの神奈川県内は大井松田から厚木までほぼ全線に亘り断続的にだらだら渋滞はしてましたが…3車線になる前の休日夕方と比べれば遥かにマシになったと思います)往復できました。暑さにも負けず155は問題なく走りきってくれました。
全行程450kmで45Lのガソリン消費、10km/Lでした。安全運転の高速道路走行にしては新車当時から比べるとだいぶ落ちてきたかな?と思いますが、エアコン使用で帰りの渋滞があったことを考えればこんなもんかもしれません。

155V6にとっては高速道路でちょっと距離走るのが、一番似合ってると感じます。仮にも素の状態で200km/hはあっさり超える車ですから…。出す出さないは別として^^。(;…でもホントに最近は超安全運転なのでそんなに出さないですよ〜)

2002/08/12
先週末より休みに入りましたが特にどこへ行く予定もありません^^;。
今日は、ロードスターのオイル交換を行いました。年間155より遥かに多くの距離を走って酷使(現在オドメーターは同じぐらいですが)しているのに、155より交換の周期が長くなってしまいました。国産車はタフだなんていってると調子崩すから最低限のメンテはしなくてはいけませんね。
ところでマツダ純正オイルって、量販店では扱わなくなってしまったのでしょうか(そんなこと知らないって^^;)?近所のAバックスにもYハットにも置いてありませんでした。たまたまかなぁ。そういえばYハットの方にはセレニア(AR20K)が置いておりました。結局ロードスターに入れたオイルは、BPの中級グレード。良く見たら以前に155に入れたのと同じでした。
明日はプラグを交換します。オイルもプラグも大変なことになっていました(車に関心がなく無頓着な人が乗ってたみたいに…)

155も休み中に洗車します…多分。

2002/08/07
先週末、近所のショッピングプラザ(固有名詞が○○プラザなので…)に行ったところ駐車場に155V6が止まっていました。…で、隣が空いていたので並べて止めてしまいました。155や他のアルファが止まってるとつい並べて止めたくなってしまうんですよね^^;。ひとつは並んだところを見たいという趣味的な理由から、あとひとつはアルファオーナーなら車に気を遣っているはずだからドアを当てられたりすることなど絶対あり得ないだろうという実利的な理由から…。

結局1時間半ほどして戻ってきたところまだそのV6は止まっていたので、オーナーの方は2台のV6が並んでいたことに気づかないで終わってしまうことになりました。しかし、この2台のV6に程近い場所に新たに8VのTSが止まっていました。おそらく8Vのオーナーの方は2台のV6が並んで止まっているのを見て(不審に思って^^;)たでしょうね。

イタリアにも車にもそして当然イタ車にも何の関係もないローカルなショッピングプラザの駐車場で、期せずして3台の155が1度に集まるというのもちょっと珍しかったかもしれません。でも皆さんここを利用しているということはまた遭遇することがあるかも…。

2002/08/05
仕様アンケートで、非常〜に貴重な「PPGの赤」(2例目!!)の情報を頂きましたが車台番号の情報を頂いていないためそれでソートしている一覧表に載せられません。お寄せ下さった方、もしよろしければ下2桁**で構いませんので車台番号の情報を頂けないでしょうか?よろしくお願い致します。

さて先日雑誌を読んでいたら、フォルクスワーゲンのW8エンジンについての記事の中に、等間隔爆発の90度V6エンジンのクランクで、向かい合うクランクピン間に"ウェブを設けず"30度オフセットを行ったのは90年代初期のアウディが初めてだ…という内容を見つけ「あれ?ホンダは?」と思い調べてみました。

正直「うっそだー!ホンダが85年のレジェンドでやってんでしょ?ウェブを挟んだのはチタンコンロッドになったNSXのC30Aからじゃない?」と思っていましたが…よくよく調べて見ると、最初からウェブ挟んで(ごめんなさい無断です)ますね…。間違っていたのは私でした(-_-;)

