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アニメについて・2010年


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2010年1月期

 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
 さて、例によって、12月の最終週〜1月の第3週(2009/12/25〜2010/01/21)までの間に終了した作品・開始された作品、及び放映のあった継続作品の感想などです。
 …と言いたい所なのですが、12月24日の深夜に最終回を迎える作品が多かったので、今回は2009/12/24〜としました。この辺適当です。すみません。
 まあ、12月24日の深夜と言っても、放映される時刻が深夜0時を過ぎていますから、12月25日終了と言っても間違いじゃないという事で。いいのかそれで。
 で、第3週も過ぎた所で、今期の新番組がほぼ出揃った訳ですが、現時点での視聴本数は23本です。随分と減りました。 30本を切ったのは久し振りのような。それどころか、20本台前半にまで減ったのは更に久し振りのような。
 というのも、今期は、特に独立U局(私が見れる所では、サンテレビとKBS京都)の深夜においてアニメ作品の枠が無くなったり、また枠が残っていても以前の作品の再放送が入ったりして、放映本数の減少が進んでいる感じです。 数えてみたら、そういう風に新作が無くなった枠が、私が観ていなかった所も含めると10本以上ありました。
 特にKBS京都は、深夜帯には今のところ今期からの新番組は1本もありません。 深夜アニメ自体、前期から継続の「KIDDY GiRL-AND」と「キャラディのジョークな毎日」の2本だけ。 これが、製作本数を絞り込んで一本一本の作品の質の向上に繋げる、という事ならいいのですが、新房監督とシャフトみたいに複数平行してやってるスタッフもいる所を見ますと、結局アニメ業界のリストラが進んで人の数が減り、その分一部の人に仕事が集中しているだけのような気も。
 もしかして、TVシリーズの制作費をDVD等のパッケージソフトや関連商品の売り上げで賄う、というビジネスモデルが破綻してきたので、TV放映という形態に見切りをつけつつあるのかもしれませんが。 そういえば、最近劇場公開されるアニメがやたらと増えてるような気もしますし。
 再放送が増えたのは、第2期が開始されるのに合わせて第1期を放映する、というパターンが増えたせいもあるようで、今期では「戦国BASARA」や「おおきく振りかぶって」等がそれに該当するみたいです。 そんな中、少し変わっているのが、サンテレビの月曜日深夜(前期は「アスラクライン2」を放映していた枠)に再放送が始まった「まりあ†ほりっく」で、本放送時(2009年1月期)にはデジタル放送では四辺に黒帯の入った「超額縁」だったのが、今期の再放送では16:9スクイーズに変わっています。 再放送の方が本放送より良い状態で放映される、というのも珍しいような。 他の作品や放送局も、例えば本放送時は左右を切り落とした4:3で放映した作品を本来の16:9に戻して再放送するとか、してくれれば嬉しいのですが。特にTBS系。

帯番組

青い文学シリーズ[読売テレビ] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2009/12/28深夜(正確には2009/12/29未明)から2010/01/05深夜(正確には2010/01/06未明)にかけて、読売テレビにて全12話を4回に分けて放映。
 なので、帯番組という訳ではないのだが、かといって映画やOVAでもないれっきとしたTVシリーズ作品(日本テレビでは2009年第4四半期に放映)である為、他に適当な場所が無いのでここに入れておく。
 日本文学の名作を、作品毎に異なるスタッフで制作するという、競作の趣があるオムニバス形式のシリーズ。 集英社の「ナツイチ」というシリーズ(?)で、「DEATH NOTE」の小畑健氏が表紙イラストを書いた「人間失格」の売れ行きが凄く上がった、等という話もあったが、名作と著名な漫画家とのコラボで売ったものをアニメ化する、というコンセプトだったようだ。 ちなみに、「人間失格」は、TV版を再編集した「ディレクターズ・カット版」が劇場公開されている。
 原作は、太宰治の「人間失格」「走れメロス」、夏目漱石の「こころ」、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」「地獄変」、坂口安吾の「桜の森の満開の下」の6作。 また、全作品で主人公役を堺雅人氏が声をあてている…が、正直言って、あまり合っていない役もあったと思う。「地獄変」とか。
 原作を読んだ事があるのは、「走れメロス」、「蜘蛛の糸」のみ。 「こころ」は、話の粗筋は知っていたし、学校の授業でやったような気もするが、もしかしたら、「めぞん一刻」で出てきたのを読んだだけかもしれない(爆)
 アニメ化と言っても、原作をそのままアニメ化した訳ではなく、色々とアレンジや再構成が加えられていて、原作とは随分と違うものになっている作品もあったりする。 例えば「走れメロス」は、昔、一度アニメ化された時は、ほぼ原作そのままの構成だったと思うが、今回は、「走れメロス」の舞台劇の脚本を書く人物を通して物語を俯瞰するような視点が加わり、その脚本家が自らの体験を「走れメロス」の物語に重ねるという構成になっていたりする。
 また「こころ」は、原作の「先生」の視点の物語と、原作には無い「K」の視点の物語との2つがあって、それがお互いに整合性が取れないようになっている(作中の季節からして、夏と冬という別の季節になっているし)という、正直言って何が言いたいのかよく判らない構成になっているのだが、これは、原作をちゃんと読めば理解できるのかもしれない。
 まあ、それぞれ監督以下メイン・スタッフの個性が出ているようで、オムニバス形式のシリーズらしくバラエティーに富んでいて面白い。 「走れメロス」などは、後編の作画監督として参加していた西田亜沙子さんのブログとかを読むと尚面白い。 「フィロストラトスが実は女の子」とか何言ってんのこの人達は、みたいな所とか。 「ASが本気だすとろくな事がないという事実」って何なんだ、とか。
 何はともあれ、「人間失格」と「こころ」はちゃんと読んでみよう。図書館で借りて(<おい)。

日曜日

ジュエルペット[テレビ大阪] A:4:3レターボックス(テレビ大阪) D:16:9スクイーズ(テレビ大阪) D:4:3レターボックス(キッズステーション)
 第40話まで放映。
 封印されていたダイアナの兄・ディアンが復活し、かつて行方不明になっていた8匹のジュエルペット「ジュエルエイト」を差し向けて花いちもんめジュエルゲームを挑み、りんこごとジュエルステッキを手に入れようとしている内に、なんか新しいジュエルペットが生まれたりしている所。 新年第一弾は、「マイメロ」のような大喜利ではなく、初夢ネタ(それもりんこのではなくキングの)だった。 後、ダイアナの封印を解いたのが実はルビーだった、という話は、なんか「マイメロ」にも似たような事があったような。
 ディアンが復活して「ジュエルゲーム編」(?)に入ってから、何となく面白くなってきたような気がする。 魔法バンクでのりんこの衣装が、制服から魔女服(?)に変わって違和感が減った事もあるし、以前のような「やっつけ」っぽいシナリオや台詞回しが少なくなってきたかも。 単に、3クールも見ているので慣れてきただけかもしれないが。 ただ、りんこの、あの脳天を突き刺すような声には未だに慣れない。
 それにしても、ジュエルランドを支配し、人間を根絶やしにしようとしたディアンの中の人が、あのルルーシュの福山潤さんというのは、何かもう狙っているとしか思えない。 (ジュエルペットとしては)二枚目だし、りんこを騙す為に人間に変身する時は王子様という設定だし。 魔法で他のジュエルペットを操るというのも、まるでギアスのようだ。 封印される原因となった「ディアン事件」にしても、いうなれば、人間達と、従来のジュエルランドの支配層であるラクマージョ達への「反逆」だし。 これはもう、副題として「反逆のディアン」とか付けるしかないと思う(<マテ)。
クロスゲーム[テレビ大阪] A:4:3レターボックス(テレビ大阪・KBS京都) D:16:9スクイーズ(テレビ大阪・BSジャパン) D:4:3レターボックス(キッズステーション)
 第40話まで放映。
 竜旺学院との試合は星秀の敗北で終わり、光の家の隣に若葉のそっくりさんのあかねが引っ越してきて、青葉が女子野球代表セレクションに挑戦したものの、練習中に東の打球を受けて断念し、光達が3年生に進級して、「星秀が甲子園に行けたら結婚してもいい」と一葉に言われた純平が打撃コーチに就任した所。 何か、ますます展開が「タッチ」に似てきたような…。
 前のEDで既にネタばれされていた通り、若葉のそっくりさんが登場するという昼メロのような展開に。 昔、あだち充の漫画(当時は「タッチ」が連載中だった)は、登場人物達が当たり前のように好き同士になるから嫌い、みたいな事を言っていた友人(女性)がいて、そういう見方もあるのかと感心したものだったが、本作はどうなるだろうか。 まあ、登場人物達が好き同士にならないと、ラブコメとしては作品そのものが成立しないだろうが、好きになる過程に御都合主義や無理矢理な感じが見え隠れすると、その友人と同じような感想になってしまうかもしれない。
 また、水輝が殆ど要らない子になってしまっているのもどうかと。 何の為に登場したのか、既に作品内でのポジションを失っているようにしか見えない。
 後、今回からEDが変わった。 曲はともかく、映像が本編の使い回しっぽい静止画のみ、というのは少し手抜きっぽい。 その映像を見て思い出したが、あの元マネージャーは、今どうしているんだろうか。
鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST[毎日放送] A:14:9(毎日放送) D:16:9スクイーズ(毎日放送) D:4:3レターボックス(アニマックス)
 第39話まで放映。
 アルが「お父様」と対面している所に、グラトニーの腹からエド達が無事出てこれたと思ったら、リンがグラトニーの賢者の石を受け入れてしまったり、エド達の錬金術が使えなくなったり、一方でメイやスカーの術は使えたり、その秘密を知る為にメイを追ってエドとアルが北へ向かったり、やっと北のブリッグス要塞に着いたらそこでアームストロングの姉にこき使われたり、そこにもホムンクルスが襲ってきたり、「お父様」達がこの国を使って何をしようとしているのかが判りかけてきたり、大総統の息子もホムンクルスだったり、要塞でもホムンクルス達のせいで流血の事態になりそうだと知ってホムンクルスに与しているレイブン将軍をアームストロング(姉)がぶち殺してしまったり、と思ったらウィンリィが表向きエドのオートメイルのメンテ・実は人質として要塞に連れてこられたりと色々あった挙句、スカーを捕らえに出向いた街でスカーに協力させてウィンリィやメイ達を逃がして要塞に匿おうとするも、アームストロング(姉)が要塞から引き離されて代わりに中央軍が入り込んできて大変な事に、という所(長いな)。
 「お父様」とホーエンハイムが別人、というのがようやくハッキリしたが、見た目からしても何か関係がある事は間違いないだろうし、まあ次から次へとよく謎を用意するものだとある意味感心する。 ただ、なかなか話が進まない感じもするので、少々じれったい気もするが。 原作がまだ連載中らしいし、「犬夜叉」の第1期みたいに、さんざん引き延ばした末に「俺達の戦いはこれからだ」エンドになんかにならなければいいのだが。
 後、今回からOP・EDが変わった。 OPには、西田亜沙子さんも参加しているらしい
こんにちは アン 〜Before Green Gables[BSフジ] D:16:9スクイーズ(BSフジ) D:4:3レターボックス(アニマックス)
 2009/12/27放映終了。
 「赤毛のアン」でアン自身が語っていた通り、ハモンド氏が亡くなり、子供達は親戚達にバラバラに引き取られ、アンはホープタウンの孤児院へ。 そこでも色々あった挙句、カスバート家に引き取られる事になり、遂にプリンスエドワード島へ、という所で幕。
 プリンスエドワード島へ向かう船上で終わるという事で、ちょうど「赤毛のアン」の冒頭にそのまま繋がる形にしたのは、「スタッフさん、よくわかってらっしゃる」という感じで良かったのだが、シリーズ全体で見ると今一つという印象だった。 キャラクターの印象が、「赤毛のアン」で抱いていたものと少し違っていた事が大きいのかもしれない。 ハモンドの小母さんは、あんなに暗い人とは思わなかった(「赤毛のアン」や原作では、そもそも、アンを連れて行ったのは小母さんの方だったし、ハモンド氏が亡くなった後も、子供達をさっさと親戚にやってしまって自分はアメリカに行ってしまうという、かなり行動的な人というイメージだった)し、アンも、孤児院で他の子供達にいきなりあんな毒舌を吐くような子だとは思わなかった。 まあ、この辺りは「赤毛のアン」での先入観があるので仕方のない所だが、それを抜きにしても、大人達がアンを正面切って賞賛し過ぎに見える所はかなり気になってしまった。 原作からこうなのか、それともアニメ版のアレンジなのかは判らないが、そこまでアンを「素晴らしい子供」みたいにしなくてもいいんじゃなかろうか、と思う。
 後は作画の面でのもの足りなさとかもあったが、まあそれでも、「赤毛のアン」で馴染み深いアイテム(すぐ把手が取れてしまうカバンとか)や言葉(「人生の曲がり角」や、「神は天にいまし、世は全て事も無し」等)が出てくると思わずニヤリとさせられたりして、そういう「赤毛のアン」のルーツを見るような楽しみはあったかと思う。
花咲ける青少年[NHK衛星第2] D:16:9スクイーズ
 第35話まで放映。
 ラギネイ王室の内情を探る為、ユージィンがラギネイに行ったらナジェイラとクインザによって軟禁されてしまい、それを知った花鹿もラギネイに行き、それを追って立人もラギネイに行き、空港で花鹿を捕まえたと思ったら軍内の王室打倒派によるクーデターが発生して立人が怪我をしたり、ノエイがそれを助けてアジトに匿ったり、ユージィンが世話役として付けられた女性をたらしこんだり、ノエイがクインザに捕まったのを花鹿達が助けに行ったり、ルマティが遂にラギネイに還ってきたり、花鹿がラギネイの王位継承者だという事がカールや花鹿本人、更にクインザにもバレて花鹿が殺されそうになったりと色々あった挙句、花鹿を殺し損ねたクインザは瀕死の重傷で王宮へ、花鹿と立人はお互いの気持ちを確認しあって、ルマティは空港で演説をし、王位に就き、ラギネイの立憲君主制から共和制への移行を行なうと宣言し、花鹿達とも合流して、皆揃って王宮に戻ってきた所。
 結局、全てがラギネイ王家の「御家騒動」に収束して行っている感じである。
 それはそれでいいのだが、花鹿の行動が、全部ラギネイ王家の「血」のせいにされているような所が何だか…。 それに、やはりEDでネタばれされていた通り、花鹿と立人が結ばれる結末になりそうなのだが、花鹿のライバル足り得る女性が一人も出てこないのももの足りない。 立人の婚約者として登場したあの女の子(名前忘れた)も、絵に描いたような(って実際絵に描いているんだけど)「アテ馬」キャラだったし。 というか、あんな「頭がお花畑」な女の子を「一族の母」にしてもいいのか、という気が…。 他も、ナジェイラは登場した頃は花鹿のライバル(恋愛的な意味ではなく)になりそうだったが、クインザにたらしこまれてからはすっかり立場が弱くなってしまったし、由依みたいな「普通の人」が絡むような物語じゃなくなってしまったし、他はカールの姉みたいなおバカばっかりで、花鹿以外の女性キャラが弱過ぎるのが今一つ。 クインザが落ちぶれそうな今、せめてナジェイラぐらいは持ち直してほしいのだが。
 後、当初から不安だった作画もあまり向上しないままなのも残念。 特に、ラギネイの空港でクーデターが起きた時などは、派手な銃撃戦をしている中を、立人が「立ったまま」ウロウロしていたりして(幾ら名前が名前だとはいえ、あれでは「撃ち殺してください」と言っているようなものなのでは…)、単に作画が乱れているという以上に、何かいい加減な感じが目立ったりもした。
 シリーズも後僅かだと思うのだが、この先クライマックスに向けて盛り上がっていくのだろうか。不安だ。
 2010/02/14放映終了。後番組は「GIANT KILLING」。
 クインザは死んでルマティが正式にラギネイ国王になり、立人は花鹿の為に倣家を捨てようとするも、曹に「花鹿を殺す」と脅迫されて一度は倣家に戻り、でもカールに背中を押されてやっぱり倣家より花鹿を選ぶ事にして、そこにユージィンやノエイの手を借りた花鹿が乗り込んできて、結局花鹿と立人がくっついて幕。
 何か「予定調和」という言葉が浮かんでくるのは、やっぱりOPやEDでネタバレされていたせいなんだろうか。 まあ、ハッピーエンドなんだし、各々がある意味落ち着くべき所に落ち着いたのでこれで良かったのだろうけど、どうも釈然としないのは何故なんだろう。 終わってみれば、全てがお金持ち達のゲームだったのではないかと思ってしまうのは、私がただの庶民だからなんだろうか。
 で、結局、由依はこの話に必要だったのだろうか? 私にはとてもそうは思えなかったのだが…。

月曜日

天体戦士サンレッド(第2期)[キッズステーション] D:4:3レターボックス
 第8話まで放映。
 監督が替わっても、内容はまあ相変わらずである。 そこらへんの、所謂「ブラック」な会社よりよほど福利厚生がちゃんとしているフロシャイムっていったい…みたいな。 EDの最初で、ヴァンプ将軍の隣に並んでいるのがその回で活躍した(?)怪人になっているとか、芸が細かいのも悪くない。 OPも、第6話では半分以上充電されていたサンレッドの銃が、第7話ではかよ子さんがアイロンをかけるのでACアダプタを外されて、第8話では充電がやり直しになってるとかのお遊びが入ってたりするし。 アイロンがけより優先順位が低い武器っていったい…。
 それにしても、実写版のEDで、食堂や新聞販売店や本屋が出てくるのはまだしも、区役所の所長まで出てくるとは。 どんだけ地元密着なんだ。
 で、あの「ぷりん帝国」とやらは、いったいいつになったら地球に到着するんだ…?
犬夜叉 完結編[読売テレビ] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 第14話まで放映。
 1クールの間に、神楽、魍魎丸、桔梗、神無と、レギュラーメンバーが次々と逝ってしまい、鋼牙が足の四魂の欠片を奪われて奈落との戦線から離脱し、と、いきなり広げた風呂敷を畳むモードになっているのは、「完結編」という今シリーズの性格的にしょうがないとはいえ、展開が速過ぎる感は否めない。 それ以上に感じるのは、物語をただ淡々とこなしているだけで、いま一つメリハリに欠けるような印象がある事である。 話の流れが一本調子というか、「溜め」が弱いというか、何かそんな感じ(<どんな感じだ)。 なので、物語的にはかなりの山場である筈の桔梗の死の場面も、何か今一つ盛り上がりに欠けるような感じだった。
 (2010/02/02追記) 第18話からEDが変わった。 前に変わったのが第10話だったので、ほぼ9話毎に変更されているという事は、やはり2クールで3曲使うという配分か。 それはいいとしても、2クールでシリーズが完結するのだろうか。 かなり駆け足な感じになってしまうような気もするが。不安だ。
君に届け[読売テレビ] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 第3話まで放映。
 席替えで風早と隣の席になって、友達も出来て、このまま右肩上がりかと思われた矢先に、爽子が友達の悪い噂を流している、という噂が広まり始めて嫌な雰囲気に、という所。 殆ど人と話をしない爽子が、そんな噂を流すというのはかなり無理のある話のように思えるが、さて。
 まだまだ始まったばかりだが、作品の雰囲気は悪くない。 でも、キャラクターの配置が「フルーツバスケット」に似ているような気もしないでもない。 風早にファンクラブみたいなものがあるらしい所や、そのファンクラブのメンバーが、風早と仲良くしている爽子に反感を持って云々、という辺りも何か似ている。 まあ、ありがちな設定と言ってしまえばそれまでなんだが。

火曜日

こばと。[NHK衛星第2] D:16:9スクイーズ
 第12話まで放映。
 小鳩が、よもぎ保育園で働く傍ら、人の傷ついた心=コンペイトウを集めている一方で、いおりょぎが何者で何故ヌイグルミの姿をしているのかという辺りの事情が明らかになってきた所。 今のペースでコンペイトウを集めていては、一年間というタイムリミットには絶対に間に合わないと思うのだが、いったいどうするつもりなんだろうか。 小鳩の歌を聴いて、大勢の人の心がいっぺんに癒されて一気にコンペイトウがたくさん集まる、とかいう展開しか思いつかないのだが、さて。
 色々と人外の者達が普通に暮らしていたり、また、他の作品と同じキャラクターが登場してきたりするのが、いかにもCLAMP作品らしいというか。 千歳さんのあの双子の娘は、やっぱり大事な所にリセットスイッチが付いていたりするのだろうか(<マテ)。
 それにしても、毎度毎度、小鳩といおりょぎが大声で漫才を繰り広げているというのに、隣の部屋に住んでいる藤本は気が付かないのだろうか。 もしかして、見かけによらず鈍い?(違)
 (2010/03/02追記) 第20話からEDが変わった。 NHKのページによると、残り4話しか無いみたいなのだが、このタイミングでの変更にどういう意味があるのかは謎。
 2010/03/23放映終了。
 よもぎ保育園は結局無くなってしまったが清花先生は実は最悪の事態から守る為に悪役を演じていた旦那と寄りを戻し、小鳩はコンペイトウが足りなくて消されるところを藤本のコンペイトウでビンが満たされて「行きたい所」に行ってしまい、小鳩の存在は人々の記憶から消えてしまったが、藤本は記憶を取り戻し、数年後に転生した小鳩と再会して、実は小鳩の「行きたい所」は藤本の所だった、というオチで幕。
 何だか時系列やら因果関係やらが訳が判らなくなりそうな話だったが、とりあえずハッピーエンドという事でいいのだろうか。 何か結局全てが「誰か」の筋書き通りに進んでいただけのような気がしてどうにも素直に喜べない結末だったが。
 CLAMP作品らしく、「ちょびっツ」の千歳さんやチロルの二人をはじめとして、「xxxHOLiC」の四月一日やら「カードキャプターさくら」のとーや兄ちゃんやらといった他作品のキャラが登場したり、「全てが必然」というお馴染みのフレーズが出てきたりして思わずニヤリとさせられる所があったり、小鳩といおりょぎとの漫才が面白かったりしてそれなりに楽しめた事は楽しめたのだが、何かスッキリしない感じがする。
そらのおとしもの[サンテレビ] A:4:3レターボックス(サンテレビ・KBS京都) D:16:9スクイーズ(サンテレビ)
 2009/12/29深夜(正確には2009/12/30未明)放映終了。後番組は「おおかみかくし」。
 パンツが飛んで行ったり、かと思ったらまた帰って来たり、無人島にとり残されたり、二人目のエンジェロイドがやって来たり、二人して転入してきたり、海に行ったり祭りに行ったり文化祭でバンドを組んだり女になって女湯に入り込んだりと色々あった末に、シナプスからイカロスの翼を回収に来たエンジェロイド達を撃退し、ニンフを鎖から解放して、とりあえず一件落着した所で幕。 あの鎖は、あんな普通の斧で普通に切断すればそれでいいような物なのか。 後、前提供の背景が、アニメの制作過程を辿っていたという事に今更気付いた。
 結局、あの夢に出てくる翼の生えた少女は誰だったんだとか、あのいけすかないシナプスの連中がこのまま黙っているとは思えないがそれはいいのかとか、重要そうな所が色々と投げっ放しで終わってしまったが、その辺は原作を読んでね、なのか、第2期に期待して、なのかは謎だが、一応はキリのいい所でひとまず締めたという事で。 最後の方は、イカロスよりもニンフの方がヒロインっぽかったような気がする。
 第一印象で思ったような、万能の力を持つアンドロイドが主人公の欲望(主に性的な意味の)を叶えまくる話ではなかったものの、番宣CMにあった「未確認生物妄想コメディ」という謳い文句のように、色々な妄想(パンツだの覗きだの女湯だの無人島で二人きりだの)を実現するという意味では実に判りやすい話だった。 ただそれだけに、本編よりも、あのパンツが渡り鳥のように飛ぶというバカバカしいネタを思い切り本気のモデリングで作り上げた第2話をはじめとして、昔懐かしいテレビドラマ等のパロディになっているエンディングの数々の方が印象に残ってしまったような気もする。 本編は、その作画の良さ(特に、イカロスの胸の柔らかそうな感じを出す事には異常に気合が入っていたような…)でかなり救われている感じがする。 話の組み立てやキャラクターの配置等が、個人的には、どうも「DearS」と被ってしまって、その辺りで「ありがち」というフィルターがかかってしまったかもしれない。
おおかみかくし[サンテレビ] A:4:3レターボックス(サンテレビ) D:16:9スクイーズ(サンテレビ・BS-TBS)
 2010/01/19深夜(正確には2010/01/20未明)サンテレビにて放映開始。 原作は、2009年8月にコナミから発売されたPSP用ゲーム。未プレイ。
 TBS製作の作品なのに、何故か系列局の毎日放送ではなく独立U局のサンテレビで放映されるという怪しげな作品。 以前にも同様の作品があった筈、と思っていたら、しっかりWikipediaに纏められていた。さすがだ。
 父親と妹と共に、狼(大神?)の守護神と八朔で有名という嫦娥町に引っ越してきた少年が、いきなり近所の女の子に懐かれるわ、クラスメイトからは大人気だわで「モテ期到来か!?」と思っていたら、実は何やら怪しげな理由で狙われているだけっぽいという、何だかよく判らない話。
 旧市街と新市街とであまり仲が良くないという小さな街、狼の神の伝説(別に、賢狼とか言って少女の姿になってお人好しの商人と旅をするという伝説ではないようだ<何の話だ)、怪しげな雰囲気のクラスメイト達、怪しげな格好で怪しげな戦いを繰り広げている怪しげな集団、と、とにかく何もかもが怪し過ぎる、伝奇・怪奇サスペンスものみたいな雰囲気は悪くない。 PEACH-PIT氏原案というキャラクターもなかなか可愛いし。特に、ショートヘアの元気っ子である五十鈴ちゃんは好みだ。
 だが、原作ゲームの原案・監督が、あの竜騎士07氏というからには、見た目の可愛さとは関係無く、凄惨でドロドロでグチャグチャの話になるのではなかろうか。 それはそれで楽しみではある。
 ただ、テンポというか、間の取り方というか、その辺りに少し違和感があるのが気になる。話自体は面白そうなのだが。とりあえず様子見か。
 ちなみに、街の名前の「嫦娥」というのは、確か中国の月の女神の名前で、中国が打ち上げた月探査機の名前にもなっている。 この町名からしても、また、随所で印象的に満月が使われていたり、クラスメイトの男子がどうも狼男っぽかったりするのも、やはり「月」が重要な意味を持っているという事なのだろうなあ。 そういえば、八朔の「朔」も、新月という意味だし(旧暦の8月1日から食べられる、という事で「八朔」と言うらしい。旧暦の1日は新月だったから──というか、新月の日が、各月の1日になっていた訳なんだが)。
 (2010/01/31追記) サンテレビから11日遅れの2010/01/30深夜(正確には2010/01/31未明)からBS-TBSでも放映開始。 下記の「ひだまりスケッチ×☆☆☆」とは異なり、こちらは地上波と違いは無いようなので、地上波で観れなかった場合の保険という事で。
空中ブランコ[関西テレビ] A:4:3レターボックス(関西テレビ) D:16:9スクイーズ(関西テレビ・BSフジ)
 2009/12/29深夜(正確には2009/12/30未明)放映終了。後番組は「のだめカンタービレ フィナーレ」。
 一話完結のオムニバス形式の作品という事もあって、特にシリーズとしてのヤマとかオチとかは無いが、各話毎の話の面白さはもちろん、それぞれの話の主人公(患者)が少しずつ他の話にも絡んでいるという、実は各話が平行した時間軸で進んでいるという構成、まるで妄想の世界のような現実にはあり得ない色や模様に彩られた背景、精神の不安定さを象徴するかのように、二次元と三次元、更には動物との間を姿形を変えて行き来する患者達等々、色々と不思議な演出が妙にハマっていて楽しかった。 実際の精神病の治療がこんな風にいつも上手くいくかどうかは知らないが、完全に治った訳ではないがちょっと上向きになった、みたいな結末が多かった所に、何か納得させられるものがあったのかもしれない。
 “No one is perfect!”──完璧な人などいない。
 それは、裏を返せば、全くダメな人もまたいない、という事でもある。 光に包まれているように見える人にも闇はあり、闇に沈み込んでいるように見える人にも光はある。 誰だって何かしら悩みを抱えているのだから、自分だけが特別に不幸だ、などと思わずに気楽に行こう。 そういう話だったのではないのだろうか、などと思ったり思わなかったり。
 でも、福井っちは、やっぱり要らなかったような気がする。 まあ、解説役が必要だったというのは判るのだが…。
 ところで、本シリーズのエピソードには、女性の患者が一人もいなかったが、精神病の患者は男性の方が多いのだろうか。 単に、マユミちゃんに注射を打たせるのには、患者は男性の方が面白いからというだけなのかもしれないが。
のだめカンタービレ フィナーレ[関西テレビ] A:4:3レターボックス(関西テレビ) D:16:9スクイーズ(関西テレビ・BSフジ)
 2010/01/19深夜(正確には2010/01/20未明)関西テレビにて放映開始。
 2007年1月〜7月に放映された「のだめカンタービレ」、2008年10月〜12月に放映された「のだめカンタービレ 巴里編」に続く、シリーズ第3期にして最終シリーズ(の筈)。 フジテレビ「ノイタミナ」枠の第18作目にあたる…筈。
 「巴里編」終了時に続編の制作が告知された時は、確か2009年の秋からという話になっていたような気もするが、まあその辺は気にしない方がいいのかもしれない。 とにかく、原作が完結し、実写映画も完結編が公開されている中、アニメ版もいよいよ完結という事らしい。 ちなみに、原作は「巴里編」放映時までに読んでいた所から全然読み進めていない。なので、今期分も未読。
 「巴里編」のラストで、千秋がマルレ・オケの指揮者になって初めてのコンサートを成功させた、その続きからという事のようだが、「巴里編」同様、少し展開が駆け足になっているような気がしないでもない。 原作を読んでいないので、その辺の感覚が今一つよく判らないのだが、どうもそんな感じがする。
 監督は、「巴里編」に引き続いて今千秋氏だが、シリーズ構成が、榎戸洋司氏から、劇団☆新感線や「グレンラガン」の中島かずき氏に変わっている。 どうも、メイン・スタッフが変わるというのは不安なのだが、大丈夫なんだろうか。
 また、第1話を観た限りでは、演奏シーンのCGは、「巴里編」からあまり向上していないように見えるのも気になる。 「巴里編」終了から丸一年経っているのに、と思うと少し残念。
 まあ、作品自体を好きだし、完結するという事なら観ない訳にはいかないが、それだけに、是非「いいものを見せてもらった」と思えるような作品にしてほしいと思う。
 (2010/02/16追記) 関西テレビから約1ヶ月遅れの2010/02/15深夜(正確には2010/02/16未明)からBSフジでも放映開始。 地上波で観れなかった時の保険としては丁度いい。 しかし、関西テレビの放映時刻が、毎週のように変わるのは何とかならんのか。
夏のあらし!〜春夏冬中〜[テレビ大阪] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/01/05深夜(正確には2010/01/06未明)放映終了。後番組は「はなまる幼稚園」。
 一とあらしとが、心のすれ違いから飛べなくなったり、また元の鞘に戻ったりと色々あったが、賑やかな夏はまだ続くという感じで幕。
 最後がまた果物爆弾の話だったりして、ネタの繰り返しの面白さや、「変わらない繰り返す夏」というメッセージ性(?)よりも、少しワンパターンな印象の方が強く感じてしまったのは残念だったが、今期もまあまあ面白かったと思う。 一とあらしとの関係を見直すという面もあったし、「繰り返す夏」であっても、決して何もかもが「変わらない」という訳ではない、という事をきちんと描いている辺りも良かったと思う。
 ただ、あの「お料理の名前を忘れてしまったわ」シリーズは、かなり無理があったのではなかろうか。 出来てきたものが、明らかに「食べ物」じゃなかったりしたし。
はなまる幼稚園[テレビ大阪] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/01/12深夜(正確には2010/01/13未明)テレビ大阪にて放映開始。 原作は、勇人氏が「ヤングガンガン」に連載中のコミック。未読。
 新卒で幼稚園の先生に就職したばかりの主人公が、同僚に美人の先生がいて喜んでいたら、おマセな園児に懐かれて「お嫁さんになる」とか言われてエラい事に、という、今のご時世にこのネタはヤバ過ぎるだろうというか、アグネスに喧嘩売ってるというか、そんな話(<どんな話だ)。
 まあ、もちろんそういうヤバい話ではなく、元気な園児達と、園児達に振り回される主人公のドタバタ・ほのぼのコメディ、みたいな感じだろうか。 パステルカラーの色彩に包まれた背景と、園児達とのテンポのいい掛け合いが良い感じである。
 それにしても、つっちーと杏の話より、教え子の女子高生に手を出して、まだ在学中に孕ませて、卒業半年前に海外脱出するとかいう、桜先輩の旦那の話の方が、アグネス的には問題になりそうだ(<おい)。
 後、エンドカードのイラストが小林尽氏というのは、「夏のあらし!」が「月刊ガンガンJOKER」に連載しているという、その繋がりからか?  今期では「ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド」のエンドカードも描いているので、何か妙に露出が多い気がする。
デトロイト・メタル・シティ[アニマックス] A:4:3レターボックス(関西テレビ) D:16:9スクイーズ(関西テレビ) D:4:3レターボックス(アニマックス)
 2010/01/12深夜(正確には2010/01/13未明)関西テレビにて放映開始。 原作は、若杉公徳氏が「ヤングアニマル」に連載中のコミック。未読。
 本当は気の弱い優しい青年が、音楽をしたくて東京に来てみたら、何故か過激なデスメタルバンド「デトロイト・メタル・シティ」の一員になってしまって、日々そのギャップに苦しむという、悲哀に満ちたギャグアニメ…だろうか。 元はOVAらしく、以前WOWOWの有料枠で放映されていたものが、地上波に降りてきたもの。 15分で2話・1本という構成で、それが30分枠なので2本連続放映となっている。
 「デトロイト・メタル・シティ」としての顔と、日常での顔とのギャップを、派手で過激なプロモーションビデオの映像と、母親からの優しい手紙の内容とを平行して流すことが際立たせるとか、ギャグの演出が結構面白い。 映像の枠の形がしょっちゅう変わるのは、もしかして、原作コミックのコマ割りの再現なんだろうか。 監督の長濱博史氏は、本作品が、「蟲師」に続く監督第2作目になると思うのだが、また随分と毛色の異なる作品をやるものである。
 それにしても、相川さんの中の人で出演している長澤まさみさんは、もうちょっと演技が上手くなってほしい。 結構芸歴が長い女優さんの筈なのだが…。
 2010/02/02深夜(正確には2010/02/03未明)放映終了。
 全8本しか無いシリーズの上に2本連続放映という事で、あっという間に終わってしまった。 最後も特にこれといった締めがある訳でもなく、「クラウザー様の世界征服はまだまだ続くぜ!」みたいな感じで、あまり終わったような気がしない。 メイン・ヒロインの筈の相川さんも出番無かったし。
 そんな訳で、全体的な印象も第一印象からあまり変わらなかった。 シリーズとしては特にヤマもオチも意味も無いという、ある意味これも「やおい」なんだろうか(違)。 面白かったからいいけど(<いいのか)。
 (2010/02/16追記) 全8本かと思っていたら、実は全12本だったらしい。 関西テレビで放映されたのはその内の8本だけだった。
 で、先週から始まっていたアニマックスの放映では、関西テレビで放映されなかった分も含めて全話放映されるという事なので、一旦終了フラグを立てたものの、もう一回復活する事に。 今日の2回目の放映まではまだ関西テレビで観たものと同じ話だったが、アニマックスには関西テレビでは無かった次回予告が付いていて、それを見ると次回には観た事がない話が入っているようだ。

