人工授精[AIH]

    

人工授精(AIH)とは・・・・・?
精子が子宮内に到達しにくいときに、人工的に精子を子宮内に入れることです。
一般的に、5、6回目くらいまでに妊娠することが多いようです。
妊娠率は、あまり高くなく5%くらい。
私は6回やってみてだめなら、他の方法を試そうと決めてました。

初めての時は、「初めてなんだしこれでうまくいくわけないよね・・・。」という感じで挑戦しました。
私は、クロミッドという排卵誘発剤を飲みながら卵子を育て(?)、
排卵日間近にHCG(排卵を促すためのホルモン)という注射を打ってもらいます。
で、次の日が人工授精日。夫の精子を持って、病院に行きます。
精子は、病院でパーコール法という方法でいいのだけを選んでもらいます。
そして子宮口に針で注入されます。
注入する前に、私は子宮口をやわらかくする筋肉注射、そしてもう一度HCGを注射します。
精子を注入するときに、子宮口をつまむんですが、私はこれが痛かったです。
緊張しているせいもあるのかな・・・。
この後は、着床しやすくする注射をしに2回病院へ通い、薬を10日間ほど飲みます。

そして、ドキドキしながら基礎体温をつける日々・・・・。
この間は、「もしかしたら赤ちゃんできるかも・・!?」という期待と、
「だめだったときに落ち込むからあまり期待しないでおこう。」という気持ちの入り混じった
けっこう大変な時期です。
考えないでおこうと思えば思うほど、気が付けば赤ちゃんのことばかり。

そして、基礎体温がガクッとおちると、今回の人工授精は失敗ですよーということです。
その日からしばらくは、落ち込みの日々。
おむつのCMが出ればチャンネルを変え、
外から赤ちゃんの声が聞こえれば窓を閉めて泣き、
芸能人の妊娠ニュースを見ては泣き、
妊婦さんや赤ちゃんを連れたお母さんの姿を見るのが辛くて買い物にも行けず、
自分の何もかもを否定してただひたすら泣き暮らしてすごします。

       そして、生理が終わり、また次の人工授精の準備のために病院に通いだすと気持ちも安定してきて、
「またがんばろう!」という気になってきます。

これを5ヶ月間、5回繰り返し、いよいよ次の人工授精でもう終わりにしようというとき、
体外受精の話を先生に聞いてみました。
いくら子宮内に精子が入っても、受精障害などがあれば妊娠はできないので、
これが心配になってきていたのです。
そして、先生と相談した結果、6回目の人工授精が失敗だったら、
検査のつもりで一度体外受精を試してみることになりました。

そして、6回目の人工授精。
この結果待ちの間は、体外受精に向けての準備も同時に始めました。
もしこれで妊娠できたら、この準備はむだに終わることになるけれど、それはそれでOK・・・。
けれども、結果はやっぱり失敗でした。
でも、6回目の失敗のときは、次のステップに向けての準備が始まっていたので、落ち込む暇はありませんでした。

・・・・ということで、受精障害などの検査のつもりで体外受精を受けることにしました。

        
〜(おまけ)夫の気持ち〜
この人工授精をしている間、何度か失敗した時にもう終わりにしようかと思った。
妻が痛い思いをして頑張っているが、いくら子供が欲しいからと言っても自分の体を
こわしてしまっては何にもならないと思ったし、体の痛みもあるけど失敗に終った時の
落ち込み具合を見ていると、子供が欲しいことは欲しいけど、自分にとっては妻の体
のほうが大事なので、もう子供はあきらめようと言ったりしたが、妻はどうしても子供が
欲しいと言うのでここまで協力してやってきたと思う。