YAMAHA YZR500
Noric Abe 1999

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 〜 2001年 10月3日

他モデルの製作に追われ、なかなか進まないノリック号。
ただでさえ進みが遅いのに、なぜかカウルの塗装で失敗&トラブルの嵐。
カウルに関しては整形時から鬼門になってしまっています。
前回、カウルの塗装を済ませて、デカールを貼り、クリヤ掛けをして研ぎ出しの為にクリヤの完全乾燥を待つこと一週間。
なんと、カウルの塗装にヒビが発生していました。
これで戦意喪失した私はしばらく別モデルに専念していたわけです。

 

と言うワケで、塗膜にヒビの入ったカウルを見つめていてもどうにもなりません。
ここは男らしくあきらめて塗装をし直します。

まずはペーパーで塗装を削り落としていきます。
カウル本体をなるべく削らないように塗装だけを落とすのは結構難しいです。
カウルのモールドが甘くならないように慎重に作業します。

次の塗装時に段差が出来なければOKなので、完全には塗装を落としていません。
ついでなので、モールドが甘くなったカウルビスのモールドを削り落とし、虫ピンに差し替えるようにしました。

 

 

再塗装後、デカール貼りを終えた状態。
デカールを貼るときはフレームにカウルをセットした状態で行います。
カウル単体でデカール貼りを行うとまず間違いなくズレてしまいますね、私の場合。(^_^;)

今回はすでにカウルの塗装は完了してつもりだったので、写真の様にフレームにエンジンをセットしてしまっていました。
そのフレームを使っての作業だと、せっかくのフレーム側の塗装にキズが入ってしまうので、今回はカウル塗装専用に別のキットからフレームパーツを組み上げました。

ちなみにフレーム&エンジンは写真では判りづらいですが、パイピング作業の途中です。

 

 

デカールの糊出しを終えたら、一晩乾燥させて、クリヤを吹いていきます。
シンナーを多めの希釈率から始めて、クリヤを重ねるごとに通常の希釈率に近づけていきます。
後で研ぎ出しを行うことを考えて、最終的には厚めの塗膜を作ります。

・・・と、こう書くと今度は順風満帆にいったかのように見えますが、またもやアクシデント。
写真では判りづらいかもしれませんが、デカールが透けてしまっています。
最近のタミヤのデカールは透けにくいハズなのですが・・・。
どうやら、このモデラーズの「イモラレッド」は塗膜の表面がデカールをそういう状態にしてしまうようです。

推測なのですが、この「イモラレッド」はつや消しで、つや消しの塗装表面にデカールを貼って、その上からクリヤを掛けると透けるのかもしれません。
一度クリヤを掛けてからデカールを貼って、その上からクリヤをもう一度掛けるという作業方法が正解だったように思います。

デカールが透けてしまっていますが、もう一度塗膜を剥いで塗装し直す根性はないので、今回はこれでいくことにします。

それにしても、このノリック号に関しては、全然上手く作業が進みませんね。(T_T)

 



 〜 2001年 10月30日

ここのところ、公私共に忙しくってなかなか製作が進みません。
で、忙しい合間をぬって細かいところなんかをチョコチョコとやってます。

 

冷却水パイプです。
キットではNSRなどと違いビニールチューブでなくプラパーツです。
ホース自体をメッシュホースなどに交換しようかとも思ったのですが、面倒なので、ここは塗装でどれだけ質感を出せるか?にチャレンジ。
ゴムホースの塗装はエナメル系のつや消しブラックで行っていますが、塗料を通常よりも薄い状態で塗っていきます。
最初の方は透けてしまいますが、何度か重ね塗りをするとイイ感じの質感になります。

ホースバンドのディテールは、モデラーズの「メタルック・シルバー」を1ミリ程度の幅に切ったものを貼り付けて再現しています。
1ミリ幅程度に切りだすと写真手前のようにシワがよってしまいますが、貼り付け時にはキレイにシワが伸びるので問題ありません。
私は貼り付け時にシワが伸びるというのに気づかなくて、一生懸命シワがよらないように切りだそうと何度も切りだし作業を繰り返してました。
貼り付け時にシワが伸びるのに気づいたのは作業も終盤の頃でした・・・・。(^_^;)

 

 

チャンバーの塗装です。
チャンバーは、まず全体をグンゼの8番のシルバーで下塗りし、その後、159番のスーパーシルバーを吹き付けて下地を作ります。

焼け表現は主にクリヤーブルーとクリヤーレッドとその2色を混ぜたものをエアブラシで少しづつ吹き付けていきます。
エキパイ部分や溶接の継ぎ目などを中心に青みの強い色を吹き付け、その回りを少しづつ赤みを増した色を吹き付けていきます。
焼け表現に関して言えば、結構いい加減です。(^_^;)
なんとなく「そういうカンジ」に見えればOKってカンジで作業を進めています。

