YAMAHA YZR500(OW70)

KENNY ROBERTS


 2003年 7月22日 〜 2003年 7月28日

今年は2003年。
「キング」ケニー・ロバーツが引退してからちょうど20年。
スペンサーの大ファンである私にとって、ある意味「キング」も特別な存在です。
なのに私のギャラリーには「キング」ケニー・ロバーツのマシンがない。
引退20周年だし、これは作らなきゃイカンでしょう!ってなカンジで製作開始です。
タミヤのYZR500(OW70)平仕様のキットとスタジオ27のマールボロデカールを使って製作します。
大掛かりなディテールアップはなしで軽く製作するつもりですが、はてさてどうなることやら・・・。(^_^;)

まずはいつもの通りカウル類の整形から始めます。
キットナンバー自体は比較的新しい部類のキットですが、いかんせん金型が’84年(だったかな?)と古いキットです。
最近の金型を使用したキットと比べてバリ&ヒケの嵐です。。。
写真の通り、合わせ目を中心にパテを盛りまくります。
整形で時間がかかるのは覚悟の上ですが、気が重いなぁ・・・。(^_^;)
カウルパーツのアンダーカウル部分は接着後、裏側から瞬間接着剤で補強しています。

 
これもこの時代のキットの定番作業、チャンバーの裏打ちです。
まずはポリパテで全体を埋めて、おおまかに整形します。
きちんと埋めたつもりでもパテを盛っている段階で気泡が入ってしまっています。
そういう気泡のような小さいものはポリパテを使わず、タミヤパテで埋めてしまいます。
ポリパテでも問題ないのでしょうが、なんとなくこういう小さな傷などを埋めるにはタミヤパテの方があってるような気がするので・・・。
ちなみに技術的な根拠はまったくありません。(^_^;)

整形中のアッパーカウルです。
カウルステーが出てくるセンターの穴は埋めてしまいました。
後でカウルステーを加工して、虫ピンでカウルを留めるようにします。
ナックルガードもこの地点で接着してしまいます。
カウル本体との間に隙間が出来るので、パテで埋めて整形。
さすがにこの時代のキットは手ごわいです。
パテ盛り→整形の繰り返しばかりで、なかなかサーフェーサーまで作業が進みません。。。(^_^;)



  〜 2003年 8月9日

古いキットだけあって、細かいところの修正などで時間を食われています。
素組のわりに改造してるような気分が味わえてラッキーかも!?
・・・んなワケないですが。(^_^;)

冒頭に書いたように細かいところの修正の一例。
チャンバーのテールエンドの加工です。
テールエンドを1.2ミリのピンバイスで空け直しています。
右がキットのまま。左が加工後。
テールエンドの肉厚が薄くなって、深さが若干深くなる程度の加工ですが、案外目立つ場所なので見た目の効果は大きいです。


 
ブレーキディスクの穴開けです。
ある意味、このキットの見せ場でもあると言えるでしょう。(^_^)
ディスクの放熱孔は0.4ミリのピンバイス、フローティングピン(って部品名かどうかは不明ですが・・・。(^_^;))は0.8ミリのピンバイスで開けています。
ローターとディスクとの間の半月状の穴はピンバイスで穴を開けてからデザインナイフと極細の棒ヤスリで仕上げています。
前に平号を製作した時に「次は絶対にしない!」と誓った作業だったのですが、やっぱりやってしまいました・・・。 (^_^;)
この手の細かい作業は苦手なので、ディスク1枚で2時間くらいかかってます・・・。(^_^;)

この時代のキットの定番作業、フロントフォークの裏側のパテ埋めです。
目立たない場所なのでやらなくても良いと言えば良いのでしょうが、やっぱりやってしまいました。(^_^;)

インナーフォークは後でメタルックを貼り付けるので、表面の仕上げを丁寧に行っています。

カウルのビスのモールドは甘かったので、ある程度の大きさのものは削ってしまい、虫ピンに置き換えました。
全体的にモールドが甘いので、スジ彫も彫り直しています。
それでもサーフェーサーを吹いてしまうと埋まってしまいました。(^_^;)
後でもう一回彫り直しですね。

ナックルガードのピンもモールドの甘さが気になるので、洋白線に置き換えようか考え中です。


  〜 2003年 8月30日

このところ会社が忙しく製作時間そのものがあまり取れなかった上に、その少ない製作時間を友人に依頼されたキットの製作に取られていて、まったく進んでいなかったOW70。
ちょっとの合間を見つけては、古いキット独特の作業をちょっとずつ進めてました。

 

カウルの縁にうすうす攻撃を仕掛けます。
写真右側が加工前、左側が加工後。
カウルの縁をマジックで黒く塗り、どのくらい削ったか判りやすくして削ります。
実際に削るのは縁から3ミリ程度。
それだけで見た目の印象はずいぶん違うのでやるだけの価値は充分あります。
手間もそんなにかかりませんしね。(^_^)
 

 

