秘湯を
守る会 |
旅籠(はたご)
http://www.yakushi-hatago.co.jp/ |
住所 |
群馬県吾妻郡吾妻町本宿3330-20 〒377-0933 |
Memo:
入浴料 \1,200
昼食 \1,600
ビール \580 |
電話 |
:0279-69-2422 |
営業期間 |
通年 |
泉質 |
Na・Ca-炭酸水素塩・硫酸塩泉 42.3度 pH6.45 16.9L/分
自噴 |
旅行日 |
02/04/29 |
コメント |
中之条からR406を通って浅間隠温泉郷へと入る。秘湯にたどり着いたという感じの薄い平坦路ながら、帰りは長野原へと向かったところ、こちらは秘湯への道だね〜。どちらから入るかで、印象はずいぶんと違ったものになることだろう。
春風をお腹いっぱい吸い込んだ鯉のぼりと、土手から見下ろす黒い鶏たちの出迎えを受け、萱葺きの門をくぐると、時代劇にでも出てきそうな箪笥やら長持やらが両側にずらりと並ぶ。
あんみつ姫でも飛び出してきそうな気配だが、:浮世とは厳しいもので、玄関から顔を出したのは、タオルを首に巻きつけたオヤジであった。
昼食に釜飯御膳を予約して、いざ出陣とばかりに内風呂へ。
木造りの湯船は落ち着ける。しかも、源泉掛け流しの炭酸水素塩・硫酸塩泉は微白濁。何やら成分が濃そうで嬉しくなってしまう。というのも、この泉質、正体も分からないのに、なぜだかワタシを引きつけてやまないのである。
しかし、喜びも束の間、「お湯が冷めるので窓は閉めてください」との貼り紙どおり、ちとぬるい。もちろん、法師温泉ほどではないのだが・・・。
ダンナは汗がうっすら浮いてくるまで、じっくり浸かっていたんだそうで、けっこう気に入っているようす。一方、熱めが大好きなワタシはワガママ。とっとと、露天へと河岸を替える。
露天は沸かしているようで、あったか〜い。砂防ダムによる人造滝なんぞ眺めながら、大きな湯船を独占し、まさに、お姫様気分なのだ。しかし、ちょっと待てよ〜。毎分15L強の湯量で、これだけの広さが賄えるのか、いささか疑問。
やはり、内風呂ででじっくり浸かっていた方がよかったかな? まっ、お風呂ってのは、気持ちよく浸かればいいんだから、これはこれでよしとするかねぇ。
窓一つない板の間のお食事処。ここにも年代物の箪笥や長持が、壁際をぎっしり埋めつくす。天井を見上げれば、碍子を伝った細い電線が2本、くまなく張りめぐらされ、それはそれで見事な造形美をかもし出す。
従業員の手際のよい応対といい、ディテールにこだわる宿の造りといい、さすが、時代屋というそれなりの資本が、「旅籠」というコンセプトに基づいて作り上げた夢空間だけのことはある。秘湯の一軒宿などとは違って、ぬかりがないのだ。
それにしても、さっきから、一匹のハエが釜飯の中に何度も突入を試みる。手で追い払うのも、いいかげんに飽きてきた。まったく、うるさいハエだな〜。さすが、五月の蝿だけに・・・。
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