25/04/2001 Ver.1 .00
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WAR against WHITE COMET 拡張シナリオ1

七色星団の決戦
-ドメル将軍の苦悩-

0 はじめに

本拡張拡張シナリオは、同人ゲームの「WAR against WHITE COMET」に索敵ルールと艦載機の機種認識ルールを導入し、七色星団での決戦における敵情の不確実性(いわゆる「戦場の霧」)と艦載機などによる索敵行動を再現するものです。選択ルールのポイント製による戦力投入を導入することで、ガミラス側プレイヤーは艦隊編成と作戦の自由度が増し、ヤマト側プレイヤーはガミラス戦力が不明となり、「戦場の霧」を味わうことが出来るでしょう。
本シナリオをプレイするためには、索敵と艦載機の機種確認に関する拡張ルールを使用してください。

1　ターン数/マップ

15ターン/マップAB

2.地球防衛軍(日本艦隊)

• CP値：5　(司令官・沖田十三)
• ヤマト I ＋ブラックタイガー x 3 (CAP)： 1314/B

3.ガミラス帝国軍(ドメル艦隊)

• CP値：4　(司令官・ドメル)
• ドメラーズII　(旗艦)： マップB内に配置
• 戦闘空母：　マップB内に配置　(搭載機はエリートと重爆撃機を選択)
• 三段空母 x 3 ：　マップB内に配置 (搭載機はそれぞれ、Fx3、Tx3、Dx3)
• ダミーマーカー x 15

4.勝利条件

ゲーム終了時により多くの勝利ポイントを獲得したプレイヤーが勝利します。

• 地球防衛軍の勝利得点　ゲーム終了時までにBC端から離脱すると、1D6点(ダイスを1つ振り出た目と同じ点)。以下の敵ユニットを撃沈/撃墜すると、それぞれ定められた得点を得ます。

  戦闘空母：2点	三段空母：各1点
  ドメラーズII：3点	艦載機：各0.5点

• ガミラス帝国軍の勝利得点　ヤマトに損害を与えるごとに以下の得点を得ます。

  １W損害につき：0.5点

  １P損害につき：１点

  また、艦載機１ユニットを撃墜するごとに0.5点を得ます。

5.特別ルール

• 暗黒星雲　　マップBはレーダーの能力が著しく低下する暗黒星雲です。以下の特別ルールが適用されます。
  1. マップBに存在する艦艇を目標に砲撃・ミサイル攻撃(艦載機のミサイル攻撃を含む)を行う場合、および、マップBに存在するユニットに対して索敵を行う場合、マップBの1へクスを2へクスとして数えます。マップBに存在する艦艇がマップAに存在するユニットに対して攻撃もしくは索敵を行う場合はこのような制限は生じません。
  2. ガミラス帝国軍の艦艇のうち、暗黒星雲を独自に航行できる能力を有していたのはドメラーズIIのみでした。ドメラーズII以外の艦艇は、移動終了時にドメラーズIIもしくはドメラーズIIに隣接している艦艇に隣接していなければなりません。移動終了後にこの条件を満たしていない艦艇は航法ミスにより戦闘宙域を離脱する恐れがあります。そのような艦艇は、移動終了後にダイスを1つ振り、現在のE値を超える目が出た場合、艦隊から落伍します。落伍した艦艇はマップから取り除かれ、撃沈されたものとして扱います。
• ガミラスの待ち伏せ　七色星団の決戦は、ドメルが自軍艦隊を事前に配置して、ヤマトを待ち伏せする形となりました。ドメルは、戦闘空域に事前にセンサー類を設置し、ヤマトとその艦載機の動向を完全に捕らえていました。このため、ヤマト側プレイヤーはダミーユニットを使用することは出来ません。また、ヤマトはゲーム中、常に捕捉状態にあるものとし、ガミラス側による索敵は必要ありません。

