秘湯を
守る会 |
峩々温泉
http://www6.ocn.ne.jp/~gaga/ |
住所 |
宮城県柴田郡川崎町前川家峩々 〒989-1500 |
Memo:一軒宿
一泊二食 \16,000
ビール中ビン \600
ウォシュレット有(共同トイレ内) |
電話 |
0224-87-2021 |
営業期間 |
通年 |
泉質 |
ナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩・硫酸塩泉
(含芒硝重曹泉) 源泉温 57.8度 120L/分 |
旅行日 |
00/08/07 |
コメント |
「峩々」とは、川をはさんで宿の正面にそそり立つ断崖絶壁をいうのだそうだ。こうした柱状節理を峩々というなら、奥鬼怒の加仁湯だって峩々温泉だ。
ゴールデンウィークに訪ねたときは、日帰りの湯だけだった。夏には絶対に泊まって、お食事処のメニューにあった、利き酒を楽しんでみようと思っていた。宿泊と日帰りではそれこそ雲泥の差。
部屋は次の間つきで、もったいないくらいの広さ。実に好ましい空っぽの冷蔵庫の中には湧き水とコップが用意されている。ただ、和室にベッドというのがいただけないが、布団を敷きに来るとき、部屋の隅っこで小さくなっているよりはマシかもしれない。
宿の案内をパラパラめくると、「秘湯初心者のための宿」をモットーとしているのだそうだ。つまり秘湯の一軒宿を感じさせない宿ということか・・・
浴室には二つの浴槽があり。42度くらいの「ぬるめの湯」と、43〜46度の「熱めの湯」。ぬるい方は大きな窓に面していて、気持ちが良いが、私には少々ぬるい。早々に奥の熱い方へと移るのだ。
こちらには窓がなく、四隅の照明がうすらぼんやり怪しげにお湯を照らしているが、けっこう精神に対する鎮静効果がありそうだ。
ひとっ風呂浴びたところで、お食事処に向かう。山形名物のイモ煮がアツアツで出される。これだけでお腹いっぱいになるのだが、天ぷらもアツアツの揚げたてが出てくる。熱いものが熱いうちに出てくる宿はそれほど多くない。楽しみにしていた利き酒も、とりわけおいしくいただける。
ところで、ボンネットバス「銀嶺号」のお仕事は、遠苅田温泉までの宿泊客の送迎だけではなかった。何と宿のサービス(ということはタダ!)で、蔵王山頂まで星空観察に連れて行ってくれるのだ。
曇り空の中、半信半疑で頂上を目指すと、日が落ちていく最中。左から順に米沢・山形・新庄盆地の明かりがだんだん冴えてくるのであった。ひとしきり薄暮楽しみ、ふと空を見上げると、そこには、みごとな星空が開けているのだ。
20名ばかりの宿泊客と一緒に、流れ星を見つけるたびに歓声をあげる。
下界は30度を超える猛暑ながら、ここは、半袖では風邪をひいてしまいそう。浴衣1枚で参加のオヤジ、寒さに震えながら、駐車場のすみっこで立小便をしていたっけ。この涼しさ、いや、寒さを何とか下界に持っていけないものか、考えながら、何ともぜいたくな時間を過ごしたものだ。
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旅行日 |
00/05/04 |
コメント |
時代物のボンネットバスは、この温泉のマスコットでもある。ダンナによると、全輪駆動と後ろに書いてあったそうだ。もちろん、機械オンチの私には、シャレの意味など分からない。
日帰りと宿泊を厳しく区別する宿。それはそれで好感が持てるのだが、満室ゆえ泊まれなかったのが何とも悔しい。
では、「日帰りの湯」の話でも始めると、二百人で造ったという小さな露天風呂と、三人も入れば足が触れ合うような内風呂。前日が蔵王のきついお湯だったせいもあり、やわらかく包み込んでくれるように感じる。
昼食に、お食事処で、要予約の「にしんそば」を食したところ、これがなかなかのもの。壁には「越の寒梅」などの銘酒の名が品よく躍り、周りでは躾の行きとどいたギャルによる夕食の配膳が粛々と進む。
今度こそは泊まって飲んでやるぞ〜と、決意も新たに、雨霧の中、急坂を登りつつ宿を後にした。
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