わがまま温泉日記 秋山郷温泉郷 あきやまごう
切明温泉 和山温泉 屋敷温泉 小赤沢温泉
秋山郷温泉郷へはJR飯山線津南駅よりバス


切明温泉 雄川閣
住所 長野県下水内郡栄村切明温泉 〒949-8321 Memo:
一泊二食 \9,350
ビール大ビン \620
冷蔵庫なし
バスタオルなし
トイレ共同洋式有
電話 0257-67-2252
営業期間 通年
泉質 Ca・Na-塩化物・硫酸塩泉(低張性弱アルカリ性高温泉)
源泉温54.7度
旅行日 02/05/02
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02/05/04
奥志賀林道は冬期通行止め。今年の開通は4/27だったそうで、例年ならもっと遅いよ、注意して!
秋山郷温泉保養センター「雄川閣」

 平家の落人伝説で知られる秋山郷のいちばん奥。秘境の最奥とくれば、いやが応にも秘湯への期待が高まる。
 しかし、これは新潟側から入った場合のことであり、奥志賀から流れ下る雑魚川が、野反湖を源とする中津川に合流する地に切明温泉は湧く。つまり、奥志賀から入れば、ここは秋山郷の玄関口なのだ。
 しかも、R405の不通区間が整備されたら、向こうは群馬県。草津も近いし、あっという間に、秘境でも何でもなくなることだろう・・・。
こじゃれたロビー
 「秋山郷温泉保養センター」なる冠のつく今夜のお宿、立ち寄り湯にも力を注ぐ公営施設だったのだ。どおりで、日帰り客で賑わってるはず。
 中でも、スコップ片手のお兄ちゃんが、ワタシの目を引きつけて離さない。もちろん、「お兄ちゃん」本体にではなく、「スコップ」に一目ぼれしてしまったのだ〜。
 もちろん、あとをついて行く。川辺に広がる何やら異様な光景。若者たちが、思い思いのその場所で、大きな重いスコップを石の河原にねじ込んでいる。露天造りに励んでいるのだ。
河原の手造り野天風呂 あちらこちらに河原の野天風呂。野心家、努力家、小心者に、マメな性格、律儀なたちと、ここまでは野天風呂の体をなす。さらには、飽きっぽい性格、荒っぽい性格、ずさんな性質などなどと、一つ一つに造り主の個性が表れているようで、とても面白い。
 で、ワタシはというと、人様が放置した熱めの野天にて足浴。だって、「カッコウ」なんだもの・・・。ちなみに、カッコウなる鳥は、自ら巣を造ることなどしないんだとさ。
混浴露天風呂
 宿にも混浴露天がついている。その脇で、ポンプが唸りをあげながら、お湯をせっせと汲み上げている。熱めのお湯は、いかにも露天に向きそうだ。急流を見下ろすロケーションだって、なかなかのもの。
 しかしながら、橋から見えるし、緑のコケが表面を覆っているようで、もう一つ入る気にさせないところが、この露天の難点。

「石風呂」男湯 対する内湯の方は、宿の案内にも謳ってある通り、「循環・加熱なし」の天然温泉が「石風呂」注ぎ込まれる。
 それにしても、「循環・加熱なし」という書き方は、意地悪く解釈すると「加水あり」となってしまう・・・。だから、お湯の使い方を明示している宿が少ないのかな?
 キリンカップ「対ホンジュラス戦」のハーフタイムの間に、チャポンと浸かって、さっさと上がる。これで十分温まる、お役立ちのお湯なのだ。

山菜づくしの夕食 蕎麦がきと野沢菜だけが、長野県であることを教えてくれる食卓も、イワナの塩焼きをメインディッシュに、山菜の天ぷら、山菜のおひたし、山菜の・・・といった具合に、山菜づくし。
 冷凍が利くエビやマグロやホタテ貝は、山奥の一軒宿でも定番の一品ながら、ここでは海の幸が彩をそえることはない。
 夕食どきにしみじみ感じる。あ〜ここは、秘境の最奥だったんだな〜。



和山温泉 仁成館 
住所 長野県下水内郡栄村和山 〒949-8321 Memo:
入浴料 \700
清潔なボットン便所
電話 0257-67-2205
営業期間 通年
泉質 Na・Ca-塩化物・硫酸塩泉(弱アルカリ性低張性高温泉)
源泉温48.5度
旅行日 02/05/03
コメント

02/05/04
露天は混浴なので、女性には大きめのバスタオルを貸してくれる。
露天からタンポポ越しに中津川

 切明から和山まで、国道下の沢道を北上。とはいえ、谷底まではまだ100mはあろうかという高さ。中津川峡谷の大きさが、うかがえる。
 そこから、さらに下へと向かい、川へ出たかという位置に、仁成館は建つ。それでも、まだ川面まで、10m以上もありそうだ。

 国道までの長い坂道、除雪は大変。さすがに冬期営業はできないだろうと思いきや、雪深い冬場にも、宿は開けているんだとのこと。
 さすがに、お客も少なくて、ツルを編んでカゴなど作っているんだそうな。お話を伺っているうちに、今度は泊まりで、この宿を訪ねたくなってきた。

