(W) 東欧日記-3-(ハンガリー1)
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ブダペスト(BUDAPEST)ハンガリー

ブダペストは、ブラチスラバに比べるととても華やか。ドナウ川沿いの大ホテルが目立つ大観光都市だ。

apartments signcat gabagebacket
BUDAP1-ブダペストの団地900503HN1-3     BUDAP2-標識と猫900503HN1-9     BUDAP3-ゴミバケツ900503HN1-10

・5月3日。ブラチスラバから鉄道でブダペスト(ブダペシュト)入り。車窓から団地を望む。
・東駅Keleti pályaudvarの国営旅行社イブスIBUSZで民宿を頼む。この旅行で民宿は初めて。1泊529Ftで3泊。
・東駅から市電Villamos67番に乗り、終点。69番に乗り換える(乗り換えたかどうか忘れた)。緑が多い道に入って曲がると、名前は覚えていないが降りるべき停留所。運賃一律8Ft(フォリント)。

・行き方はイブスの女性がメモしてくれた。さらに購入していた地図で示してもらった。ただ、民宿申込書の控えがよく複写されてなく、今ではだれのうちに泊まったか分からなくなった。ノートにそれらしきメモは残るが
・この辺り、街路が縦横に直交する住宅地。15区オーリチ・ラヨシュ通り75番地(XV Aulich Lajos u.75)のある家。独立した家か、2戸連なっているタイプの家かもしれない。文学全集が飾ってある応接間のような部屋に泊まる。


auto−repair tram
BUDAP4-自動車修理工900503HN1-11     BUDAP5-市電69番線900504HN1-12


・民宿のおばさんは、英語もフランス語もできず、困る。ドイツ語ならできるということが分かった。 何か言っているが、表情が親しげでない。ドルに両替したいということらしい。ヤミ両替は初めての経験なので不快に思い、断った。近くにあると教えてくれたレストランで夕食をとる。観光客用ではないが満足。

・69番線は、ヨーロッパ大陸最古の地下鉄線Metro1号線の終点Mexikoi ut.(メキシコ通り)まで走っている。中心地との往復にはこれを利用した。Deák térが地下鉄3路線の乗換駅。
・「メキシコ通り」駅近くのパン屋は種類が豊富。朝、ここのパンを買って食べた、おいしい。
・民宿に戻るとき、一度市電を乗り越したが、右にカーブすると次の停留所でその辺りは団地だった。


church palece
BUDAP6-マーチャーシュ教会900504HN1-18       BUDAP7-王宮900504HN1-19     
BUDAP6- マーチャーシュ教会Mátyás templom
1255〜69年にベーラ4世によって建立された。 15世紀、マーチャーシュ1世の時代に88mの尖塔が増築され、以後、マーチャーシュ教会と呼ばれている。
第2次大戦後の修復で現在の姿になった。カトリック教会である。
橋は、セーチェニ鎖橋Széchenyi lánchidという。
BUDAP7- ブダの王宮Budai vár
13世紀に建立された宮殿。現在は三つの博物館になっており、見応えは十分。社会主義ハンガリー時代を反省する企画展が催されていた。

parlament parlament
BUDAP8-国会議事堂 900504HN1-21        BUDAP9-国会議事堂 900504HN1-24
BUDAP8,9- 国会議事堂Országház
1885年、設計コンペでシュテインドル・イムレ作が1位に。1904年完成。ネオゴシック様式。1896年、初めてこの議事堂で国会が開かれた。1989年10月23日、この議事堂のバルコニーからコシュート・ラヨシュ広場に向け、新生「ハンガリー共和国」の発足が宣言された。

farmer ブダペ 英雄広場
BUDAP10-農民像と子供900504HN1-25       BUDAP11-記念碑900504HN1-27       BUDAP14-英雄広場900505HN2-1
BUDAP10- 農民像と子供
目に付いた像に子供を配した。ぼんやりした草の色がいい。
BUDAP11- 記念碑
いかにも社会主義的な記念碑。表示確かめていない。
BUDAP14- 英雄広場Hösök tere
  1896年ハンガリー建国1000年を記念してつくりはじめ、1929年に完成した。
  中央に高さ36mの天使像があり、足下にマジャール部族の首長アールパードÁrpádと6人の部族長の騎馬像があり、周囲には歴代の王や英雄が半円形に並んでいる。

poster fruits comercial nyugatipu
BUDAP8q-ポスター900504HN1-22     BUDAP12-果物屋900504HN1-28     BUDAP15-広告塔900505HN2-6     BUDAP13-西駅900504HN1-33
・政治ポスター、ディスコの宣伝もあった。
・国の経済事情は果物屋でも推測できる。なかなか豊富。
・広告塔。喜多郎のポスターが貼ってあった。
BUDAP13- 西駅Nyugati pályaudvar
確か西駅、駅前は現代的なデザイン。地下から外へ出る構造だった。