水曜日

イナズマイレブン[テレビ大阪] A:4:3レターボックス(テレビ大阪) D:16:9スクイーズ(テレビ大阪・BSジャパン) D:4:3レターボックス(キッズステーション)
 第64話まで放映。

 円堂達が、遂にエイリア学園の最高ランクチーム・ジェネシスを倒したと思ったら、なんとエイリア学園は宇宙人ではなかった。

 な…何を言っているのかわからねーと思うが(ポルナレフAA略)。
 エイリア学園は、宇宙から飛来した謎のエネルギーを秘めた「エイリア石」の力でパワーアップされた、れっきとした地球人で、更にその最高ランクチームのジェネシスは、「エイリア石」の力を借りずに、そのパワーアップされた連中をも上回る実力を訓練で手に入れた普通の人間、つまり雷門イレブンと同じだという「何じゃそりゃー」な事実が明らかに。
 更に、エイリア学園の黒幕・吉良星二郎が瞳子監督の父親で、ジェネシスのリーダー・ヒロトが弟である事が判ったり、吉良星二郎の部下だった研崎が「エイリア石」を独占して、イナズマキャラバンから離脱した雷門メンバーをその力でパワーアップして挑んできたりと、話がますますカオスな方向に進んでいるような気がする。
 だいたい、「エイリア石」の力で強化された人間の力を見せつける為に始めたエイリア学園なのに、そのトップチームが石の力を使わなくても強くなった人間というのでは、全然目的に合わないような気がするのだが、その辺はこの作品的にはツッこんではいけない所なんだろうか。
 それに、ジェネシスについてはカタがついたとしても、「エイリア石」で強化されていた、ジェミニストームやイプシロンの連中については、「保護された」の一言で終わりで、このまま放ったらかしというのも何か後味が悪いような。
 後、扉を開けるのに認証が必要で、ガードロボットが警備しているエイリア学園の中にまで潜り込む角馬の潜入能力は侮れない。 ある意味、一番底知れない実力の持ち主かもしれない。
 (2010/02/03追記) 第68話からOP・EDが変わった。 今回から、フットボール・フロンティア・インターナショナル(FFI)編に入ったから、という事のようだが、普通、日本一→世界一→宇宙一と行きそうな所を、日本一→宇宙一→世界一というのは順序が逆なんじゃないのか、と思っていたら、しっかり本編でツッコミが入ったのには笑った。 まあ、エイリア学園は結局宇宙人じゃなくて元は皆日本人だった訳だし、今はまだ日本一→日本一+αといった所か。 ちょっと展開が強引なような気もするが。
ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド[サンテレビ] A:4:3レターボックス D:16:9四辺黒枠
 2010/01/13深夜(正確には2010/01/14未明)サンテレビにて放映開始。 原作は、環望氏が「月刊コミックフラッパー」に連載中のコミック。未読。
 人類社会の闇に紛れて独自の社会を築いてきた吸血鬼の一族が、何故か東京湾の埋立地に自分たちの国を作るという話…だろうか。 「バンド」というから、てっきり“band”かと思ったら、ドイツ語で「同盟」を意味する“Bund”だった(ドイツ語読みだと「ブント」だが)。 一方で、「19世紀後半から20世紀前半にかけ上海に存在した租界地区、いわゆる外灘 (ワイタン、がいたん)を指すと思われる」(Wikipedia)という説もあるようだ。
 舞台背景や主要キャラクター達の紹介を、バラエティー番組の形をとる事で説明臭くなく自然に行なうという導入の仕方は悪くない。 その番組そのものが吸血鬼達の「仕込み」だった、という所も、吸血鬼達がこの作品内の社会でどんな力を持っているのかを端的に、かつ簡潔に表現する事になっている。 途中から、いつの間にか画面に出ていた番組のロゴや字幕が消えて、「テレビの中の虚構の世界」が「実際に今起きている現実の世界」に移っているという演出も面白い。 でも、作中であれをテレビで見ている人からすれば、全部虚構のものに見えるような気もする。
 監督が新房氏、制作がシャフトの吸血鬼ものと言えば「月詠-MOON PHASE-」だが(主役のヴァンパイアが美少女という所も同じだし)、今度はどんな話になるのか楽しみである。
 でも、やはり「月詠」(と、「化物語」と)でやったみたいに、絵が間に合わなくて何が起きているのかよく判らないような事にならなければいいのだが。 新房監督とシャフトは、今期は「ひだまりスケッチ」の第3期も平行しているし。 「化物語」の残り2話が未だに配信される気配すら無いのも、この平行制作のせいで後回しにされているからなのではなかろうか。不安だ。
刀語[毎日放送] A:4:3レターボックス(毎日放送) D:16:9スクイーズ(毎日放送・BSフジ)
 2010/01/27深夜(正確には2010/01/28未明)毎日放送にて放映開始。 毎日放送から3日遅れの2010/01/30深夜(正確には2010/01/31未明)からBSフジでも放映開始。 原作は、講談社から刊行されている西尾維新氏の小説。未読。
 タイトルは「かたながたり」と読む。 「化物語」に続く、「西尾維新アニメプロジェクト」の第2弾らしい。
 伝説の刀鍛冶が造った12本の刀を集める少女と、少女を守る刀を使わない剣術の使い手の少年との時代劇アクション…みたいなのだが、殆どが「化物語」でも見られた、漫才のような台詞の掛け合いなので、どちらかというと講談というかCDドラマみたいというか。 全部で12冊ある原作を、月に一度、一時間ものにして12本放映するという、珍しい放映形態の作品である。 毎日放送の枠は、今は「あしたのジョー2」の再放送を2話ずつやっているのだが、これからは月に一度本作品が放映される事になるようだ。 ちなみに、制作のホワイトフォックスというのは聞いた事が無いなあと思っていたが、「ティアーズ・トゥ・ティアラ」を制作していた会社のようだ。
 シリーズ構成・脚本が、「瀬戸の花嫁」で畳みかけるようなマシンガン・トーク(と言っていいのかどうかは判らないが)を炸裂させた上江洲誠氏という事もあってか、長い説明台詞でもテンポが悪くなったりしないのは流石だが、それでも第1話はちょっと台詞が多過ぎるんじゃないかという感じがした。 まあ第1話で説明しておく事が多いだけかもしれないので、第2話以降はもう少し少なくなるんじゃなかろうか。 せっかくキャラクターデザインがシンプルなのだから、もう少しアクション寄りにしてくれてもいいと思う。
 とりあえずは、OVAみたいな月一放映という試みは面白そうだし、話自体もまあまあ面白そうなので視聴継続。
 しかし、あの体の弱そうなお姉さんを、壊れた家に一人残していってもいいのだろうか(<そこかい)。

木曜日

KIDDY GiRL-AND[サンテレビ] A:4:3レターボックス(サンテレビ・KBS京都) D:16:9スクイーズ(サンテレビ)
 第13話まで放映。
 てっきり、本作品は「Kiddy Grade」と違ってコメディ路線で行くものと思っていたが、Gソサエティとかいう団体が出てきて、GTOの式典を襲撃し、トリクシーとトロワジェインを殺害、更にGTOの評価が下がってESメンバーが活動できないようになるという、シリアスな展開に。
 変なパロディネタやったり、局長が執務中に執務室で若いツバメとイチャついてたり、Dr.モロー氏がアイキャッチを描いているような(<おい)作品で真面目に人死にが出るのは少し重過ぎるのではないかと思うのだが、作品世界的に、ESメンバーの死を一般的な死と同一視していいものかどうかよく判らないので、とりあえずその辺の評価は保留。
 それより、シリアスな場面でのアスクールの言動の方に問題があるような。 特に式典が襲撃された際に、招待客の避難誘導がまだ終わっていないのに、招待客を放ったらかしにしてトリクシー達を助けに行ってしまうというのは、何か優先順位を間違えているような気がする。 あれでは、招待客の安全より身内の方を大切にしているという、かなり問題ありな態度にしか見えない。 しかも、それが問題視されずにスルーされているのを見ると、このシリアスな場面をちゃんと考えて作っているのかな、と少し疑問に思ってしまう。 あそこで、例えばアリサ達が「ここは任せてあなた達は行って」みたいな台詞の一つでもあれば、まだ良かったと思うのだが。
 また、Gソサエティの話にしても、彼等が過去に何をやってGOTTや世間から追われる事になったのか判らないので、今のところは、単にエラそうなテロリスト集団にしか見えない。
 他にも、アスクール達が、死んだトリクシー達の能力を何故あんな簡単に使えるようになったのかとか、色々と納得できない所があるのだが、今後その辺が解消されるような展開になるのだろうか。
うみねこのなく頃に[KBS京都] A:4:3レターボックス(サンテレビ・KBS京都) D:16:9四辺黒枠(サンテレビ)
 2009/12/24深夜(正確には2009/12/25未明)放映終了。
 「4周目」が終わった所で幕。 結局、ゲームの決着がまだついていないし、戦人の「6年前の罪」とかの謎も残されたままだし、ベアトリーチェの最後の「私は誰?」という問いも投げっ放しだし、最後の最後に全部ひっくり返すしで、これはまた「ひぐらしのなく頃に」と同様に続きがあるという事なのか。
 話が非常に判り難い…というか、実際に描写されたものが現実にその通りに起きたものなのかどうか判らないので、何か色々と凄い魔法を駆使した戦いとかが描かれていても、それは実は人の手でどうにかして行なわれたものをそんな風に描いているだけなのか、とか色々と考えながら観なければいけなくて何か疲れた。 「推理もの」として観るのはとっくに諦めたので、何が出てきても「そーゆーものだ」として流すしかなくて、物語としてはあまり楽しめなかったかもしれない。 とりあえず、“See you again.”とか書いてるんだし、続編希望。
DARKER THAN BLACK 流星の双子[毎日放送] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2009/12/24深夜(正確には2009/12/25未明)放映終了。後番組は「デュラララ!!」。
 アンバーが残した「未来の記憶」によると、「イザナギ」=シオンと「イザナミ」=銀とが出会うと非常にマズい事になるということになっていて、シオンとその父親、そしてマダム・オレイユの組織はそれを回避する為に、シオンのコピーを造る能力を使って、全人類を含む地球丸ごとのコピーを造って、でも黒が銀(のコピー?)と合体して一度は失った契約者の能力を取り戻してとりあえず破局は回避され、実はシオン自身のコピーに記憶を移植された存在だったスオウ(何故シオンがスオウを造ったんだったっけ?)も、コピーの地球で幸せに暮らしていて、オリジナルの地球は今まで通りで、未咲さんはマダム・オレイユの組織に入って相変わらず契約者を追っている…という感じか。 一度観ただけでは、今一つ何がどうなったのかよく判らない所があるので、もう一度ぐらい観てみないと。 ただ、結局、未咲さんは傍観者で終わった、という事だけは確かだと思う。
 終わってみれば、つまるところ、これはスオウの初恋の物語だったような気もする。 生涯にただ一度の、運命的な出逢いと恋と別れの物語。 何かを失って、少しだけ大人になった少女が、喪失感を抱えながらも幸せな日常に還っていくという、思春期によくある話だったのかも。 そこが造られた世界であっても、そこに生きるスオウは、やっぱり幸せなのかもしれない。
 ただ、前作から本作までの間に、黒と銀に何があったのかが判らないので、その辺りは少し消化不良に思える。
 後、スオウが胸からあのバカ長い対戦車ライフルを出す所では、「世界を革命する力を!」という台詞が頭の中に響いてしまってしょうがなかった。
 それにしても、最後、あのゴルゴ13似のオッサンにM16を持たせるのは反則だろう。 あれでは、まるっきりゴルゴ13のパチモンにしか見えない。 他にも、捕まえられて車の窓ガラスにガムテープで貼り付けられているマオとか、細かい所にギャグ(のつもりでやっているのかどうかは不明だが)を混ぜてくるのがこの作品の楽しい所である。
デュラララ!![毎日放送] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/01/07深夜(正確には2010/01/08未明)毎日放送にて放映開始。 原作は、電撃文庫から刊行されている成田良悟氏の小説。未読。
 高校入学に伴って池袋に引っ越してきた田舎者の少年が、「首無しライダー」等のワケの判らない連中が引き起こす様々な事件に巻き込まれてさあ大変、みたいな話だろうか。 公式サイトには、「ハイテンションのサスペンス・アクション」とあるが、第1話ではやたらと主人公のモノローグが多くて、とてもアクションものとは思えなかった。 ただ、第1話早々、女性をいきなり拉致ってどこかに売り飛ばそうとしていた輩が「首無しライダー」にしばき倒されてスカッとしたし、レギュラーに眼鏡っ子がいるみたいだし(<そこかい)で、作品そのものへの第一印象は悪くなかったので、とりあえず視聴継続。
 それにしても、このタイトルはどういう意味なんだろう?
にゃんこい![毎日放送] A:4:3レターボックス(毎日放送) D:16:9スクイーズ(毎日放送・BS-TBS)
 2009/12/24深夜(正確には2009/12/25未明)放映終了。後番組は「ひだまりスケッチ×☆☆☆」。
 色々あった末に、楓に猫の呪いの件がバレそうになって、一時猫耳が生えてきたりしたものの、何とか誤魔化す事に成功して、また猫の呪いを解く為に奮闘する生活に戻るという所で幕。 で、二期はあるのか?
 まさか、主人公の少年が、こんなに次々と少女(じゃない人も約一名いるが)達に惚れられる、というギャルゲー的展開の作品だとは思わなかった。 話的にも、シリーズ中盤の頃などは「もう猫の呪いがどうとかどうでもいいんじゃないか?」と思うような展開になったりもした(潤平の猫アレルギーも、場面によって出たり出なかったりして結構いい加減な描写がされてたし)が、終盤に向けて、ちゃんと(?)猫の呪いを軸にした話に戻したのでまあ良かったかも。
 それにしても、小林ゆうさんの描く絵は、相変わらず訳が判らない。 なんか、第1話後提供背景で使われた絵は、絵の向きを間違えて表示されていたらしいし。 さすがだ(<なにがだ)。 最終回では、凪先輩が持っていた猫の着ぐるみのデザイン画も描いていたが、果たして実体化可能なデザインだったんだろうか?
ひだまりスケッチ×☆☆☆[毎日放送] A:4:3レターボックス(毎日放送) D:16:9スクイーズ(毎日放送・BS-TBS)
 2010/01/14深夜(正確には2010/01/15未明)毎日放送にて放映開始。
 タイトルは「ひだまりすけっち ほしみっつ」と読む。 意味はよく判らないが、もしかして、「ミシュランガイド」の三つ星レストランとか、三つ星ホテルとかみたいに、三つ星が付くぐらい面白いって意味なんだろうか。
 それはともかく、言わずと知れた「ひだまりスケッチ」(BS-iで2007年1月〜4月に放映)、「ひだまりスケッチ×365」(毎日放送で2008年7月〜9月に放映)に続く第3期。 2009年10月にBS-TBSで放映された「×365」の特別編で予想されたように、今期は遂にゆの達が進級し、特別編で少し顔出ししていた新一年生が入ってきた。
 今までのシリーズでは時系列がバラバラだったが、公式サイトの監督インタビューによると、今期は進級以後は時系列順に話が進んでいくらしい(とか言って、第2話がいきなり4月と7月の話みたいなんだが、本当なのか? これ)。
 そんな感じで、監督が「新番組のつもりで」と言っているように、今までのシリーズとは少しだけ変わっているが(ひだまり荘が3DCGになってたのはIT革命したからか←違います)、ゆる〜くて楽しい雰囲気は相変わらずみたいなので今期も楽しみ。 「空き部屋が埋まる!」→「ひだまり荘が埋まる!」の伝言ゲームには笑った。 お約束の入浴シーンも、入浴剤の透明度が上がっている(<そこかい)。
 前番組の「にゃんこい!」同様に、地デジでもちゃんと16:9の映像で放映されているし。これで、周回遅れのBS-TBSを待つ必要も無くなった。
 ただ、OP・EDの映像は、今までに比べて少し寂しい感じなのだが、これは、新キャラが本格的に参加する(?)第2話以降で完成版になったりするのだろうか。 第1話のままだと、特にOP曲は今まで同様に賑やかなだけに、少し残念。 後、やはり新房監督とシャフトが他作品(「ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド」)と平行しているのが少し心配。 第1期の「富士山」みたいな事が起きたりしないだろうか(もっとも、アレはこちら毎日放送で放映された時には、ちゃんと富士山の絵が入っていたので、話に聞いただけなのだが)。
 (2010/01/31追記) 毎日放送から16日遅れの2010/01/30深夜(正確には2010/01/31未明)からBS-TBSでも放映開始。 OP・ED映像が、地上波とは異なり、第1話から完成版(?)に。 すると、地上波のは、新キャラが本格的に参加するまで、みたいな意図があった訳ではなく、単に完成版が間に合わなかっただけ、だったのだろうか。
 しかし、2日前に放映された地上波第3話では、OPはBS-TBS版と同じみたいだった(厳密に比較した訳ではないので、細かい所が違ってるかもしれないが)が、EDは、地上波第1話、地上波第2・3話、BS-TBS第1話それぞれ異なっている。 もしかして、話単位どころか日単位で仕上がりが異なる程、スケジュールがいっぱいいっぱいなんだろうか。
 そうすると、上記で書いたように、今期から本作品も地上波でちゃんと16:9で放映されるようになったので、あえてBS-TBSで視聴する必要は無くなったと思っていたが、両方観ておいた方がいいような気がしてきた。 何か罠に嵌められているような気もするが。
 ところで、この第3期からキャラの顔が今までにもましてやたらと横長になるようになった。 上記の、公式サイトの監督インタビューには、「3期のキャラクターデザインは、より原作の絵に近づけるようにしています」とあるが、もしかして、地上波でのサイドカットが無くなったので16:9のワイド画面を伸び伸びと使えるようになった事も影響しているのだろうか?
クイーンズブレイド 玉座を継ぐ者[サンテレビ] A:4:3 D:16:9横側黒枠
 2009/12/24深夜(正確には2009/12/25未明)放映終了。
 熾烈な戦いの末に、遂に女王アルドラとの決戦に挑んだレイナがアルドラを倒し、アルドラに取り憑いていた堕天使デルモアも皆でボコって倒し、新たなクイーンズブレイドの勝者かつ新女王となった所で幕。 あんなのが女王で大丈夫なのかという気はするが。
 今期もやっぱりちちとしりとぱんつのアニメで、戦いが激しくなって闘士達の服が無くなっていくにつれて謎の発光現象やら謎の影やら謎の霧やらが増えていって興が削がれる、という辺りも相変わらずだったが、ぶよぶよピンクメローナをはじめとする沼地の魔女の手下の3人が意外と良い味を出していたのが、良い意味で予想を裏切った形となって、思っていたよりは面白くなったと思う。 でも、(レギュラーの中では)一人だけ死んでしまったシズカの話だけが、全体の中では少し重過ぎでアンバランスな感じだったかも。
 それにしても、ラスボスの堕天使が表に出てきたのがラスト数分という所で、皆にボコられて倒されるまでが30秒というのは、なかなか凄い構成だ。 まあ、男(なのかどうかはよく判らないが)が裸で戦っている所なんか観たくないし(<おい)。
 後、やたらと壮大っぽいBGMは結構良かった。
 ところで、結局「沼地の魔女」はこのまま放ったらかしでいいんだろうか?

金曜日

ファイト一発! 充電ちゃん!![KBS京都] A:4:3 D:?
 2009/12/25深夜(正確には2009/12/26未明)放映終了。
 こちらの世界で人から「元気」を奪っていた「放電ちゃん」の事件が片付いて、ぷらぐ達にとってはまた「充電」に明け暮れる日々が続く、みたいな所で幕。 ぷらぐ達だけでなく、「漏電ちゃん」達まで閃登のバット責めに落とされるとは、あの会社の人間はMばっかりか(<おい)
 全ての黒幕みたいな感じでふんぞりかえっていたあの謎の男の事とか、そもそも何故閃登にだけぷらぐ達の姿が見えるのかとか、色々と投げっ放しで終わった事があるような気もするが、原作がまだ続いているみたいなので、とりあえずキリのいい所で終わったという事で良しとするべきか。 そういえば、そもそも何故ぷらぐ達が「充電」等という仕事をしているのか、この仕事でどうやって会社が利益を上げているのかも判らないままだったが、それはこの作品的には気にしてはいけないのかもしれない。
 全体的には、あの劇中劇の「スイーティミリィ」(だったか?)をはじめとしてエロが下品だったのが気になったが、ぢたま(某)氏の可愛らしいキャラクターがよく再現されていたと思うし、続編があるなら観たいとも思う。 ただ、同じぢたま(某)氏の作品としては、「まほろまてぃっく」のように原作に手を出したくなる程でもなかったのも確かで、それがシナリオのせいなのか、それともメイドさんが主役じゃないせいなのかはよく判らない。
 後、本編の放送では映像が左右が切り落とされた4:3なのに、OPや本編のごく一部、それに番宣CM等ではちゃんと16:9の映像が使われていた辺りが、何か切なくなるというか、テレビ放映はもう既にパッケージを売る為の単なる30分CMでしかない、という感じが露骨に表れていて「何だかなあ」という気になってしまった。 まあ、今さら言ってもしょうがない事ではあるのだが…。
WHITE ALBUM[KBS京都] A:4:3レターボックス D:?
 2009/12/25深夜(正確には2009/12/26未明)放映終了。
 冬弥が、弥生さんのみならず、はるかや美咲さんにまで手を出した挙句、由綺との出会いの記憶が蘇って、最後は結局由綺の所へ、という感じで幕。 でも、本当に由綺とよりを戻したのかどうかは、何となく曖昧にされてしまったような。
 全体的に、「引き」が強い割りには、その解決が妙にアッサリとし過ぎていて、尻すぼみというか、もの足りない感じが多かったように思う。 はるかや美咲さんら女性達が、あれだけ冬弥に執着していた割りには、随分とアッサリ身を退いてしまったのもそうだし(一回抱かれればそれで気が済んだとでもいうのだろうか?)、弥生さんをストーキングしていた平良木の件もそうだし、彰の交通事故の件もそう。
 そして何より、冬弥の言動が私には理解できなかった。 弥生さんとの事はまあ判るとしても、はるかの時は、裸で迫られた時は一旦退いたクセに、後で冷静になってから改めて抱くというのは不思議だし、美咲さんの時は、父親の死にかこつけてヤッたとしか思えない。 その上、「俺が愛した人はみんな悲しむ」とか何とか言った時には、彼女達を愛していたようにはとても見えなかったのに何言ってんだ、と思ってしまった。 由綺の事ですら、本当に好きなのかどうか疑問なぐらいなのに。 冬弥的には、「抱く」=「愛する」って事なんだろうか(まあ、「愛する」を「セックスする」の意味で使う場合もあるにはあるが)。 それで言えば、理奈の言う「皆が冬弥を愛しているから」という台詞にしても、正直言って女性達が本当に冬弥を愛していたのかどうかもかなり疑問だったので、かなり違和感があった。 この辺、客観的(視聴者的)な印象と、主観的(登場人物的)な印象とのすれ違いを意図していたのだとしたら、ある意味凄い気はするが。
 まあ、女性達の印象的な姿(あれはおそらく冬弥の主観を表しているのだろう)を水彩画調の描画で見せるとか、モノローグを文字として浮かせるとかの特徴的な演出は面白かった(ただ、美咲さんの内面を手紙という形で表に出してしまった所は、冬弥以外の人物の内面を出してしまったという意味でやや徹底しきれていなかった感は残る)し、最後の最後に、由綺と理奈とのデュエットをしっかり描いた事で「アイドル歌手」がヒロインという作品としての締めも出来たしで、結構面白かった。
 でも、次回予告は、文字が色々と動き回ってサブタイトルを作っていった第1期の方が面白かったかも。
 後、公式サイトキャラ紹介の文章が割と面白い…というか酷い。 特に弥生さんの「特異な性向には不必要な巨乳の持ち主」というのは何なんだ。
秘密結社鷹の爪カウントダウン[毎日放送] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2009/12/25深夜(正確には2009/12/26未明)放映終了。
 やはり、ネタの面白さ、テンポの良さが秀逸。 最近は、色々なものを擬人化した作品が増えてきているが、単に古墳を擬人化しただけでなく、「中の人」だの「外来種が住み着く」だのと、古墳ならではのネタできっちり話を作ってくるのが上手いと思う。 まあ、この世界のスケールはいったいどうなっているんだ、という気はするが。 また、鷹の爪団の総統が、いつの間にか大家さんとデキていた(しかも子供まで出来ていた)というのはビックリである。 映画を観ればその辺の話も判るらしいのだが…。 おまけに、最後はTVシリーズの残り予算の全てをつぎ込んで3DCG化するし。
 後、ニントク君の名前が、一度別の名前に変わっていた事があった(古墳キャバクラの話でだったか?)が、あれの意味が未だに判らない。 てっきり、『学術上ここが仁徳天皇陵であると確定することは不可能であることにより、現在では教科書などを含めて「仁徳天皇陵」との呼び名は用いられなくなっている』(Wikipedia)という事を元にしたネタなのかと思ったが、後でまたニントク君に戻ったので、余計訳が判らなくなった。 コフィーちゃんが「その辺は気にしないで」とか何とか言っていたような気もするが…謎だ。
ソ・ラ・ノ・ヲ・ト[テレビ大阪] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/01/08深夜(正確には2010/01/09未明)テレビ大阪にて放映開始。 アニメ放映に先行して、2009年11月発売の「月刊電撃大王」2010年1月号からコミック版が連載開始されている。
 本作品は、「アニメノチカラ」という、「テレビ東京とアニプレックスの共同プロジェクトで、気鋭のクリエイターに集結していただき、オリジナル・ストーリーのアニメーション作品をテレビシリーズで展開するという」プロジェクトの第1作目らしい。
 「時告げの砦」という要塞に、ラッパ吹きとして(?)赴任してきた少女の日常を描く物語…なのか?
 ヨーロッパ風の街に日本風の名前を持つ女の子が働きにやってくる、というのは、どうも「ARIA」を連想してしまう(主人公の少女が、やたらと「素敵を見つけた」とか言うのも、どこか灯里を彷彿とさせるし)し、どういう話なのかもよく判らない(主人公や砦の他の軍人達も少女ばかりで、雰囲気としても戦争をしているようなきな臭いところが無いので、戦争ものという訳でもなさそうな…)が、監督が「コメットさん☆」や「エルフェンリート」の神戸守氏という事もあってか、テンポや雰囲気は非常に好み。
 ただ、キャラクターデザインが妙に「けいおん!」に似通っているのが少し気になる。 キャラクターデザインの人が作画監督等として参加していたし、同じA1-Pictures制作なので、どちらかといえば「かんなぎ」に似てる、という方がいいのかもしれないが、初めは、「けいおん!」のスタッフが作ってるのかと思ってしまった。 こういう絵柄が流行ってるのか?
 後、主人公の少女が湖の中で見つけたものは、押井守監督の「天使のたまご」に出てきた「天使の化石」みたいだった。 ラッパを吹いていると日の出がくる、という所は「天空の城ラピュタ」だし。
 そういう、ディテールが他作品と似ている所が幾つもあるのが、「亡念のザムド」みたいで何か微妙な感じではあるが、監督に期待してとりあえず視聴継続。 でも、「舞-HiME」の吉野弘幸氏がシリーズ構成というのは、どちらかというと不安要素かも。 第1話で語られた伝説もあるし、変な風にシリアスに走ってバランスの悪い作品にならなければいいのだが。
ささめきこと[テレビ大阪] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/01/08深夜(正確には2010/01/09未明)放映終了。
 純夏が、女子部設立に巻き込まれたり、女装少年とデートする事になったり、料理が爆発したり、クラスメイトの同人誌制作に協力する事になったりと色々あった挙句、最後は、親戚の家に行ったら携帯電話の圏外だったり水没したりして汐と連絡が取れずにヤキモキするという話で幕。 これは、「私達の恋愛はこれからだ!」エンドというべきだろうか。
 汐の一挙手一投足にヤキモキしたり舞い上がったりする純夏の様子が、可笑しく可愛く丁寧に描かれていて、まあまあ面白かったと思う。 純夏の妄想や言動が、少しオヤジくさかったり、変態的だったりするが。 汐の方の気持ちが、徐々に純夏の方に向いてくる辺りも見ていて微笑ましいというか何というか。
 ただ、時期的に「青い花」の直後だったというのが、どうにもネタが被っているようで損をしたように見える。 また、朱宮とのデートの回に出てきた変な三連星みたいなのは、少しやり過ぎと言うか、浮いてる感じがしてあまり面白くなかった。
 妙に印象に残っているのが、料理が爆発する話で、「爆心地」から見て家具の陰になっている部分には料理がこびりついていなくて綺麗なまま残っているという所。 変な所でキッチリ描いているのが何か可笑しくて印象に残ってしまった。 だからどうした、という話ではないのだが。
 後、清浦夏実さんの歌うOP・EDもなかなか良かった。 ED映像に、毎回その回で活躍した(?)小物等が入れ込まれている辺りも芸が細かい。 物語としては、やや尻切れトンボな印象がある(ついでに「女子部」の存在も何か中途半端だし)ので、できれば続編希望。

