わがまま温泉日記 白骨温泉 しらほね
白船荘新宅旅館 湯元斎藤旅館 煤香庵 泡の湯旅館
白骨温泉

白船荘新宅旅館
http://www.shirahone.org/shintaku/
住所 長野県南安曇郡安曇村白骨温泉4201 〒390-1515 Memo:
一泊二食 \16,000
ウォシュレット有(室内)
電話 0263-93-2201
営業期間 通年
泉質 含硫黄−Ca・Mg・Na−炭酸水素塩泉 49.6度
旅行日 01/09/15
コメント 涸沢カール

 四人だと、沢渡と上高地との往復は、タクシーの方がバスより安い。しかも、途中、運転手さんが、焼岳と大正池を見るために、止まってくれたり、何やかやと案内してくれたりと、至れり尽せりなのである。
 6年ぶりの上高地、交互通行の釜トンネルだって、新しいのが建設中。それより、何よりビックリしたのが、平湯温泉との往復バスが、ずいぶん多くなったこと。ひょっとすると、ハイランドバスより多かったかも知れないくらい。江崎玲於奈博士でなくたって、阿房トンネル効果は歴然。
新宅旅館車寄せ 上高地めぐりは、かつてのように、さすが明神池から大正池までグルッと回るという訳にはいかない。リタイアした両親を連れてのウォーキングだもの、河童橋のまわりをチョロッと散歩しただけで、お茶を濁すこととなる。せっかく買った「上高地味噌」、ダンナがベンチに置き忘れてきた。休憩ばかりがやけに多いと、とかく、こういうことになる。

 おかげで、ずいぶん早く宿へと着いた。まだ入れてもらえないかと危ぶんだが、何とも快く迎えてくれる。そうだ、今日は敬老の日だったんだ・・・。連休とあって、やっとのことでとれた8畳の一室。ここに四人はいかにも窮屈だが、老親にとっては、お風呂へ向かう階段がきつそう・・・。
内湯 両親が、いようがいまいがマイペース。さっそくひとっ風呂とばかり、一直線に延びた階段を一挙に2階分、足取りも軽やかに駆け下りる。

 浴室
の扉を開けたとたん、「ウワ〜、黒船ならぬ白船だ〜!」 いやいや、ここは浦賀ではない、白骨だった。宿の名の通り、白い湯船が現れる。
 石灰分の多いこのお湯、湯船の表面に固着して白くするのだ。白骨温泉の由緒来歴を調べてみると、その昔、栃の大木で作った丸木舟のような湯船が真っ白になったところから、「シラフネ」と呼ばれたのが始まりだとさ。
湯船ふちの石灰のはげたところを真上から撮ったもの さて、この内湯。大きな浴槽ながら、湯口付近ばかりでなく、隅っこまで熱いのである。ご一緒した五人ばかりのご婦人も、口を揃えて「いいお湯」だと連発なさる。
 「湯口にコップの置いてあるお湯は、いいお湯に決まってるでしょ!」と思いつつ、お湯をゴクンと飲んでみる。ウン、飲みやすくて、いいお味だね〜。口の中に広がる硫黄臭が何ともいえぬスパイスとなり、おかわりをもう一杯。
露天風呂 すると、オバサンたちが聞いてくる。「飲んでも大丈夫なんですか?」 「胃腸にいいみたいですよ」と答えると、オバサンたちの動きは、にわかに風雲急を告げるのだ。ワレ先になんてものじゃない・・・。

 内湯から露天に行ってみた。タオル一丁では、たどり着く前に体が冷え切ってしまう。露天にも脱衣カゴが用意されているので、露天から内湯へというコースのほうが良いかも知れない。
 ぬるい露天が多い中、久々に熱い露天を楽しんだ。岩風呂の切り込みから、お湯が捨てられ、またもや、もったいないの独り言。

お食事処での夕食 「三日入れば一年風邪をひかない」と謳うのが斎藤旅館。こちらは「三日入れば三年風邪をひかない」と謳う。なんだか、儲かった気分で、お風呂を楽しんできたのだが、帰ってすぐに風邪ひいた〜! やはり、3泊しなきゃならないのだろう。
 ちなみに、足腰の弱ったワタシの父親、あの階段を6度も行き来。「いいお湯」の誘惑に負けるのも、DNAのなせる業。



