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「夜間急病センターの当直」

「きっと忙しくて、眠れないですよ」同僚のT医師のありがたい忠告に送られながら、市内の夜間急病センターの当直へはじめて出かけました。センターの開設は市医師会ですが、診療は大学の医師に要請がくるのです。
 夜間救急とはいえ一人診療所でできることには限りがあります。投薬もきまりで一日分だけです。当然仕事は応急処置(処方)と他院への転送のふりわけにならざるをえません。それでも、患者さんがよくなってくれればいいのですが、問題は他の病院に通院中の方で、急に状態が悪くなって来院される方です。紹介状もカルテもないため、診断・治療経過がわからず、加療に苦慮するからです。本来ならば通院中の病院にかかるべきなのですが、様々な事情でそれができないことがあるようです。このように病状が急変する可能性のある方は、「病状・治療経過説明書」のようなものを主治医に書いてもらい、常に携帯すべきなのかもしれません。要は患者さんが一番良い治療を受けるために、自ら考え、ときに病院・医師を選択することも大切なのだと思います。
 当直室では眠りにつく頃に「診察」のコールの繰り返し、ほとんどねむれないまま、長い夜があけました。帰宅して着替えて家内が煎れてくれる一杯の紅茶でいっぷく。ゆっくり休むひまなく今日の仕事が始まるのでした。
 
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