土曜日

極上!!めちゃモテ委員長[テレビ大阪] A:4:3レターボックス(テレビ大阪) D:16:9スクイーズ(テレビ大阪) D:4:3レターボックス(キッズステーション)
 第40話まで放映。
 「セクシー委員長」こと城ケ崎ルイが登場し、未海と勝負を繰り広げるという少年マンガのようなバトル展開にな…りそうでならなかったりするのが本作品らしいというか。 登場する数々の「乙女の悩み」を、安請け合いしては様々なアイデアと気合いで解決していく未海の活躍が面白い。 これを見ていると、つくづく女の子は色々な事に気を遣わなくてはいけなくて大変なものだと感心する。
 一方で、3DCGは結構こなれてきたのか、それとも見ているこちらが慣れてきただけなのか、意外と気にならなくなってきた。 まあ、時々操り人形が動いているように見える場面もあったりするが。
 ところで、ハムスターって冬眠するのだろうか?
 後、今回からEDが変わった。 キャラクターと中の人とが同じ名前で出てくると、何となく「ようこそようこ」のEDを連想してしまう。
 (2010/02/06追記) 第40話で変わったばかりのEDが、第44話からまた変わった。 一方、前回までのEDは、スライドしてOPになった。
 今度のEDは、第43話で登場した「モテレッチ体操」である。 何か、どんどん実用的な番組になっていくなあ。
ケロロ軍曹[テレビ大阪] A:4:3 D:16:9横側黒枠
 第296話まで放映。
 相変わらず、侵略そっちのけで話は続く。 川上とも子さんは、まだ復帰されないようだ。 この2月に、また劇場版の新作が公開されるみたいだが、前の劇場版のように、川上とも子さんが出演されるのかは不明。
 また、今回OPが変わっていたが、恒久的なものなのか、劇場版公開に合わせた暫定的なものなのか、これもまた不明。
 ところで、「ケロロ軍曹」の世界では、お年玉付き年賀葉書の切手シートは、10枚に1枚、つまり番号の下一桁で当たるらしい。 現実では100枚中2枚、つまり下二桁の番号が2つなので、連番で10枚送ったからといって必ず当たる訳ではない。 これが、他の宝くじと同様に「最下等の賞品は番号の下一桁で当たる」という思い込みによるものなのか、それとも本気で現実と異なる設定にしているのかは謎。 何となく、前者のような気もするが。 現実と同じ設定にしておいて、「桃華が(必ず冬樹に切手シートが当たるように)100枚年賀状を送ってきた」の方が、絵的にも話的にも、より面白かったと思うし。
 後、2004年4月から始まった本作品も、間もなく丸6年を迎えようとしているが、未だに4:3映像を守り続けている。 デジタル放送では、16:9にする為に左右に付けている帯部分に、それぞれ「ケロロ」「軍曹」と縦書きで入っていたりするのだが、以前観た時は、クルルがチラリと姿を見せる、などといったお遊びが入っていたりもした。 今回、久し振りにデジタル放送で観てみたが、そういうお遊びは無かった。残念。
エレメントハンター[NHK教育] A:14:9 D:16:9スクイーズ
 第26話まで放映。
 案の定生きていたアリーが、社会的に抹殺されたのを期にコロニーを脱出しておばちゃんカー博士の一味(違)に加わったり、コロニーチームにはアリーの代わりにアイドルのハンナがリーダーとして加わったり、金属ボディのQEX=ネオQEXが登場して何かコンタクトを求めているらしい事が判りかけてきたり、ハンナだけでなくホミも遺伝子操作で「作られた」子供らしいというのが判ってきたという所。
 原子を直接操作して形成されたというネオQEXやら、元素消失の原因解明や元素回収より別の事を企んでいる(むしろ、元素消失の原因が判って地球が救われると困る)ような感じのハンナの父親をはじめとするコロニー上層部やらと、また色々と怪しい連中が登場してきて、だんだん話が面白くなってきた。
 また、コロニー側が苦心して作ったメカを、「見よう見まねで作っちゃいました」などと言ってアッサリ出してくるユノとか、その発言をアッサリ流す他の連中とか、やり取りが妙に可笑しい。 見よう見まねで作るなそんなもの。
 ユノといえば、第1話冒頭で「アンドロイドなのに何故夢を見るんでしょう?」とか言ってたが、その謎は今後解明されるんだろうか?  というか、そういうユノ絡みの話が、今後本筋に何か関係してくるんだろうか? 謎だ。
獣の奏者エリン[NHK教育] A:14:9 D:16:9スクイーズ
 2009/12/26放映終了。
 王獣を操れるエリンを利用して、揺らいでいる真王の権威を確固たるものにし、自らもまた、新たな真王セィミヤの婿となる事で権力を拡大しようと目論んでいたダミヤの企みは、結局、音無し笛をもってしても完全に裂く事は出来なかったエリンとリランとの絆の強さと、真実を知って大公側との協調と融合の道を選んだセィミヤの覚悟の前に崩れ去り、リョザ神王国に新しい時代が到来し、エリンはまた王獣達との穏やかな生活に戻った、みたいな所で幕。 最後に出てきたエリンの子供は、あれはやはりイアルとの間に出来た子供なんだろうなあ。髪や目の色がイアルのそれと似てたっぽいし。 イアルと言えば、最後に陰謀家の仮面を脱ぎ捨ててテロに走ったダミヤを一刀のもとに斬り殺したが、イアルの腕があれば、凶器のみを叩き落としてダミヤを無傷で捕らえる事もできたような気がする。 あの場面は、何か安直な感じがしてあまり好きになれない。 もしかしたら、イアルがセ・ザンの先輩を斬った時と被せていたのかもしれないのだが…。
 全体的に、一介の少女に過ぎないエリンが、いかにして国の中枢の争いに巻き込まれていくか、その中でどんな考えをしどんな決断をしていくのかが、凄く丹念に描かれていて実に面白かった。 正直言って、序盤はかなり微妙な印象だった本作品だが、終盤へ向けて右肩上がりに面白くなってきて、個人的には最も続きが楽しみな作品の一つにまでなったのは、実に意外なというか、嬉しい誤算だった。
 エリンとリランとの間の、一歩間違えればただでは済まない関係の描き方や、高い理想を持ちながらも目の前で人が死ぬのを見ればその理想に反しても行動せずにはいられないというエリンの人間としての弱さ・不完全さが上手く出ていた所なども面白い。 こういう、主人公の言動や価値観が正しいのかどうか、自分ならどうするだろうか、等と考えさせるような作り方は、正に教育テレビの作品らしいという気がする。
 かといって、決して説教くさかったり退屈だったりはせず、リランが飛ぶ時のスピード感や爽快感、ダミヤがエリンやイアルと相対する時の嫌らしさや緊張感の演出等々、エンターテインメントとしての面白さが損なわれていない辺りも好印象。 特にダミヤは、その悪役っぷりというか、本当の意味での「確信犯」振りが、石田彰さんの名演技と相まって、近年稀に見る素晴らしい敵役になっていたと思う。 それだけに、最後の最後でテロに走って殺されてしまう、というのが残念だったが。
 演出で言えば、登場人物が二人で向き合って話をする場面(エリンとイアルとか、エリンとダミヤとか)で、片方の後頭部をナメてもう片方の顔のアップが並ぶという、所謂「望遠レンズの圧縮効果」を使った構図がよく出てきて、どこかで見たようなと思っていたら、今毎日放送で放映中の「あしたのジョー2」を観て思い出した。 これは正に、出崎統監督のよく使う構図である。 だからどうした、と言えばそれまでなんだが。
 しかし、エリンの中の人は、結局最後まで演技がさほど上達しなかったように思う。 特に、長台詞で説明をするような場面では、それが顕著に表れていた。 あれはもう少し何とかならなかったのだろうか、と思えてそれが残念な所である。 真王やセィミヤにとっては、ただでさえ信じ難い話なのに、あの話し方では余計に説得力が無くなろうというものだ(<おい)。
 後、公式サイトにあるブログの「エリン こぼれ話――原作者のアニメ監修日誌――」という、原作者による一連の記事が実に面白い。 ネタばれがあるので、本編視聴後に読む方がいいが、読まないと本編の理解が出来ないというものではなく、読めば本編の理解がより深まるという内容なのが実に良い。
ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ[関西テレビ] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 第11話まで放映。既に第2シーズンに入っている事になる。
 未来から送り込まれた戦士であり、ジョンの父親・カイルの兄でもあるデリクが仲間に加わったり、将来スカイネットに成長するというシステム・タークを破壊しようとしたり、タークを手に入れた企業のトップが実は液体金属タイプのターミネーターだったり、自動車爆弾にやられたショックでジョンを殺すプログラムが起動してしまった美少女ターミネーター・キャメロンがジョンを殺そうとしたり、サラの元婚約者やサラを追っていたFBI捜査官がターミネーターの存在を知ったりと色々あった挙句、将来人類軍のエネルギー供給源となる筈の原発にマシン側がコントロール装置を導入する事に成功してヤバい感じに、という所。
 劇場版の第1作目で、タイムマシンは壊されて未来からはもう誰もやって来ない、等と言っていた割りには、マシン側も人類側も結構何人も送り込んできているのが不思議な所である。 まあ、それを言ったら、劇場版の2作目も3作目も同じ事ではあるのだが。
 また、爆弾にやられたショックで元の人殺しプログラムが起動してしまったキャメロンが、何故勝手にまたジョンを守るプログラムに戻ったのかも不思議である。 トラックでサンドイッチにされたショックで戻ったのかもしれないのだが、あの程度の衝撃でプログラムがポンポン入れ替わるようでは危なくてしょうがないと思う。 今後、その辺りが問題になるような展開になってくるのだろうか。
 とりあえず、原発の職員のIDカードのバーコードを目で見て記録して、IDカードを「手書き」で偽造するキャメロンが萌え。
NEEDLESS[毎日放送] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2009/12/26深夜(正確には2009/12/27未明)放映終了。
 シメジシメオン四天王の最後の一人が実は死んだ筈の山田クルスの姉・アルカだったとか、アークライトとブレイドが「ザ・セカンド」を再び生み出す為のクローンだったとか、色々と謎が明かされたりした挙句、案の定黒幕だった…というか、アークライトに成り代わろうとしていた左天もアークライトに倒され、更に能力が暴走したアークライトを、クルスの作戦の下にブレイドとイヴの活躍で倒し、ブラックスポットに平和(?)が訪れた、みたいな感じで幕。
 最後までギャグとシリアスとがテンポよく混在していて、なおかつ、本編がどんなにシリアスな「引き」で終わっても、次の瞬間には、あのおちゃらけたエンディングと次回予告とで全てがチャラにされてしまうという脱力感を毎回味わうのが、いつの間にやら楽しみになっていたという、妙な面白さのある作品だった。 良い意味で、頭を空っぽにして楽しめるというか。
 また、以前にも書いたが、80年代くらいのメカ・アクションアニメ作品のような、派手なパースのついたポーズやら、メカの表面の、特徴的なハイライトと影の描き方やら、爆発の描写やらが何処か懐かしい感じすら覚えるという、不思議な所もある作品だった。 同時期の他の作品には、そういう所は特に見られなかったので、描写方法の流行りが一周した、という訳ではなさそうだ。 本作品のスタッフに、そういう描写が好きな人がいたという事なんだろうか。
 とりあえず、一つの戦いは終わったが、ブラックスポットとニードレスやフラグメントを巡る世界各国の思惑のようなものがある事も匂わせていたし、主人公達は相変わらずだしで、幾らでも続きは作れそうな終わり方である。 同じスタッフで続編が作られるのであれば観てみたいものだ。
 それにしても、いくら記憶を失ったとはいえ、あんなに素直で好感の持てる少年だったブレイドが、あんなガラの悪いロリコンになってしまうとは。 よほどギドの育て方が悪かったとしか思えない。
聖痕のクェイサー[毎日放送] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/01/09深夜(正確には2010/01/10未明)毎日放送「アニメシャワー」枠にて放映開始。 原作は、吉野弘幸原作・佐藤健悦作画による月刊「チャンピオンRED」に連載中のコミック。未読。
 何が何だかよく判らないが、マグネシウムだの鉄だのを自在に操れる「クェイサー」とかいう連中が闘うバトルアクションもの…なんだろうか。 何が何だかよく判らないのは、明らかに音声と映像とが合っていない所(ちょうど、「月詠」や「化物語」であったような)があったからで、これが制作が間に合わなかったからではなく、どうやら規制だらけで映像が差し替えられまくったからだという事らしい。 ここまでしてTVで放映する意味があるのかという気はするが、規制無しのディレクターズ・カット版とやらが有料で配信される等というのを見ると、TV版はその為の30分CMでしかないと割り切るしかないのだろう。
 そんな訳で、正直言ってあまり見る気になれなかったのであるが、最後に、少年が人の胸を鷲掴みにして「ハラショー」とか言うのが妙にツボにハマったので視聴継続(<いいのかそれで)。 強制猥褻を働いておいて「ハラショー」もないもんだと思うが。
 まあ、見れば見たで何となくストレスが溜まりそうな作品になるんじゃないかという気もするが、第1話は、シリーズ構成の上江洲誠氏にとっても予想以上に修正されてしまったみたいなので、以降は多少TV放映を意識した映像になるのかも…なるといいが。
 しかし、この手の作品を視聴制限無しの地上波で放映しようというのがそもそも間違っているような。 だいたい、「女性のおっぱいを吸うことでエネルギーを得て特定の元素を自由に操る」なんていう設定、どうみても18禁アニメだろ、としか言いようがない。 こういう事ばっかりやってると、その内本当に規制を食らうハメになりかねないと思うのだが。 なのに、いざ行政で規制が論議され始めても、業界で纏まって何か行動するという訳でもないし。 何となく、自分で自分の首を絞めているだけのように見えるのは気のせいだろうか。心配だ。
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2010年4月期

 早速ですが、例によって、3月の最終週以降に終了した作品・開始された作品、及び4月1日以降に放映のあった継続作品の場合はその最初の放映回時点での感想などです。
 何故か判らないのですが、どうも色々と間が悪かったせいか、作品を観るのがずるずると遅れてしまいまして、更新するのも今までになく遅くなってしまいました。 そのせいで、「デトロイト・メタル・シティ」と「ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ」については、4月最初の放映回時点での感想と、放映終了時点での感想とを同時にリリースするという、まるで年末進行のような事になってしまいました。
 …まあいいか(<いいのか)。
 現時点での視聴本数は22本。ほぼ前期並みという事で、やはり作品数自体も減少している影響でしょうか。 しかし、切った作品は重複が無くて、何故か観たい作品が固まるという嫌がらせみたいな事は相変わらずで、特に火曜日深夜は久し振りに3本重複するという困った事態になってしまっています。 しかも、サンテレビで野球中継が30分〜1時間延長されれば重複が2本に減る可能性があるという、普通なら忌避すべき事が歓迎すべき事態に変わるという妙な事に。 でもそれ以上延長されるとまた3本重複するという、何かもう火曜日の夜は地デジのEPGから目が離せないというか何というか。 地デジで便利になった事って、このEPGが放送時間の変更にほぼリアルタイムに追従する、という事だけだと思います。 本当に困った事です。色々な意味で。

帯番組

 対象作品無し。

日曜日

ジュエルペット[テレビ大阪] A:4:3レターボックス(テレビ大阪) D:16:9スクイーズ(テレビ大阪) D:4:3レターボックス(キッズステーション)
 2010/03/28放映終了。
 ゲームに負けてりんこを取られたり、ジュエルステッキも奪われたり、脱走したり奪い返したりディアンが巨大化したり魔女達や人類の殆どが石化されたりと色々あった末に、ディアンの「善き心」を呼び覚ましてハッピーエンドで幕。
 最後の方はまあまあ綺麗に纏めたな、という感じだったが、全体的には、やはり「マイメロ」の二番煎じというか劣化コピーという印象が拭えなかった。 実際、話自体はありがちなものだし、「マイメロ」にあったような「毒」が無くてマイルドな仕上がりだったというか、可もなく不可もない無難な作品だったというか。 前半に比べれば後半は「やっつけ」っぽい感じも無くなって普通に面白いようにはなったが、それ以上の印象が特に無かった。
クロスゲーム[テレビ大阪] A:4:3レターボックス(テレビ大阪・KBS京都) D:16:9スクイーズ(テレビ大阪・BSジャパン) D:4:3レターボックス(キッズステーション)
 2010/03/28放映終了。
 星秀が竜旺に勝って甲子園出場を決めた所で幕。
 結局、最後まで「タッチ」と似たような展開だったような。 むしろ、主人公二人の恋愛関係を中途半端な状態のまま終わらせたという所は、きちんとケジメをつけていた分、まだ「タッチ」の方が良かったように思える。
 結局、この作品って「タッチ」を知らない人向けに「タッチ」をリメイクしただけなんじゃないか、という感じに見えてしまった。 その上、キャラクターの存在意義がよく判らなかったり(結局水輝って何しに出てきたんだ?とか。アテ馬にもなっていなかったような…)、舞台となる野球部の描写も今一つ適当だったり(星秀のレギュラー9人すらマトモに描写されていないし。それ以外となると、試合になると応援席を埋めているあの大量の野球部員は普段何処に居るんだ?と思ってしまうぐらいの扱いだし…)と、「タッチ」より劣化している感じだった。 「タッチ」では、シリーズ中盤の和也が交通事故死する話が傑出した演出だったりしたが、本作品ではそういう傑出した見所も特に無かったし(敢えて挙げるなら第1話か)。 とりあえず無難に纏まってはいるが、それ以上の印象が特に無かったという感じだったのは、上記の「ジュエルペット」と同様。
 それにしても、ラスト1クールのED曲は、まるで「School Days」の世界の事を歌っているみたいだった。
鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST[毎日放送] A:14:9(毎日放送) D:16:9スクイーズ(毎日放送) D:4:3レターボックス(アニマックス)
 第51話まで放映。
 「お父様」が何かを起こすという「約束の日」に向けて各々が準備を進めて遂にその当日、大総統はセントラルに戻る途中で列車を爆破されて行方不明、セントラルでは大総統の奥さんを人質にしたマスタング達やブリッグズ兵達が大暴れし、アームストロング(姉)が「お父様」派の軍幹部達に反旗を翻したらホムンクルスのスロウスに襲われ、地下に潜入したエド・スカー組は軍幹部達が作った「不死の軍団」に囲まれ、アルはせっかく閉じ込めて力を封じられた所をキンブリーに救出されたプライドと対峙し、メイはせっかく「賢者の石」を壊されて貧弱な坊やに戻っていたエンヴィーを逃がして復活させてしまい、結局また色々と大変な事になっている所(やはり長いな)。
 ようやく「お父様」とホーエンハイムとの関係が明らかにされ、物語もいよいよクライマックスに向けて大きく動き出した。 ただ、何ヶ所にも渡って同時多発的に戦いが起きていて、それが平行して描かれているので、一つ一つが少しずつしか動かないので結構じれったいというか。 もしかして、このまま「約束の日」一日でラストまで行くのだろうか?
 それと、未だに「お父様」が最終的に何を目的としているのかが明らかにされていないので、この先どう話が転ぶかも判らない。 でも、さすがにここまで来ておいて「俺達の戦いはこれからだ!」エンドは無いだろうから、その点では心配は無くなったと見ていいのだろうけど。多分。
 後、今回からOP・EDが変わった。これで、少なくともあと1クールは続く訳か。
GIANT KILLING[NHK衛星第2] D:16:9スクイーズ(NHK衛星第2・NHKハイビジョン)
 2010/04/04NHK衛星第2にて放映開始。同日NHKハイビジョンでも放映開始。 原作は、ツジトモ氏が「モーニング」に連載中のコミック。未読。
 タイトルは、『「大物食い」や「番狂わせ」を意味する言葉であり、スポーツ競技において実力差がある格上の相手に対し、格下が勝利を挙げた場合に使用される』ものらしい。
 弱小プロサッカーチームに、かつてそのチームで中心となって活躍していながら海外に移籍してしまい、改めて監督として招かれた男がチームを強くする為に活躍する話…だろうか。 弱小チームに一人の男が加入して強くなっていく話というと、最近では「ワンナウツ」を連想してしまうが、こちらは「勝負事」ではなく、ごくまっとうなスポーツものっぽい。 主人公も、選手ではなく監督だし。それだけに何か雰囲気は地味だが、話自体は面白そうなのでとりあえず様子見か。
 ちなみに、本作品は、NHK衛星第2以外でも、同じ日曜日の朝にNHKハイビジョンでも放映されている。 放映はそちらの方が先になるのだが、とりあえず前期からの続きでこちらで視聴する事にする。 他の番組と重なって観れない場合はNHKハイビジョンにするという事で。

月曜日

天体戦士サンレッド(第2期)[キッズステーション] D:4:3レターボックス
 第20話まで放映。
 遂に「ぷりん帝国」が地球に侵攻…するかと思ったが、案の定、地球侵略とか絶対無理な話であった。 話は相変わらず、世界征服を企む悪の組織と、それを阻む正義のヒーローとの戦いというよりは、人のいいチンピラ同士が仲良く喧嘩しているというか。 それにしても、OPのサンレッドの武器は、いったいいつになったら充電が完了するんだ。
 後、映像の形式が4:3レターボックスだったのに何故か4:3のままになってたので修正した。何故4:3にしてたんだろう…?
 2010/05/17放映終了。
 最後は、断れない見合いをしにかよ子さんが帰省したせいでレッドがブルーになるという「どこの昼メロだよ」みたいな話で幕。 ていうか、これはもしかして「レッド」が「ブルー」にという色にかけたネタだったりするのか?  後、OPで充電されていた武器は、ラス前で120%充電されたと思ったら、結局過充電で廃棄処分になってしまった。何のこっちゃ。
 最後まで「どこが『正義と悪との壮絶な戦いの物語』なんだよ」という、日常的でほのぼのしていて可笑しい感じであったが、それを、フロシャイムの怪人達や正義のヒーロー達(とは思えないようなえげつない連中だが)が演じているというミスマッチが実に面白かった。 「ケロロ軍曹」のケロロ達と同じで、フロシャイムももはやとても「世界征服」などという大それた事が出来るような連中ではあり得ないし。 かよ子さんが加わった「さっと一品」のコーナーも実用的でなかなかためになった。 色々な芸人さんがキャストをしていたようだったが、それぞれ違和感も無く上手くハマっていたと思う。 幾らでも続きを作れそうな作品なので、マンネリ化しないようならまた新作を観たいものだ。
薄桜鬼 新選組奇譚[サンテレビ] A:4:3レターボックス(サンテレビ・KBS京都) D:16:9スクイーズ(サンテレビ)
 2010/04/05深夜(正確には2010/04/06未明)サンテレビにて放映開始。同日KBS京都でも放映開始。 原作は、アイデアファクトリーから発売されている同名のPS2用女性向け恋愛アドベンチャーゲーム。当然の如く未プレイ。
 タイトルは「はくおうき」と読む。 連絡の途絶えた父親を探しに京都に一人やって来た少女が、新選組に助けられ、父親が行方不明になっている事を聞かされて、何やら事件に巻き込まれていくという話だろうか。 原作が女性向け恋愛ゲームといっても、所謂「男色系」ではないし、幕末ものというのは基本的に好きなジャンル(?)なのでとりあえず様子見か。 いきなり殺されていたあの目つきの危ないイッちゃってた新選組の隊士達は、アブないクスリでもキメていたのか、それとも何か人外のモノになっていたのか、どちらなんだろう。 まあその辺りの事情も、主人公の少女の父親の行方に関わってくるのだろうが。 後、史実にはどの程度忠実にするのかも気になるところ。 史実の裏で実はこういう事が、みたいな話になるのか、それとも史実を無視して完全に架空の話にしてしまうのか。
 それにしても、中島敦子さんの描く女の子は綺麗で可愛くて良いのだが、新選組の幹部連中まで揃いも揃ってイケメンというのはどうなんだろう。 土方歳三が、あんな優男風の二枚目でいいんだろうか。 作品的にはそうでないと困るだろうが。 ちなみに、山南敬助の名字が「さんなん」と読むのが正しいかもしれないという話を初めて知った。勉強になるなあ。
 2010/06/21深夜(正確には2010/06/22未明)放映終了。
 鳥羽伏見の戦いの後、新選組が大坂城を捨てて江戸へ撤退する所で幕。 ずい分と中途半端な所で終わると思ったら、秋から第2期が始まるらしい。分割2クールだったのか。
 結局、史実にある出来事は一応そのまま起きているという形で、その裏で「鬼」の一族が暗躍していたり、史実では死んだ筈の藤堂平助らが「羅刹」として生きていたりという、架空の歴史が存在するという話だった。
 それはいいのだが、その架空の部分が今一つだったりするのが残念。 何より、肝心の千鶴ちゃんが、守られるばかりでどうみても足を引っ張っているだけなのがどうにも。 せっかく「鬼」という設定があるのだから、単に傷の治りが早いというだけではもったいない。 今時のヒロインらしく、新選組も顔負けの剣技を振るうとか、もっと活躍しても良いと思うのだが、そこは女性向けの恋愛ゲームが原作なだけに仕方のない所なのだろうか。 でも、千鶴ちゃんの双子の姉妹だと思っていた薫ちゃんが、実は「男の娘」だった、というのだけはいただけない。 せっかくの貴重な女の子キャラが…(<そこかい)。
 とりあえず、物語としては中途半端過ぎるので評価が難しい。第2期に期待という事か。
 それにしても、第1話から作中では3、4年は経過している筈だが、千鶴ちゃんは一向に女らしくならないなあ。 「鬼」だからなのか、それとも単にキャラデザインを変えるのが大変だからなのかは判らないが、年齢的には女の子が一番成長する時期なんだから、もう少し育ってもいいのではなかろうか。
犬夜叉 完結編[読売テレビ] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/03/29深夜(正確には2010/03/30未明)放映終了。 後番組は「WORKING!!」。
 遂に奈落を倒したと思ったら、かごめが四魂の玉に取り込まれてしまって、このままでは碧子と同じように玉の中で奈落と戦い続ける事になってしまいそうだったところに犬夜叉が助けに来て、正しい願い=四魂の玉の消滅を願った事で四魂の玉は消滅し、かごめは現代に戻って井戸も閉じてしまったが、犬夜叉に逢いたいというかごめの想いで(?)再び井戸が開き、かごめは戦国時代に嫁に行って犬夜叉と一緒になるという大団円で幕。 あの井戸って、結局かごめが強く願えば開くのか、それとも、かごめが戦国時代に来た時が最後でもう開かないのか、どっちなんだろう。
 最後は綺麗な大団円で、面白かったとかどうとかよりも、長かった物語の結末をようやく観られてホッとした、という感じが強い。 物語自体は、紆余曲折・波瀾万丈・奇々怪々、シリアスな中にもギャグが光るしラブコメ要素もあるしといった、まさに高橋留美子作品の集大成みたいで良かったのだが、それだけに、特にシリーズ前半の駆け足な展開が残念だった。
 後、現代と戦国時代って連続した世界なんだろうか。それとも平行世界みたいなものなんだろうか。 連続した世界だとすれば、犬夜叉や七宝、殺生丸のような妖怪達が、結局現代には皆いなくなってしまっているという事で、一見大団円でハッピーエンドのこの結末も、何か寂しい感じに見えてしまった。
 それにしても、ラスボスの四魂の玉の声が古谷徹さんだと、どうにも「ガンダムOO」みたいで何かイヤ。
WORKING!![読売テレビ] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/04/05深夜(正確には2010/04/06未明)読売テレビ「MONDAY PARK」枠にて放映開始。 原作は、高津カリノ氏が「ヤングガンガン」に連載中のコミック。未読。
 「ワグナリア」というファミレスを舞台に、ちっちゃかったり日本刀差してたり暴力的だったり男性恐怖症だったりミジンコ好きだったりと何かしら変わった所のあるヘンなスタッフ達のコメディ…だろうか。
 3月に何故か第1話が先行放送されて、その時は今一つピンと来る所が無かったのだが、今回本放送で改めて観たら意外と面白かったので視聴継続する事に。 単に見かけがちっちゃいというだけで、ぽぷらが一番の常識人らしいというのが飲み込めたら、何か面白い気がしてきた。 他の人達がヘン過ぎるのでぽぷらが変なのが目立たないだけなのかもしれないが。 しかし、極端な男性恐怖症なのにファミレスでバイトしてるっていうのは、さすがに設定に無理があり過ぎないだろうか。
君に届け[読売テレビ] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 第14話まで放映。
 悪い噂の件が一段落ついて、爽子にも友人が増え、くるみという風早と知り合いの可愛らしい女の子とも友達になったと思っていたら、悪い噂の発信源がそのくるみだったという事が判って困った事になってきた所。 あの「体育祭」は、普通は「球技大会」って言わないか?
 やる事なす事全てが裏目に出てしまうくるみがなんか可哀相に見える。 あれでは、爽子を逆恨みしてしまうのも無理もないというか。 かといって、風早の事を好きな者同士という事で、爽子とくるみとが本当の友達になってしまうというのも、何か安直な気がしてしまうのだが、さてどうなる事やら。
 全体的な雰囲気は悪くないし、コミカルな所も面白い(くるみの本名が胡桃沢だと判った時に、バックに「ざわ…ざわ…」という声が流れていたのには爆笑した)。 背景も綺麗だが、特に、空と、空を流れる雲とがよく描かれているのが印象的。 単に間を取るとかカットの繋ぎとかの為だけという以上に、空がよく使われているような。 何かの暗喩になっているのではないか、という気もするのだが、深い意味があるのかどうかは今一つよく判らない。
 ちょっと気になるのが、爽子が、千鶴とあやねを「初めての友達」と言っているのだが、ではあの小さい時から一緒の詩乃ちゃんは、爽子にとって何なんだろうという点。 普通に声をかけたり話をしたりしている、という点では詩乃ちゃんは前からそうだった筈だし、あれで「友達じゃない」と言うのも何か変なような。
 後、「キミトド」のコーナーはあったり無かったりするが、やはり無い方がスッキリしていていい。どうせ、プレゼントとかは全部とっくに締切が過ぎていて応募もできないんだし。
 ところで、西田亜沙子さんがブログで本作について書いているが、「おおきく振りかぶって」と共通する所があるというのが凄く納得してしまった。確かに。
 2010/06/21深夜(正確には2010/06/22未明)放映終了。後番組は「RAINBOW 二舎六房の七人」。
 くるみとは結局「ライバル」という事に落ち着いたり、千鶴の失恋の話とか色々あったあげく、初詣に行って一緒に年越しした所で幕。 実写映画化ってマジか。
 あーもーいいから付き合っちゃえよ、と、あやねや千鶴じゃなくても言いたくなるような爽子と風早の関係が、観ていて焦れったいというか微笑ましいというか。 結局、二人の関係は中途半端なままで終わってしまったが、原作がまだ続いているらしいのでこんなものか。
 初めは、何かイジメとかそういう暗くて重い話が出てくる作品なのかと思っていたが、終わってみれば、そういうのはあまり無い、優しい物語だったので少し安心した。 基本的に優しい世界の話ではあるのだが、爽子が何もしなくても世界が優しくしてくれるという訳でもなく、爽子の前向きな気持ちと、一歩を踏み出す勇気とがあってこそのものだという辺りが良かったかも。
 作画で言えば、上にも書いた空の描写が印象的だったが、爽子の黒髪が綺麗に描かれていたのも特徴的だったかも。 真っ黒い髪というのは、アニメではなかなか描くのが難しいらしくて、「青い花」のふみちゃん等でも真っ黒ではないややグレーっぽい色になってたりしたものだが、本作では、爽子の艶のある長くて真っ黒い髪が本当に綺麗だった。
 とりあえず、二人の関係はまだまだこれからという所だし、くるみももっと活躍してほしいし、千鶴に比べて描写が少なかったあやねにももっと出番がほしいしで、続編に期待したいところである。

