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01/12/24
立ち入り禁止の源泉地をちょっと覗かせてもらう。パイプラインがあちこち引かれ、お湯を工業生産している感じ。さすが西武と恐れ入る。
あの湯煙は、ばっ気漕から上がるものではなく、空吹きのようである。音もゴーゴーうるさいよ。 |
駒ケ岳山頂からケーブルカーで下ってきた折、クルマで走る道すがら、もくもくと白煙を上げている一角を見つけてしまった。硫黄臭もあたり一面に漂い、秘湯を思わせるなんとも懐かしい風景である。その日はすぐ下の芦の湯に宿をとっていたので、また後日ということに相なった。
ワタシは決して忘れない。とうとうその日がやってきたのだ。箱根でこれほどまでの期待を「お湯」に込めたことはかつてない。
ゴルフ場併設のプリンス系ホテルとなれば、設備の悪かろうはずもない。部屋の窓いっぱいに広がったガラス越し、ゴルフコースの向こうに遠く相模湾まで一望できる。
懐石料理は大広間でのものだが、隣の席との間にスペースがたっぶりとってあり、お庭の一つもながめながら、落ち着いていただける。
部屋からずいぶん、それこそ端から端まで歩いてやっと、大浴場にたどり着く。それにつけても、プリンスの温泉ホテルは迷いやすくできている。万座ほどではなかったにせよ、ここでもグルグル回りを二度繰り返し。バリアフリーが叫ばれる昨今、方向音痴のワタシにも優しい宿の造りにならないものかね〜。
ゴルフのプレー終了後もここで汗を流すので、バスタオルは脱衣室に備え付け。洗い場だって1人分ずつ、ブース状に仕切られていて、快適そのもの。温泉に浸かりに来たことなど、すっかり忘れてしまいそう・・・。
期待の「お湯」だが、内湯は透明の単純泉、露天が白濁の硫黄泉となっている。そもそも内湯が好きなのであるが、硫黄泉となると、どうしてもそちらに足が向く。
けっこう大きな露天風呂は、よ〜く見かける岩風呂ではなく、鉄平石でしつらえたもの。これでいいのだ。人工的に野趣など取り入れたところで、高が知れているのだから。
モダンな直方体の浴槽に、それほど多くもないお湯が流れ込む。大きな湯船に少ない湯量、ぬるいんじゃないの? と心配したが、杞憂に終わる。
真っ白なお湯は、しっかり硫黄臭こそするものの、なぜかあっさりした感じ。ここら辺の印象は、やはり露天の造りに起因するものなのかな〜? いやいや、違うぞ。白いパウダー成分が湯船の底に溜まっておらず、上品なのだ。
ここ、湯の花沢温泉より湧き出すお湯は、蒸気井温泉として造成される大湧谷のお湯ほど濃くはなく、芦ノ湖温泉ほどは薄くないといったところ。湯船に漂う湯の花ならば大歓迎なれど、沈殿物はやはり少ないほうが、人様が浸かるにふさわしい。
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