焼け表現を吹き付けた後、スモークグレーとクリヤーブラウンで全体の調子を整えます。
あまり吹き付けすぎるとせっかくの焼け表現がくすんでしまうのでほどほどに。
今回はちょっとクリヤーブラウンがうるさくなってしまったようです。

全体の調子を整えたら、今度はエナメル塗料を使って溶接跡を塗装します。
クロームシルバーとメタリックブルーを適当に混ぜたりしながら、溶接の継ぎ目部分を塗装します。

 

 

その溶接の継ぎ目部分の塗装に使用しているのが上の面相筆。
下の面相筆は一般に「極細」といわれる太さ。
極細の1/4程度の太さしかありません。
溶接の継ぎ目部分の塗装やその他、ごく細かい部分の塗り分けに結構便利です。
使い古した面相筆の毛を抜いて、細くして使用しています。
こういったSST(?)が作業を楽にしてくれます。

 

 

フロント回りのパイピングです。
モデラーズのプラグコード0.45ミリと0.56ミリを中心に使っています。

YPVSの駆動用モーターから伸びるワイヤーアジャスターは真鍮パイプで作り直し、メーターパネルへの駆動用モーターの取り付け角度も変えています。
メーターパネル裏側にシフトインジゲーターの本体部分(?)を真鍮パイプで追加。
コンピュータ部分にはキット付属のビニールチューブを差し込み、そこへ各部分からの配線を差し込んでそれらしくしています。

アクセルワイヤーは最初0.45ミリを使用の予定でしたが、他の配線とのバランスがおかしくなってきたので0.56ミリに変更しました。
おかげでエアボックス部分の差し込み口を広げるハメになったのですが、これがエンジンをフレームに載せた状態での作業だったので、かなり泣かされました。(^_^;)

 



 〜 2001年 11月14日

カウルに泣かされ続けて、なかなか完成しなかったノリック号。
ようやく車体の方も完成し、あとはカウルの磨きなどを残すのみとなりました。
失敗を繰り返しながらもここまでこぎ着け、ラストスパートです。

しかし完成間際でまたしても、トラブルが・・・。

 

カウル類の研ぎ出しです。
充分な厚さのクリヤの層を作ったら、一週間以上乾燥させておきます。
今回は約一ケ月の乾燥期間です。

まずはデカールの部分を中心に全体に2000番のペーパーをかけます。
私はいつもこのペーパー掛けは水を付けずに行います。
水を付けずにすると万が一クリヤの層を削りすぎて下地が出たときに、ペーパーに下地の色が付いてすぐ判るからです。
ただし、水を付けずにペーパー掛けを行うとペーパーがすぐに目詰まりを起こして使い物にならなくなるという欠点があります。
タミヤのフィニッシングペーパーは、目詰まり防止処理がしてあるので、他のペーパーに比べて比較的長持ちするので愛用してます。

デカールの段差がなくなるくらいまでペーパー掛けを行った後、タミヤコンパウンド→モデラーズコンパウンドの順にコンパウンドで磨きます。
コンパウンドで磨いた後は、中性洗剤で良く洗い、裏側をフラットブラックで塗装します。

写真のシートカウルは、実車ではつや消し塗装につや有りのゼッケン・スポンサーロゴなのですが、そこまでつやを分けて塗装するのは無理なので、全部つや有り塗装にしてしまいました。

 

 

カウルのビスのモールドは虫ピンに置き換えました。
裏側にピン部分が出てしまうとカウルが付かなくなるので、出ないようにカサ部分(?)ギリギリでカットします。

こういうちょっとしたことで質感がずいぶん変わってきます。

 

 

アッパーカウル部分のカメラレンズ用覗き穴のクリヤパーツの接着には、エナメル塗料のクリヤを使います。

瞬間接着剤や有機溶剤の接着剤を使うときのように乾燥後に白くならないので、けっこう良く使う手法です。

接着力は接着剤に比べ当然劣りますが、この程度のパーツなら問題なく使えます。

 

それぞれに仕上げたパーツをドッキングさせて、完成・・・と言いたいところだったのですが、どうやらフロント回りのディテールアップをやり過ぎたようでカウルがつきません・・・。

仮組み段階で補機類はまったくつけずに行っていたので、カウルもついていたのですが、本組みでは補機類が干渉してカウルがつかなくなってしまいました。

しょうがないので無理やり収めましたが、アッパーカウルとセンターカウルの間に隙間が出来てしまいました。
仮組みの段階で補機類を計算に入れていなかったのが敗因です。
仮組みは完成後の姿を計算してやりましょう。(^_^;)

とりあえず、カウルなどを装着し、仕上げにモデリングワックスで磨いて完成です。

この作品では色々と失敗も多かったのですが、なんとか完成してよかったです。
今回の際作での失敗はきっと次回作に活きてくることでしょう。
と、いうか活かしたいものです。

最後に、もうひとつ・・・・・。
この写真ではスクリーンのデカールを貼り忘れてます・・・。

最後の最後まで失敗だらけの作品になってしまいました。
まあ、ある意味私らしさが出てるということで・・・。(^_^;)



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