火曜日

おおかみかくし[サンテレビ] A:4:3レターボックス(サンテレビ) D:16:9スクイーズ(サンテレビ・BS-TBS)
 2010/04/06深夜(正確には2010/04/07未明)放映終了。後番組は「裏切りは僕の名前を知っている」。
 と言っても、本筋はラス前で実質的に終了していて、最終回はギャグ中心の番外編みたいな話だった(といっても、時系列的には繋がってるようだが)。 結局、殺された恋人の復讐をしようとしていた賢木の目論見は潰え、賢木は香織と共に水底へと消え、神人の存在を知った多くの人達が町を去ったが、博士は神人と人間とが共存できる町にする為に頑張るぞという所で幕。
 あんな「八朔エキス」という芳香剤みたいなもので「蜜」の影響を抑えられるなら、初めからそうしておけば良かったのにという気もするが、あれはギャグ回だからあれで済んでいたのだろうか。 本筋と関係ない話の方が面白いという例に洩れず、最終回はまあ面白かったものの、何か色々と台無しになってしまったような気もする。
 本筋の方は、人外のモノと人との対立と共存という基本的な所はまあありがちか。 やたらと秘密めかしたり、先走った連中が軽率な事をしたりするせいで話がこじれたりややこしくなったりするというのもよくある話だし。 特に博士の「蜜」の話については、下手に秘密にしたりせずに、最初から事情を話して協力を仰いでいれば、要らぬ犠牲者を出さずに済んだのではないのかという気もするが、それでは話が終わってしまうから仕方がないか。 とはいえ、他の同様の展開をする作品でもそうだが、そういう展開はどうにもイライラしてしまってあまり好きになれない。 特に、秘密を秘密にしなければならない事情なり理由なりが、作品の中でしっかりと描かれていない場合は特にそう思ってしまう。
 また、賢木と香織の話は、二人の関係や交流等が殆ど描かれなかったので、あの最期は何か唐突に思えて今一つだった。 賢木にとっては、香織は殺された恋人に似てるというだけだし、香織に至っては、賢木はただのお客さんの一人にしか過ぎなかった訳だし。 もっと二人の関係(性的な意味でもそうでなくても)が深まっていれば、あの最期にも納得できたのではないかと思う。
 それに、あの八朔祭での騒ぎについても、白昼堂々と、それもあれだけの衆人環視の中で殺してしまうというのも、今までの眠の慎重さからしてあまりにも「らしくない」ように見える。 そういう辺りの話の展開に、今一つ練り込みが足りないような雑な感じがして、物語自体はきちんと完結した割りにはどこか残念な印象だった。 伝奇・怪奇サスペンスものといった雰囲気や、ショートヘアの元気っ子の五十鈴ちゃんとかのキャラは好印象だっただけに、その辺りが余計に残念。
裏切りは僕の名前を知っている[サンテレビ] A:4:3レターボックス(サンテレビ・KBS京都) D:16:9スクイーズ(サンテレビ)
 2010/04/13深夜(正確には2010/04/14未明)サンテレビにて放映開始。 サンテレビから1日遅れの2010/04/14深夜(正確には2010/04/15未明)からKBS京都でも放映開始。 原作は、小田切ほたる氏が「月刊ASUKA」に連載中のコミック。未読。
 前世で何かと戦っていた男女が、現代に生まれ変わってもまた何かと戦う事になる、みたいな話か。 「アニメナビu」(サンテレビのアニメ新番組を紹介する番組)で見た時は、「男色系」と思ってあまり期待しないで観てみたのだが、意外と面白そう。 前世で男女の関係だった二人が、今度は男同士に生まれ変わってもまた惹かれあう、みたいな感じは「ぼくの地球を守って」を彷彿とさせる…かも。 タイトルに「僕」が入っているのも同じだし(<それだけかい)。
 それはともかく、「世界をリセットする」とか言ってる奴もいたりして、話のスケール自体も結構大きくなるのだろうか。 そういう物語の展開にも期待したい。 主要キャラに女の子もいるようだし(<結局それか)。でも食べ物を武器にするのはやめた方が良いと思う。
のだめカンタービレ フィナーレ[関西テレビ] A:4:3レターボックス(関西テレビ) D:16:9スクイーズ(関西テレビ・BSフジ)
 2010/03/30深夜(正確には2010/03/31未明)放映終了。後番組は「さらい屋五葉」…で、いいのかな。「四畳半神話大系」の方か?
 千秋がルイと先にコンチェルトをやってしまったり、のだめがミルヒーことシュトレーゼマンとコンチェルトをやってしまったりして、のだめの音楽家としての人生も、のだめと千秋との関係も終わりかと思いきや、何とか元の鞘に戻って、他の皆もそれぞれの道へ進み始めるという感じで幕。
 という訳で、これも、ある意味「俺たちの戦いはまだまだ続くぜ!」エンドなんだろうか。 でも、こういう希望に満ちた終わり方は好きだ。
 最後まで今一つだった演奏シーンのCGとか、全体的に駆け足っぽい展開とか、色々と不満な所はあったものの、このラストでチャラにしてもいいかな、という気がする。
 それにしても、シュトレーゼマンが、まさかベルカ式魔術を操る魔道師だったとは、さすがの管理局の白い魔王も気が付くまい(違)。
四畳半神話大系[関西テレビ] A:4:3レターボックス(関西テレビ) D:16:9スクイーズ(関西テレビ・BSフジ)
 2010/04/27深夜(正確には2010/04/28未明)関西テレビにて放映開始。 関西テレビから11日遅れの2010/05/08深夜(正確には2010/05/09未明)からBSフジでも放映開始。 原作は、角川文庫から刊行されている森見登美彦氏の小説。未読。
 フジテレビ「ノイタミナ」枠の作品第19弾…らしい。 次の「さらい屋五葉」と合わせて、二作品同時放映は「ノイタミナ」初か。 関西テレビでは、何故か「アニメわ〜く!」とかいうタイトルが最初に出るし、「週刊ザ・テレビジョン」の番組表にも「さらい屋五葉」と「タイムボカン」の再放送と一緒にその「アニメわ〜く!」の枠内に入っている。 アニメの枠だから「アニメわ〜く!」、なんていう、冥王星より寒い駄洒落で枠名を付けたのだとしたら、その命名者は左遷させた方がいいと思う。
 それはともかく。
 どういう話なのかサッパリ判らないのだが、うだつの上がらない大学生が、同じアパートに住んでいる神様に、後輩の女子大生との縁結びを頼むと何故か鴨川に投げ落とされる話…とは少し違うような気がする。
 とにかくやたらめったらまくしたてるような長台詞がとんでもない。 これではドラマCDでもいいんじゃないか、という気がしないでもないのだが、癖のあるキャラデザインや、実際の京都の実写写真を取り入れた妙な画作りはまあまあ面白いかも。 話の方も、訳が判らないなりに何か面白そうだ。
 しかし、最後の映像作品の紹介はいったい…?  後、冒頭の地図は明らかに女体を模している。だとすると、下鴨神社がとんでもない所にある事に。罰当たりな。
さらい屋五葉[関西テレビ] A:4:3レターボックス(関西テレビ) D:16:9スクイーズ(関西テレビ・BSフジ)
 2010/04/20深夜(正確には2010/04/21未明)関西テレビにて放映開始。 関西テレビから11日遅れの2010/05/01深夜(正確には2010/05/02未明)からBSフジでも放映開始。 原作は、オノ・ナツメ氏が「月刊IKKI」に連載中のコミック。未読。
 タイトルは「さらいやごよう」と読む。フジテレビ「ノイタミナ」枠の作品第20弾…らしい。 前の「四畳半神話大系」と同じく、関西テレビでは、何故か「アニメわ〜く!」の枠内に入っている。
 腕はいいが性格に問題があるせいで仕事にあぶれた浪人が、とある男の用心棒に雇われたら、実はその男は「さらい屋」、すなわち営利誘拐を生業にしていて、成り行きでその片棒を担いでしまって結局仲間になってしまう、みたいな話か。
 マングローブ制作の時代劇ものといえば「サムライチャンプルー」を思い出すが、あれよりはまだ普通の時代劇っぽい。 監督、シリーズ構成、更に音響監督まで望月智充氏がやっているせいか、それとも原作からしてこうなのか、男なのに妙に色っぽい雰囲気が漂っているのが何か怖いが、話は面白そう。
はなまる幼稚園[テレビ大阪] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/03/30深夜(正確には2010/03/31未明)放映終了。後番組は「荒川アンダー ザ ブリッジ」。
 色々あった末に、結局つっちーは山本先生に告白できず終いで幕。 あまり最終回っぽくない最終回なのは、いつでも第2期を始められるように、だろうか。 第1話のエンドカードが前番組の「夏のあらし!〜春夏冬中〜」の小林尽氏で、最終回のエンドカードが後番組の「荒川アンダー ザ ブリッジ」の中村光氏というのは芸が細かい。
 全体的に、「瓶詰妖精」と「ぽてまよ」を足して二で割ったような、可愛くてほのぼのした雰囲気と、子供達と山本先生に振り回されるつっちーの悪戦苦闘振りとが、可笑しく楽しい作品だった。 当初想像していたより大人っぽいネタ(主に性的な意味で)が少なかったのは、原作からそうなのか、それともTVシリーズだから自粛したのか、どっちなんだろうというのが少々疑問ではある。 とりあえず杏達が幼稚園を出るまでなら幾らでも話が作れそうな作品なので、もし第2期があるならまた観たいものだ。
 しかし、自分が幼稚園の時はどんな事をしていたのか、サッパリ思い出せない。 自分が通っていた幼稚園にも、作中に出てきたような2階から降りる滑り台があって、それを降りるのがやはり怖くてなかなか滑れなかった事だけは覚えているのだが。 もしかして、何も楽しい事が無かったのだろうか。うーむ。
 後、小梅が告白する時の「抱いて!」というのを聞いて、つっちーだけでなく柊も青ざめていたが、あれはつまり、柊は正しい意味が判っているという事か。 ある意味、柊は杏よりマセてるのかもしれない。
荒川アンダー ザ ブリッジ[テレビ大阪] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/04/06深夜(正確には2010/04/07未明)テレビ大阪にて放映開始。 原作は、中村光氏が「ヤングガンガン」に連載中のコミック。未読。
 「人に借りを作らない」事を家訓とするいいとこの坊ちゃんが、ひょんな事から橋の下に住む女の子に思いっきり借りを作ってしまって、「恋をさせて欲しい」という女の子の願いを叶える為に何故か一緒に橋の下に住む事になってしまうという変な話。 金星人(自称)の女の子とか、河童の着ぐるみを着た村長とか、人に借りを作ると喘息の発作が出てしまう主人公とか、変なキャラばかりの登場人物達の掛け合いが面白い。 冒頭の、16:9の映像の上下に更に黒帯が入っているというワイドなカットを見ただけで、新房監督×シャフト作品だと判ってしまうぐらい特徴があって判り易い事この上ない。 「化物語」の最終話の配信やパッケージの発売も遅れているというのに大丈夫なんだろうか。
いちばんうしろの大魔王[サンテレビ] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/04/06深夜(正確には2010/04/07未明)サンテレビにて放映開始。 原作は、HJ文庫から刊行されている水城正太郎氏の小説。未読。
 聖職者(大司教だったかな)になる為に魔法学校に編入した少年が、健康診断で将来の職業を「大魔王」と予言されてしまった為に、学校中から恐れられ、誤解を解こうと何かする度に裏目に出てエラい事になるが、何故か女の子にもモテてハーレム状態になるというコメディ…だろうか。
 何か色々な文化やら技術やらファンタジー設定やらがごちゃ混ぜになっているいかにもな世界観にはちょっと目眩がするし、作画は正直言ってあまり良いとは思えないし、謎の黒い影が時々画面を覆ったりもするのが難儀だったりするのだが、やる事成す事言う事の全てが裏目に出て、話がこじれたり誤解が酷くなったりしていく主人公とその他の人々との掛け合いやらやり取りやらが、とにかくコミカルでテンポが良くて面白い。 それだけに、下手にシリアスな展開になったりするとつまらなくなりそうな気がしないでもないのだが、とりあえずこの調子で行ってくれる事に期待して様子見か。
 ところで、生徒会のあのメンバーは、やはりかの有名なあの作品のパロディだったりするのだろうか。 後、冒頭に出る「インターネットに流したらダメ」みたいな警告テロップが、他の作品と比べて異様に文字がデカいのはいったい…?
 2010/06/22深夜(正確には2010/06/23未明)放映終了。
 …なのだが、最終回の録画に失敗して観れなかった。 他の作品2本と重なる為、RDのW録では足りず、本作はVTRで録画していたのだが、そのVTRは時々調子が悪くて、一見すると正常に録画している振りをしながら、再生してみると映像も音声も出てこないという困った現象が起きる事があるのである。 ここまでは、何とかその現象に遭わずに済んでいたのだが、よりによって最終回で発生してしまうとは。
 という訳で、ラス前までの感想という事になる。 前半は、やる事成す事言う事の全てが裏目に出るコミカルでテンポの良い展開が面白かったのだが、後半に入ってキーマンの大和某が表に登場してきてからは、「神」とか「自同律」とかの大きな設定がいきなり出てきたりして、どうも展開についていけない感じになってしまった。 一応、生徒会長とかが何か説明してくれているのだが、説明の仕方が悪いのか、こちらの脳の性能が悪いのかは判らないが、色々な設定や話が唐突に出てきてよく判らなかった。
 そんな訳で、後半はどうも「置いてけぼり」感が強くて今一つ楽しめなかったのが残念。 色々な作品のパロディっぽいものが入っていたりとか、ぱんつや裸の「自主規制」のやり方とか、細かい所の遊びは面白かったのだが。
デトロイト・メタル・シティ[アニマックス] A:4:3レターボックス(関西テレビ) D:16:9スクイーズ(関西テレビ) D:4:3レターボックス(アニマックス)
 第9話まで放映。
 今までの所は、地上波未放映の話は2話である。 根岸のアパートの隣のおじちゃんが初登場する話があったので、地上波ではいきなり登場していたあのおじちゃんが何者なのか、ようやく判った。
 また、アニマックスで放映されている「創ったヒト」という番組に本作の長濱監督が登場し、色々と裏話が聞けたのが面白かった。 本作がプレスコ制作というのもそこで初めて知った。 この第9話(映画を撮る話)でクラウザーが「悪魔玉」(という名前の痰)を吐き出す場面で、映像が左右にグッと広がるのは、かの「ワープ・ディメンション」みたいな事をやりたかったかららしい。 奥が深い(<深いか?)。
 2010/04/27放映終了。
 最終回も、地上波未放映の、クラウザーこと根岸が、デスメタル界の王者ジャック・イル・ダークを「食って」しまって新たな王者となる話で幕。 デスメタルなんかやりたくないと言っているクセに、根岸はいったいどこまで登りつめるつもりなんだ?  後、相川さんは、地上波放映時の最終回でも出番が無かったが、このアニマックスでの放映の最終回でも出番が無かった。本当にヒロインなんだろうか。
 それはともかく、根岸とクラウザーとのギャップによる面白さ、パッと見より妙に手間がかかっているっぽい演出等、短いながらも色々と見所があった作品だった。 まあ下品なところも色々とあったので、他人に勧めようとは思わないが。

水曜日

イナズマイレブン[テレビ大阪] A:4:3レターボックス(テレビ大阪) D:16:9スクイーズ(テレビ大阪・BSジャパン) D:4:3レターボックス(キッズステーション)
 第76話まで放映。
 フットボール・フロンティア・インターナショナル(FFI)のアジア地区予選が始まり、円堂達が初戦のオーストラリア、第2戦のカタールと勝ち進んで、後1回勝てば世界大会進出という所で、瞳子監督率いるデザームを中心としたネオジャパンが挑戦してきて、負けたら日本代表の座を讓ることになるのか?みたいな所。 今さらチームの入れ替えみたいな事が許されるのか?というのは、この作品的には突っ込んではいけない所なんだろうか。
 やはり、エイリア学園との戦いの後で、普通に人間相手にサッカーするというのは何か変な感じである。 この手の作品では、敵も味方もどんどん強さのインフレが進んでいって人間離れの度合いが大きくなっていくものだが、何か普通の人間に後退(?)しているような。 いくらデフレ時代と言っても、アニメの中までデフレにならなくてもいいのに(違)。
 それにしても、あの目金の双子の兄弟は、何をしに出てきたんだろう。謎だ。 後、響木監督に死亡フラグが立っているようなのが嫌な感じだ。
ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド[サンテレビ] A:4:3レターボックス D:16:9四辺黒枠
 2010/04/07深夜(正確には2010/04/08未明)放映終了。
 テロメアの暗躍、ヒステリカ達のテロ、三支族に挑まれた死のゲームなどを経て、アキラの失われた記憶が戻り、ミナ姫と同じ姿をしたもう一人の姫がいる事が判ったという所で幕。
 ある意味「真の戦いはこれからだ!」エンドだが、まあ原作がまだ連載中らしいのでこれもやむなしという所か。 一応、物語としてもキリの良い所だし、アキラとミナとの絆を結び直すという意味では綺麗な纏め方だったと思う。
 吸血鬼ものとしても、猟奇的な面やエロスをしっかりと打ち出していたし、そこに現代の技術や社会構造を上手く融合させて面白い世界観になっていた。
 残念だったのは、1クールものでありながら総集編に一話費やした所か。 初めからの予定だったのか、それとも制作上の都合なのかは知らないが、もう少し他にやりようが無かったのだろうか、という気がする。
 とりあえず、神祖の残した何かとか、未だに全貌が明らかにされていないテロメアの件とか、物語の核心に纏わる謎が残ったままなので、できれば続編をやってほしい作品である。
刀語[毎日放送] A:4:3レターボックス(毎日放送) D:16:9スクイーズ(毎日放送・BSフジ) D:4:3レターボックス(アニマックス)
 第4話まで放映。
 やはり月一というのは間が長い。BSフジの方が毎日放送より先に放映されたりするし。 また、毎日放送から約3ヶ月遅れの2010/04/11からアニマックスでも放映開始。こちらも月一放映のようだ。
 毎月毎話で刀一本ずつを順調に収集して話数通りに四本集めた所…って、何じゃこの第4話の番宣CM詐欺&サブタイトル詐欺は(笑)
 いやまあ、第1話であの病弱そうな七実姉ちゃんを島の壊された家に一人きりで置いておいて大丈夫なんだろうか、とか思ってたから、こうして再登場したのは嬉しい限りなのだが、にしてもあれは強過ぎ&怖過ぎ。 それに、設定がどうのこうのと言ってたが、一度見たらだいたい覚え、二度見たら磐石とかいう設定こそ反則だろうに、という気がする。 おまけに死なないとか言ってるし。七実姉ちゃんは本当に人間なのか?
 また、例えば映画では良いシーンは予告編ので全てだった、みたいな話がたまにあったりするが、まさか番宣CMのシーンが本編に1カットすら登場せず、全て台詞で片付けるとは、これも反則だろう。
 ただこの作品の場合、「画で見せるべき所を説明台詞で片付けてしまった」という単なる手抜きや下手な演出という訳ではなく、それがしっかりギャグになっている辺りが上手く出来ている。
 でもこれ、まさかパッケージでは対決シーンが追加されている、とかいう話じゃないよなあ…。

木曜日

KIDDY GiRL-AND[サンテレビ] A:4:3レターボックス(サンテレビ・KBS京都) D:16:9スクイーズ(サンテレビ)
 2010/04/01深夜(正確には2010/04/02未明)放映終了。
 最後は「銀河爆弾」をアイネイアースにぶつけて爆発・銀河滅亡という所を、ガクトエルとフュージョンした(違)アスクールやク・フィーユの力で爆発を止めて銀河は救われ、めでたし、めでたしで幕。 最後の所でサフィルだけいなかったような気がするが、あのまま落っこちて終わり?
 何というか、話の展開は大雑把、ガクトエルはテンプレ通りのキャラ、Gソサエティとかの作品世界内での位置づけもよく判らないまま、と、正直言ってシリアスな部分には見るべきものが無かった気がする。 やはり、Dr.モロー氏がアイキャッチを描いているような作品でシリアスやってもなあ…。
B型H系[KBS京都] A:4:3レターボックス D:?
 2010/04/01深夜(正確には2010/04/02未明)KBS京都にて放映開始。 原作は、さんりようこ氏が「週刊ヤングジャンプ」に連載中のコミック。未読。
 高校に入ってエッチ友達を百人作る事を目標にしている少女が、最初の一人を得る所で悪戦苦闘するというコメディ…だろうか。 何となく、田村ゆかりさんにどこまでエッチな台詞を言わせられるかにチャレンジしているだけのような気がしないでもないが、監督が「ナイトウィザード The ANIMATION」の山本裕介氏という事もあってか、コメディのテンポは悪くない。 何も考えずにお気楽に観れる作品という感じである。
 で、主人公の少女の下の名前が伏せられているのには何か意味があるんだろうか。謎だ。
 2010/06/17深夜(正確には2010/06/18未明)放映終了。後番組は「学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD」。
 結局、「H友100人」どころか、2年間を費やしても小須田一人とHする事も叶わず最後まで寸止めで終了。 B型って何の事かと思ったら、山田の胸のサイズだったのか。
 普段からHな事ばかり考えているくせに、いざとなるとテンパって上手くいかずにジタバタしている山田の悪戦苦闘振りが、田村ゆかりさんのテンションの高い演技と相まって、実にテンポよく面白おかしく描かれていて楽しい作品だった。 単なる視聴者サービスではなく、ここまでHを正面切って描いた作品も昨今珍しいのではなかろうか。 「グローイング・アップ」のような、青少年が性に悩む外国のコメディ映画が昔あったが、そういうのを少し彷彿とさせる。
 しかしこれ、山田の内面描写を伏せて、小須田視点で見ると、学校一の美少女が何故か積極的に迫ってきたり露出狂みたいな行動したりするくせに、いざとなると逃げられたりするという訳の判らない行動に振り回される話になるな。
 で、結局、山田の下の名前が伏せられたままだったのは何か意味があったのだろうか?
デュラララ!![毎日放送] A:4:3レターボックス(毎日放送) D:16:9スクイーズ(毎日放送) D:4:3レターボックス(アニマックス)
 第13話まで放映。 また、毎日放送から約3ヶ月遅れの2010/04/09からアニマックスでも放映開始。
 首に傷のある少女の件が片付いたダラーズの「集会」からいきなり半年経って、今度は切り裂き魔がクローズアップされてきたという所。 この世界の池袋には警察はいないのか?と思うぐらいやりたい放題の話だ。
 前半で、キャラクター達の「自己紹介」が延々と続いた時はどうしようかと思ったが、物語が首無しライダーの首と首に傷のある少女の事件に収束し出してからは、まあまあ面白く観られるようになったかな、という印象である。 首に傷のある少女が、単に整形していただけだった、というオチは「それでいいのか?」という感じだったが。 だいたい、あのアブない自己中男がそうと気付かなかった、というのはまだしも、「本人」であり、かつ人外の存在である筈のセルティまでもが気付かなかった、というのは、幾らなんでも無理があり過ぎるだろうという気がする。
 そういう、キャラの言動に対する「裏付け」みたいなものが薄い所は気になるところ。 そもそも、こういう話の展開にするのであれば、事件に大して絡まないキャラ達の「自己紹介」を、前半にあんなにダラダラと何話も続けなくても良かったのでは、と思う。 「自己紹介」が無くても、物語の展開や理解には何も支障が無さそうだったし。 その辺りの構成も疑問だ。
 とりあえず、ここまで放ったらかしだった「切り裂き魔」の話になるみたいだし、今まで今一つ影が薄かった眼鏡っ子杏里ちゃんの出番が増えそうなので、視聴は継続する事に(<結局それか)。
 後、今回からOP・EDが変わった。前の方が好みだったかも。
 で、タイトルの「デュラララ!!」って、結局どういう意味なんだ?
ひだまりスケッチ×☆☆☆[毎日放送] A:4:3レターボックス(毎日放送) D:16:9スクイーズ(毎日放送・BS-TBS)
 2010/04/01深夜(正確には2010/04/02未明)放映終了。後番組は「おおきく振りかぶって〜夏の大会編〜」。
 本作品らしく、特に何か事件が起きたりする訳でもなく、ゆったりまったりとゆの達の日常を描いて幕。
 既に二期に渡って「4人」で上手く回っていた所に新キャラが2人も入って上手くいくのだろうか、と少し不安もあったものの、終わってみればこれはこれでまとまっていたような気もする。 最終回などは、単にトマトを収穫してトマト尽くしの料理を作ってみんなで食べる、というだけの話なのに、ただそれだけの話を何故これだけ楽しく描けるのか不思議だ。
 ただ、新キャラが入った影響はやはり大きく、既存キャラ、特に夏目ちゃんの出番はかなり減ってしまっていたような。 一方で、一話の内で片方のパートを前年度の話に振ったり、ゆの達が入学してくる前の話をまじえたりと、既存キャラをちゃんと立てるように苦労したのではないかと思わせる構成だったようにも思う。
 また、地上波放送の序盤ではOP・EDが完成していなかったり、やたらとアイキャッチが入る回があったりと、相変わらず制作がギリギリっぽい所が見られたのは残念だった。
 ところで、沙英の部屋の壁に貼ってある赤いポスター(?)に書いてある数字って、シリーズ毎に違うけどどういう意味があるんだろう? 右下のは、話数とパート(AかBか)になっている(ついでにオープニングでは「OP」になっている)のは判るのだが、左上のたくさん書いてある数字の方は、「×☆☆☆」が入っている事以外は何の意味があるのかサッパリだ。 「WHITE ALBUM」で出てきた、昔のポケベルの数字で表すメッセージ等とも違うみたいだし。 その右下のも、第10話では例外で、話数+カット番号らしき数字になっていたりして、どうも決まりが変わっているみたいだし。謎だ。
 後、毎回お約束の入浴シーンでは、体が水上にある時には湯気が立ちこめていたりするが、体がお湯に浸かっている時には体の線がはっきり出ているのに湯気が無いなど、「自主規制」のやり方が興味深かった。 要するに、「肌色」じゃなければいいという事なんだろうか。やはり謎だ。
 さて、例によって、今までのエピソードを作中の日付順にソートしてみた。 この順番に通して観るのは…もう諦めた方が良いかもしれない…。
タイトル 話数 パート 日付 サブタイトル
ひだまりスケッチ×☆☆☆ 9 A 11月22日 三年生と一年生
ひだまりスケッチ×365 1
2月9日 〜4月5日 はじめまして! うめてんてー
ひだまりスケッチ×365 7
4月7日 入学式と歓迎会
ひだまりスケッチ 11
4月28日 まーるキャベツ
ひだまりスケッチ 4
5月18日 歌うショートケーキ
ひだまりスケッチ×365 3
5月27日 狛モンスター
ひだまりスケッチ×365 特別編 後編
6月6日 赤い糸+6月7日 イミシン
ひだまりスケッチ×365 10
6月8日 まーるニンジン
ひだまりスケッチ 3
6月17日 またはインド人
ひだまりスケッチ×365 12
7月7日 見ちゃダメ+7月8日 四人
ひだまりスケッチ 6
7月14日 ひんやり・まったり
ひだまりスケッチ×☆☆☆ 2 B 7月19日 オリーブ
ひだまりスケッチ×365 6 A 7月30日 さえ太
ひだまりスケッチ×365 9 A 8月5日 ナツヤスメナーイ
ひだまりスケッチ 特別篇1
8月11日 そして元の位置に戻す
ひだまりスケッチ 2
8月21日 ニッポンの夏
ひだまりスケッチ 9
9月4日 裏新宿の狼
ひだまりスケッチ×☆☆☆ 8 B 9月26日 〜27日 やっぱりナスが好き
ひだまりスケッチ×365 11
9月28日 パンツの怪
ひだまりスケッチ 7
10月12日 嵐ノ乾燥剤
ひだまりスケッチ×365 8
10月13日 お山の大将
ひだまりスケッチ×☆☆☆ 6 A 10月15日 空の高さも木立の影も
ひだまりスケッチ 10
11月3日 ゆのさま
ひだまりスケッチ×365 6 B 11月11日 ヒロえもん
ひだまりスケッチ 特別篇2
11月27日 そこに愛はあるのか?
ひだまりスケッチ×365 9 B 12月3日 裏新宿の狼 PART II
ひだまりスケッチ×☆☆☆ 3 B 12月10日 カップ小さいですから
ひだまりスケッチ 12 A 12月24日 ChristmasEve
ひだまりスケッチ 12 B 12月25日 サヨナラ…うめ先生
ひだまりスケッチ×365 13
1月10日 おかえり…うめ先生
ひだまりスケッチ 1
1月11日 冬のコラージュ
ひだまりスケッチ×☆☆☆ 5 B 1月31日 まっすぐな言葉
ひだまりスケッチ×365 2
2月6日 サクラサクラ
ひだまりスケッチ×365 特別編 前編
2月10日 どこでも自転車+2月11日 うさぎとかめ
ひだまりスケッチ 5
2月13日 こころとからだ
ひだまりスケッチ×☆☆☆ 11 B 2月16日 48.5cm+3月7日 春
ひだまりスケッチ×365 EX
2月24日 ポラロイドン+2月25日 忘れてないよ
ひだまりスケッチ×☆☆☆ 1 A 2月27日 〜3月4日 真っ赤点+4月1日
ひだまりスケッチ 8
3月13日 3%の希望
ひだまりスケッチ×365 4
3月16日 〜23日 まろやかツナ風味
ひだまりスケッチ×365 5
3月25日 おめちか
ひだまりスケッチ×☆☆☆ 1 B 4月1日 ・3日 ようこそ ひだまり荘へ
ひだまりスケッチ×☆☆☆ 2 A 4月6日 〜7日 イエス ノー
ひだまりスケッチ×☆☆☆ 3 A 4月8日 〜9日 決断
ひだまりスケッチ×☆☆☆ 4
4月15日 日当たり良好
ひだまりスケッチ×☆☆☆ 5 A 4月20日 オンナノコのきもち
ひだまりスケッチ×☆☆☆ 6 B 4月26日 〜27日 恋愛上級者
ひだまりスケッチ×☆☆☆ 7
5月3日 〜4日 7等分の日
ひだまりスケッチ×☆☆☆ 8 A 5月13日 〜14日 ゆのクラブ
ひだまりスケッチ×☆☆☆ 9 B 5月21日 泣く女
ひだまりスケッチ×☆☆☆ 10
5月28日 〜6月2日 ひだまりパレット
ひだまりスケッチ×☆☆☆ 11 A 6月5日 マッチ棒の謎
ひだまりスケッチ×☆☆☆ 12
7月12日 みつぼし×リコピン
おおきく振りかぶって〜夏の大会編〜[毎日放送] A:4:3レターボックス(毎日放送) D:16:9スクイーズ(毎日放送・BS-TBS) D:4:3レターボックス(アニマックス)
 2010/04/01深夜(正確には2010/04/02未明)毎日放送にて放映開始。 毎日放送から23日遅れの2010/04/24深夜(正確には2010/04/25未明)からBS-TBSでも放映開始。
 2007年4月〜10月に放映された「おおきく振りかぶって」の第2期。原作は、まだ「アフタヌーン」が積ん読状態なので相変わらず未読。
 話は、第1期の最終回の対桐青戦翌日の更に翌日ぐらいからという、そのまんまの続きである。 毎日放送では、直前にその第1期の最終回の再放送があったので、第2期というより殆どひと繋がりに見える。 サブタイトルも、第1期最終回の「ひとつ勝って」に続いて第1話が「次は?」と、しっかり繋がってるし。
 メインスタッフは第1期と同じだし、「アフタヌーン」に載っていたスタッフのインタビューでは、今期もアクションには注力していくという話だったし、第1期と同様にまた楽しみな作品である。 その言に違わず、小気味良いアクションも(野球じゃなくてサッカーのシーンだったが)健在だったし、篠岡マネージャーをはじめとする女の子達の可愛さも相変わらず良い感じである(<そこかい)。
 アクション以外でも、桐青戦のあの9回裏の場面を、ちゃんと観客席からビデオで撮影しているというアングルにして再現していたりと芸の細かさを見せてるし。 他作品では、作中のテレビ番組内の映像などに本編の映像をそのまま使い回して、「これはいったいどこにテレビカメラがあるんだ?」というようなあり得ない構図の映像になっている事がしばしばあって、その不自然さというか、拘りの無さ加減が少し気になる事が多いので、こういう所も適当に誤魔化さずにちゃんと作り込んでいるというのは好印象。
 映像も、最近のTBS製作の作品と同様に、サイドカットなどせずに、ちゃんと本来の16:9になっているし。 この前の第1期の再放送では、サイドカットのせいでキャラが見切れていたりして、やはり見苦しい所が見られた。 再放送も、本来の16:9の映像でやればいいのに。
 (2010/05/25追記) 毎日放送から約2ヶ月遅れの2010/05/25からアニマックスでも放映開始。 こちらもちゃんと16:9の映像になっている。この調子で第1期も16:9で放送してくれないものか。
 それにしても、第1話での篠岡マネージャーの「はいよー」は何回見ても可愛いなあ。呂佳兄ちゃんは何回見てもイヤな感じだけど。