というわけで、近日この辺を改訂します。ホンダがやってなかったのなら、PRVやPSAは期待薄だからやっぱりアウディが初ウェブ無しオフセットかなぁ…

2002/07/29
一昨日、アクセスカウントが15000を越えました。最近本文の更新が少ないにも関わらず訪れていただきありがとうございます。

さて本日は新156のうちGTAに話題をもっていかれがちなJTSについて「なるほど…」と思った記事が雑誌にあったので内容を紹介しようかと思います(相変わらず155ネタではないんですが…)

マンチェン版156に搭載された2L4気筒版のガソリンエンジンはブロックは従来のツインスパークユニットと同等ながらヘッドが、直噴化されたのはご存じの通りです。またJTSのSはストイキつまり理論空燃比−即ち希薄燃焼を行っていない(低回転域を除いて)のもよく雑誌等に書かれている通りですね。

で、このあとは燃費環境エンジンとして世に出てきた直噴エンジンをなんで敢えてアルファに?と書いてる方もウヤムヤとなり結局精神論みたいになって「従来のツインスパークユニットに劣らない魅力」なんて締めてあるのが通常(^^;)

実は「直噴=環境への優しさが存在理由」という考えが根本的に違っているのではないでしょうか?直噴はなにも希薄燃焼だけのためでは無いようです。

受け売りですが、直噴にするということは燃料を液体のままシリンダーに送ることができるということで、2つほど高出力化にメリットがあるようです。

まず、燃料が液体であるので、同じ排気量なら空気を吸い込める量が多くなります。つまりマニホールドで噴かれた燃料が気化しながらシリンダーに吸い込まれると幾ばくかの体積を持ってしまいシリンダーに入った気体のうち空気の占める割合が減る、つまり酸素の占める割合が減ることになる、これに対しシリンダーへ直接噴射するとまずシリンダに吸い込まれる気体は全て空気であり、噴射された燃料は体積を占めない液体の状態のまま存在する、という意味だと思います。

次にシリンダー内で燃料が最初液体の状態で存在するということはその燃料がシリンダ内で気化熱を奪うこととなりシリンダー内の燃焼温度の上昇を押さえることになるということもあるようです。一般に薄い混合気では燃焼温度は上昇し濃い混合気では温度上昇が押さえられるというのもこの理屈かな?国産ターボ車が行っていた燃料冷却というやつ…高負荷で回し続けると極端に燃費が悪くなる理由…。

というわけで、燃料室の温度上昇が押さえられるので、異常着火も防げる(耐ノック性が高い)ので圧縮比を上げることができたようです。圧縮比(というか膨張比)は熱力学的にその機関の効率に直接関与する…はずです…多分。

以上、空気の充填効率が高いということと圧縮比が上げられるとう点から直噴エンジンは高出力エンジンに振ることができるようです。またストイキで行う場合は希薄燃焼の場合特定エリアに火をつけやすくするためにシリンダー内に渦を作るための小細工もいらないため、インテークのねじりなど吸入抵抗になるものも無くすことができ、またピストン上面のいらぬ凹みも不用で、従来型省燃費直噴では必要とされていた様々な高出力化にたいする足枷も一切いらなくなってるようです。

とはいうものの、アルファ(フィアット?)のJTSでも1200rpm以下ではプラグ周辺に燃料を噴く希薄燃焼も行っていてこの場合1:21ぐらいで噴いているようです。しかしこの希薄域ではそれ用には用意されていない触媒が効き難いらしく、そのために再燃焼を積極的に行い一度燃えた混合気が再度燃やされやすくするため、何と低回転域でバルブのオーバーラップを大きくしてあるらしいです。つまり一度燃えたガスの一部が吸気側に押し戻され次の燃焼時にまた吸気されるという「その場EGR」を実現しているようですね。

