万座から奥志賀をぬけ、落石ゴロゴロの奥志賀スーパー林道を祈りながら進む。秋山郷に入って、はじめて人の気配を感じるのが切明温泉。さすが、秘境と呼ばれるだけのことはある。
これが国道なの? という細道をさらに北上すると、温泉休憩所「楽養館」に着く。
重くて、粘っこい赤褐色のこのお湯は、鉄分の異常に多い間欠泉。油断していると、突然吹き出すので、注意が必要。
農作業の合間をぬってやってきた近在のおじいちゃん、おばあちゃん。とてもよい絵柄だと思うのだが、「おい、かあちゃん!」と平気で女湯の脱衣所に首を伸ばし、他人様の裸体を見るのだけはやめてね!
お詫びにもらったミニトマト、甘くて、とってもおいしかった。太陽の恵みにもっぱら感謝。
ここの食堂には、全長30cmもあろうかというようなトンボが、外に出ようと、しきりに窓ガラスにぶつかっていた。たくさんのトンボを目にしながら、わが国が「豊秋津島」と呼ばれていたことをふと思い出した。ちなみに、秋津とはトンボのことで、トンボの豊かな島とでもいった意味でしょうか。
600円のざるそばを注文した直後、「手打ちそば」が入りました」というので、そちらに切り替えた。値段を聞いてビックリ。この山奥で何と1000円も取るのだ。いまさらキャンセルとも言い出せず、半信半疑のまま一口。うま〜〜〜〜い!
地元のばっちゃまの蕎麦打ちの技もあるのだろうが、水が良いせいもあるのだろう。今度は山の恵みにひたすら謝謝。
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