金曜日

COBRA THE ANIMATION[キッズステーション] D:4:3レターボックス
 2010/05/28深夜(正確には2010/05/29未明)キッズステーションにて放映開始。 原作は、言わずと知れた寺沢武一氏のコミック。原作は、「週刊少年ジャンプ」連載分は、集英社のジャンプコミックス版で既読。 Wikipediaの記述によると、続けて「スーパージャンプ」「コミックフラッパー」連載分があるようだがそちらは未読。
 今年の1月からBS11デジタルで放映されていたのがキッズステーションにやって来たもの。 『「COBRA」30周年(って連載開始から30年って事か?もうそんなになるのか…)を記念して制作が開始された、新作アニメーションシリーズ』(公式サイトより)で、既にOVA作品として「ザ・サイコガン」「タイム・ドライブ」の2作品がリリースされていて、このTVシリーズは第3弾になるらしい。 BS11は観れない(BSデジタルを配信しているCATVのJ:COMが、BS11とBS12を未だに配信してくれないせいで)ので、こちらで始まったのは嬉しい。
 「コブラ」のアニメ作品と言えば、劇場版が1982年公開で、最初のTVシリーズがやはり1982年〜1983年にかけて放映されていたという事なので、そこから数えても四半世紀以上が経っている事になる。 原作はもちろん、どちらのアニメ作品も結構好きだったので、今回のシリーズも結構楽しみ。
 第1話を観た限りでは、原作にあるエピソードをそのままやるみたいである。 ギルドの飛行メカ等が3DCGで描かれているが、これが、原作のエアブラシを駆使して描かれた絵に非常に近い感じになっていて、物凄く原作通りに見えるのが面白い。 最初のTVシリーズでは、(原作では殺されてしまった)ドミニクが生きていた事になっていたが、それは本作では無かった事になっているようだ。
 キャストは、アーマロイド・レディは今までと同じ榊原良子さんなので違和感は無いが、コブラは劇場版の松崎しげる氏、最初のTVシリーズの野沢那智氏に替わって内田直哉氏がやっているせいもあってか、少しイメージが異なる。 ただ、ED曲を、劇場版の松崎しげる氏が歌っているというのはなかなか良い。
 後、メカニックについては、アニメでは初めて原作通りのデザインのタートル号が登場するようだ(OVAシリーズの方は観ていないので知らないが)。 活躍が楽しみである。
ソ・ラ・ノ・ヲ・ト[テレビ大阪] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/03/26深夜(正確には2010/03/27未明)放映終了。後番組は「閃光のナイトレイド」。
 色々あった末に、また戦争になりそうになった所を間一髪で止めてめでたし、めでたしで幕。
 まあハッピーエンドなのはいいとしても、当初危惧していたように、結局「変な風にシリアスに走ってバランスの悪い作品」になってしまった、という印象だった。
 結局、やりたかった事って最後の「カナタがラッパを吹いて戦闘(が始まりそうだったの)が止まる」なんじゃなかろうか。 で、そこに向かって進んでいくのはいいのだが、その過程を大雑把にやり過ぎて、結果的にキャラの言動や展開等に説得力があまり感じられない事になってしまっている。 結末から逆算して物語を作ったが、正方向に検算をしていない、と言えばいいだろうか。 それに、この話を1クールに詰め込むなら、電話番の話で一話丸々潰すとか、本筋にあまり関係ない密造酒作りの話を入れたりするというのは、構成が拙いのではないかと思う。
 また、色々と設定を作ったり、細かいディテールに凝ったりして枝葉を繕ってはいるが、その設定やディテールが「どこかで見たような」ものの寄せ集めにしか見えず、肝心の幹がスカスカな感じ。
 そんな感じなので、「入れたい要素をとにかく全部入れてみた」という、何か下手な素人作品みたいな印象がある。足し算ばかりして引き算ができていない、というか。
 第1話の雰囲気、特にOP曲に乗せてカナタがやって来る所とかは非常に好みだったし、背景美術等は綺麗だったと思うが、正直言ってそれだけだった。 「アニメノチカラ」という枠まで作って『アニメーションの作り手が持つ「熱」と「想い」を実現するステージを用意し、多くの人に見てもらう場を提供する』(アニメノチカラ公式サイトより)などと大きな事を言っていた、その第1弾作品としては、どうにも期待外れに終わったという印象である。 この後が何か心配。
閃光のナイトレイド[テレビ大阪] A:4:3レターボックス(テレビ大阪) D:16:9スクイーズ(テレビ大阪・BSジャパン)
 2010/04/09深夜(正確には2010/04/10未明)テレビ大阪にて放映開始。 テレビ大阪から2日遅れの2010/04/11深夜(正確には2010/04/12未明)からBSジャパンでも放映開始。
 テレビ東京とアニプレックスのオリジナルアニメ企画「アニメノチカラ」枠の第2弾作品。 タイトルは、直訳すると「閃光の夜襲」みたいな意味か? よく判らないが。
 1930年代の上海を舞台にしたスパイもの…というか、日本軍の諜報員達の活躍を描く話だろうか。 その諜報員達が、サイコキネシスやらテレパシーやらテレポートやらといった超能力の持ち主達という事は、サスペンスやスリルよりアクションものという色合いが強くなるのかな。
 その割には、どうもアクションのテンポが悪いような感じがするし、キャラクター達の魅力という点でも今一つだし(初登場時にいきなりヴァイオリンを弾きながら登場したのには何か意味があったのだろうか?とか。それに、あの紅一点のテレパス兼サイコメトラーは、諜報員にしては、先走って自動車爆弾の爆発に巻き込まれそうになるわ、木から飛び降りたらコケるわで、全然「らしく」ないのだが、大丈夫なんだろうか。まさか、諜報員のクセにドジッ子属性とかいうのでは…)、キャストの人達が一生懸命練習したという中国語もあまり効果的に雰囲気を盛り上げているとは思えないしで、何か全体的にイマイチな感じがするのだが、金曜日は他に何も観るものが無いのでとりあえず視聴継続(<そんな理由でいいのか)。
 あ、でも、テレポートする時の、背景がググッと引っ張られるような効果は、ちょっと格好良いかもと思った。
 MOONPHASEによると、本来なら本作は「アニメノチカラ」枠の第3弾作品になる筈で、元々の第2弾作品・現時点での第3弾作品にゴタゴタがあったせいで急遽本作が第2弾に前倒しされ、そのせいで制作が大変とかいう話だが、大丈夫なんだろうか。 「アニメノチカラ」とか言って力を入れてる割には、何かその辺危なっかしいなあ、という印象である。
 どうでもいいけど、「なつめのめ」とか言うから「夏目の目」かと思ったら「棗の目」だった。 後、第1話では一言も喋らなかった、あの故・松田優作主演のTVドラマ「探偵物語」の工藤俊作のパチモンみたいな奴はいったい…。

土曜日

極上!!めちゃモテ委員長 Second Collection[テレビ大阪] A:4:3レターボックス(テレビ大阪) D:16:9スクイーズ(テレビ大阪) D:4:3レターボックス(キッズステーション)
 通算して第52話目にしてリニューアル(?)。話数は第1話としてカウントされているらしい。
 色々あった末に、遂にめちゃモテ委員長誕生秘話が明かされたところで第1期が終了し、タイトル・OP・EDが一新されて新たに第2期が始まった。 番組表等では、一応新番組扱いになってはいるものの、前回は特に最終回マーク等は付いていなかったような。
 それはともかく、新たにRR(ロイヤルリッチ)学園の「おしゃれ番長」(こちらは自称ではなさそうだ)こと氷室衣舞が登場。 めちゃモテ委員長こと北神未海と、またおしゃれ対決を繰り広げる…のだろうか。
 しかし、MM3の棒読みが大分マシになってきたと思ったら、またもや棒読みキャラが登場するとは。 恐るべしめちゃモテ委員長(<そこかい)。
ケロロ軍曹[テレビ大阪] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 第308話まで放映。
 遂に7年目に突入し、時間を15分に短縮、映像のワイド化、OP・EDの変更等、様々な変更が加えられた。 が、それだけにとどまらず、なんとテレビ東京だけ30分にして他局で放映しないエピソードを加えて放映するという。 ケロロは地方を見放したのか。それともテレビ大阪をはじめとする地方局がケロロを見放したのか。 いずれにせよ、6年間も観続けてきたのにこの仕打ちでは、何だか心が折れそうだ。 せめてネット配信でもしてくれればまだしもなのだが…。
エレメントハンター[NHK教育] A:14:9 D:16:9スクイーズ
 2010/03/27放映終了。後番組は「MAJOR」第6期。
 ネオQEXに続いて、シェイプシフターという謎の生命体まで登場し、シェイプシフターに貰ったアイテムで元素消失の謎が解明され、何と11次元に突入して怪獣バトルを繰り広げた挙句、少女の心を癒して問題解決、地球を再生するために頑張るぞという所で幕。
 元素消失の原因が、5歳のおばちゃんカー博士の「地球なんか無くなっちゃえ」という一言で、それが次元フィルター・ローブを通して4千万年前に地球があった場所に伝わり、11次元にいるという時空虫を目覚めさせてしまった為、というものだった(と思うが…)がそんな理由でいいのかとか(それだと、月でも元素消失が起きていた事の説明がつかないのではないかと思えるのだが…単に地球を中心に元素消失が起きるというだけの話なんだろうか)、結局ポータルをもたらした11次元の存在というのは何者だったのかとか、最後に姿を見せたユノは何なんだろうとか、色々とツッコミを入れたい所はあったのだが、概ね面白く観れたのは、やはりユノの存在が大きかっただろう。
 ユノの夢の話とかが本筋に絡むのだろうかと思ってたが、まさか、ユノがああいう形で物語の本筋に関わってくるとは思わなかった(「鉄腕アトム」のラストを連想したのは私だけではあるまい)。 それが、ユノがアンドロイドである、という設定をきちんと活かしたもので、ユノを人間と同等のものとして扱うのではなく、かといってただの「物」として扱うのでもない、アンドロイドという存在として一線を引きながらも、やはりそれだけでは割り切れない難しさというか、「物」に感情移入してしまう、あるいは人間が「物」に自らの感情を反映してしまうという、アンドロイドものの王道みたいな話になっていたところが実にいい。
 で、そのユノの「死」が描かれた次の回で、あの実に間抜けで可笑しい映像として登場するという辺りが、実にユノらしくて良い味を出している。
 ただそれだけに、最後にユノが登場したのは余計だったような気がしないでもない。 あれでは、せっかく「死」によって人間と同じになったと喜んでいたユノの気持ちを踏みにじる事になるのではないだろうか。 しかし一方では、人間と同じになる事が果たして幸せな事なのか?という皮肉なのかもしれない、等とも考えてしまう。
 ところで、あの最後に姿を見せたユノは、カー博士がバックアップしておいた記憶(確かアリーがそんな事を言っていた筈だが…)から再生されたものだと思うのだが、いったいどの辺りまでバックアップされていたのだろうか。 それとも、ユノの「予備」として作られていただけの、記憶も何もかも全くの別物だったりするのだろうか。 いずれにせよ、最後に何故姿を見せたのか、その意味はどうにもよく判らなかった。
 とにかく、「アンドロイドもの」という視点での話が面白過ぎて(特に終盤)、本筋の元素消失の方は、その原因が子供時代のカー博士だったというオチも含め、少し詰めが甘かったのではという印象だった。 科学考証も今一つインチキっぽい所があったし。 まあ、サブアトミック・チップとか、アイデアは面白いものがあったし、ハッタリ的な意味での面白さはあった(もしかして、理論的には可能だったりするのか?)。 ブレーンの接触がビッグバンだ、という最近の宇宙論も取り入れていたりして、意外とハードだったりもするし。 その意味では、充分楽しめたように思う。
メジャー MAJOR[NHK教育] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/04/03NHK教育にて放映開始。
 言わずと知れた、2009年6月まで第5期が放映されていた「メジャー」の第6期。 今期から、アナログ放送の映像が、今までの中途半端な14:9から、ちゃんと16:9に変わった。
 物語は、吾郎がいよいよアメリカ大リーグのメジャーリーグ選手としての活躍が始まるという所。 しかし、吾郎の生意気な態度が元で、何かまたチームメイトと雰囲気が悪くなったりするという、いい加減にこのパターンも飽きてきた感じである。 もう少し目新しい展開を期待したいところ。
 で、今期は薫ちゃんの出番はあるのか?(<それしかないのか)。
ターミネーター:サラ・コナー クロニクルズ[関西テレビ] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 第23話まで放映。
 タークを手に入れた会社の液体金属ターミネーター社長が、ジョン達が倒した別のターミネーターのボディを手に入れてタークと接続して「育て」ようとしてたり、秘密の工場で飛行メカを作っていたり、それがサラ達にばれたらあっさり従業員ごと爆破して証拠隠滅してしまったり、ジョンのガールフレンドのライリーまでが未来から来た人間だったり、それが仲間割れして殺されてしまったり、美少女ターミネーターのキャメロンが、自分がおかしくなってしまった時の用心にと、自爆用のスイッチをジョンに渡したりしている所。 前に、プログラムがポンポン書き換わるようでは危なくてしょうがない、と書いたが、その辺がちゃんとフォローされたようで何より。
 秘密の飛行メカを作っている謎の工場とかが出てくると、何となく「X-FILE」みたいな感じである。 更にライリーまでが未来から来た人間って、いったい未来のタイムマシンはどうなってるんだ。 何か普通にどんどん人間が送り込まれてきているみたいだが。
 後、何だかキャメロンがジョンをマジで愛するとかいう展開になりそうなのだが、正直言ってそういう展開は何か興醒めしそうな気がする。 「ターミネーター2」のシュワちゃんみたいな「忠実」な感じならまだいいのだが。 だいたい、見た目が美少女(個人的にはさして美少女には思えないけどそれはともかく)だからといって、女性と同じようなメンタリティを持っている必然性は無い訳だし。 そういう展開は少々安直に思える。やはり日本の萌えアニメの影響か(違)。
 2010/05/08放映終了。
 Wikipediaの記述によると全31話放映という話だったが第28話で終わった。 やはり同記述によれば、どうやら途中に未放映の回が3話あるらしい。 おまけに、放映された各話も、オリジナルからかなりカットされているらしい。 時々、何か話が飛んでいるような感じに見える所があるなあと思っていたが、道理で。
 液体金属ターミネーター社長=ウィーバーに敵対する勢力が出てきて、スカイネットを作っているのはどうやらそちらのようで、タークを手に入れてウィーバーが「育て」ていたAI=ジョン・ヘンリーはそれに対抗する為のもので、ジョン・ヘンリーを倒しに行った筈のキャメロンは何故か自分のチップをジョン・ヘンリーに渡してしまったようで、しかもジョン・ヘンリーはタイムトラベルしてしまっていて、ウィーバーと共にそれを追ってタイムトラベルしたジョン・コナーが着いた所は核戦争後の未来だったりして、そこにはデレクやカイルや何故か人間らしいキャメロンまで居たりして、しかし何故か彼らはジョン・コナーを知らないという、もしかして「ジョン・コナーが人類軍のリーダーにならなかった未来」に来てしまったんだろうか、それともジョンがタイムトラベルした為にまた「未来の歴史」が変わってしまったのだろうか、みたいな所で幕。
 という訳で、何故ターミネーターであるウィーバーがスカイネットに対抗するものを作ろうとしているのかとか、そのスカイネットを作ろうとしている勢力とは何者なのかとか(一応、あのダイソンの息子が関わっているらしいような話はしていたが…)、チップをジョン・ヘンリーに渡してしまったキャメロンはこれで終わりなのかとか、そのキャメロンがジョンに渡した自爆装置のスイッチは全然必要性が無かったとか、未来に来てしまったジョンはこれからどうなるんだとか、先に来たジョン・ヘンリーや姿を消したウィーバーは何処に行ったんだとか、現代に残ったサラはどうするんだとか、原発がマシンに乗っ取られそうでヤバいみたいな話は何だったんだとか、何かもう、色々と投げっ放しにした結末なので、Wikipediaの記述にもあったように、第3シーズンの製作が打ち切られたというのは本当のようだ。
 全体としては、謎が謎を呼ぶような視聴者を飽きさせない展開は、さすが洋モノドラマという感じで確かに面白かったのだが、いかんせん、こんな中途半端な所で終わってしまったのでは、単に風呂敷を広げるだけ広げて畳めなかっただけ、という風にしか見えない。 「ターミネーター」シリーズは、劇場版も「4」で新しい展開に持って行っているし、この先いったいどうするんだろう。 つくづく、「2」で止めとけば良かったのに、という気がしてならない。
会長はメイド様![毎日放送] A:4:3レターボックス(毎日放送) D:16:9スクイーズ(毎日放送・BS-TBS)
 2010/04/10深夜(正確には2010/04/11未明)毎日放送「アニメシャワー」枠にて放映開始。 毎日放送から2週間遅れの2010/04/24深夜(正確には2010/04/25未明)からBS-TBSでも放映開始。 原作は、藤原ヒロ氏が「月刊LaLa」に連載中のコミック。未読。
 男子校から共学に変わって間もないため女子の比率が少ない高校で、敏腕・豪腕生徒会長として頑張る一方で、生活の為に割のいいメイド喫茶のバイトに励む女の子の話…か? 監督が桜井弘明氏という事もあってか、「だぁ!だぁ!だぁ!」で見られたような人間の簡略キャラが見られたり、書き文字を多用したりといったギャグっぽい表現が目立つ。 テンポはいいし会長のキャラも嫌いではないのだが、何となくBGMが少しうるさ過ぎるように思える点が気になった。 まあとりあえず様子見か。
 しかし、J.C.STAFFの作品は、どれも背景が同じように見えるなあ。もうちょっと作品毎に違いなり特徴なりを出しても良さそうなものだが。
聖痕のクェイサー[毎日放送] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 第13話まで放映。
 サーシャが、一応仲間のクェイサーであるカーチャや、敵か味方かよく判らないクェイサーのリジーなどと共に、色々な女の子達のちちを吸いながら様々な敵のクェイサー達と戦いを繰り広げた挙句、戦いのダメージで幼児退行を起こしてしまい、治療の為と称してお約束の温泉話を消化した所(<どんな所だ)。 クェイサー同士の戦いって、もしかして、ちちを吸っている間は攻撃しないとかいう決まりでもあるのだろうか。
 相変わらず何をしているのかよく判らなかったり、煙っていたり霞んでいたり光っていたりしてよく見えなかったり、果ては女の子達が透明人間になってしまって「声はすれども姿は見えず」状態になってしまったりと、ありとあらゆる手段を使って規制を逃れようとする姿勢は、いっそ天晴れと言いたいような気はするが、やはりそこまでして地上波で放映しなくても、という気もする。
 試しに、はじめの数話を「アニメワン」で配信されているディレクターズ・カット版でも観てみたが、確かにあれはそのままではとても地上波では放映できないだろう。 さすがに「本番」シーンなどは無いものの、「どう見てもアダルトアニメです、本当にありがとうございました」と言ってしまいたくなるような場面がてんこ盛りなので、ある意味地上波放映版とは別物になっている。
 なので、地上波版は作品としては不完全もいいところだと思うのだが、妙に間抜けな所がある掛け合い等の基本的な雰囲気は割と気に入っている。 そこまでエロい場面を入れなくても充分面白い作品になったのではなかろうか、という気がしてそこが非常に残念。
 後、今回からOP・EDが変わった。EDのシルエット部分は、ディレクターズ・カット版ではシルエットではなくなるのだろうな。
 2010/06/19深夜(正確には2010/06/20未明)放映終了。
 遂に「サルイ・スーの生神女」が現れ、アデプトの黄金のクェイサーを倒し、サーシャはまた新たな戦いの場へと赴くという所で幕。 最後に出てきたのは女装したサーシャなのか? ていうか何故華までが一緒にいるのかサッパリだ。
 結局山辺理事長は行方不明のままでいいのかとか、燈が誘拐された時に出会ったアデプトのクェイサー達は放ったらかしでいいのかとか、色々と投げっ放しで終わったような気がするが、原作がまだ続いているらしいのでこんなものか。 一応、ずっと探し続けていた「サルイ・スーの生神女」も見つけたし、サーシャの仇敵である黄金のクェイサーとの勝負もついたしで、話の区切りとしては悪くない。
 しかし、やはりこの様々な映像の加工によって、少なくとも地上波で放映されたものは、まともな作品と呼ぶには憚られるようなものになってしまったと思う。 ここまでしてプロモーションしなければいけないものなのか。
 ただ、この作品の持つ基本的に間抜けな所は結構気に入っている。 どんなに格好をつけてシリアスを気取った黄金のクェイサーのような悪役でも、「おっぱい!」とか力強く言ってしまった時点でもはやギャグキャラ。 サーシャの「ハラショー!」や「吸えば判る!」等の名台詞(?)の数々も面白かった。
 それに、OP・EDの曲も、前半・後半共に雰囲気が合っていて良かったと思う。
 それだけに、芸の無い「自主規制」のやり方がつまらなくて残念。作ってる方は、こういう事をして面白いのかなあ。
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2010年7月期

 早速ですが、例によって、6月の最終週以降に終了した作品・開始された作品、及び7月1日以降に放映のあった継続作品の場合はその最初の放映回時点での感想などです。 まだ開始予定の新番組が少し残っていますが、散発的になりそうですので、とりあえず第2週目が終わった時点での状態で纏めて更新です。
 7月第2週目が終わった時点で、視聴本数は19本と、遂に20本を切りました。 第1話を観て切った作品の本数は、ドラマ版の「もやしもん」も含めると8本ありますが、仮にそれらを全部観るとしても30本に達しませんので、全体的に作品数が減ってきているものと思われます。
 一方で、第1話を観て視聴継続を決めた作品は10本。 その内、「人造人間キカイダー」は新作ではありませんので、純粋な新作としては現時点では9本になります。 切った本数より1本多いだけという事で、趣味に合わない作品の割合も増えてきているのかもしれません。トシかなあ…。

帯番組

 対象作品無し。

日曜日

鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST[毎日放送] A:14:9(毎日放送) D:16:9スクイーズ(毎日放送) D:4:3レターボックス(アニマックス)
 2010/07/04放映終了。後番組は「戦国BASARA弐」。
 ブリッグズ兵達が中央司令部を占拠したものの、やはり生きていたキング・ブラッドレイに襲われて苦戦したり、マスタングが無理矢理人体錬成をさせられて5人目の「人柱」にされたり、アルがいったんは鎧から魂が離れたのにまた戦いに戻ってきて結局「人柱」が5人揃ってしまったり、それでいったんは「お父様」の目論み通りに国中の人達が賢者の石の材料にされてしまったり、それをホーエンハイムが長年に渡って作り上げた仕掛けによってひっくり返したりした挙句、エドが「お父様」を文字通りにぶん殴って一件落着し、エドは自分の「真理の扉」と引き換えにアルを取り戻し、平和を取り戻して2年後、エドとアルはそれぞれ西と東へ世界を見て様々な事を学ぶ旅に出るという所で幕。 で、今さら劇場版製作決定とか言うけど、いったい何をする気なんだろう? 総集編か?
 一時は「俺たちの戦いはこれからだ!」エンドになりはしないかと心配もしたが、一年を超える長い物語がしっかりと完結して一安心である。 原作の連載終了と殆ど同時期という事で、(原作と同じ結末だったのかどうかは知らないが)構成には色々と苦労もあっただろうに、それをきっちりと纏め上げエピローグまで持っていった事は、率直に素晴らしいと思う。
 しかも、これだけの長いシリーズだったにも関わらず、途中でダレる事も無く、また話が判り難くなるという事も無く、緩急をしっかりと付け、盛り上げるべき所をちゃんと盛り上げる演出の力で、個々の話も、シリーズ全体も共に面白く仕上げているというのが良い。
 ただ、設定については、幾つか疑問が残る点もある。
 今までも、「真理の扉」を開けた者だけができるという、錬成陣無しでの錬成の優位性がよく判らないとかの疑問点があったが、シリーズ全体として最大の疑問点は、「人柱」という存在についてである。
 「人柱」と言うからには、「お父様」の目的が成就した時には死んでしまうものと思っていたのだが、普通に生きていたので何か肩透かしを食ったような感じに思えた。 元々、何でもアリの魔法にしか見えないものを「錬金術」と呼んでいる事自体にも前作から違和感があったのだが、この「人柱」という言葉の使い方にも大きな違和感を感じる。
 また、長い年月をかけ、目的の為に国を一つ作り上げるぐらい準備に手間をかけた計画の割りには、その「人柱」の揃え方には全く計画性が見られないのも不思議である。 マスタングを無理矢理「人柱」に仕立て上げたように、本人の意志に関係無く、そして本人と人体錬成をする対象との人間関係もどうでもいいのであれば、エドやアル達のような人間が現れるのを待っている必要は全く無かったのではあるまいか。 それこそ、あのキング・ブラッドレイになり損ねた連中に錬金術を仕込んで人体錬成をやらせれば、アッサリ5人揃える事が出来たのではなかろうか。
 それに、あの場面で、もしアルが戻って来なければ、あるいは戻って来るのが遅くて日食が終わってしまったら、その時点で計画はおじゃんになってしまっていた訳で。 以前にも、アルが「人柱」の問題を指摘して、セリム(プライド)がそれを否定するというやり取りがあったが、実際問題としてこの「人柱」については他に比べてずい分と成り行き任せの部分が多過ぎてどうにもアンバランスに見えるのが気になる。
 それと、アルが、「真理の扉」の前の自分の体を見て「こんな骨と皮だけの体では戦えない」と嘆く場面があったが、あれもよく考えたら変な話である。 現に今アルが動かしているその鎧には、筋肉どころか骨すら付いていないのに、自由自在に動かしている訳だし。
 後は、やはり「等価交換」の曖昧さ。 やたらと「等価交換」を強調する割りには、あまり「等価」には見えない事をしょっちゅうやっていたような。 アルの魂の定着とエドの右腕というのもそうだが、何故それとこれとが「等価」なのか、がよく判らない事が多かった。
 まあ、観ている間は、そういうような事もあまり気にならずに面白く観れていたので、この作品的には「そーゆーものだ」と割り切って、あまり気にしない方がいいのかもしれない。
戦国BASARA弐[毎日放送] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/07/11放映開始。
 タイトルは、「せんごくばさら に」ではなく、「せんごくばさら つー」と読むらしい。
 言わずと知れた、2009年4月〜6月に放映されていた、戦国超人バトルアニメの続編。 話も、第1期ラストのそのまんまの続きで、川中島で武田と上杉とが戦っている所に、豊臣秀吉が登場する所から始まる。
 英語混じりの独眼竜に、剣を交えれば核爆発、主従が絡めばドツキ漫才と、まあ無茶苦茶な所は相変わらず。 しかし、監督が第1期の川崎逸朗氏から野村和也氏に替わったのはやや不安要素かも。 また、放映が深夜から日曜夕方に替わったのも心配(主にかすがのお色気表現的な意味で)。 とりあえず、第1話を観た限りでは、あの清々しいまでのバカバカしさは健在のようなので、今期も楽しみにしたい。
 しかし、あの豊臣秀吉は、殆ど「北斗の拳」のラオウである。 拳を突き上げれば雲が割れるし、拳を振るえば万本の矢も吹き飛ばされるし、おまけに体もあの本多忠勝並にデカいし。
 本多忠勝と言えば、この第2期の放映に先立って放映された第1期の総集編を見たが、やはりインパクトが強烈過ぎる。 出陣というより、「発進」とか「出撃」とかいう言葉の方が似合うし。 第1期であんなにインパクトの強烈なキャラを出してしまって、今期は大丈夫なんだろうか。その辺が少し不安だ。
 (2010/08/22追記) 第7話からEDが変わった。 1クール毎に曲を変えたり、あるいはキャラソン風に毎回変えたりというのは珍しくなくなっているが、半クールで変えるというのは割と珍しいかも。 そこまでしてプロモーションが必要か、という気もするが、本編でも真田幸村が小山田を失って成長するかどうかという転機に差しかかっているので、それに合わせているのかもしれない。 前のEDのように、ある意味無邪気な表情で伊達政宗とやり合うという画が無くなったし、また前田慶次が随分と目立っているような。
GIANT KILLING[NHK衛星第2] D:16:9スクイーズ(NHK衛星第2・NHKハイビジョン)
 第14話まで放映。
 プレシーズンマッチで東京ビクトリーと引き分けたものの、リーグ戦ではいきなり5連敗した後、名古屋相手に遂に初勝利を上げてまた頑張るぞという所。 監督が意味不明な指示を出して選手がそれに反発するという構図は、「イナズマイレブン」なんかでもやってたりするので、何かワンパターンな印象がある。 一方で、この作品にも「おおきく振りかぶって」と同様に「アクション作画監督」という肩書の人がいるせいか、人の動きとかはなかなかよく動いているという印象がある。 引きの画面での選手や、観客席の観衆等の、CGで動かしている所との差はやはり少し違和感があるが。 CGはよく作り込まれている方だとは思うが(選手一人一人の描き分けもちゃんとしているみたいだし、観客も一人一人が違った動きをしていたりするし)、何か動きの「質」みたいなものが手描きと違い過ぎて今一つ。 これが、他の作品のようにメカとかの異質な物だけCGというのであればまだ気にならないかもしれないが、この作品の場合は全て同じ人間なので、どうしてもその差異が気になってしまう。 話は面白いから良いが。
 後、名古屋の外人選手の台詞が、外国語の台詞の上に同時通訳みたいにして日本語の台詞を被せているが、これも正直言ってあまり効果的とは思えない。 モノローグなんだから、別に外国語の台詞は流さなくてもいいのではなかろうか。
人造人間キカイダー THE ANIMATION[NHK衛星第2] D:4:3
 2010/07/11NHK衛星第2にて放映開始。 原作は、言わずと知れた石ノ森章太郎氏のコミック。未読。
 元は、2000年10月〜2001年1月にキッズステーションで放映された作品らしい。 当時、キッズステーションを観れる環境があったかどうかよく覚えていないのだが、とりあえず第1話を観た限りでは見覚えが無いので観る事にする。 何故今これを放映するのかはよく判らない。 このシリーズの後に、「01」もOVAとして製作されているらしいが、それも放映するのだろうか。

