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今年の東北は長雨続きで、お盆とはいえ、まるで梅雨のような毎日。りんご農家も稲作農家も天を仰いじゃ、溜息ついていたんだそうな。
大雨で速度規制の高速道をひた走り、碇ヶ関のインター出る頃、お天道様の怒りが解けて、束の間の津軽の太陽が雲間から顔をのぞかせ、ワタシに微笑む。「よぐ来たねし」「うん、また来たよ」
羽州街道と津軽街道が交わる、まさに交通の要衝たる地に津軽藩の関所がおかれ、宿場町として賑わったとか。しかも、温泉付である。
羽州街道は矢立峠の手前を右折。沢道をしばらく上ると、この宿の大浴場が目に飛び込んでくる。
浴室から打ち捨てられたお湯が石灰華をうず高く積み上げている。何でも、石灰ドームと言うんだそうだ。
成分表を調べてみると、マグネシウムと塩素イオンが、カルシウムと炭酸イオンよりも圧倒的に多いのだ。石灰華が白くはなく、茶褐色に染まっているのも、そこいら辺に理由でも、あるのだろうか・・・。
そして何より驚いたのが、成分総量21,647mg/kgという値。この数値、1,000mgで温泉と認められるものだそうだが、何とその21倍もの成分が含まれている。どうだ、参ったか! とでも言わんばかりのお湯である。
湯船に舞うのは細かい湯の花、熱めのお湯が好ましく、この濃いお湯を飲んでみた。しょっぱ〜い昆布茶のお味で、なかなかいける。濁り湯ならぬ、「にがり湯」なんて言わせない。
ペットボトルに詰め込んで、自室に運ぶ湯治のおばさん。ここで、またまた驚かされた。その中身たるや、まさしく検尿の際のあの色なのだ。
湯の沢温泉郷は、泉質を異にする三軒の宿で成り立っている。
三軒とも泊まってみたという湯治のおばさんのおすすめがココ。女性専用の浴室が一番広くてゆっくりできる。それに、カラオケだってあるしね〜。だとさ・・・。
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