• 戦闘空母の艦載機　戦闘空母の艦載機はドリルミサイルを積載した重爆撃機もしくはエリート艦載機(F,B,T各1ユニットの合計3ユニット)のいずれかを選択できます。重爆撃機の搭載を選択した場合は以下のドリルミサイルに関するルールを使用します。
  • ドリルミサイル　艦載機フェイズもしくはガミラス艦載機インパルスにおいて、重爆撃機がヤマトの正面へクス列上にあるならば、ドリルミサイルの発射を宣言できます。ドリルミサイルの命中判定は通常のミサイルの命中判定と同じです。ただし、ヤマトの対空力による修正は受けません。ドリルミサイルが命中した場合、ヤマトはドリルミサイルの除去に成功するまで波動砲を使用できなくなります。発射だけでなく、エネルギーの充填も出来ません。エネルギー充填状態でドリルミサイルが命中した場合は、命中した時点でエネルギー充填は解除されます。ドリルミサイルが命中した後、ガミラス側プレイヤーは以後の各自軍攻撃サブフェイズの開始時にドリルミサイルの爆発判定を行います。ダイスを1個振り、6の目が出るとドリルミサイルが爆発し、ヤマトは爆沈します。6以外の目の場合はドリルミサイルはヤマトの波動砲口に突き刺さったままとなります。
  • ドリルミサイルの反転工作　ドリルミサイルが命中したら、ヤマト側プレイヤーは自軍インパルスの攻撃フェイズ開始時にドリルミサイルの反転工作を試みることが出来ます(試みなくてもよい)。反転工作を試みたターンは真田志郎は反転工作に専念するため、ダメージコントロールフェイズのヤマト側プレイヤーのDC判定時にダイスの目に+2の修正を受けます。反転工作は、ダイスを1つ振り出た目が6だった場合に成功します。反転工作に成功しなかった場合、ドリルミサイルはヤマトの波動砲口に突き刺さったままとなり、波動砲は使用できないままとなります。反転工作は毎自軍インパルスに試みることが出来ます。反転に成功したドリルミサイルは、E値3、装甲値3、移動力6の地球側移動ユニットとして、白色彗星帝国のミサイル巡洋艦の大型ミサイルと同様に扱われます。ただし、反転後もガミラスインパルスの攻撃サブフェイズの開始時に毎回ドリルミサイルの爆発判定が行われます。ドリルミサイルは艦艇ユニットとして扱われるので爆発時には「誘爆ルール」が適応されます。ドリルミサイルは常時「捕捉状態」にあるものとします。

• 生か死か -艦載機の再出撃- (選択ルール)　　七色星団の決戦はヤマト、ドメル艦隊共にそれぞれの母星の命運をかけた戦いであり、双方共に敵を全滅させない限り勝利はありえませんでした。このことを再現するため、シナリオに以下の変更を加えます。
  • ターン数は無制限とします。
  • ゲーム盤外への脱出は敵前逃亡となるため、不可能です。
  • 艦載機は母艦に着艦後、まる１ターンの燃料・弾薬補給期間の後、再出撃が可能になります。ただし、艦載機への補給を行っている間、母艦は「発着艦準備中」でなければなりません。
  • ターン終了時にガミラス側に行動可能な艦艇が残っており、ヤマトが撃沈もしくは行動不能となっていた場合、ガミラス側の決定的勝利となり、ゲームは終了します。
  • ターン終了時にヤマトが行動可能で、ガミラスの全ての艦艇が、撃沈されるか行動不能となっていた場合、ヤマト側プレイヤーの決定的勝利となり、ゲームは終了します。
  • ターン終了時にヤマトが撃沈もしくは行動不能となっており、また、ガミラスの全ての艦艇が、撃沈されるか行動不能となっていた場合、ガミラスプレイヤーの戦略的勝利となります。

• ドメル将軍の苦悩(選択ルール)　七色星団の決戦においてドメルには、艦載機による決戦と砲雷撃戦による決戦、両者の折衷、という選択肢がありました。史実ではドリルミサイルと瞬間物質移送器という新兵器を活用し、ドメルは空母機動部隊の編成を選択しましたが、「もし、戦艦部隊で決戦を挑んでいたら…」というIF二冠する興味は尽きません。そこで、ドメルの作戦立案の自由度をシミュレートするために、ポイント制による艦隊編成ルールを導入します。ガミラス側プレイヤーは持ち点の範囲で自由に戦力を選択し、艦隊を編成することが出来ます。ただし、艦隊指揮の必要性からドメルの座乗艦として、ドメラーズIIもしくはドメラーズIIIのいずれか1隻を必ず配備しなければなりません。ドメラーズはIIもしくはIIIのいずれか1隻のみを配備できます。使用できる艦隊編成ポイントと各艦艇のポイントは下記の通りです。また艦隊編成の変更に伴って、暗黒星雲の航行ルールと、ダミーマーカーの数は後述の様に変更されます。