湯元斎藤旅館
http://www4.ocn.ne.jp/~saitou/
住所 長野県南安曇郡安曇村白骨温泉 〒390-1515 Memo:
一泊二食 \21,000
電話 0263-93-2311
営業期間 通年
泉質 硫化水素泉 48度〜52度
旅行日 97/07/14 
コメント 旧館

 中里介山が「大菩薩峠」の構想を練った宿として有名。それにしてもあれだけの長編小説をよくぞ書き続けたものだと感嘆しきり。きっと、旧館の渋〜いお部屋で構想をめぐらせたにちがいない。

 ワタシたちのお部屋は川沿い。はるか上方まで崖がそそり立ち、木々の緑のすきまから小さな空が申し訳なさそうに顔をのぞかせる。
竜神の湯 泊まったのは集中豪雨のあと、奔流となって流れ下る川音のうるさいこと。夜もぐっすり眠れなかったよ。おかげで、朝食の時間に遅れたものだから、楽しみにしていた温泉粥を食べそこなった。
 「三日入れば一年風邪をひかない」と古来より伝えられる名湯。内湯はお湯の入れ替えを済ませたばかりだったので、ほんのり白いだけ。これには少しがっかりしたが、湯量もあるし、適温だしで、顔を洗ったり、飲んでみたりと、どっぷり浸かって、たっぷり楽しむ。
 一日入ったせいだかどうか、その後、4ケ月間、風邪をひかなかったのだ。



煤香庵
http://www4.ocn.ne.jp/~saitou/baikoan.html
住所 長野県南安曇郡安曇村白骨温泉 〒390-1515 Memo:
入浴料 \800
電話 0263-93-2917
営業期間 通年
泉質 含硫黄−Ca・Mg−炭酸水素塩泉
旅行日 01/04/06
コメント

野天風呂 近くまで来たので、立ち寄ってみた。共同野天風呂は未だ扉が閉ざされたまま。斎藤旅館では立ち寄り湯をやっておらず、系列の「煤香庵」にてお湯をいただく。

 良く晴れた春の一日。空を見上げることもできないくらい、まぶしい日差しが真っ白なお湯の表面をキラキラ照らす。平日の昼前でもあり、大きく、ゆったりとした石化した木枠の湯船にワタシひとり。
 中央の竹筒から流れ出すお湯で何度も顔を洗い流す。この瞬間、いつも心の奥では「ごくらく、ごくらく」とつぶやいている。しかも、このお湯、飲めるのである。
煤香庵露天 立ち寄りながら、白骨でつかった中では、いちばんのお気に入りになってしまった。どうやら源泉が宿とは違うようだが、こちらの方が、シラフネ由来の湯に近い。何だか複雑な気分・・・。

 露天の下は谷底。見下ろすと、ブルドーザーやらクレーンやらが、新しい旅館でも造るのか、クルクル回っていた。ふと我に返ると、作業をしているオジさんたちと目があった。「イケネェ、イケネェ」、あわてて湯船に身を沈めた。



泡の湯旅館
http://www.shirahone.org/awanoyu/
住所 長野県南安曇郡安曇村白骨温泉 〒390-1515 Memo:
入浴料 \700
電話 0263-93-2101
営業期間 通年
泉質 硫黄泉
旅行日 97/07/14 01/04/06
コメント 泡の湯旅館

 乗鞍高原からスーパー林道を通って白骨に向かう。峠を越えて、再び下ると、谷底にへばりつくように旅館が点在。白骨温泉である。温泉の入口付近に位置するのが、ここ、泡の湯。

 混浴と白い湯で有名な露天風呂。問題は入口にある。脱衣室の扉を開き、階段を数段下りて、直接お湯につからなければならない。お好きな方にとっては、必然的に下から見上げる理想のアングルとなる。ここら辺の配慮は酸ケ湯を見習ってほしいもの。
 かつて、女性が入ってくるたびに、入口を見上げている男性どもの視線に負けて、断念したことがある。混浴のマナーは「見て見ぬふり」でしょ! 「見てもっと見たいふり」では情けなや・・・。
混浴露天風呂 鷹の湯でご一緒した熟年のおばさんの話をふと思い出す。「近頃は出歯亀が多くなったねぇ。それが目的じゃ温泉もかわいそうだねぇ」

 露天にもどるが、今回は冬期閉鎖なのか、露天の水面には保温用のボールが浮かべてあって、またもや断念。相性悪いな〜。
 内湯は、露天ほどには白くない。しかも、ぬる目のお湯なので、硫黄臭だけ楽しんできた。

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