月曜日

ストライクウィッチーズ2[サンテレビ] A:4:3レターボックス(サンテレビ) D:16:9スクイーズ(サンテレビ・BS日テレ)
 2010/07/09深夜(正確には2010/07/10未明)BS日テレにて放映開始。 BS日テレから3日遅れの2010/07/12深夜(正確には2010/07/13未明)からサンテレビでも放映開始。 BS日テレの方が早いが他の作品と重なっている(テレビ大阪の「世紀末オカルト学院」と「伝説の勇者の伝説」であるが、これらは放映時刻が正時から5分ズレているせいで両方とも重なるという嫌がらせのような事になってしまっている)ので、どちらで観るべきか迷う所である。 画質としては、BSデジタルの方が良い筈だが、どうせ録画するのはSD画質だし、今期は第1期のように放映に何週間もズレがある訳でもないので、どちらでも良いといえばどちらでも良いのだが。 とりあえず重複の無いサンテレビの方を本視聴としておくが、何せサンテレビには「試合終了までとにかく延長」という無敵のプロ野球中継があるので、どうなることやら。
 それはともかく、2008年7月〜9月に放映されていた第1期の続編である。 第1期の最後で、ガリアを占領していたネウロイの巣が消滅し、ガリアが解放されたのも束の間、今度はロマーニャ(って要するにイタリアか?)北部に新たなネウロイの巨大な巣が現れ、何故か元々占領していた古い小さな巣を駆逐して、ヨーロッパで新たな戦いが始まり、予備役となっていた宮藤芳佳は坂本少佐と共に再び戦いに赴くという話。 ネウロイも一枚岩ではなくて、内部で人型ネウロイのような人類とコミュニケーションを取ろうとする派閥と、主戦派とに分かれているという事なのか。
 第1話の話の流れが、まるっきり第1期第1話のそれをなぞるように展開していくのは、第1期からの視聴者にも、今期からの視聴者にも話が判りやすい、親切な作り方に思える。 第1期ラストで唐突に登場したウィッチと芳佳の父親からの手紙の場面も、新しい話の流れの中にきちんと組み込まれていて、不自然に見えないようにしている辺りも良い。 第1期でウォーロックに乗っ取られて沈んだ空母赤城の代わりに戦艦大和が登場したり、ストライカーユニットも零式から紫電改に替わったりと、色々変化があるのも楽しい。
 替わったと言えば、坂本少佐の中の人が、第1期の千葉紗子さんから世戸さおりさんに、エイラの中の人が、同じく仲井絵里香さんから大橋歩夕さんに、それぞれ替わっている。 噂によれば、千葉さんは育児休業だからだという事らしいが、真偽は定かではない。 今のところ、坂本少佐のあの豪快な笑い声の所以外は、それほど違和感は感じなかった。 仲井さんの方は謎。
 一方、スタッフの方も、アニメーション制作がゴンゾからAICに替わったのはまあゴンゾの現状を考えれば致し方なし、といったところか。 これも噂では、ゴンゾも元請でこそなくなったものの、制作には絡んでいるという事だが。 制作スタジオ変更の為か、キャラクター総作画監督や美術監督にも変更があるようだ。 監督以下その他のメインスタッフに変更は殆ど無いみたいなので、絵的には多少変わるかもしれないが、作品の根幹となる部分に変わりは無いものと思われ、その点では安心できる…かも。
 それにしても、あの「パンツじゃないから恥ずかしくないもん!」スタイルは、改めて見てもやはり恥ずかしいだろ。 そういえば、「成恵の世界」第11巻の巻末おまけ漫画での、スク水にセーラーの上だけにケモノ耳に尻尾付きという八木はじめの格好は、やはりこれのパロディなんだろうなあ。
学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD[サンテレビ] A:4:3レターボックス(KBS京都・サンテレビ) D:16:9スクイーズ(サンテレビ)
 2010/07/08深夜(正確には2010/07/09未明)KBS京都にて放映開始。 KBS京都から4日遅れの2010/07/12深夜(正確には2010/07/13未明)からサンテレビでも放映開始。 原作は、原作:佐藤大輔、作画:佐藤ショウジによる「月刊ドラゴンエイジ」に連載中のコミック。現在は休載中らしいが。未読。 放映はKBS京都の方が先だが、地デジで観れるサンテレビの方を本視聴とし、KBS京都は保険にする。
 いきなりゾンビが現れて、ゾンビに噛まれた人もまたゾンビになって、あっという間に周り中の人間が皆ゾンビになってしまってさあ大変、という、絵に描いたような(って言ってもアニメだから実際絵に描いているんだが)ゾンビ・パニックもの…なんだろうか。 主人公達が高校生という辺りが、海外のゾンビ・パニックもの映画と違って日本の漫画・アニメ作品らしいというか何というか。
 監督荒木哲郎氏に制作マッドハウスという「DEATH NOTE」スタッフという事で、どんなエグい話になるのかある意味楽しみかも。 でも、原作が未完で休載中というのでは、「俺たちの戦いはまだまだ続くぜ!」エンドになってしまいそうだが、どうするんだろうか。
 しかし、「好きだった」と過去形になっていたのは、やはりあの幼馴染みの女の子の(たとえ意識的にではないにせよ)計算高い所を見せられて一気に冷めてしまったんだろうなあ。 ある意味、ゾンビになるより残酷だ。
 それにしても、ぱんつを見せまくるのはよいとして(<よいのか)、その一つ一つのデザインの描き分けまで行なうという情熱は、いったいどこから来るんだろう。 不思議だ。
WORKING!![読売テレビ] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/06/28深夜(正確には2010/06/29未明)放映終了。
 色々あった末に、遂に伊波ちゃんと小鳥遊(ただし女装)がデートをする所までこぎ着けたという所で幕。
 OPに出てくるし、本編にも時々顔を見せていた唯一の眼鏡っ子店員が、本格的に登場するのが最終回ってどういう事だ。 しかも、ぽぷらの眼鏡っ子姿の方が可愛いかったっていうのでは、今さら眼鏡っ子が出てきても意味無いだろう(<そういう問題か?)。
 それはともかく、最初はメインヒロインかと思っていたぽぷらが、いつの間にか脇役になってしまって、実は伊波ちゃんがメインヒロインだったというのは意外な展開だった。 まあ色々と可愛かったから良かったけど。
 全体的には、コミカルで面白かったのだが、何というか、演出や作画が「真面目過ぎ」で、ギャグシーンの筈なのに今一つ笑えないという所が少なからずあったのは残念。 もっとデフォルメを利かせるとか、声優さんの演技を不真面目にするとかした方が良かったんじゃないだろうか。
 後、あのマジックハンドだけが、質感が異なる3DCGで描かれていたのには何か意味があったんだろうか。謎だ。
RAINBOW 二舎六房の七人[読売テレビ] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/06/28深夜(正確には2010/06/29未明)読売テレビ「MONDAY PARK」枠にて放映開始。 原作は、安部譲二原作・柿崎正澄作画による小学館から刊行されているコミック。未読。
 少年院の二舎六房という雑居房に入った六人の少年達が、先に入っていた「アンチャン」という男に出会ってから成長していくという話…だろうか。 原作が安部譲二氏という事で、「塀の中の懲りない面々」みたいな話なんだろうか。 と言っても「塀の中の懲りない面々」も読んだ事がないのだが(<おい)。 ナレーションが林原めぐみさんというのが、今一つ雰囲気に合っていないような気もするが(というか、この作品のナレーションに女性は合わないような気がする)、監督に神志那弘志氏、アニメーション制作にマッドハウスという「ネウロ」のスタッフに期待して、とりあえず様子見か。
 しかし、実際の少年院って、本当にあんなんだったのだろうか。さすがに、現在のはあそこまで酷くはないとは思うが。

火曜日

裏切りは僕の名前を知っている[サンテレビ] A:4:3レターボックス(サンテレビ・KBS京都) D:16:9スクイーズ(サンテレビ)
 第13話まで放映。
 夕月が、施設にいるとデュラスに襲われて大変だという事で上京して、そこでもまた襲われたり、黄昏館という祇王家の屋敷に住む事になったり、「ツヴァイルト」の仲間の一人・愁生がデュラスのアシュレイに誘拐されたり、それを助けに行ったら敵のトップのレイガが実は奏多だったという事が判って大変な事に、という所。
 夕月の天然過ぎる言動が時々鬱陶しく感じる時があったりもするが、話自体は概ね面白い。 こういう、主人公が秘めた力に目覚める、という類の話では、主人公がその力をなかなか受け入れる事が出来なくて鬱陶しい言動を繰り返したり、味方の説明不足や変な説明のせいで誤解や勘違いが生じて話が進まずイライラする展開になったり、というパターンがあるが、本作の場合、その辺は要点をズバッと伝えていて、そういう変な回り道をしないのがいい。
 また、夕月が前世では女性だったのに現世では男性というのも、単に男同士の絡みを描きたいからというだけでなく、ちゃんと物語上の必然性があるらしい、という辺りも好感が持てる。 まあ、先に男同士の絡みがあって、理由は後からこじつけただけなのかもしれないが、それが「戦いの終わり」を意味しているのかもしれない、という事なので、そこにどんな意味や理由があるのかは楽しみ。
 ただ、戦いの場面においては、ルカがチートと言ってもいいぐらいに強過ぎるのは少し気になる。 いきなりサラマンダーのような高レベルのモンスターを召喚するし、オーパストという高位のデュラスも全く歯が立たないしで、ルカ一人がいればアッサリ戦いに勝てそうな気がしてしまう。 その辺、今後の展開でもっと強いデュラスが出てきたりするのだろうか。
 それにしても、本作のキャラクターの名前は難しい。 夕月と書いてユキと読むという読みの難しさだけでなく、レイガのレイの字のような異体字(?)を使っていたりしてPC上では記述するのすら苦労するというものまであったりするし。
 名前といえば、レイガの名字も祇王のようだが、同じ祇王一族という事なんだろうか。 天白(これで「タカシロ」と読むというのも難しいが)と同じような本を持っていて、同じような術を使っているというのも謎だし。 ルカがデュラスを裏切ったように、レイガも祇王(というか人類)を裏切った、という事なのか。 デュラスという存在も何なのかよく判らなくなってくる。今後の展開でその辺も明らかになってくるのだろうか。
 後、あのおちゃらけた次回予告は、本編の展開がこうも重くなってくると、「一服の清涼剤」というよりは、単に雰囲気を壊しているだけのように思えてくる。 最後までこの調子で行くのだろうか。少し不安だ。
 (2010/07/21追記) 第15話からOP・EDが変わった。 2クール目に入ったからと言うには少しズレているので、新キャラが登場したからかもしれない。
 それにしても、夕月が鎌倉に行く話だけで一話使うとは。 ずい分と進行がゆっくりでもったいぶっているが、このペースでちゃんと話が完結するのだろうか。
 2010/09/21深夜(正確には2010/09/22未明)放映終了。
 レイガとの戦いはいったんレイガ側が退いて終わったものの、千年前にレイガが何をしたのかが判ったり、更に強いジェネラルクラスというデュラス達が出てきたりと色々あった挙句に、夕月がレイガに奪われてしまい、ルカとツヴァイルトが総出で助けに行って遂に最終決戦かと思いきや、また夕月が「神の光」を解放したせいで何だか有耶無耶の内に事態が収拾されてしまって、「俺達の戦いはまだまだ続くぜ」エンドみたいな事になって幕。
 という訳で、レイガとの最終決戦も何だかよく判らない内におあずけになってしまって、妙に平和な雰囲気の内に話が終わってしまった。 何となく、1クール目と同じような事を繰り返していただけ(過去の因縁話があったり、キャラが増えたりはしたものの。ソドムが美少年キャラになるとは思わなかった)のような2クール目だったように思える。 結局、何故レイガが千年前に祇王を裏切ったのかは明かされず終いだったし、夕月を狙う「本当の目的」とやらも判らないままだしで、話が進んだ気がしない。 夕月も、前世の記憶は戻らないままだし、だから前世でルカと何があったのかも判らないままだし、いつまで経っても奏多がレイガとなった事を認めようとせずにウダウダしてるし、そのせいで勝手に動いて結局仲間達を危険な目に遭わせる事になったりするしで、全然成長というものが見られない。 その上、そういう夕月を周りの人達は皆甘やかすし(違)。
 まあ、原作がまだ連載中らしいので、「俺達の戦いはまだまだ続くぜ」エンドになるのはしょうがないとしても、ここまであからさまだと何だかなあという感じである。 せめて、もう少し夕月が成長していれば良かったと思うのだが。
四畳半神話大系[関西テレビ] A:4:3レターボックス(関西テレビ) D:16:9スクイーズ(関西テレビ・BSフジ)
 2010/07/06深夜(正確には2010/07/07未明)放映終了。
 毎回、主人公たる「私」が、異なる選択肢を選んだ平行世界が展開するという一話完結のオムニバス形式の体裁を取りつつ、その全てが結末に向かって収束していく為の布石になっているという構成がなかなか面白かった。 ギャルゲーで、バッドエンドを散々見せられた挙句に、ようやく辿り着いたトゥルーエンド、という感じである。 個人的にも身に覚えがあるというか身につまされるというか、「あの時ああしておけば」とか「あの時一歩を踏み出す勇気があれば」とか後悔する事しきりなので、色々と心が痛い作品でもあった。
 しかし、現実にはなかなかああ上手くはいかないよなあ(<台無し)。
 ところで、ナニの事を「ジョニー」と呼ぶのは、「東のエデン」でもやっていたが、もしかして共通語なのか?
さらい屋五葉[関西テレビ] A:4:3レターボックス(関西テレビ) D:16:9スクイーズ(関西テレビ・BSフジ)
 2010/07/06深夜(正確には2010/07/07未明)放映終了。後番組は「屍鬼」。
 結局「五葉」の片棒を担ぐ事になってしまったマサが、女郎屋の用心棒になったり、江戸患いでぶっ倒れたり、マツが監禁されたのを助けに行ったりと色々あった末に、イチの過去が判ってきて、ようやくイチが過去を清算し、「五葉」の「つとめ」はまだまだ続くぜ!という所で幕。 八木とも何となく仲良くなってしまっているのにそれでいいのか、という気はするが、とりあえずお絹ちゃん可愛いよお絹ちゃん、という事で。
 女性陣が皆サバサバしていて気持ちがいい一方で、男性陣は皆ウジウジじめじめと過去を引きずったりしていて鬱陶しい事この上ない。 そういう鬱陶しい男達が寄り集まって色々やっている内に傷が癒されていくような、そんな話だったような気がする。 まあ、いつの時代も、女は強くて男は情けない生き物なのかもしれない、という事で。
 ところで、次回予告が「サザエさん」のパロディだったのは何故なんだろう。謎だ。
屍鬼[関西テレビ] A:4:3レターボックス(関西テレビ) D:16:9スクイーズ(関西テレビ・BSフジ)
 2010/07/13深夜(正確には2010/07/14未明)関西テレビ「アニメわ〜く!」枠にて放映開始。 原作は、新潮社から刊行されている小野不由美氏の小説。未読。 コミック版が、藤崎竜氏によって「ジャンプスクエア」に連載されているらしい。そちらも未読。 本作が、どちらに準拠しているのかは謎。
 タイトルは「しき」と読む。関西テレビでは「アニメわ〜く!」枠だが、フジテレビ「ノイタミナ」枠の第22弾…らしい。 第21弾は、この前の時間に、「四畳半神話大系」の後番組として放映が開始されている「もやしもん」の実写ドラマ版らしいのだが、そちらは実写だからか「アニメわ〜く!」枠には入っていない。 ちなみに、その「もやしもん」の実写ドラマ版は第1話を観て切った。
 田舎の集落で発生した、都会に憧れていた少女の謎の怪死事件に始まるホラー…だろうか。 小野不由美氏のホラー小説が原作というと「ゴーストハント」があったが、雰囲気的には、あれ程おちゃらけた感じではなさそう。 話数の表記が「第遺血話」などと、漢字の使い方が怪しい。 いきなり多数の登場人物が出てきて、しかもいちいち名前や続柄が表示されるので、「もしかして、これは全部覚えておかないといけないのだろうか」と不安になってくる。
 それはともかく、「ゴーストハント」はそれなりに面白かったように記憶しているので、本作もとりあえず様子見という事にする。 しかし、変な髪型のキャラが多いような…。
 (2010/08/15追記) 関西テレビから約1ヶ月遅れの2010/08/14深夜(正確には2010/08/15未明)からBSフジでも放映開始。 「ノイタミナ」枠という事で、最後にドラマ版「もやしもん」とセットでエンドカード(みたいなもの)が入る。 地上波からかなり間が空くが、一応保険にはなるか。
荒川アンダー ザ ブリッジ[テレビ大阪] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/06/29深夜(正確には2010/06/30未明)放映終了。
 河川敷がリクの父親に開発されそうになったりしたが、それも謎の大物(というかどうみてもあれは「村長」なんだろうが)の力によって阻止され、リクと河川敷の愉快な仲間達との日々は続くという感じで幕。 第二期の製作が決定したようだが、最後に出てきた謎の秘宝とやらは、そちらで明らかにされるのだろうか。
 終わってみれば、特にストーリーらしいストーリーがあった訳ではなかったが、リクと河川敷の愉快な仲間達との掛け合いが面白いので良し。 でも、一番インパクトがあったのが、次回予告に登場する実写版の「村長」だった、というのは良いんだか悪いんだか。 あれは、ハマり過ぎていて怖かった。
 とりあえず、第二期があるという事なので楽しみに待ちたい。
 ところで、ニノが「スター・ウォーズはエピソード1しか見ていない」とか言ってたのは、もしかして中の人ネタなんだろうか(坂本真綾さんは、エピソード1から登場したアミダラの吹き替えをやっている)。

水曜日

イナズマイレブン[テレビ大阪] A:4:3レターボックス(テレビ大阪) D:16:9スクイーズ(テレビ大阪・BSジャパン) D:4:3レターボックス(キッズステーション)
 第90話まで放映。
 円堂達イナズマジャパンが、遂にアジア地区予選を突破して決勝トーナメントに進み、第1回戦も勝っていい調子の一方で、豪炎寺がサッカーを辞めるとか辞めないとか、円堂の祖父が実は生きてるとか、あの影山がまた暗躍しているのではなかろうかとか、色々とあったりするという所。
 フットボール・フロンティア・インターナショナルの背後に、また何か怪しい連中が暗躍しているとかいう展開は、さすがにワンパターン過ぎる気がする。 新しい必殺技が試合中にどんどん出てきたり、パーフェクトゾーンプレスが全然パーフェクトじゃなかったりと、超人サッカーとしての部分もややマンネリ気味になってきているし、展開が今一つ面白くない。
 後、前回の一時間スペシャルからEDが、そして今回からOPが、それぞれ変わった。まあいつもの感じ(<どんな感じだ)。
刀語[毎日放送] A:4:3レターボックス(毎日放送) D:16:9スクイーズ(毎日放送・BSフジ) D:4:3レターボックス(アニマックス)
 第7話まで放映。
 七実姉ちゃんと戦い殺してしまった所。 七実姉ちゃんは「殺されたがっていた」みたいな話をしていたが、普通に老衰で死ぬ、というのでは「刀」としては満足できないという事なんだろうか。 正直言ってよく判らない。
 相変わらず、やたらと多い台詞のやり取りもテンポ良く見せているのでだいたいは面白いのだが、この第7話の七実姉ちゃんの台詞みたいに、同じフレーズを何度も何度も繰り返すのがくどいと感じる事もある。 同じ原作者の「化物語」でもやっていたからそれが作者の「味」なんだろうが、一話で一度か二度ぐらいだった「化物語」に比べると、一時間の間にこう何度も繰り返されると、さすがにやり過ぎのような気がする。

木曜日

デュラララ!![毎日放送] A:4:3レターボックス(毎日放送) D:16:9スクイーズ(毎日放送) D:4:3レターボックス(アニマックス)
 2010/06/24深夜(正確には2010/06/25未明)放映終了。後番組は「黒執事II」。
 切り裂き魔の事件をきっかけにして激化しつつあったダラーズと黄色い人達との抗争も無事に収束して、池袋にまた日常が戻ってきたというところで幕。
 全体的に、ナレーションやモノローグで説明し過ぎに思える一方で、肝心のキャラの言動等に対する「裏付け」みたいなものの描写に乏しいという印象である。 そのキャラが、何故そういう言動を取るのか、何故そういう立場にあるのか、といった辺りの描写に欠けているので、いくら台詞で説明しようが薄っぺらい(正臣が、彼女を助けに行けないような小心者なのに何故「将軍」とか呼ばれて黄色い人達のリーダーやってられたのかとか、帝人が、あんな無責任な形でダラーズの解散宣言出したのに何故またしれっと再開してられるのかとか。肝心な所がスッポリ抜け落ちている感じがする)。 白バイ警官や新羅の父親など、何しに出てきたのかよく判らない、登場する必要があったのかどうか疑問に思うようなキャラにも話を割いてたりして、構成にも疑問が残る。 セルティの首が放ったらかしのままなのは、まあ話が原作の途中までで終わっているらしいのでしょうがない気もするが、もう少しフォローがあっても良さそうなところ。 個人的には、眼鏡っ子杏里ちゃんだけの作品だった(<結局そこかい)。
 で、結局、タイトルの「デュラララ」ってどういう意味?
黒執事II[毎日放送] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/07/01深夜(正確には2010/07/02未明)毎日放送にて放映開始。
 2008年10月〜2009年3月まで放映されていた「黒執事」の第2弾。 主人公の少年も悪魔も新しいキャラに代わって、全く新しい物語としてやるのかと思っていたら、セバスチャンとシエルが出てきてどうなるのかサッパリ判らない展開に。 前作の最後で、シエルはセバスチャンに魂を食われるとか何かして死んだものと思っていたのだが、どういう事なのか。 一方で、新しい少年の方は、何だか物凄く性格が悪そうだし、果たしてどんな話になるのやら。 新しい悪魔は、前作で登場した、管理職の死神に似ているような気がするが、何か意味があるのだろうか。 監督が、前作の篠原俊哉氏から小倉宏文氏に代わっているが、これが吉と出るか凶と出るか。 新しい少年と悪魔は、原作にないアニメオリジナルのキャラクターらしいので、ストーリー等もアニメオリジナルになるのだろう。 前作でとにもかくにもきっちり完結させた筈の物語を、オリジナルにしてまで新しく続けるというのはかなりの冒険に思えるのだが、さて。 とりあえず、前作は割と好きだったので、今作もまずは様子見という事で。
 2010/09/16深夜(正確には2010/09/17未明)放映終了。
 セバスチャンとクロードとのシエルの魂を奪い合う戦いは、結局セバスチャンの勝利に終わるが、三人目の悪魔・ハンナとアロイスとの契約(というか企み)によって、シエルは悪魔として蘇ってしまい、セバスチャンはシエルの魂を喰らう事も出来ずに、永遠にシエルの執事として仕え続ける事になって、二人が何処かへと去ってしまって幕。
 第1期で完結してしまった物語を、幾らでも続けられるように死者を墓の下から呼び戻して無理矢理生き返らせた、みたいな感じがする。 作品の雰囲気としては第1期とあまり変わらないように思えたので、その点では良かったものの、何故オリジナルのキャラクターまで用意してこういう第2期を作ったのだろうかと考えると、結局はシエルを「生き返らせる」のが目的だったのかな、と。 まあハンナがエロかったからいいか(<マテ)。
おおきく振りかぶって〜夏の大会編〜[毎日放送] A:4:3レターボックス(毎日放送) D:16:9スクイーズ(毎日放送・BS-TBS) D:4:3レターボックス(アニマックス)
 2010/06/24深夜(正確には2010/06/25未明)放映終了。
 桐青戦の後、崎玉戦、港南戦と順調に勝ち進んできた西浦だったが、結局、西浦を研究し尽くしてきた美丞大狭山に破れてベスト16で夏の地方大会を終えて、また次に向かって決意も新たに頑張るという所で幕。
 第1期に続いて今期も2クールやるものとばかり思っていたので、1クールで終わってしまってかなり残念。 さすがに、硬式野球部1年目で、僅か10人の部員全員が1年生というチームが、いきなり甲子園出場という展開は無かったか。
 それにしても、今期もやはり今までに無い新鮮な「高校野球もの」を見せてくれたと思う。 対崎玉戦のように、相手の主力打者を全打席敬遠して相手チームの士気をくじく、なんていうやり方は、従来の野球ものなら主人公の敵役のチームがやるような作戦だろう。 それを主人公側でやるという面白さ。
 そして何より、今期も変わらずアクション作画が冴えている。 第1期に続いて「縦の動き」を効果的に活用しているのはもちろん、対美丞大狭山戦のクライマックスで出したような、ダイヤモンドを走るランナーにカメラが斜め前から伴走するように追う動きなど、ここぞという場面で面白い画を出してくるのが上手い。
 また、そういう「動」の部分だけじゃなくて、美丞大狭山にトドメのホームランを打たれて呆然とする西浦ナインの有り様のような「静」の描写も上手くてメリハリがきいていると思う。
 他も、三橋のイラつくリアクションは本当にイラつくし、篠岡マネージャーをはじめとする女の子達も相変わらず可愛いし(花井にあんなに可愛い妹が二人もいるのは反則だろう)、是非また続きを作ってほしい。
 一つ残念だったのは、呂佳がかつてどういう事をして負けてしまったのか、が、結局具体的にはっきりとは判らなかったという点である。 選手に危険なプレーを指示する程に性格がねじ曲がってしまったのには、よほど酷いミスをしてしまったという過去があるのだろうと思われるのだが、それがどの程度のものだったのかが描かれないと、単に嫌な人で終わってしまったような気がする。 第1期で、やはり嫌な性格っぽい榛名については、その背景がはっきり描かれていただけに、こちらは少し描写が中途半端なまま終わってしまったような感じがして、そこが残念だった。

金曜日

COBRA THE ANIMATION[キッズステーション] D:4:3レターボックス
 第6話まで放映。
 ガロン星の話と、さまよえる美女の伝説の話と来て、カゲロウ山登りの話の一話目が終わった所。 ここまでは原作を読んだ事がある話ばかりで、内容もほぼ原作そのままのようだ。 素っ裸で「黄金の扉」を開けたシークレットが、ガロン星内部に出てきた時にはいつの間にか服を着ているという所まで原作通り(<そこかい)。 随所で止め絵を使っていたりして、どことなく以前のシリーズで監督をしていた出ア統氏の演出の影響があるように見える。 しかし、それならそれで、ガルシアとのストリートファイトでは3回パンを使うべきだったのではなかろうか。
 それにしても、原作の話がそうなっているからしょうがないとはいえ、レディーの出番が少な過ぎる。 後、本作でも、やはりコブラのサイコガンは、どう見ても義手より長い。 昔、TVシリーズが放映されていた頃に「アニメージュ」に投稿されていたイラストで、サイコガンの先が義手から突き出て指の皮がさっくり剥けているのを見たレディーが「まるでバナナね…」と呟いている、というのがあったが、何故か未だにそれが思い出される。
 2010/08/20深夜(正確には2010/08/21未明)放映終了。
 カゲロウ山登りの話、マンドラドの話、黒い弾丸の話ときてシバ城の話で幕。 最後のシバ城のエピソード以外は原作コミックを読んでいるがだいたい原作通りだった。 シバ城のエピソードも、「ジャンプ」連載の最後のエピソード「リターンコブラ」と少しネタが似ていたかも。
 止め絵を使用した、所謂「出ア演出」っぽい所もあったりしたせいか、殆どが原作で知っている話だったせいか、全体的に何か懐かしい感じのする作品だった。 CG処理のメカやガロン星の人面魚等も、エアブラシを使用していた原作の雰囲気をよく再現出来ていたと思う。 何より、この手のスペース・オペラ系の作品自体が最近は少ないので、ある意味貴重な作品だったかもしれない。
 しかし、コブラの声のイメージは最後まで違和感があった。 また、せっかくアニメで初めて(?)原作に近いデザインになったというのに、タートル号が全然活躍しなかったのも残念。 まあ、原作のエピソードがそうなってるのだからしょうがないが。
閃光のナイトレイド[テレビ大阪] A:4:3レターボックス(テレビ大阪) D:16:9スクイーズ(テレビ大阪・BSジャパン)
 2010/07/02深夜(正確には2010/07/03未明)放映終了。後番組は「世紀末オカルト学院」。
 高千穂が死んで、核爆弾は葵が宇宙にすっ飛ばして(葵が、「高度100kmに上げれば戻って来ない」などと、速度を気にしていないような事を言っていたのが気になるが。いくら高度を上げても、第一宇宙速度以上の速度が出ていなければまた落っこちてくるんだが)、静音はあの工藤俊作のパチモンみたいな奴に記憶を消してもらって「預言者」としての枷を外して、結局歴史通りに世界が動いていくという所で幕。
 日本が先に核兵器を開発していた、という「if」の話は、まあありがちかも。 裏で色々とあったけど、結局歴史通りの世界に戻ってくるというのも、まあ予想通り。 桜井が幕引きに動くというのも、何となくよくある展開に思える。 この展開で、棗が死ななければならない理由が今一つよく判らないが。
 そんな感じで、意外性はさほど無かったものの、まあ可もなく不可もなく無難に纏めたという感じの作品だった。
 言葉を変えれば、ストーリーやシナリオ、作画や演出、設定やキャラクターの全てに見るべきものが無かった、という事になるかもしれない。 やりたい事だけは何となく判るのだが、その見せ方が決定的に拙いというか。
 例えば第4話などは、猫に盗られた鞄を探して葵と葛とが右往左往するというコミカルな話を通して対照的なこの二人の違いを浮き彫りにする、みたいな意図がある話なんだと思うのだが、今一つテンポの悪い演出や、説明的に過ぎる台詞等のせいで、コミカルな所がスポイルされ、二人の違いも何かどうでもいい感じになってしまっていたような。
 そんな訳で、選んだ素材は悪くないのに、調理方法を間違えて、あるいは料理人の腕のせいで、美味い料理になり損ねた、みたいな印象になってしまった。
 後、公式サイトのトップ絵を飾っている割りには、雪菜のチャイナドレス姿が殆ど見られなかったのも残念だった(<そこかい)。
世紀末オカルト学院[テレビ大阪] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/07/09深夜(正確には2010/07/10未明)テレビ大阪にて放映開始。
 「アニメノチカラ」の第3弾。 オカルトに染まった学院を潰す為にやって来た、死んだ学長のオカルト嫌いの娘の奮闘を描く話…だろうか。 コメディなのかシリアスなのか今一つよく判らない感じなのだが、どうなるんだろう。 まあ主人公らしい学長の娘は結構面白い感じだし、こういう「まっとうな」オカルトもの(になるのかどうかは判らないが)もたまにはいいかもしれない。 とりあえず様子見か。 「アニメノチカラ」枠としても、今までの2作品は正直言ってイマイチ以下だったので、そろそろ三度目の正直で面白い作品を見せてほしい。
 それにしても、あの実写EDはいったい…。
伝説の勇者の伝説[テレビ大阪] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/07/02深夜(正確には2010/07/03未明)テレビ大阪にて放映開始。 原作は、富士見ファンタジア文庫から刊行されている鏡貴也氏による小説。未読。
 過去に存在したと言われている「伝説の勇者」の遺物を探して旅をする、何か凄い力を持っているらしい主人公の冒険を描く物語…と見せかけて、第1話の次回予告を信じるなら、実は主人公の友人の王様が王様になるまでの、主人公達との友情とか国取りの戦いとかを描く物語になりそうな感じである。 第1話で時系列的に後の話をやって、第2話から時間を戻して本筋となる過去の話を始めるというのは、「太陽の牙ダグラム」以来(?)少なからず用いられている手法だが、川崎逸朗監督がやると、「鋼殻のレギオス」といいこれといい、何か変な感じを受けるのは何故なんだろう。 主人公の魔法使いの勇者の遺物探しの冒険と、首都での王様の苦労話とで、視点が行ったり来たりして忙しなく思えるせいだろうか。 とにかく主要キャラを第1話で皆顔見せさせておきたいのだろうが、何か話の焦点がボケてしまっているように思える。 遺物が暴れ出した時も、絵的にはずい分と派手なのに、どこか淡々としていて、ダイナミズムというか盛り上がりというか、そんなものに欠ける気がする。 話自体は面白そうなんだが、構成や演出に不安が残る(他にも、西洋風ファンタジー世界に何故か和風三色串団子が登場するという、いかにもラノベっぽい世界観の適当さとか)。 とりあえず様子見か。
 ところで、EDのテロップが全部英語(というかローマ字?)なのは、海外展開をする予定でもあるからなんだろうか。謎だ。 これも、「鋼殻のレギオス」の謎の英語パートみたいな、変な事にならなきゃいいが。

