文部省では,98年(平成10)12月14日に幼稚園教育要領,小学校及び中学校学習指導要領を,99年(平成11)3月29日に高等学校学習指導要領,盲学校,聾学校及び養護学校幼稚部教育要領,小学部・中学部学習指導要領,高等部学習指導要領を告示した。
小中学校の指導要領は、89年(平成元)の指導要領の改訂である。前倒しし、2000年度から実施される。高校指導要領は、2003年度から施行。
この学習指導要領もこれまでの学習指導要領も、今回成立した国旗・国歌法の先取りといえる。
この学習指導要領で、小学校全学年の「音楽」で「君が代」を教え、指導することが義務づけられた。(6年では、「君が代」は「天皇を日本国並びに日本国民統合の象徴とする我が国がいつまでも繁栄するようにとの願いをこめた歌」という意味をはっきり授業で取り上げることになった=出所未確認)
- 小学校「社会」第5学年で学習する「国土の位置」の指導について−−
「我が国の領土と近隣の諸国を取り上げるものとすること。その際,我が国や諸外国には国旗があることを理解するとともに,それを尊重する態度を育てるよう配慮すること。」と記述。
- 小学校「社会」第6学年で学習する、世界の中の日本の役割に関して−−
「我が国の国旗と国歌の意義を理解させ,これを尊重する態度を育てるとともに,諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てるよう配慮すること。」と指導している。
- 小学校「音楽」指導計画の作成の項で−−
「国歌『君が代』は,いずれの学年においても指導すること。」と記述。
- 小学校「音楽」第1学年の表現教材の共通教材として−−
「うみ」(文部省唱歌)林柳波作詞 井上武士作曲、
「かたつむり」(文部省唱歌)「ひらいたひらいた」(わらべうた)と共に、
「日のまる」(文部省唱歌)高野辰之作詞 岡野貞一作曲が取り上げられている。
- 小学校「特別活動」の指導計画の作成と内容の取扱いの項で−−
「入学式や卒業式などにおいては,その意義を踏まえ,国旗を掲揚するとともに,国歌を斉唱するよう指導するものとする。」と記述。
- 中学校「社会」公民的分野の内容の取扱いの項で−−
「『国家間の相互の主権の尊重と協力』との関連で,国旗及び国歌の意義並びにそれらを相互に尊重することが国際的な儀礼であることを理解させ,それらを尊重する態度を育てるよう配慮すること。」と記述。
- 中学校「特別活動」の指導計画の作成と内容の取扱いの項で−−
「入学式や卒業式などにおいては,その意義を踏まえ,国旗を掲揚するとともに,国歌を斉唱するよう指導するものとする。」と記述。
- 高等学校「特別活動」の指導計画の作成と内容の取扱いの項で
「入学式や卒業式などにおいては,その意義を踏まえ,国旗を掲揚するとともに,国歌を斉唱するよう指導するものとする。」と記述。