  艦名	ポイント	艦名	ポイント	艦名	ポイント
  戦闘空母I型(赤)	300	ドメラーズIII	250	駆逐艦(デストロイヤー型)	100
  三段空母	200	ドメラーズIII (瞬間物質移送器装備型)	300	駆逐艦(ミサイル型)	100
  高速空母	150	S型戦艦	200	駆逐艦(高速巡洋型)	100
  		ドメラーズII	100	新型駆逐艦	150

  各空母は3ユニットの艦載機を搭載した状態の編成ポイントであり、空母は完全戦力でのみ配備可能です。また、高速空母の搭載機は全翼型戦闘攻撃機のみです。

  • 艦隊編成に使用できるポイントは1000ポイント以内です。
  • 編成された艦艇数の3倍の数のダミーマーカーを使用できます。
  • ドメラーズIIもしくはIIIは艦隊旗艦として暗黒星雲の航行能力を有しています。さらに、S型戦艦が配備された場合は、そのうちの1隻を次席旗艦とすることが出来ます。次席旗艦は艦隊旗艦と同じく暗黒星雲の航行能力を有しているものとします。
  • 本選択ルールを採用し、前項の「生か死か」ルールを採用しない場合は、勝利条件判定のための得点の計算法は以下のように変更され、勝利得点の多い勝利プレイヤーが勝利します。
    • 地球防衛軍の勝利得点　ゲーム終了時までにBC端から離脱すると、(1D6)x100点(ダイスを1つ振り出た目の100倍と同じ点)。敵ユニットを撃沈もしくは行動不能にすると、それぞれの編成ポイントと同じ勝利得点を得ます。艦載機は1ユニット撃墜ごとに50点の勝利得点を得ます。
    • ガミラス帝国軍の勝利得点　ヤマトに損害を与えるごとに以下の得点を得ます。

      １W損害につき：50点

      １P損害につき：１00点

      また、艦載機１ユニットを撃墜するごとに50点を得ます。　
• デスラーの政治的配慮(選択ルール)　デスラーはガミラス軍事法廷で死刑判決を受けたドメルを赦免し、ヤマト撃滅にあたらせました。しかし、ドメルに与えられた戦力は随伴護衛の無い空母だけの艦隊で、必ずしも十分なものとはいえませんでした。この裏には、軍事能力だけでなく政治的カリスマ性により将来の政敵となる可能性をドメルが持っていることを見抜いていたデスラーの計算があったと言われています。すなわち、ドメルを赦免することで自身の評価を高めた上で、ドメルがヤマトを葬ればガミラスの移住計画は成功しガミラスにとって吉、もしドメルが敗れても、ガミラス本星でヤマトは十分迎え撃てるので、将来の政敵が消えて、これも吉、と考えていたと言われています。デスラーもどちらを選ぶかに苦慮し、結局どちらつかずの玉虫色の決断となったため、ドメルに与えられた戦力は非常に中途半端なものとなりました。もしもデスラーがドメルに対ヤマト戦に投入可能な最大戦力を与えていたら？　反対に、もしデスラーがドメルの抹殺を狙って、形だけの弱小戦力しか与えていなかったなら?　このIFを再現するために、以下のルールを採用します。なお、本ルールでは艦隊編成ポイントを導入するため、前項の　「ドメル将軍の苦悩」ルールも使用しなければなりません。
  • 艦隊編成ポイントの決定　デスラーの政治的決定を再現するため、ドメルが艦隊編成に使用できるポイントはダイスを1つ振りでた目の100倍に700を加えたものとします。すなわち、　(艦隊編成ポイント) = 100x(1D6) +700 となります。
  • 使用できる艦隊編成ポイントをヤマト側プレイヤーに教える必要はありません。

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