内風呂 木枠の湯船がうれしい内風呂。お湯は熱くて、水で埋めるための蛇口が湯船をのぞきこんでいる。抜気漕でもしつらえて、湯温を下げればよいのにとも思えるのだが、4mも雪が積もっちゃ、どうするの? 加水も仕方ないか〜。
 露天は混浴。いつもの調子でダンナは入る。ギャ! という声。あたふたとダンナは戻る。だれもいないと思っていたら、先客の女性が浸かっていたと言う。そういえば、さっきのあの声、男声だったよな・・・。

露天から見る鳥甲山 露天は基部と先端部の二つの部分に区切られている。基部にお湯が注がれるので、こちらは熱いが、先端部は長湯にちょうどのほどよいぬるさ。
 残雪いただく山容を、眺めながらの露天入浴。耳に届くのものはといえば、たったの二つ。単調な川音に、織り込むような山鳥のさえずり。思いっきり、澄んだ大気を胸に吸い込む。
 そよそよそよぐ五月の春風、顔に受け、あ〜、も〜う、帰りたくないよ〜!



屋敷温泉 秀清館
住所 長野県下水内郡栄村屋敷 〒949-8321 Memo:
入浴料 \500
電話 0257-67-2168
営業期間 通年
泉質 含塩化土類硫化水素泉
旅行日 02/05/02
コメント 秀清館

 秋山郷ではもっとも開けた穏やかな顔をのぞかせる屋敷の地に、この温泉は湧く。
 近くに秋山郷民俗資料館もあるので、立ち寄ってみるのもよいかも知れない。

 秀清館で出迎えてくれたのは、なんと平家の落人ならぬツバメたち。玄関といわず館内を、自由に飛び回っている。まるで大きな鳥かごの中にでもいるかのようだ。

内風呂
 ガラス張りの浴室から中津川の川面が見渡せる。宿へと続く坂道を、3人の若者たちがこちらに向かってやってくる。あわてて、湯船に飛び込むが、何ともぬる〜い。
 勝手知ったる他人のお風呂。水栓をギュギュッとしぼる。しかし、「クルマは急に止まれない」のと同様に、すぐに熱くなってはくれない。須川のように、ドドッとお湯が流れ込んでるわけではないんだからさ。
 窓際に大人一人分の寝湯がある。これがまた、つま先しか入れられないほど熱いのだ。瞬時に名案ひらめくワタシ。さっそく、桶でもって、せっせとお湯を運び続け、二三十杯も流し込む。にも関わらず、「大海の一滴」とまでは言わないが、徒労に終わる・・・。どこが名案? おバカさん・・・。
 万座と同じ硫化水素泉だけに、浴室内には腐卵臭が漂い、何ともうれしい。飲めるお湯なら飲むに限る。お味の方は、玉子のカラの内側に、かる〜く塩をまぶしてなめた感。こちらもいける。

 帰り際、宿から続く坂道わきに、大きな池が姿を見せる。鯉でも泳いでいるかと思いきや、それは、何とも開放感豊かな混浴露天であった。脱衣所があるところからすると、断じて温水プールではないようだ。真昼間、衆人環視のもと、浸かる人っているのかな〜?
 ふと、ガラス張りの浴室を見上げると、中なんて見えやしない。とんだ取り越し苦労をしたもんだ。


小赤沢温泉 楽養館
http://www.tiara.or.jp/~skousya/newpage1.html
住所 長野県下水内郡栄村小赤沢 〒949-8321 Memo:
入浴料 \500
電話 0257-67-2297
営業期間 通年 10:00〜20:00(12〜4月は水曜定休 10:00〜18:00)
泉質 含鉄 カルシウム・ナトリウム−塩化物泉 源泉温45度
旅行日 97/08/11
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秘境秋山郷 万座から奥志賀をぬけ、落石ゴロゴロの奥志賀スーパー林道を祈りながら進む。秋山郷に入って、はじめて人の気配を感じるのが切明温泉。さすが、秘境と呼ばれるだけのことはある。
 これが国道なの? という細道をさらに北上すると、温泉休憩所「楽養館」に着く。

赤湯 重くて、粘っこい赤褐色のこのお湯は、鉄分の異常に多い間欠泉。油断していると、突然吹き出すので、注意が必要。
 農作業の合間をぬってやってきた近在のおじいちゃん、おばあちゃん。とてもよい絵柄だと思うのだが、「おい、かあちゃん!」と平気で女湯の脱衣所に首を伸ばし、他人様の裸体を見るのだけはやめてね!
 お詫びにもらったミニトマト、甘くて、とってもおいしかった。太陽の恵みにもっぱら感謝。

 ここの食堂には、全長30cmもあろうかというようなトンボが、外に出ようと、しきりに窓ガラスにぶつかっていた。たくさんのトンボを目にしながら、わが国が「豊秋津島」と呼ばれていたことをふと思い出した。ちなみに、秋津とはトンボのことで、トンボの豊かな島とでもいった意味でしょうか。手打ち蕎麦
 600円のざるそばを注文した直後、「手打ちそば」が入りました」というので、そちらに切り替えた。値段を聞いてビックリ。この山奥で何と1000円も取るのだ。いまさらキャンセルとも言い出せず、半信半疑のまま一口。うま〜〜〜〜い!
 地元のばっちゃまの蕎麦打ちの技もあるのだろうが、水が良いせいもあるのだろう。今度は山の恵みにひたすら謝謝。

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