ある雑誌に「低回転で、バランサーシャフト付き独特の振動が出ている」みたいなことが書いてありましたがこれは変?相変わらずバランサシャフトが正しく評価されていないようですが…音は出るかもしれませんが振動は出ないと思います…。これ、実は低回転域でのオーバーラップが大きいことが原因かもしれませんね。これもまったくのあてずっぽうですが^^;。

というわけで、新156のJTSは直噴をエンジンの高出力化に積極的に用いた最初の例となっているかも知れませんね。あとは皆さんでディーラーで試乗してご確認下さい^^;

2002/07/25
話題がないので、徒然なるままに…

昨今、時計やカメラの世界では、機械式回帰現象が起こっているようですね。時計ではクオーツでスイスの時計業界を震撼させたセイコーが実は現在苦しんでいて、逆に業界再編を行いながらも地道に機械式を捨てなかったスイスのメーカーが復権してきています。カメラではデジカメが流行る一方で、機械と電子式のハイブリッドマニュアルフォーカス機が登場したり、新規で機械式レンジファインダー機が突如出現したりしています。

時計もカメラも技術が行くとこまで行ってしまった感もあり、最先端技術を使ったものはもはや一般の使用においてはオーバースペックとなっていってるのかなと思います。こうなると、何故か旧来技術、(時計やカメラでは機械式)が復権してくるようです。動きや仕組みが目で見てある程度理解できることが魅力なのか、多少の不便さが魅力なのか、電子機器にはない機械としての味わいみたいなものが魅力なのか、何れもよくわかる気がします。

機械式というものには何か安心感や信頼性を感じます。やはり目で見て理解できるからでしょうか?例えば旅客機のフラップなどの制御には欧州のエ○○○では最新機種では、予備も含め全ての系統が電気か光のフライバイワイヤであるのに対し米国のボ○○○○系では、最後の予備系統に油圧を残しているそうです。こう聞くと油圧制御が残っている方に安心感を感じてしまうのは素人なんでしょうか?

さて旧来技術復古の傾向が出るものは、完全な道具ではなく趣味としての意味も合わせ持つもののようです。例えば時計やカメラではちょっと不便な旧来技術を使ったものがヒットするようですが、おそらく洗濯機や冷蔵庫、掃除機などは「ちょっと不便な旧い技術」を使ったものなど絶対売れないでしょうね。
で、車はどっちの範疇かというとおそらく趣味としての意味も持つものの方でしょう。そういう意味ではちょっと前に話題になった車の「白物家電化」は無いかな?とも思えます。

と、なると車も旧来技術を使ったのものが出てくるかもしれません。安全対策などで難しいかもしれませんが、実際そういう例はあったと思います。新ビートルや新ミニは見てくれだけの話なので除外します(個人的にはあまり好きになれないです)。

で、その実例は10年以上前の話になってしまいますが(という意味では時計やカメラに先行していた?)おそらくユーノスロードスターがそうであったと思います。当時よく「誰もが作り方を知っていたが誰もやらなかった」という言われ方もされていましたね。

パワーはないけどサイドドラフトキャブレターを装着したスポーツカー(ORスポーツセダン)が今出たらそこそこ売れるでしょう。排ガス対策が無理でしょうか?因みに聞いた話では、ユーノスロードスターをキャブで出さなかったのは、いろいろな意味で調整が難し過ぎたからだそうです。(友人の大学に開発者が講演に来たときに参加者がした質問に対しての答えを伝え聞いたもの…と記憶)

あとは、ブランドの復活ということも最近よくやる手のようで、カメラではドイツのブランド使用権(?)を日本のメーカーが取得して使うということをしているようですね。スイスの時計など価格設定においては中身の機械よりブランドの方が何十倍も大きなファクターを占めているように感じます。ファッションブランドならいざ知らず、技術で築き上げたブランドを安直に使うのはどうかと思いますが…。

例えばスイスの時計など、中身とブランドは完全にちぐはぐになってきていると思います。機械式の技術を残し、虎視眈々とクオーツの落日を待っていたのは正解だったかもしれませんが、それには大規模な合理化が必要だったようで、いくつも存在するスイス各メーカー(ブランド)がそれぞれ異なる独自の技術(機械)を使っているということではないようです。