土曜日

極上!!めちゃモテ委員長 Second Collection[テレビ大阪] A:4:3レターボックス(テレビ大阪) D:16:9スクイーズ(テレビ大阪) D:4:3レターボックス(キッズステーション)
 第14話まで放映。
 東条潮の中学時代の先輩にしてイブの幼馴染み・リッキーが登場したという所。 月一で実写版の「MMTV」がある為、今までよりアニメ本編のボリュームが4分の3ぐらいになってしまっているのは良いんだか悪いんだか。 しかし、その実写版は、委員長のみならず、南雲やおしゃれ番長までイメージがアニメそのまんまなのが凄い。 もしかして、この実写版の為に、外見のイメージで中の人をキャスティングしたんだろうか。 それなら、おしゃれ番長が棒なのも肯ける。
 それはともかく、アニメ本編の方はまあ相変わらずか。 監督が、第1期の小坂春女氏から荒川眞嗣氏に替わったが、今のところはそれほど大きな違いは無いように思える。 おしゃれ番長の「白鳥はアヒルとは喧嘩しない」とか、委員長の「リボンは付けるものではなく結ぶもの」とか、印象に残る良い台詞もなかなか。 そのおしゃれ番長をはじめとするRR学園の連中も、意外と面倒見が良かったりして良い味を出している。
 後、今回からEDが変わった。夏バージョンという事のようだが、去年の水着祭の方が良かったかも(<おい)。
 それはそうと、あの「プリクラ」の連中はいったいどうしたんだろう。全然出てこないが、もしかして卒業したのか?
ケロロ軍曹[テレビ大阪] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 第321話まで放映。
 やはり15分枠になった事で、ただでさえワンパターン化していたものが、ますますその度合いが進行しているような。 30分かけてじっくりするというタイプの話がやりにくくなったから、どうしてもパターン化するのは避けられないのか。 ただ、短く纏めるようにしているせいか、話の「キレ」のようなものはあって、個々の話を見れば笑えるものもあったりするのが侮れない。 でも、やはりテレビ東京だけじゃなくて、全部の放映局で30分枠でやってほしいものである。
 ちなみに、川上とも子さんは、まだこちらには復帰して来ない。 劇場版や、他のTVシリーズの作品ではちょくちょく名前を見るようになっているので、仕事には復帰しているらしいが。 冬樹は、もうこのまま桑島さんで行くのかな。
メジャー MAJOR[NHK教育] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 第14話まで放映。
 吾郎がイップスになってしまったり、ギブソンが現役復帰してきたり、薫ちゃんがソフトを止めようかどうしようか悩んだり、問題選手がやって来たりしている所。 目標を見失って云々という話は、前期のラストでケリがついていたような気がしたのだが、それをまた蒸し返すのは、物語的には今一つのような気がする。 でも、吾郎が完全に立ち直った場面で、BGMに「心絵」のインストを流すのは反則過ぎる。 まるで最終回のような良い話になってしまったではないか。
 最終回と言えば、原作の方は遂に完結したらしい。アニメも今期でラストになるのだろうか。
 後、今回からEDが変わった。これは、薫ちゃんスペシャルか。
 ところで、ギブソンのメイドさんの名前が「エマ」というのは、もしかして何か狙ってる?(違)
あそびにいくヨ![毎日放送] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/07/10深夜(正確には2010/07/11未明)毎日放送「アニメシャワー」枠にて放映開始。 原作は、メディアファクトリーから刊行されている神野オキナ氏の小説。未読。
 宇宙から送信されてきていると思われる「遊びに行くよ」という謎のメッセージが世間を賑わせている中、突然現れた猫耳(でも人耳もあるのが謎)尻尾付きの可愛い女の子の宇宙人が、主人公の少年の家に住み着くことになって、幼馴染みの女の子とかがヤキモキしたりするありがちなラブコメかと思ったが、女の子達が皆何かしら裏があるという事のようで、それだけでは済まないという話だろうか。
 最初に宇宙人の女の子がいきなり普通に宴会に混じっているという所は面白かったし、作画は結構頑張っているように思えるのだが、それもとりたてて面白い作画という訳でもないし、例によって謎の発光現象とかがあって興醒めするし、演出に今一つメリハリが無くて平板な印象があるせいか、正直言って観ていて何か退屈だったのだが、EDを見ると、最後に登場した黒髪眼鏡っ子がメインヒロインらしいので、とりあえず様子見(<それでいいのか)。
 それにしても、宇宙人も自分の星を「地球」と呼んでいるというのは「伝説巨神イデオン」かと思った。 精神だけの知性体というのが上にいて戦いを禁止しているらしいので、最後は全面戦争になってその知性体に滅ぼされるんだな、きっと(違)。
会長はメイド様![毎日放送] A:4:3レターボックス(毎日放送) D:16:9スクイーズ(毎日放送・BS-TBS)
 第13話まで放映。
 学園祭の出し物で一悶着あったり、店長の「甥」のネットアイドルがやって来たり、変質者に襲われたり、押しかけ弟子が出来たり、金持ち学校の生徒会長に監禁凌辱されそうになったり、体育祭で活躍したりと色々あった挙句に、中学生の不良グループにも君臨する事になるという所。
 全体的に見れば面白いことは面白いのだが、雅ヶ丘の生徒会長が、絵に描いたような(って言ってもアニメだから実際絵に描いているんだが)嫌な奴だったり、そいつに襲われてヤバい所に碓氷が殴り込んできて助けられたり、というのは、あまりにもお約束の展開過ぎてつまらない。 変質者(見た目が「鉄子の旅」の横見さんに似ていたのが何か可笑しかった)に襲われた時に、手錠を引きちぎるという荒技まで見せているのに、今さら男一人に組み伏せられるなんて普通の所を見せられても萎える。 あそこは、美咲が一人であの生徒会長をしばき倒してカタがついた後に碓氷がやって来て出番無し、ぐらい弾けてくれた方が面白いのに(変質者の話とネタがダブるからやらなかったのかもしれないが)。 あの性格がねじ曲がった生徒会長も、あんな絵に描いたような悪役じゃなくて、碓氷と三角関係に持ち込むぐらいのキャラなら話も盛り上がりそうなんだが。 あれでは、ただの噛ませ犬にしかならないし。
 他にも、学園祭の話や体育祭の話のように、無理矢理男子と女子(というか美咲)との対立構図に持ち込んでいるように見える場合もあって、そこは少し残念。 特に体育祭の話なんて、何故女子だけでチームを作っているのかが判らないし。 無理のある設定を基に真面目な話をしても面白くない。 その辺、後半が楽しみ半分不安半分というところか。
 (2010/07/25追記) 第16話からEDが変わった。クールの変わり目とは少しズレているのには何か意味があるのか、それとも単なる制作上の都合なのか。 しかしこのED映像を見ると、やはり碓氷は良いとこの坊ちゃんという感じである。ていうかあの女の子が会長だとパッと見で気が付かなかった。
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2010年10月期

 9月にとうとう新しいレコーダーを買ってしまいました。 PanasonicのDMR-BW780です。 これは今年の2月に発売されたシリーズに含まれる機種で、既に後継シリーズが発売されているのですが、価格がかなりこなれていた事、後継シリーズにこの780と同じ750GBのHDDを搭載した機種が無かった事(今までの録画の分量から考えると、この750GBという容量が丁度良いんですよね。何で無くなっちゃったんだろう?)、遂に東芝のRDシリーズとしてのBDレコーダーが発売されたものの機能的に今一つだった事(特にDVD-RAM記録を切り捨てた事が大きい)等々の理由でこれに決めました。 買ったと言っても、ソフマップで購入し、支払いは全て貯まりに貯まっていたポイントで済ませましたので、現金の支出は全く要らなかったのですが。
 これによって、同時録画可能数はRD-XS43と合わせて4となりまして(VTRはちょっと信頼性に不安が出てきていますので数に入れない事にしています)、10月からの新番組の録画も随分と楽になりました。 もっとも、これは地上波に限っての事で、BSデジタルとCATVの専門チャンネルとは、相変わらず一つのSTBでしか受信出来ない為、複数同時に観る事は出来ないのですが。
 また、せっかくHDMIで接続出来るレコーダーを導入したので、以前に買ったフルHDの液晶ディスプレイ(I・O DATAのLCD-MF221XBR)にもHDMIで接続してみました。 さすがに、解像度は圧倒的にブラウン管より上で、HD制作で細かくなったテロップ等もはっきりくっきり見えます。 その解像度の差があまりにも大きい為、液晶ディスプレイ特有の黒浮きや残像感は確かに気になりますが、普通に観るだけなら何かこれでもいいか、みたいな気になってきます。 10万円も出して液晶テレビを買わなくても良いんじゃなかろうか。
 しかし、DMR-BW780を導入して早々に、RD-XS43でフリーズや録画失敗が相次いで発生してしまいました。 どうもHDDに不良セクタが出来てしまったようで、録画失敗したタイトルを削除せずに置いておく(つまり不良セクタを以後使用されないようにしておく)と大丈夫という状態です。 これを解消するには、先ずはHDDを初期化しないといけない為、今の所はそのまま使っているのですが、まあある意味良いタイミングでDMR-BW780を導入出来たものだと思います。
 さて、例によって、9月の最終週以降に終了した作品・開始された作品、及び10月1日以降に放映のあった継続作品の場合はその最初の放映回時点での感想などです。
 とりあえず、10月の第2週目まで、すなわち2010/10/14深夜(正確には2010/10/15未明)までに放映されたものについて記載しています。
 現時点での視聴本数は20本。 前の期を観ていない続編ものや、第1話を観てピンと来るものが何も無かったものを切っていくと、この本数になりました。 まあこんなもんですか。

帯番組

 対象作品無し。

日曜日

戦国BASARA弐[毎日放送] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/09/26放映終了。後番組は「STAR DRIVER 輝きのタクト」。
 片倉小十郎が竹中半兵衛に捕まったり、伊達政宗が豊臣秀吉にKOされたり、真田幸村がお市に絡まれたり、松永久秀が生きていたり、豊臣と毛利元就が組んで長宗我部を攻めたり、幸村が島津と同盟を取り付けたり、政宗と長宗我部が組んだりと色々あった末に、伊達政宗が豊臣秀吉を、片倉小十郎が竹中半兵衛を、真田幸村が毛利元就をそれぞれ倒して、豊臣軍が瓦解し、また「俺達の戦いはまだまだ続くぜ」エンドで幕。 徳川家康って第1期で死んだんじゃなかったっけ?
 全体的には、今期もまた人間離れした超人バトルが楽しめたものの、やはり第1期程のインパクトは無かったという印象であった。 ラストバトルも、対織田信長という事で一つに纏まっていた第1期と違い、複数に分散してしまったせいか、今一つカタルシスに欠けた。 豊臣秀吉にあれだけボコボコにされていた伊達政宗が、簡単に復活して逆転勝利というのも少し安直な気がする。 放映時間が深夜帯から日曜日の午後に移動したせいか、かすがのお色気的な見せ場も少なかったし(<おい)。
 話の構成としても、意味深な台詞を残していったお市とか、最後に出てきた石田三成とか、これで終わりでいいのかというキャラがいたりして勿体無い。 物語の芯は、武田信玄から離れた真田幸村、片倉小十郎から離れた伊達政宗、それぞれの成長を描く事にあったのだとは思うのだが、作品の性格というかカラーからして、そういうドラマを描くのは難しかったのではなかろうか。 豊臣秀吉の人間的な一面を描く役割として居た前田慶次も、何か一人で空回りしていただけのような。
 やはり、監督が変わっての第2期で第1期より面白い作品というのはなかなかお目にかかれない、という事か。
 それにしても、モビルスーツに続いて、まさかソーラシステムまで登場するとは。真田幸村が一人で日輪を止める辺りはもう殆ど「逆襲のシャア」だし。 これってサンライズ作品ではなかったと思うのだが。
 で、続きは劇場版か。このパターンが最近増えてきたような気がする。
STAR DRIVER 輝きのタクト[毎日放送] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/10/03毎日放送にて放映開始。
 南の島にある学園にやって来た少年が、ロボットに乗って怪しい連中と戦う話…なんだろうか?  何だかよく分からないが、「銀河美少年!」とかいう訳の判らん恥ずかしい呼称が定着しているっぽいのが何か可笑しいので、とりあえず視聴継続。 夕方5時という時間帯にも関わらず、全裸に謎の発光現象や黒い影が発生しないのも良い(<そこかい)。 でも、ロボットのデザインは今一つ趣味じゃないかな。キャラクターとしては良いかもしれないけど。
GIANT KILLING[NHK衛星第2] D:16:9スクイーズ(NHK衛星第2・NHKハイビジョン)
 2010/09/26放映終了。後番組は「心霊探偵八雲」。
 強豪の大阪に勝って、ETUから日本代表選手が出て、地域の人達との交流なんかもして、これからも強くなっていくぞみたいな感じで幕。 どうでもいいが、あのカレーパーティみたいな大勢の人を集めて食べ物を出すようなイベントって、勝手にやってもいいものなんだろうか?
 弱いチームが、相手をしっかり研究して作戦を立てて強いチームを打ち負かす、という物語は、それだけで基本的に面白いし、観ていてカタルシスがある。 ただこの作品の場合、見せ方が何か今一つで、あともう一歩何か足りないという感じがする。 不利な展開のゲームが、作戦がピッタリ嵌まって一気に攻勢に転じゴールを決める、みたいな一番カタルシスが得られそうな場面で、何故かいきなり回想シーンが挟まって「おあずけ」を喰らったりとか。 外国語で話すキャラのモノローグで、わざわざ外国語の台詞の上に日本語の台詞を被せるという同時通訳みたいな事をして台詞が聞き取りにくくなったりとか。 全体的に何となくテンポが悪い(特に試合中)ような気がするのは、話の内容の割りに尺が長過ぎて間を持たせるのに苦労しているんじゃないか、という感じにも見える。 OP前の「前回の粗筋」のパートが、他作品に比べて妙に長い回が多かったし。
 そういえば、回収されていないエピソード(あのサポーターの若者とオッサンとの事とか)も残っているし、とりあえずキリの良い所でいったん終わっただけにも見える。 原作はまだ続いているみたいだし、これも「メジャー」みたいに続編が作られていくのだろうか。
心霊探偵八雲[NHK衛星第2] D:16:9スクイーズ
 2010/10/03NHK衛星第2にて放映開始。原作は、文芸社から刊行されている神永学氏の小説。未読。2006年に実写ドラマ化もされていたらしい。そちらも未見。 漫画化や舞台化もされていたとか。全然知らなかったが結構有名な作品なのか。
 「生まれついての赤い左目で死者の魂を見る事ができる大学生の斉藤八雲が、次々起こる不可解な事件を解決」(NHK公式サイトより)するという話らしい。
 とりあえず、ミニスカとショートカットが似合う女の子がレギュラーみたいなので視聴継続(<それでいいのか)。
 物語のネタ自体は、第1話という事もあるかもしれないが、途中でオチが読めるありがちなものだが、「探偵」というタイトルに反して謎解きが主題という作品ではなさそうなので、その辺はあまり気にしてはいけないのかもしれない。 まあ死者の話を聞いて犯人が判るというのであれば、推理ものとしては反則だろうから、初めから期待してはいけないのだろう。 最後に出てきた、八雲と同じ赤い目を持つ黒ずくめの見るからに怪しい男女がライバルになるとか敵対する関係になるとか、そういう展開になるのだろうか。
人造人間キカイダー THE ANIMATION[NHK衛星第2] D:4:3
 2010/09/26放映終了。
 色々あった末に、キカイダーことジローは、ハカイダーことサブローのボディを支配した光明寺博士と共にダークの基地に乗り込み、プロフェッサー・ギルとの直接対決に臨み、ロボット達との戦いには勝利したものの、ギルを殺す事は躊躇ってしまうが、ギルに切り捨てられたハカイダーによってギルは倒され、ダークの基地は壊滅した。 光明寺博士の脳と身体を取り戻したミツコは、光明寺博士の回復と、ジローの帰りを待っているという所で幕。 しかし、あれで本当にギルやダークが滅んだのかどうか微妙な感じだ。 ジローだって、あの爆発の中から生還しているみたいだし。
 全体的に、良心回路を持っている所為で、人と機械との間で悩むジロー達ロボットと、そんな彼らを見てまた苦悩するミツコの心情が、ややストレート過ぎる気はするものの、丁寧に描かれていたのは好印象。 特に、ゴールデンバットがミツコを追い詰める件は、若本さんの名演技と相まって、なかなか迫力があって良かった。
 その一方で、バトルシーンはやや見応えに欠けたかもしれない。 最後の決戦などは、爆発一つで敵メカが全滅してたぐらいアッサリ片づいてしまったし。 まあ、その辺に見所を置くつもりは無かったという事なんだろうけど。
 後、EDテロップに「資料協力」としてカワサキの名前が出ていたが、あれはやはりジローのサイドカーの音とかなのだろうか。 妙に良い音だった。 それに、サブローが乗っていたバイクには、もろに「Kawasaki」のロゴが付いていたし。
 しかし、何と言ってもこの作品の最大の見所は、ミツコの太ももだったのではないかという気がする(<マテ)。 ラス前の話で、ジローの腕を直すシーンとかも妙にエロかったし。 あれはつまり、人と機械とが愛し合う時に立ちはだかる最大の壁となる(と思われる)「肉体的に結ばれる事が無い」という所を、この二人は乗り越えた(超越した?)という事をイメージしていたりするのかな、と思ったり。

月曜日

薄桜鬼 碧血録[サンテレビ] A:4:3レターボックス(サンテレビ・KBS京都) D:16:9スクイーズ(サンテレビ)
 2010/10/04深夜(正確には2010/10/05未明)サンテレビにて放映開始。同日KBS京都でも放映開始。
 タイトルは「はくおうき へっけつろく」と読む。 今年4月〜6月に放映されていた「薄桜鬼 新選組奇譚」の第2期…というか、内容からして分割2クールの2クール目と言うべきか。 第1話冒頭のシーンから見て話は第1期のそのままの続きのようだし。 しかし第1話が第1期の総集編だったので、次回が実質的な第1話という事になりそう。次回予告では話数は第13話になってたけど。 とりあえず視聴継続。メインスタッフは同じみたいなのでその点では安心か。今期は千鶴ちゃんも守られるだけじゃなくて少しは活躍してほしいところ。 最後に流れた新OPを見ると凛々しい格好をしている事だし。 千鶴ちゃんに限らず、今期の目玉は洋装なのか?
 2010/12/13深夜(正確には2010/12/14未明)放映終了。 後番組は「お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!」。
 結局「表」の出来事は史実通りで、最後は土方と風間とが決闘して土方が勝ったが結局死んで千鶴ちゃんが残されて幕。
 第1期から通して全22話とは短い。 その所為か、最後の方は少し進行が駆け足っぽかったように思える。 その後の千鶴や、斉藤一のような維新後も生き残った隊士、それに千姫のような途中から登場しなくなったキャラクター達の姿を少しでも見せてくれると嬉しかったのだが。
 しかし、第1期では守られているだけだったような千鶴も、この第2期では近藤を説得したり土方の支えになったりと、主人公らしい(?)所を見せてくれたと思うし、まあまあ面白かった。 恋愛ゲームが原作とは言え、変に甘々な話にしなかった所も好印象。
 後、OP曲のイントロが、何かいかにも時代劇の曲というような古めかしい感じに思えて、本編のいかにも恋愛ゲームっぽい雰囲気とのギャップが妙に可笑しかった。
ストライクウィッチーズ2[サンテレビ] A:4:3レターボックス(サンテレビ) D:16:9スクイーズ(サンテレビ・BS日テレ)
 2010/09/27深夜(正確には2010/09/28未明)放映終了。後番組は「パンティ&ストッキングwithガーターベルト」。
 色々あった末に、ネウロイの巣を破壊してロマーニャが解放されて幕。
 結局、最後まで第1期の話を殆どなぞって繰り返していただけのような気がする。 第1期で、人類とコンタクトを取ろうとしていた人型(というかウィッチ型?)ネウロイの話も第1話以降投げっ放しだし。 これは、第3期があると見ていいのだろうか。 最終回でも、さんざん「魔法力が無い」と言っていたのに結局皆飛んでたし、芳佳が「魔法力を使い果たしてもう飛べない」と言っても信用できん。 これでドイツとイタリアが終わったので最後は日本だな。
 その辺りのストーリー的な部分については、本作品の性格上置いておくとしても、第2期で一番残念だったのは、飛行シーンや戦闘シーンに、第1期のように観てハッとするような良い画が殆ど無かった事である。 確かによく動いてはいると思うのだが、第1期ではあった、「美しい」「格好良い」「面白い」と思えるようなシーンが無かった。 この辺、やはり制作スタジオが変わった事が影響しているのだろうか。 でも、原画や動画レベルの話じゃなくて、絵コンテやレイアウトレベルの話だから、制作スタジオというよりメインスタッフの問題だし…うーむ。
 後、最後にみっちゃんがスカートを穿いていたような気がしたが…目の錯覚だろうか?
パンティ&ストッキングwithガーターベルト[サンテレビ] A:4:3レターボックス(サンテレビ) D:16:9スクイーズ(サンテレビ・BS日テレ)
 2010/10/04深夜(正確には2010/10/05未明)サンテレビにて放映開始。 先行して2010/10/01深夜(正確には2010/10/02未明)BS日テレでも放映開始。 BS日テレの方が放映が先だが、とりあえず地上波の方を基準にする事にする。 コミック版が「月刊ニュータイプ」や「ヤングエース」に連載されているらしいが、そちらが原作という訳ではないようだ。コミック版は未読。
 パンティとストッキングという落ちこぼれの天使が、街で暴れるゴーストを退治してコインを集めて一人前の天使になるという話…だろうか。 主人公の名前からして怪しいが、一人は男とヤる事ばかり考えていて、もう一人もスイーツ脳で(違)という問題児だったり、突然絵柄が変わる変身バンクが殆どストリップだったり、絵柄がデフォルメのきついアメコミみたいで擬音がいちいち文字で出たりと、何となく下品で品性下劣で淫乱な「パワーパフガールズ」といった趣がある。 まあテンポがやたらと良くてアクションも結構面白いので、とりあえず視聴継続。
 でも、絵柄がデフォルメ調から普通に変わる変身バンクで謎の黒い影が発生するのは、作品の性格からしてあまりにも中途半端というか、覚悟が足りない。 やるなら徹底的にやるべき。 後、ゴーストが爆発するシーンが実写なのはいったい…。
学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD[サンテレビ] A:4:3レターボックス(KBS京都・サンテレビ) D:16:9スクイーズ(サンテレビ)
 2010/09/27深夜(正確には2010/09/28未明)放映終了。後番組は「そらのおとしものf」。
 色々あった末に、辿り着いた高城沙耶の屋敷にも「奴ら」が入り込んで来てしまい、孝達が脱出して、ショッピングセンターにやって来たという所で幕。 紫藤先生以下のマイクロバスの連中はあれで終わりなんだろうか。 「これから何処に向かうか判らない」という終わり方ではなく、次の舞台を明示して終わったという事は、第2期がもう決まっているという事を表しているのだろうか。
 まあ予想通りに色々と投げっ放しの「俺たちの戦いはまだまだ続くぜ!」エンドではあったが、エロとグロに割り切った作品だったので結構面白かった。 「奴ら」の動きとかに多少御都合主義的な所があったような気もするが、だいたい許容範囲だったし。 ただ、1クールしかないのに総集編みたいなエピソードが入ったのは残念だった。 色々含めて、続きがあるなら是非観たい作品である。
そらのおとしものf[サンテレビ] A:4:3レターボックス(サンテレビ・KBS京都) D:16:9スクイーズ(サンテレビ)
 2010/10/04深夜(正確には2010/10/05未明)サンテレビにて放映開始。 サンテレビから1日遅れの2010/10/05深夜(正確には2010/10/06未明)KBS京都でも放映開始。
 タイトルは「そらのおとしものフォルテ」と読む。2009年10月〜12月に放映されていた「そらのおとしもの」の続編。 朝立ちを覆う光と智樹が歌い舞うセルフカバー(と言うのかなこれも)のOPとで、もう全てがどうでもよくなった。 このバカバカしさを維持してくれれば、もう何も言う事は無い。 しかし、ニンフの翼は前期で毟られたままだし、智樹の夢にプロテクトが掛かっているとか、夢に入った筈なのに現実のシナプスに行ったっぽいとか、先輩が忘れていた記憶があったとか、新しいエンジェロイドが降ってきたりとか、シリアスな話もありそうだ。 とりあえず、メインスタッフは同じみたいなので期待して視聴継続。 EDは今期はカバー曲じゃないのかな。
 2010/12/20深夜(正確には2010/12/21未明)放映終了。後番組は「これはゾンビですか?」。
 刺客として送り込まれてきた筈のアストレアもカオスも、なし崩し的にというか結局仲間になってしまって、ニンフの羽根も治って、全員集合でまた楽しい日々が続くみたいな所で幕。 前提供の背景が、第1期はアニメの制作過程だったが、今期はコミックの制作過程になっていた。 で、劇場版って何をやるんだ?
 やはりあの第1期に比べるとインパクトに欠けたかなという印象だった。 バカバカしいのは相変わらずでそれは良いのだが(個人的には第何話かでイカロスと現実の宇宙ヨットの「イカロス」とがランデブーしてたのが何かツボに)、シリアスな方の話は結局あまり進んだ感じがしない。 バカ話のネタとしても、祭の話が2回あったりして、何となくネタ切れを起こしているような感じに見えなくもない。 エンジェロイドがマスターの命令に従うという所も、アストレアが自分で鎖を引きちぎったり、第2世代というカオスも結局「愛とは何か」を探して自分勝手に行動したりしているから、今一つ制約として効いていないような。 それに、カオスが倒された後のシナプスの連中の動向も判らないし。 その辺りは劇場版で、という事になるのだろうか。
RAINBOW 二舎六房の七人[読売テレビ] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 第15話まで放映。
 ジョーが脱走して妹に会いに行ったり、火事になったり、アンチャンが房を移されてリンチされたり、マリオが右手を潰されたり、アンチャンが佐々木と石原とに謀殺されそうになったのを助けて脱走したり、マリオが米軍基地で金を稼ぐ為にボクシングの試合をやったりと色々あった末に、アンチャンは死に、二舎六房のメンバーが出所してきて石原と佐々木への「復讐」を果たしたが、節子さんが見合いをした事で自棄になったマリオが暴力沙汰を起こして逮捕され、少年刑務所行きになりそうなのを何とか回避しようとまた二舎六房の仲間達が動き始めた所。 てっきり、節子さんがアンチャンとの子供を身籠もって、一人で生んで育てるみたいな展開になるのかと思ったが、そうはならなかったようだ。 マリオと節子さんがくっつきそうなのは、まあありがちな展開で予想通りだが。 ていうか、EDのイラストでネタばれするのはどうかと思う。
 それはともかく、話はまあまあ面白いのだが、ナレーションがちょっと多過ぎるというか、キャラクターの内心をナレーションで語り過ぎのような気がする。 その辺、後半ではもう少しアニメーションらしくキャラクターの「演技」で表現してほしい所。
 後、総集編を入れるのは、もう一話後の方が話の区切り的に良かったのではなかろうか。
 2010/12/20深夜(正確には2010/12/21未明)放映終了。後番組は「君に届け 2ND SEASON」。
 マリオが少年刑務所行きを免れたり、節子さんが見合い相手と結婚したり、ジョーが歌手デビューでゴタゴタしながらも妹のメグと再会を果たしたり、キャベツがヤクザに就職したと思ったらプロレスラーになったり、バレモトが商売女に入れ込んだり、スッポンが金貸しの爺さんの手伝いになったり、米軍の将校に騙されたリリィを助けたりと色々あった挙句、マリオが右手の手術をしてプロボクサーとしてのデビューを飾った所で幕。 結局、石原に殺されてしまった熊谷先生(看守)は報われなかったなあ。
 原作はこの後もまだまだ続きがあるらしいが、二舎六房の面々が皆幸せになる為に歩み出したという、キリの良い明るいラストで上手く纏まったと思う。 基本的に暗い話だが、所々にユーモラスな場面も交えたりして、暗くなり過ぎないようにバランスを保っていたように思うし。
 ただ、ナレーションが、全体的にキャラクターの内面を語り過ぎていて過剰な気がする所はかなり気になった。 そこまで全部言葉にして語らなくてもいいのでは、と思える所が少なからずあった。 それが無ければ、もう少し面白く思えたかもしれない。
 後、キャベツやヘイタイについては、他の4人に比べてエピソードが少なかったような気がする。 原作の続きではもう少し扱いが大きかったりするのだろうか。

火曜日

海月姫[関西テレビ] A:4:3レターボックス(関西テレビ) D:16:9スクイーズ(関西テレビ・BSフジ)
 2010/10/26深夜(正確には2010/10/27未明)関西テレビ「アニメわ〜く!」枠にて放映開始。 原作は、東村アキコ氏が「Kiss」に連載中のコミック。未読。
 フジテレビ「ノイタミナ」枠作品の第23弾。関西テレビでは「アニメわ〜く!」枠となっている。「屍鬼」と合わせて今期も2本同時放映という事になるらしい。
 様々な分野のオタク女子が同居している男子禁制のアパートを舞台にしたコメディ…だろうか。 三国志オタク(?)の女の子の喋り方がいかにもという感じで少し鬱陶しいが、話自体は普通に面白そうなので視聴継続。 主人公のクラゲオタクの眼鏡っ子は、中の人は広橋涼さんかと思っていたが、実際は花澤華菜さんだった。 声が似ているのか、自分のダメ絶対音感が狂っているのかは謎。
 (2010/11/21追記) 関西テレビから約1ヶ月遅れの2010/11/20深夜(正確には2010/11/21未明)からBSフジでも放映開始。 こちらでは、最初に「ノイタミナ」のアイキャッチが出る。 ちなみに、この作品の舞台となっている天水館にはそのまんまのモデルがあるらしい
屍鬼[関西テレビ] A:4:3レターボックス(関西テレビ) D:16:9スクイーズ(関西テレビ・BSフジ)
 第12話まで放映。
 9月最後の放映で、「次回は10月放映」と出たまま全然放送が無かったが、10月も最終週になってやっと放映された。実に5週間振り。
 話の方は、村人が次々と死んでいく原因が「起き上がり」と呼ばれている吸血鬼「屍鬼」の所為だと気付き始めたが、時既に遅く、村人の多くが血を吸われて屍鬼になったか、屍鬼になれずに死んでしまい、遂に主人公の夏野までがその餌食になろうとしているという所。
 十字架を恐れるとか、木の杭で心臓を打たれれば死ぬとか、屍鬼の性質はオーソドックスな吸血鬼そのもののようだが、「中の人に招き入れられないとその家に入る事が出来ない」というのは初めて聞いた。 伝統的に存在する設定なんだろうか。 しかし、それだと恵が家の中にいた徹をどうやって襲えたのかが謎だが。
 村人たちの死因が屍鬼の所為だというのが前半で明らかにされたのは意外と早かったという印象だが、物語がまだ半ばの所為か、彼らの目的が今一つ不明だ。 村全体を屍鬼のものにしてしまったら、その後はいったいどうする気なんだろう。 村を屍鬼の隠れ里みたいな場所にして、後は外の人間を少しずつ襲うだけにするとかいうつもりなんだろうか。
 話自体は普通に面白いし、桐敷の旦那役のGACKTの演技も悪くない。むしろハマっていて良いぐらいである。 しかし、シリアスな話に似つかわしくない妙な髪型のキャラが多いのだけは何とかならないものか。 それと、話の時系列が頻繁に前後するので、画面に出る日付をちゃんと覚えておかないと訳が判らなくなりそうになる。記憶力が試される作品だ。
 また、今回からOP・EDが変わった。EDはエロくなったが野郎の裸は要らん(<おい)。
 後、話数の妙な当て字は、読み方に気付くまで大分かかった。第「悼と腐汰」話は第「とうとふた」話で「十と二」なのか。 でも第二話は第「腐墮」話だったりして、微妙に無理があるような気もする。
荒川アンダー ザ ブリッジ*2[テレビ大阪] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/10/05深夜(正確には2010/10/06未明)テレビ大阪にて放映開始。
 タイトルは「あらかわアンダーザブリッジブリッジ」と読むらしい。公式サイトにも「荒川アンダー ザ ブリッジ×ブリッジ放送開始」と書いてある。 「*」は、正確には90度傾いている記号なのだが出てこなかった。
 言わずと知れた、今年4月〜6月に放映されていた「荒川アンダー ザ ブリッジ」の続編…というか、話数が続きになっているので、普通に第2クールという事なんだろう。 相変わらず、リクと河川敷の愉快な仲間達との愉快な日々は続いているようだが、前期のラストにちょっとだけ出てきたアマゾネスのような新キャラが登場したり、ニノの過去がちょっと出てきそう。 やはり、元はいいとこのお嬢様か何かだったという事か。 次回予告の実写版は今期は星なのかな。 とりあえず、スタッフは変わっていないみたいなので、安心して観れるだろう。多分。

