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03/07/13
源泉マップにおける源泉位置は、あくまでワタシの推理です。誤解なきよう。 |
駐車場から野尻川沿い、桜並木を眺めながら宿までの橋を渡る。桜満開、よい季節に訪ねたものだ。
国道沿いに宿があるため、秘湯感は全然ないが、いやいや、お湯が良ければそれでいい。
チェックインの際、インターネット予約ということで、金山名産「からむし手漉き和紙」なる色紙大の和紙をいただく。お食事処へと続く廊下の片隅にもパソコンが置いてあり、インターネット常時接続。どうやらここの若旦那、パソコンがお好きなようだ。
もちろん、「わがまま温泉日記」を開いたところ、これが結構、時間がかかる。「あれれ〜、こんなに重いページだったっけ〜?」と、一瞬たじろいではみたものの、ここの回線、どうやらISDNみたい・・・。
部屋は3階、8畳和室。向こう岸では、玉梨共同浴場と町営源泉が、桜吹雪と戯れている。
ところが、お風呂は地階、エレベータなし。足に痛みを抱える者にとっては、とても、とても、「お風呂は近い」なんて、シャレをこいてもいられない。
実は、足の甲が痛くって、この往復は結構つらいが、せっせと通う。燕温泉で立往生したダンナの痛風ほどではなかったのだ。
内風呂から続く川沿い露天は、川向こうから町営源泉を引っ張っている。泉質は二酸化炭素をふくむ炭酸水素塩泉。残念ながら、炭酸分はあまり感じられない。送湯距離のせいかね〜。
ワタシにとってはややヌル目、だけど、時節が幸いしたね。花見風呂としゃれこんで、ついつい長湯。
古来より、野尻川はずいぶん暴れたようである。洪水を河童の悪戯と、とらえる心が奥床し。河童伝説を残さんがため、内風呂は「河童の湯」と称されている。
湯口からはゴボッゴボッと唸りをあげて、プチプチはじけながらお湯が湧き出す。飲泉コップも置いてあり、さっそく一口、塩辛い。露天の湯との違い歴然。ワタシは河童が気に入った。
木枠の湯船に湛えられた、炭酸含む薄赤茶色の塩化物泉に身を沈めると、力強さが感じられ、実によく温まるのだ。掛け流しにつきものの、オーバーフローが見てとれないのは、木枠のところに排水口が切ってあるため。
さて、ここで問題となるのが、玉梨温泉と八町温泉との関係。
・玉梨温泉→炭酸水素塩泉
・八町温泉→塩化物泉
と、くくるワケにはいかないのだ。
原因は河童の湯にある。この源泉名が「河童の湯」とでもいうのなら、「亀の湯」と一くくりにして八町温泉とでも片づければよい。ところが現実には「玉梨温泉」となっているのだ。これぞ、元祖、玉梨のお湯なのか? きっと、そうであるに違いない・・・。
かくして、玉梨温泉は「共同浴場」と「河童の湯」という泉質異なる2つの湯処、持つことになる。共同浴場を以って玉梨温泉と成すことなかれ。
炎症起こした足の痛みに、熱いお湯は良くないと考えるのが人の常。片足を湯船から出し、入浴かさねる。帰京して医者に診てもらったら、「温湿布で温めるべし」
玉梨温泉の効能書など読んでみる。「慢性関節リウマチ・神経痛・腰痛」とある。あの、なんとも情けない格好での入浴は何だったのよ〜。大地の恵みを台無しにしてしまったわ・・・。
朝夕の山の幸は、お食事処にていただくが、お食事処と冷蔵庫とで、ビールの値段が違っているのが珍しい。
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