わがまま温泉日記 恐山温泉 おそれざん

冷抜の湯
住所 青森県むつ市大字田名部字宇曽利山3-2 〒035-0021 Memo:
入山料 \500
電話 0175-22-3825
営業期間 5/1〜10/31
泉質 酸性硫黄泉?
旅行日 01/08/16
コメント 原子燃料サイクル施設(パンフレットより)

 むつ市は、わが国初のひらがな市名ということで、さいたま市の大先輩なのである。放射能もれを起こして大騒ぎとなった、原子力船「むつ」の母港もここ。
 そもそも、下北半島には原子力関連施設が多い。途中、六ヶ所村では原燃PRセンターにも立ち寄ったところ、子連れの家族で満員御礼。TVゲームを通じて原子力の安全性を教育している。無邪気に遊ぶ子どもたち・・・。ダンナはマジックハンドの操作に余念がない。楽しいからなんだろうけど、こんなに人気の高いPR館もめずらしい。

霊峰恐山(バンフレットより) 市内をぬけて、森を貫く快適ドライブルートをひた走る。さすが霊場だけあって、手つかずの大自然。広葉樹の原生林が昔ながらの姿を現代に伝えてくれる。秋にはきっと紅葉、黄葉がきれいだろうな〜。
 が、しかし、恐山に近づくにつれ、赤やら白やら、おべべを身にまとったお地蔵さんが、コーナーごとに現れる。夜ともなれば、肝試しにぴったりのコース。

左「冷抜の湯」 右「古滝の湯」 曹洞宗菩提寺の境内に足を踏み入れると、風景一変。荒涼たる大地に硫黄の臭気ただよう地獄の連続である。お地蔵様に小さなお堂、赤・青・黄色と、原色のクルクル回る無数の風車。風の音まで、死者のささやきにも聞こえるようで、やはり不気味さだけは否めない。カラスが頭上で舞っている。

 早々に、地獄めぐりは切り上げて、参道脇の湯小屋に向かう。硫黄臭と、そして万座温泉にもあった空吹きからして、この地によいお湯が湧くことは確かなのだ。
冷抜の湯 二つ並んだ湯小屋のうち、「冷抜の湯」が女湯、巨大卒塔婆が後ろに林立する「古滝の湯」が男湯。あぁ、よかった、あんなの眺めながらじゃ、ゆっくり浸かっちゃいられないもの。
 参拝客の好奇の視線に耐えつつ、女湯の戸をソロリソロリと引いてみる。恐る恐る中をのぞくと、先客がいる。一人でお湯に浸かるのが大好きなワタシながら、このときばかりはホッとした。

 木造りの、実に好ましい長方形の湯船。無造作にパイプでお湯が引かれている。さっそく、青みがかった神秘的な色をしたお湯に身を沈める。意外なことに、硫黄臭はさほど、きつくない。これはそう! 蔵王のお湯に似ているわ。つまり、ワタシ好みのお湯なのだ。へっ、へっ、へっ・・・。
古滝の湯 それにつけても、ここのお湯、湯量チョロチョロながら、熱いのである。片方は、先客の外人さんが水で埋めておいてくれたから適温だったものの、もう片方は、草津同様、湯もみをしないと、さすがに入れない。小さな女の子が入ってきたので、「こっちは熱いから入っちゃダメよ〜」と、水で埋めさせずに湯船を独占したのであった。

 境内には宿坊もあり、一泊二食五千円で宿泊できるそうである。しかし、夜の夜中、タオルを首に巻きつけて、湯小屋まで通う勇気はワタシにはない。

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