会長あいさつ

全国特別活動研究会  
 60回大会
 
 
かじ    ち え こ  
第29代会長 梶 千枝子
  
 

 

全国特別活動研究は、今年度60周年を迎えます。記念すべき第60回全国特別活動研究協議大会東京大会は、平成28年8月1日(月)〜2日(火)の日程で、東京の国立オリンピック記念青少年総合センターを会場に開催されます。昨年度の神奈川大会の成果を引き継ぎ、すばらしい大会になるよう、また、たくさんの方々にご参会いただきたいと願い、現在、東京の事務局・各部長が中心となって準備をすすめております。

 60回記念大会にあたり特別活動の歴史と、全国特別活動研究会の歩んだ道のりをたどる中で、特別活動についての考え方の基礎になっている「集団活動を通して一人一人の人間形成を図る」という本質や「なすことによって学ぶ」ことの重要性を再認識しました。また、全国の小・中・高等学校の校種を越えての実践交流や研究大会を支えてこられた先輩方の御苦労に感謝の思いでいっぱいになりました。

 子供達に、多様で変化の激しいこれからの社会を生き抜く力が求められている今、社会に開かれた学校教育活動を家庭や地域と連携して取り組んでいくことが重視されています。子供達が生き生きと学び、よりよい生活や人間関係づくりに向けて活動することは、学校・地域・保護者全体の願いです。そのために特別活動が果たす役割を見据えた改善や実践活動に取り組んでいくことが重要です。

 現在、次期学習指導要領の方向性を示す「論点整理」が公表され、「育成すべき資質・能力の三つの柱」(個別の知識・技能)(思考力・判断力・表現力等)(学びに向かう力、人間性等)が示されました。特別活動のワーキンググループでも、人間形成、社会参画、自己実現の3つの視点を踏まえた資質・能力を育成すべき資質・能力として、小学校・中学校・高等学校それぞれ3つの柱に沿って整理されています。

 「アクティブ・ラーニング」の視点として示されている『問題発見・解決を念頭においた深い学びの過程』、『自らの考えを広げ深める対話的な学びの過程』、『自らの学習活動を振り返って次につなげる主体的学び』は、特別活動の各活動の中で大切にしている内容と大きく重なります。

 今年度の東京大会では、「豊かな心とたくましく実践する力を育てる特別活動」を研究主題とし、副主題を「諸問題を見付け、その解決に向けて主体的・協働的に取り組む集団活動の創造」として、多くの先生方と特別活動の未来に向って語り合える研究大会にしたいと考えております。子供一人一人が自分で課題意識をもち、個と集団の相互作用により考えを深め、よりよい解決方法を見出して取り組む実践についての研究交流会を目指しています。

 全体会では、全国特別活動研究会60周年にふさわしい大会にするために、特別活動の歩みとこれからを展望する鼎談・講演会を企画いたしました。

 さらに、銀杏陽子実行委員長(第25代会長)を中心に60周年の取り組みとして、「全特活60周年記念リーフレット」を作成しました。1日目のレセプションを60周年記念祝賀会として開催し、多くの方々に特別活動のあゆみと未来に向かっての思いを語り合っていただく会を設定しました。

 たくさんの方々にご協力いただき、全国の特別活動をつなげ、広めるものにしたいと思っております。 全国各地の皆様にご参加いただけますようお待ち申し上げております。



〈2015年度挨拶〉

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