いらっしゃいませ!ここは西野徳之とその家族のホームページです!

お時間のある方は、わが家でいっぷくして下さい!

「産業医」

産業医という言葉はご存じでしょうか。
医師がある一定の研修をした後得られる資格なのですが、最近臨床医にとってその役割の重要性が注目されてきています。
最近「過労死」という言葉が聞かれるようになりましたが、これは実は日本にしか存在しない言葉らしいのです。ですから「karousi」は英語では専門用語としてそののまま通用します。仕事をする目的は欧米では自分と家族のためですが、日本では会社のために働くことが多いと言われます。欧米ではありえないことらしいのですが、日本では働き過ぎで持病をこじらせたり、残業などにより過労を強いられ死亡することがあるのです。
以前までは「過労死」は自分の健康管理不足としてあまり取り扱われることが少なかったのですが、最近では労働者の健康管理に配慮がなかったとして会社の健康管理責任の欠如と考えられるようになりました。従って労働者が健康を害するだけではなく、国も労災として労働者とその家族に対し大きな補償をしなければならず、早急にこれを改善することを目的として産業医の資格と身分の充実にのりだしたわけです。具体的には労働者が「過労死」にならずにすむように健康診断や健康相談などで未然に危険因子を把握し、医療機関で治療を受けさせたり、負担にならないような職場への配置転換を管理者と協議をするわけです。またこれら労働者の健康管理だけではなく、将来的に塵肺予防のために職場での粉塵を減らしたり、有機溶媒の暴露を減らす方法をアドバイスし、よりよい労働環境(作業管理、作業環境管理)の構築に協力するわけです。
先日私もこの講習会を終了し「産業医」になりましたが、当初思っていたよりも様々な分野で予防医学を実践しなければならず大変な仕事だと実感しましたが、ある意味では地域医療にも通じる面があり自分にとってもこれからの課題となりました。
 
『 ← 「いっぷく」-北海道新聞旭川版column-へ戻る 』