ブランドの再使用は昨今の車でもよくある話ですね。流石に他人様のものを買ってくるということはないですが、自社あるいはグループに取り込んだ会社がかつて使っていた名前を復活させるという例は、マイバッハやGTAに限らずいくつもありますね。実は、33、ジュリエッタ、アルフェッタなどこれに関してはアルファロメオは先駆者といえるかも…^^;ていうかアルファは好きですね、こういう名前の使い回し(155も実は158・159を元にしたと、どこかに書いてあったと思います。158だか159だかにしようとしたところ、「レーシングカーでも作るのか?」と冷やかされて155に落ち着いたという話があったとか無かったとか…)

100年以上機械技術が発展し続けてきたなかで、過去を振り返り過去の技術を売りにした製品まで造り始めたというのはここ最近が初めてなのではないでしょうか?蒸気機関車の復活なんかもこの範疇かもしれませんね。「旧い=劣る=役に立たない」という使い捨ての機械技術もここにきて文化的価値が認められてきたということでしょうか?これを期にアルファのV6もしばらく残り続けないかなぁ。最新の○○○oは最良の○○○oなんて価値観も陳腐化していくかも…。

すみません、155の話題ではなくて。

2002/07/20
本日ディーラーに行って156GTAを見てきました。実車が一台ショールームにおいてありましたが、既に売約済み!!カタログは午前中で全てはけてしまったそうで、お店用のものを見せていただいただけでした。しかし、マイナーチェンジ156のカタログと、冊子「il Quadorifolio(スペシャルエディション2001年9月号)」を頂きました。この冊子のほうがカタログより面白かったかも。過去のGTAについていろいろ綴られていて、156GTAのWEB上でのサイトでは完全に存在が抹殺されていた(^^;)155GTAについてもきちんと触れられていました。その書き出しが「わずかな人々しか覚えていないだろうが、アルファロメオは実際には歴史的なGTAの3文字を比較的最近使用しているのだ…」となっていることは、この際気にせず、きちんと155GTAの存在について認めていることを素直に喜ぶべきでしょうね。155GTAについて触れられていなかった公式サイトを見て以来、なんか疎遠な目でみていた156GTAでしたが、今回この冊子の中に155について触れられているのが確認できたのと実際156GTAを目にしたことで、結構いいんじゃない?と思ってしまう現金な自分がいました(^^;)

というわけで、抽選200名が招待されるという「156GTA TEST DRIVE FISCO」には応募しておきました。

…で、ディーラーに行った主目的は実は156GTAではなく…155のオイル交換でした。これまで点検にかぶらないオイル交換は自分で行っていたのですが、いつかご報告したよういに今まで使っていたジャッキアップポイントが実はマズイということが判明してしまったので今回はいつも点検でお世話になってる(っていうかこの車を買った)C社TMY店に頼みました。作業自体は完全に信用でき、まったく問題なかったのですが(たまにネット上の話として、アルファのオイル交換に関し大手カーショップでは信じられないトラブルがあるようですね…別に普通の車だと思うんですが)やはり費用が思ったよりお高くついてしまい今後単独のオイル交換はどうしようかなぁと思案するところです。やっぱり自分でしようかな。

しかしだんだん自分でやる時間も無くなってきてるし、かといって大手カーショップに頼むのもどうも怖いし、そういう意味では安心できて待ち時間もゆっくり最新のアルファを見ながら過ごせ、常にSINT2000を入れておけるディーラーの交換も悪くは無いんですけどね。

2002/07/04
2日ダイムラークライスラーの「マイバッハ」のお披露目がNYであったようですね。マイバッハ…戦前の「超高級車ブランド」の復活ということのようですね。