水曜日

イナズマイレブン[テレビ大阪] A:4:3レターボックス(テレビ大阪) D:16:9スクイーズ(テレビ大阪・BSジャパン) D:4:3レターボックス(キッズステーション)
 第102話まで放映。
 イナズマジャパンがアルゼンチンに負けアメリカに勝ち次のイタリア戦に勝てば決勝トーナメントに進めるという一方で、冬花の記憶が戻って、冬花の父親と影山との繋がりが明らかになった所。
 必殺技や必殺タクティクスもネタ切れなのか、正直言ってあまり「必殺」に見えないものが増えてきたり、話の展開が強引過ぎるように思えたり、またもや影山とその背後にいる黒幕、みたいな話になってきたりして、さすがにちょっとマンネリ化してきたのではなかろうかという気がする。 まあ、今回のスペインとの練習試合みたいに、時々ちょっと良い画が見れたりするのでまだ切らないけど。
 それにしても、あのライオコット島の街並みは、参加している国に合わせて造っているという話だったが、という事は、各地区の代表国が決まってから造り始めたという事なんだろうか。 だとしたら物凄い突貫工事だったんだろうなあ。
 後、今回からEDが変わった。女子キャラ達がリフティングとかやってる画は可愛くていいが(マネージャーが上手過ぎる気はするがそこは気にしてはいけない)、歌詞が謎過ぎる。 「唐揚げだけの弁当が眩し過ぎるぜ」って何なんだ。
 (2010/11/24追記) 第108話からOPが変わった。 ライオコット島の伝説が現実になって、魔界だの天界だのの連中と勝負するなんていう、また妙な展開になってきたのに合わせての事だろうが、決勝トーナメントを前にしてこんな寄り道めいた話をしていていいのか?という気がする。
刀語[毎日放送] A:4:3レターボックス(毎日放送) D:16:9スクイーズ(毎日放送・BSフジ) D:4:3レターボックス(アニマックス)
 第10話まで放映。
 話数通りに10本の刀集めが終わって残り後2本となったが、実は七花(というか虚刀流そのもの)が四季崎記紀の造り上げた変体刀の完了形だった、という事が判ったという所。
 やたらと理屈っぽいんだけど、判るような判らないような理屈で今一つ素直に首肯しかねるものが多い気がするのは相変わらず。 第8話のからくり人形みたいな戦闘ロボット並みの物まで出てくると、もはや何でもアリのような。 まあ面白いからいいんだけど(<いいのか)。
 2010/12/15深夜(正確には2010/12/16未明)放映終了。
 とがめが死に、七花が尾張城に殴り込んで12本の完成形変体刀を破壊し、将軍を倒したが、単に将軍が代替りしただけで四季崎記紀が目論んでいた歴史の改変は成らず、七花は今や逃亡の身となったらしい否定姫と一緒に日本地図を作る旅をしているという所で幕。 てっきり、懐に入れたコインで銃弾が防がれたとかいうベタなオチでとがめは死なないんだろうとか思っていたが、本当に撃たれて死んでしまうとは意外だった。 それにしても、あそこで「チェリオを流行らせてくれ」はないだろう。
 という訳で、一月に一時間枠で一話ずつ・全12話放映という、TVシリーズでありながらOVA作品のような形で放映されてきた、それ自体が「変体」でもあった12本の変体刀を巡る「大河アニメ」も完結である。 最終回で、刀を破壊せず自らも守るという今までの枷を外した七花が、12本の変体刀を次々と破壊していく様は、思えば第1話で抱いた「アクションが足りない」という不満を見事に払拭してくれた爽快なものであった。 まあ、あの城の中を一階ずつ敵を倒しながら登っていくというのは、多少ブルース・リーのあの映画を連想してしまう感じではあったが。
 また、全体を通して貫かれていた「会話劇」としての面白さ、台詞の掛け合いの軽妙なテンポの良さは、毎回一時間というTVアニメとしてはやや長い枠も全く退屈させないものであった。 まあ、今一つ納得しかねる無理矢理な理屈付けや、時々くどいくらいに繰り返される独特の台詞回しとかは、たまにウザいと思うような所もあったが。
 それにしても、やはりあの第四話は詐欺だよなあ。

木曜日

それでも町は廻っている[サンテレビ] A:4:3レターボックス(サンテレビ) D:16:9スクイーズ(サンテレビ・BS-TBS)
 2010/10/14深夜(正確には2010/10/15未明)サンテレビにて放映開始。 原作は、石黒正数氏が「ヤングキングアワーズ」に連載中のコミック。未読。
 「世間で流行っているから何となく」で始めた、メイド服姿のウエイトレスが居るだけの名ばかりメイド喫茶を舞台にしたコメディ…だろうか。 新房総監督×シャフト制作という事で、例によってトリッキーな画作りだが、遂に床を突き抜けて床下から見上げる構図にまで到達してしまったのは何と言えばいいものか。 でも面白いから良い。 メイド服が赤やら青やらのミニスカート等という、それこそ名ばかりのメイド服ではなく、ちゃんと黒のロングスカートに白いエプロンというのも良い。 OPの真綾さんの歌と梅津氏による映像も良い(それにしてもあの「DOWN TOWN」をカバーとは懐かしい)。 主役の女の子の声も、クセはあるがそれはそれでキャラに合っていて良い。色々な点で結構ツボかも。でもあのタヌキ(?)は謎だ。
 謎と言えば、謎の発光現象がここでも発生していたが、ぱんつはやっぱりダメなのか?  同じサンテレビで、「学園黙示録」とかでは平気で見せまくっていたのに。 やっぱり謎だ。
 (2010/11/07追記) サンテレビから23日遅れの2010/11/06深夜(正確には2010/11/07未明)からBS-TBSでも放映開始。 こちらでも謎の発光現象が発生。何故だ。
 そういえば、第1話で歩鳥目当てで店に来ていた真田は、以降はすっかり影が薄くなってるなあ。 後、今更だが、OPのちょうど総監督の新房昭之氏の名前が出る辺りで、歩鳥が後の回で出てきたネタのヴァルカン式の挨拶の形に指を出しているのに気付いた。細かいな。

金曜日

アイアンマン[アニマックス] D:4:3レターボックス
 2010/10/01アニマックスにて放映開始。 原作はアメリカン・コミックで、実写映画化もされているらしい。観た事は無い。
 アメリカの大富豪のおじさんが、「アイアンマン」というパワード・スーツを着て犯罪者と戦うというヒーロー・アクションものらしい。 しばらく前からやたらめったら宣伝をしていた、アニマックスの今期一押しの作品のようだ。 舞台が日本になっていてとっつき易かったり、二酸化炭素を出さない無償のエネルギーだとかの今風のネタもあったりで、アメコミ原作ものとはいえわりとなじみ易い。 でも、初めから「アイアンマン」というヒーローが当たり前のように居るという設定とか、濃い顔のキャラクターとかは、やはりいかにもアメコミっぽい。 話自体は、ヒーローが悪と戦うという単純なものっぽいので、アクションに期待してとりあえず様子見か。 せめて、あの女性記者がもう少しカワイイ系なら、もうちょっとは視聴意欲が湧きそうなのだが(<おい)。
 ただ、佐藤雄三監督にマッドハウス制作というのは、今までは「アカギ」「カイジ」「ワンナウツ」といった、アクションよりは勝負の駆け引きの面白さで魅せてきた作品が多いように思うので、本作のようなアクションものではどんなものを見せてくれるのか、楽しみではある。
 2010/12/17放映終了。後番組は「ウルヴァリン」。
 色々あって、桜井や知佳の犠牲はあったものの、実はその正体がゾディアックでクーデターを起こし日本を軍事国家として造り替えようと企んでいた黒田大臣を倒し、アークステーションを無事に稼働させた所で幕。
 最後の方で、黒田の祖父がスタークの祖父が作った原爆で死んだとか、何か凄く重要なネタが唐突に出てきたような印象がある。 黒田の話は、スタークが作った兵器で親しい人達を殺されたというインセンの話とダブるし。 ていうか、国会議員が全員殺されてしまったのに、日本は大丈夫なのかよ、という気が。 もしかして、あれは日本は官僚が動かしているから、国会議員なんかいなくてもOKという強烈な皮肉なのだろうか。
 そういう、どことなく大雑把な所がいかにもアメリカン・ヒーローものという気がするが、それはそれで、その「いかにも」な所が面白かったかも。 どうせなら、ヒーローらしく犠牲を出さずに皆助けるという話にしても良かったのではないかとも思うが。
神のみぞ知るセカイ[テレビ大阪] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/10/08深夜(正確には2010/10/09未明)テレビ大阪にて放映開始。 原作は、若木民喜氏が「週刊少年サンデー」に連載中のコミック。未読。
 二次元少女にしか興味が無いギャルゲオタの少年が、うっかり悪魔と契約してしまった為に、地獄から逃げ出して人の心の隙間に入り込んだ悪人の魂「駆け魂」を集めなければ首を落とされて死んでしまうという事になってしまって、悪魔の少女とペアを組んで魂が入り込んだ少女の心の隙間を埋める為に少女達を次々と「攻略」していくという話…か。 陸上部少女の怪我が嘘なのを見抜くという辺りは割と良かったかな。 しかし、魂が入り込むのは少女の心と決まっている訳ではなさそうなのだが、男の心に入り込んだらどうするんだろう。 ギャルゲーがボーイズラブゲームになってしまうが。 「攻略」中の記憶は少女の中から消えてしまうという御都合主義な設定はどうかと思うが、ちょっと面白そうなのでとりあえず様子見という事にする。
 2010/12/24深夜(正確には2010/12/25未明)放映終了。
 陸上部少女に続いて、お金持ちのお嬢様、アイドル歌手、図書委員と「攻略」して順調に駆け魂を集めてきて、最後はゲーム三昧の日々という所で幕。 「ゲームセンターあらし」や「あしたのジョー」に怒られそうな最終回は、こんな締めでいいのか、という気がしないでもないが、どうやら第2期が決まったらしいので、多分いいんだろう(<いいのか)。 しかし、あれだけの数のゲーム機とソフトの購入・維持にかかる費用をいったいどうやって賄っているのやら。
 正直言って、当初はさほど期待していた訳ではなかったのだが、終わってみれば意外と面白かったという印象だった。 「攻略」の話では主人公である桂馬をどちらかといえば「狂言回し」のようなポジションに置いて、主に女の子の内面・心理の変化の描写に焦点を当てて、桂馬自身を描くのは「攻略」以外の合間の話に纏める、という構成にしたのが良かったのかもしれない。 特にアイドル歌手の中川かのんの話は、かのんが逃げ出してからEDのライブシーンに繋げるまでの短い間に、かのんの成長をしっかりと詰め込んでいて見事だった。
 また、エルシィが、ちゃんと(?)悪魔らしい振る舞いをしている(桂木家に妹として入り込むのに、催眠術とか魔力とかを使って成り済ますというある意味穏当な手段ではなく、父親の隠し子だと偽って両親を離婚に追い込む(?)とか。ギャグっぽく流されてたけど結構酷い)のも面白いところだった。 所々に盛り込まれているパロディ(個人的には第2話で大笑いしているクラスメイト達が「ピーナッツ」キャラになってたのが何かツボ)も楽しい。 第2期も楽しみな作品である。
 ところで、図書委員の汐宮栞の話では、サブタイトルが全部新井素子氏の作品のタイトルになっていたが、何か意味があるんだろうか。謎だ。
世紀末オカルト学院[テレビ大阪] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/10/01深夜(正確には2010/10/02未明)放映終了。後番組は「おとめ妖怪ざくろ」。
 色々あった末に、ノストラダムスの鍵とは、大人の文明が子供の文明と出会う事だったという事が判明する(という事は美風と教頭の魔女っ子対決は無駄だった?)。 マヤが気を利かせたつもりで子供の文明と母親を学院に招待した事が、結果的に最悪の事態を招く事に。 招待をキャンセルしていったんは危機を回避したかに見えたが、母親に黙って学院に潜り込んでいた子供の文明と大人の文明とが出会ってしまう。 そして出現するエイリアンの軍勢。 全ては無駄に終わるかと思われたその時、大人の文明は、子供の文明が持っていたスプーンをかざしてエイリアンの軍勢へと一人突撃する。 子供の文明をマヤに託して。かくしてエイリアンの軍勢は消え去り歴史は変わったという所で幕。
 エイリアン軍団をたった一人で撃退する文明の強さがいきなり過ぎで反則じゃないかとか、思いっきりタイム・パラドックスが発生しているのは良いのか(最後にかかってきたマヤの電話の内容からみて、マヤの父親がいなくなった事も無かった事になっているみたいだし)とか、歴史が変わって地上の街はちゃんと綺麗になってるのに、あの地下の秘密基地だけそのままなのは何故なんだとか、まあ色々と突っ込みたい所はあるのだが、正直言ってその辺りはどうでもいいかと許してしまえるような作品だった。 キャラの立て方(「オカルトが嫌い」と言いつつ、オカルトネタの解説になると妙に饒舌になるマヤが可愛い過ぎる)、物語の構成の仕方、ギャグとシリアス(あとエロも)とのブレンドの仕方等々が、かなりツボに入った感じ。 その辺り、ディテールにばかり拘り過ぎて全体が疎かになっていたように思えた前2作とは全く逆の作品だと思う。 下手に「A級」を目指して外してしまった前2作と、「B級」に徹して上手くハマった本作というか。 「アニメノチカラ」の三作目にして、ようやく普通に面白いと思える作品が観れたと思えた。でもこれでいったん打ち止めなんだな。
おとめ妖怪ざくろ[テレビ大阪] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/10/08深夜(正確には2010/10/09未明)テレビ大阪にて放映開始。 原作は、星野リリィ氏が「コミックバーズ」に連載中のコミック。未読。
 人間と妖怪(妖人?)とが共存しているという架空の明治時代(?)の日本を舞台に、妖人(ただし半妖)の乙女達と人間の軍人達とが、ペアを組んで多発する妖怪が絡む事件を解決していくという話…だろうか。 妖人恐怖症のヘタレ軍人が金髪(しかも軍人のクセに長髪)なのは、舞台背景を考えると妙な気がするが、その辺はあまり気にしてはいけないのかもしれない。 まあ面白そうではあるので、とりあえず様子見か。 ざくろ達の、女給さん風の衣装も良いし(<そこかい)。
 しかし、原作付きの作品がこの枠に来たという事は、オリジナル作品を創っていくという「アニメノチカラ」はもう終わりなのか?  結局、3作品だけとは短命だったな。やはり、オリジナルを創れる人が少ないのだろうか。アレンジャーばかりでクリエイターがいないとか。 Wikipediaの記述によれば、「今後再開される可能性もある」となっているが、さて。 確かに、原作のある作品とは違って、何も無い所から創りあげていかなければならないオリジナル作品は準備が大変だろうが、それならそれで、1クールものを小出しにせずに、もっと長編の作品に挑戦した方が良いのではなかろうか。 実際、オリジナル作品がもっと多かった頃には、現在のような1クールものなんて殆ど無かった訳だし。
伝説の勇者の伝説[テレビ大阪] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 第14話まで放映。
 ライナ達が勇者の遺物を求めて諸国漫遊して、ルーナ帝国でライナと同じアルファ・スティグマを持っている少年アルアとそのガールフレンドのククを助けた所。
 何というか、言いたい事ややりたい事は何となく判るのだけど、脚本の台詞回しや演出の見せ方がイマイチなせいで、何か引いて見てしまう。 特に、ライナとフェリスとが所かまわず始めてしまう漫才がつまらないのが致命的かも。 世界観からはみ出している団子ネタに拘り過ぎてるのもどうかと思う。
 一方で、第2話からの過去編をもう少しじっくりやるのかと思っていたが、あっという間にシオンが王様になってたりするし。 どうやって王様になったのか一切描写が無いので、その後の貴族達との確執にも説得力が無いというか。
 また、設定にも矛盾があるような気がする。 たとえば、あの突き刺すと龍の首が生えるという遺物の剣も、意志を持った人間なら使えるがそうでない物に差しても首が生えるだけ、みたいな事を言っていたのに、最初に出てきた時は地面に突き刺さっただけで大暴れして森を焼き払っていたような(直接的な描写は無かったが、森だった筈の周囲が後で焼け野原になってたのはそういう事なんだろう)。
 どうも、描くべき所を描かず、どうでもいい所に尺を割いているような感じがする。 とりあえず、キファがまた出てきたから続けて見るけど。キファ可愛いよキファ(<それでいいのか)。
 後、前の第13話からOP・EDが変わった。EDテロップが普通に日本語になった。前の英語のテロップにはいったい何の意味があったんだ…?
 2010/12/17深夜(正確には2010/12/18未明)放映終了。
 何か色々あった末に、シオンがライナを殺そうとしたが殺せず、ライナはフェリスと一緒にシオンを助ける方法を探しに旅立つ、みたいな所で幕。 最終回のキファの出番はあれだけかい。
 全体的な話の流れとかが何となく「ベルセルク」に似ているような気がしないでもない。 シオンがどうやら悪魔に魂を売り払ったか、あるいは誰も犠牲にしないという理想主義の仮面を捨てて、目的の為には手段を選ばないという現実路線に転換したかで、ライナをもその犠牲にしようとしたが果たせず、ライナとある意味敵対する事になるというのは、「ベルセルク」のグリフィスとガッツとの関係を連想させる。 話が終わった所も、「触」の後でガッツが旅立つ所で終わったアニメ版の「ベルセルク」と似たような感じだし。
 ただ、アニメ版の「ベルセルク」と決定的に異なるのは、本作ではそこに至るまでの過程や、キャラクター達の心理描写が上手く出来ていない、という事ではなかろうか。 それも、しっかりシリーズを構成して計算してそうなっているというのではなく、色々と余計な事(主にフェリスの団子だとか「色情魔」云々で費やす漫才だとか。それがまた単にクドいだけで面白くないのが困る)に尺を割いている一方で肝心の所(キャラクター達の心理とか行動の理由とか)を描けていないという、シリーズ構成が拙いだけ、みたいに見える。 原作がまだ完結していないみたいだから、別に色々な謎が投げっ放しでも「真の戦いはこれからだ!」エンドでも「この続きは原作を読んでね」エンドでも構わないのだが、本作の場合、正直言って「2クールもかけた割には何も話が進んでいない」ようにしか見えない。 かと言って、キャラクター達に魅力があるかといえばそうでもないし(特に主人公のライナの言動が、あの世界的には充分一人前の大人の年齢の筈なのに、あまりにもガキっぽいのがどうにも…。敵役も、自分の仲間以外は無駄に惨殺しても構わないというような奴ばかりだし)、映像的に派手に出来る筈の魔法についても殆どワンパターンだし、無駄にスプラッタにするしで、殆ど見所が無かった。
 思えば、過去の話に戻った第2・3話では面白くなるかもと思ったのだが、結局期待外れだった。 我ながら、本当にキファを見る為だけで見続けていたように思う。

土曜日

極上!!めちゃモテ委員長 Second Collection[テレビ大阪] A:4:3レターボックス(テレビ大阪) D:16:9スクイーズ(テレビ大阪) D:4:3レターボックス(キッズステーション)
 第27話まで放映。
 二十九先生の双子の兄というミスター・ニックがいきなり出てきて、何故か委員長とおしゃれ番長とが「めちゃモテガールズコレクション」で対決する所。 対決をもっと引っ張るのかと思っていたが一話で終わったのは少し拍子抜けかも。 しかしこれ、モデリングに結構な手間がかかってるんじゃなかろうか。
 実写版のMMTVが月一で入るのもさることながら、本編の方も毎回色々な細かいコーナーが増えたり、ハウツー的な説明の分量が増えてきたりして、物語的な面白さという点では少しマイナスという感じがする。
 ただ、相変わらずのヘンなセンス(委員長のおしゃれのではなく、演出や脚本的な意味で)は健在で、やはりそこが気に入っている。 MMTVで作った現実の衣装を、「めちゃモテガールズコレクション」でそのままのデザインで使っていたりと、本編と実写版とのリンクをちゃんとやってる辺りも好印象。 何より、遂に東条潮まで登場した実写版のキャスティングが、アニメのキャラそのまんま過ぎて違和感が無いというのが恐ろしい。 そこまでやるか。
 (2010/10/09追記)第28話からOP・EDが変わった。歌手デビューした衣舞がEDに登場した。相変わらず、アニメと実写とのシンクロ率が半端じゃない。
ケロロ軍曹[テレビ大阪] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 第334話まで放映。
 以前にも書いたが、15分枠になった事でダラダラした話が少なくなったせいか、30分枠だった時期の終盤より面白く観れるようになったかも。 しかし、基本的に話は全然進まないので、このままギャグ中心で延々と続けるのだろうか。 何かの拍子に一回見逃したら、そのまま観なくなってしまいそうだ。
 ちなみに、冬樹役は依然として桑島法子さんのままである。こちらももうこのままで行くのだろう。
メジャー MAJOR[NHK教育] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/09/25放映終了。後番組は「バクマン。」。
 チームがバラバラになりそうになったり、それをキーンが纏め上げたり、ワッツが腰を壊したり、吾郎がCM出演したり、今度は吾郎が腕の血行障害を患ったり、相変わらず無茶したり、ホーネッツが地区優勝したり、でもワールドシリーズには出られなかったり、ギブソンJr.のチームがワールドシリーズで勝ったりと色々あった挙句、吾郎が薫ちゃんにプロポーズして幕。 いきなり8年後とか、寿也が吾郎とバッテリー組んでたり、ワッツが監督をしてたり、キーンが別のチームに居たり、眉村がメジャーで投げてたりと色々と端折り過ぎのような気が。 原作では、その間や後にも色々な事があったみたいなんだが、その辺はもうアニメではやらないという事か。 それにしても、薫ちゃんの8年後をよりによって出産シーンにしなくても、と思う。 ラストの「おとさん」は良かったけど。
 何か色々あっても、結局吾郎は何も変わっていないなあ、という印象である。 最後はソフィアに上手く纏めさせたが、それも急ぎ足でとにかく纏めたという感じがするし。 まあ、あのプロポーズは、吾郎にしては気が利いているとは思う。
 ただ、吾郎があまり変わらないので、メジャーになっても役者が入れ替わるだけで物語としては同じような事を繰り返しているだけのように見えてしまった。 結局、ギブソン親子との再勝負はマトモに描かれず終いだったし。 それなりに綺麗に纏めたように見えるけど、今一つ消化不良といった所か。
 とにかく、薫ちゃんは幸せになったようで良かった(<結局それかい)。
バクマン。[NHK教育] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/10/02NHK教育で放映開始。 原作は、原作・大場つぐみ氏、作画・小畑健氏が「週刊少年ジャンプ」に連載中のコミック。未読。
 画才のある少年が、文才のある秀才の少年と組んで、漫画家を目指すという話…だろうか。 それだけ見ると、まるで「トキワ荘物語」か何かみたいだが、文才の少年の動機が金儲けで、画才の少年の動機が、好きな女の子が声優を目指しているという事を知って、自分の漫画がアニメ化された時にヒロイン役をやってもらうという夢をかなえたら結婚する、という約束を取り付けた事だという辺りが、なかなか不純で現代っぽい…かも。 「DEATH NOTE」のコンビで今度は業界ものというのも面白そう。 文才の少年が意外と面白そうな奴だし、あんな形でプロポーズされて受けるあの女の子も、ちょっと普通じゃない感じで可笑しい。 一方で、「ドラゴンボール」等の他の作品の名前がそのまま出てくるのが、何となくリアルっぽい。 とりあえず視聴継続。
 しかし、原作が連載中という事なので、「俺達の戦いはまだまだ続くぜ」エンドになりそうなのが予想できてしまうのが、今更ながら少し残念かも。
 ところで、影山ヒロノブ氏は、あの偽OPの為だけに起用したんだろうか。贅沢な。
あそびにいくヨ![毎日放送] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/09/25深夜(正確には2010/09/26未明)放映終了。
 騎央が、エリス・真奈美・アオイのハーレムを作って、犬の人が仕組んだ「キャーティアシップ落とし」も防いで、最後はキャーティアからクリスマスプレゼントとして軌道エレベーターが贈られた、という所で幕。 あの軌道エレベーターは赤道上に設置しなくてもいいのか?
 結局、第一印象で感じた、演出に今一つメリハリが無くて平板な印象がある所は最後までそのままだった。 また、真奈美が時と場所を弁えずに(特に終盤で)恋愛話を始める所為で、テンポも悪くなるし。 「キャーティアシップ落とし」にしても、解決までの途中経過が御都合主義過ぎて、どう見ても事態が無事に終息するのが分かりきってるから全然緊迫感が出ないし。 その一方で、何処か妙にディテールや設定の理屈付けに凝ってやろうという所が見え隠れして、なのに作中で示された設定に矛盾する事を平気で描いていたりして、どうにもバランスが悪い。 細部にばかり拘って全体に目が行っていないというか。 正直言って、シリアスな部分は必要あったのかという気すらする。 何だか、一人で真面目に気張っていたあの犬の人がかわいそうに思える。 どうせ能天気にするならもっと徹底的にやって欲しかった。 一言で纏めると「中途半端」に尽きる。
 冒頭の浅瀬を歩くエリスの足どりが綺麗なOPや、沖縄の風景の中にエリスやアシストロイド達が居る日常のスナップ風のED、それに海外ドラマのパロディになっている毎回のアバンタイトルのあおり文句(ネタが尽きたのか、それとも尺が足りなくなったのか、途中で無くなってしまったが)等は結構好きだったんだが…。
俺の妹がこんなに可愛いわけがない[毎日放送] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/10/09深夜(正確には2010/10/10未明)毎日放送「アニメシャワー」枠にて放映開始。 原作は、電撃文庫から刊行されている伏見つかさ氏の小説。未読。
 妹系専門のエロゲ・アニメオタクの妹を持ってしまった兄の苦悩を描く話…だろうか。 妹づくしの授業とか掛け合いとかテンポとかがいい感じにハマっていて結構面白い。 あのクラスメイト(幼馴染み?)のショートの眼鏡っ子もいいし(<そこかい)。 という訳で視聴継続。 しかし、いくら自分で稼いだ金とはいえ、18禁ゲームを中学生が買うのは良くないと思うが。 ていうか、積み上げられたエロゲの塔の中に「School Days」とかあったような。あれって妹キャラ出てきてたっけ?
侵略!イカ娘[テレビ大阪] A:4:3レターボックス D:16:9スクイーズ
 2010/10/09深夜(正確には2010/10/10未明)テレビ大阪にて放映開始。 原作は、安部真弘氏が「週刊少年チャンピオン」に連載中のコミック。未読。
 人類を侵略する為に、手始めとして海の家を占拠して拠点にしようとしたら、逆にアルバイトとしてこき使われるハメになってしまったイカ娘の苦悩を描く話…だろうか。 イカ娘というキャラクターと、コミカルな掛け合いのテンポが面白くていいので視聴継続。 海から人類を侵略に来たのに人類の数を知らなかったという辺りは、何となく安永航一郎氏の「海底人類アンチョビー」みたいだ。
会長はメイド様![毎日放送] A:4:3レターボックス(毎日放送) D:16:9スクイーズ(毎日放送・BS-TBS)
 2010/09/25深夜(正確には2010/09/26未明)放映終了。
 女嫌いの一年生に催眠術にかけられたり、メイドラテの慰安旅行で海の家に行ったり、メイドラテの場所を雅ヶ丘の副会長が買い取りに来たり、美咲の幼馴染みが転校してきたりと色々あった末に、美咲がやっと自分の気持ちに素直になった所で幕。何か今一つ締まりの悪い幕引きだ。
 結局、この作品って、碓氷の言葉責めやセクハラに対して、赤くなったりドギマギしたり怒ったりする美咲ちゃんの反応を見て楽しむ作品だったような気がする。 まさに、主人がメイドを弄って楽しむかのような(その意味では、タイトルは、美咲がメイド喫茶で働いているという設定と、美咲と碓氷とのそういう関係との両方の意味がある…のかもしれない)。 普通ならそういうのは嫌悪感を催すものだが、美咲ちゃんの反応が可愛かったり面白かったり、全体的にコミカルな演出にされていたりした事もあって、まあまあ面白く観れた。
 しかし、それだけに下手にシリアスに振った話は面白くなくて、特に雅ヶ丘が絡む話はどうも楽しめなかった。 とりわけ、メイドラテを雅ヶ丘の副会長が執事喫茶にする為ビル毎買い上げる、という話は、話の展開が強引というか、全然筋が通っていない内容になってしまっていたし。 あの話では、雅ヶ丘の副会長は、別に違法な手段を使うとかして無理矢理に買い上げようとしていた訳でも何でもないし、メイドラテの店長だけでなくビルのオーナーも全然売る気が無かったし、某「こばと。」の保育園みたいに借金のカタに取られるという訳でもないしで、全然ピンチでも何でもなかった。 そもそもあのフットマンオーディションで勝てば買い上げる話が無しになる、という約束をした訳でもないので、美咲が勝とうが負けようが何の意味も無い。 もう単に美咲が自意識過剰で独り合点して先走っていただけ、みたいな話になってるし、しかもそれを普通に指摘するキャラが誰もいないしで、正直言って脚本家が何を考えてるのかサッパリ判らなかった。
 それと、上記のフットマンオーディションに参加条件を偽って男子として出場するとか、メイドラテのイベントに身内の美咲が正体を隠して出場するとか、「それって倫理的にどうよ?」と疑問に思うような所も気になった。
 後、陽向も、結局絵に描いたようなアテ馬っぷりで、初登場の時点から先が見えてるし。 その辺、もうちょっと何とかならなかったのかと思ってしまう。
 まあ、「俺たちの恋愛はこれからだ!」エンドだし、EDとかで描かれている碓氷の正体(?)も全然本編で描かれていないままだしで、何時でも続きを作る気が満ち満ちている。 続きがあるなら観たい…かも。コメディ中心なら。
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