門の飾り ファイアンス焼き 並木通りのカルヴァン派教会
BUDAP16-門の飾り900505HN2-10     BUDAP17-ファイアンス焼き900505HN2-14     BUDAP18-並木通りのカルヴァン派教会900505HN2-15

カルヴァン派教会Fasori református templom。1912〜13年。
アールカイ・アラダールÁrkay Aladárの作品。ゴーリキィ並木通りGorkij fasorにある。
BUDAP16- 門の飾り BUDAP17- ファイアンス焼き BUDAP18- 並木通りのカルヴァン派教会

muzeum ceilling
BUDAP19-工芸美術館900505HN2-19     BUDAP20-工芸美術館の天井900505HN2-20

hand child
BUDAP21-工芸美術館の手摺り900505HN2-21     BUDAP22-工芸美術館の前で900505HN2-22
工芸美術館Iparmüvészeti Múzeum es iskola
レヒネル・エデンLechner Ödön1890〜91年コンペ2等(1等の該当者なし)。1893〜96年建築。1897年内装完成。 フェレンツ環状大通りFerenc Körútとユレーイ通りÜlloi útja の角に建つ。応用美術館とも訳されている。フランスの城郭建築とインド、マジャールの伝統意匠を取り入れた。
BUDAP19- 工芸美術館
八角ドーム、ギザギザの稜線が特徴。
BUDAP20- 工芸美術館の天井
リヒネル曰く「ヒンドゥー過ぎた」エントランスの天井。
BUDAP21- 工芸美術館の手摺り
ジョルナイ社製彩釉テラコッタ手摺り。これを見て、国王が「なんだ、この卵の黄身みたいのは」と驚いたという。
BUDAP22- 工芸美術館の前で
鉄製の門(写真集では深緑色)、マジョリカ焼きタイルの床。


bilding church hotel
BUDAP23-ビル900505HN2-25     BUDAP24-西駅近くの木造教会900505HN2-27     BUDAP25-ホテルゲレルト900505HN2-28
BUDAP23- ビル
不明。
BUDAP24- 西駅Nyugati pályaudvar近くの木造教会
風情あり。
BUDAP25- ホテル・ゲレルトHotel Gellért
ヘゲデューシュ・アールミンとシュテルク・イジドルの共同設計。1909〜18年。

・レヒネルなど世紀末の建物が面白いが、建築見学が目的でなかったので、しっかりとは見ていない。9年以上経って、やっと本を借りてチェックしている。

・ゲレルト(現地読みはゲッレールトか)の丘の麓にあるホテル。レシートの印字は5月5日16:18、紅茶を飲んでいる(40Ft)。ほかに35Ft払っているが、入った記憶がない。


マーチャーシュ1世T Mátyás(1443〜90、在位1458〜90)

アールカイ・アラダールÁrkay Aladár(1868〜1932)  ハンガリーの伝統が色濃い建築家。カルヴァン派教会は、レヒネル様式、フィンランドやイギリスのナショナル・ロマンティシズムに影響を受けていると言われる。

レヒネル・エデンLechner Ödön (1845〜1914)   現地読みではウドゥンに近い。近年日本で人気が高く、ガウディと並び称される。マジャール、ヒンドゥー、イスラムのモチーフのタイルで飾られている。ブダペストでは他に「郵便貯金局」Postakarékpénztár「地理学研究所」FöldaniIntézetが有名。

ヘゲデューシュ・アールミン(1869〜1945)  アールヌーボーの建築家。レヒネルからの影響も大きい。

ファイアンス   スズ釉の色彩陶器、アルプス以北の呼び名。イタリア・マジョリカ陶器生産中心地ファエンツァに由来する。

ジョルナイ社   レヒネル建築に陶器を供給した会社。マーチャーシ教会、国会議事堂、ウィーンのステファン教会などもこの工房の作品が使われている。

参考:「レヒネル・エデンの建築探訪−ハンガリー世紀末建築をガイドする」寺田生子・渡辺美紀著(彰国社)95.1.10発行
「レヒネル・エデン−ハンガリーの世紀末芸術」赤地経夫撮影・文、伊藤大介他(図書出版社発売、INAX発行)90.10.10発行

ことば
fasor 並木通り//körút 環状通り//utca>utja (u.) 通り//út 通り
pályaudvar (pu.) 駅//tér>tere 広場

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