マイバッハ?高級車?う〜ん…。皆さんはマイバッハと聞いて何を連想されますか?私は超高級車ということとは全く違う2つのイメージしか持っていませんでした。最初にマイバッハという言葉を知ったのは、その筋(^^;)では有名な「あること」から。そしてそれとはまた(近いけど)違う分野で再びそのマイバッハという言葉が出てきて「ここにも使われてたんだぁ」というこも知りました。いずれも小学生のとき。

最初の超有名な事実は、鉄道関連。国鉄のDD54型というディーゼル機関車のエンジンがマイバッハ製(マイバッハと三菱重工の共同開発?)であったことです。

これだけなら大したことはないのですが、そのマイバッハ製エンジンは量産国鉄ディーゼル機関車のエンジンとしては一基あたりの出力としては最高の1820PSを誇っていました。但し、幹線用主力機であるDD51型という機関車は1100PS(先行量産機は当初1000PS?)を二基持っているため総出力ではDD51の方が上ですが。(また試作的要素が非常に高かったDE50型という機関車(一両しか製造されなかった)では一基で2000PSのエンジンも登場してます。)まぁいずれにせよ仮にも量産された国鉄ディーゼル機関車のエンジンとしては一基あたりの最高出力をもっていました。(しつこく「国鉄」と書いているのはJRになってからの最近の事情を全く知らないからだったりします^^;)

と、これだけでも大してインパクトはないんです…。最大のインパクトはDD54は結論として欠陥機関車の烙印を押されてしまうことになったことです。総勢たかだか40輌しかないにも関わらず改良に改良を重ね形態的に1次型から5次型まで存在しました。しかし結局故障が絶えずデビューから10年余りで全車廃車の憂き目にあうこととなった悲運の機関車でした。直接マイバッハ製エンジンに問題があったわけでは無いようですが、日独合作という特殊性が問題の根底にもあったという話も…(液体変速機もメキドロ式という特殊なものだったようです)。ただ、この機関車、センターキャブやセミセンターキャブの他の国鉄ディーゼル機関車とは異なった箱型車体で、デザインも斬新なもので、国鉄ディーゼル機関車の中では飛び抜けてスタイリッシュな機関車でした。人気の上では傑作機DD51よりこの欠陥機DD54の方が遥かに上をいっていると思います。大阪に一両保存されているようです。

余談ですが(今日の雑記自体余談ですが)国鉄機関車で「54」とつく機関車は何故か悲運だというジンクスがありました。

さて、そのDD54のエンジンということで知ったマイバッハの名前を次に知ったのは、旧ドイツ軍の戦車のエンジンとしてでした。タイガーIや(確か)キングタイガーなどのエンジンとして。

気になって調べてみると、ダイムラークライスラーが名前を復活させた超高級車を作っていたマイバッハと戦車のエンジンを作っていたマイバッハ、DD54にエンジンを提供していたマイバッハ、やはり皆同じもののようですね。社名はマイバッハ社なのかフリードリッヒシャーフェン社なのかなんだかよくわかりませんが…。

因みに、その直系の会社は現在MTUという社名(MTUフリードリッヒシャーフェン社?)になっていてダイムラークライスラーグループの一員のようです。

浅学にして戦前のマイバッハという車がどのくらいインパクトをもったものであったのかを知りませんでしたが、少なくとも日本でマイバッハの名前を知っていた人は、旧ドイツ軍(「現」もMTU製らしいです)の戦車のエンジンを作っていたメーカーとしてか、迷機DD54のエンジンを供給したメーカーとして知っていたという人達が多いのではないでしょうか?もっとも世間一般にマイバッハの名前を知っている人は少ないでしょうから、「マイバッハ=超高級車ブランド」を強力に植え付ければ戦車エンジンのイメージも欠陥機関車のエンジンのイメージも払拭できるでしょうが…。

個人的には、超高級車メーカーより、戦車王国旧ドイツ軍戦車のエンジンメーカー、スタイリッシュにして欠陥車だった国鉄DD54型ディーゼル機関車のエンジンメーカーの方に魅力を感じますが^^;。