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02/05/04
奥志賀林道は冬期通行止め。今年の開通は4/27だったそうで、例年ならもっと遅いよ、注意して! |
平家の落人伝説で知られる秋山郷のいちばん奥。秘境の最奥とくれば、いやが応にも秘湯への期待が高まる。
しかし、これは新潟側から入った場合のことであり、奥志賀から流れ下る雑魚川が、野反湖を源とする中津川に合流する地に切明温泉は湧く。つまり、奥志賀から入れば、ここは秋山郷の玄関口なのだ。
しかも、R405の不通区間が整備されたら、向こうは群馬県。草津も近いし、あっという間に、秘境でも何でもなくなることだろう・・・。

「秋山郷温泉保養センター」なる冠のつく今夜のお宿、立ち寄り湯にも力を注ぐ公営施設だったのだ。どおりで、日帰り客で賑わってるはず。
中でも、スコップ片手のお兄ちゃんが、ワタシの目を引きつけて離さない。もちろん、「お兄ちゃん」本体にではなく、「スコップ」に一目ぼれしてしまったのだ〜。
もちろん、あとをついて行く。川辺に広がる何やら異様な光景。若者たちが、思い思いのその場所で、大きな重いスコップを石の河原にねじ込んでいる。露天造りに励んでいるのだ。
あちらこちらに河原の野天風呂。野心家、努力家、小心者に、マメな性格、律儀なたちと、ここまでは野天風呂の体をなす。さらには、飽きっぽい性格、荒っぽい性格、ずさんな性質などなどと、一つ一つに造り主の個性が表れているようで、とても面白い。
で、ワタシはというと、人様が放置した熱めの野天にて足浴。だって、「カッコウ」なんだもの・・・。ちなみに、カッコウなる鳥は、自ら巣を造ることなどしないんだとさ。

宿にも混浴露天がついている。その脇で、ポンプが唸りをあげながら、お湯をせっせと汲み上げている。熱めのお湯は、いかにも露天に向きそうだ。急流を見下ろすロケーションだって、なかなかのもの。
しかしながら、橋から見えるし、緑のコケが表面を覆っているようで、もう一つ入る気にさせないところが、この露天の難点。
対する内湯の方は、宿の案内にも謳ってある通り、「循環・加熱なし」の天然温泉が「石風呂」注ぎ込まれる。
それにしても、「循環・加熱なし」という書き方は、意地悪く解釈すると「加水あり」となってしまう・・・。だから、お湯の使い方を明示している宿が少ないのかな?
キリンカップ「対ホンジュラス戦」のハーフタイムの間に、チャポンと浸かって、さっさと上がる。これで十分温まる、お役立ちのお湯なのだ。
蕎麦がきと野沢菜だけが、長野県であることを教えてくれる食卓も、イワナの塩焼きをメインディッシュに、山菜の天ぷら、山菜のおひたし、山菜の・・・といった具合に、山菜づくし。
冷凍が利くエビやマグロやホタテ貝は、山奥の一軒宿でも定番の一品ながら、ここでは海の幸が彩をそえることはない。
夕食どきにしみじみ感じる。あ〜ここは、秘境の最奥だったんだな〜。
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