ナックルガードの取り付けピンもモールドの甘さが気になったので打ち直しです。
本当はさかつうのピンを使いたいところですが、和歌山で入手しにくいのと、結構値段が高いのとダブルパンチで断念。(^_^;)
そこで洋白線を使用しました。
写真では判りにくいですが、直径0.6ミリの洋白線の先端を丸く削り、埋め込んでいます。
目論み通りいけば、塗装後にピン部分の表面を軽く削れば洋白線の地が出て、ピンをシルバーで塗装する手間が省ける・・・ハズ。
上手くいくかどうか判りませんが・・・。(^_^;)
 


  〜 2003年 9月21日

どうにもペースの上がらないOW70。
ホント、細かいところの修正に時間を取られています。
新製品に浮気とかしつつ、ちょっとづつ進めています。(^_^;)

 

クランクケースとシリンダーのパーツの間に隙間が出来ます。
カウルにかくれる部分なので、ちょっとくらいなら気にせず作業を進めるところですが、かなり大きな隙間となってしまうので、ポリパテで修正します。
 

 

細かいパーツ修正の一例。
パーツ成型時のパーティングラインからパーツがずれてしまっています。
ヤスリとナイフを駆使して形を整えます。
古い金型のキットはこういう小さな(とても小さく思えませんが・・・。(^_^;))努力の塊です。
キャブなんて完成後全く見えないから、そのままでもいいんですが、つい手を出してしまう、悲しいモデラー魂。(^_^;)
こういう作業って意外と時間を取られてしまいます。
 

カウルの塗装前にデカールの色合いのチェック。
・・・と思い、デカールを出してみると異変が・・・!
デカール保護のためのパラフィン紙がデカールに張り付いてしまっています。
デカールの保管には自信あったのですが・・・。(T_T)
そう言えば、スタジオ27のデカールはこの手のトラブルが多かったのを忘れてました・・・。
NSRバロス号を作った時もそうでした。
貼り付け時に水で落とせてしまうので大きな問題にはならないと思いますが、少々不安・・・。(^_^;)

 

マールボロカラーを塗装する時に一番悩むのがマールボロレッドに何を使うか?です。
OW70の組説の指定はブライトオレンジ。
それをそのまま使おうかと思ったのですが、どうせなら色々検証してみようと言うコトで、タミヤの蛍光レッド、モデラーズのマールボロレッド(蛍光色)の色も試してみることに。
テストピースは左からブライトオレンジ、蛍光レッド、マールボロレッドです。
蛍光色は実際に目で見るのと写真で見るのとでは見え方が違います。
私は実車を見たコトがありません。
実車の写真とテストピースの写真と、写真同士で色を比べて近い色を選ぶコトにします。
参考にしたのはダンカンさんのHP「Racing Model Expansion」にある実車写真。
色だけならブライトオレンジが一番近そうなカンジです。
ついでなので、このあとテストピースに白色のデカールを貼り、クリヤ掛けしてデカールとクリヤの侵食度(?)も試してみることにします。

・・・こんなことばかりしてて完成するんでしょうか?(^_^;)


  〜 2005年 6月7日

長い間放置されていたOW70。
さらっと作るつもりだったのが、R/C誌で詳細写真を見てしまい、色々とディテールアップの妄想が入ってしまい、結果、手が止まると言う事態に。(^_^;)
妄想だけが膨らんで完成しないのもなんなので、現実に戻りさらっと作る方向に戻して作業再開です。(^_^;)

 
テストピースにデカールを貼りクリヤを吹いてみました。
下側がベース色に直接デカールを貼りクリヤを吹いた状態。
上側が一度クリヤコートした後にデカールを貼り、さらにクリヤを吹いた状態。
ブライトオレンジはデカールの侵食はまったくありませんが、クリヤコート後の明るさがイマイチ。
蛍光レッドはクリヤの上から貼ったデカールですら侵食してしまいました。
マールボロレッドはクリヤの上から貼ったデカールは大丈夫でしたが、クリヤに塗料が流されてムラが酷くなりました。
クリヤの吹き方さえ間違えなければ、モデラーズのマールボロレッドが一番いいカンジに見えます。
テストピースのクリヤコートはスプレーで行ったので、エアブラシでなら大丈夫かな?・・・と。
確証はありませんが・・・。(^_^;)
とりあえず、マールボロレッドで塗装する事に決定です。
 

ベースのホワイトを塗り、マスキング後、マールボロレッドで塗装。
蛍光色は流れやすいので普段よりも気をつかいました。(^_^;)
マールボロレッドが乾いたところで一度クリアコートを行います。
クレオスのスーパークリアー2で2回吹きしました。

クリアが乾いたらデカールを貼ります。
最近のマシンと違ってデザインがシンプルなのでデカール貼りそのものはいたって簡単でした。
・・・が。(^_^;)
デカールにパラフィン紙が貼り付いた状態だったので、それを除去するのが大変でした。
水に浸せば簡単に取れると思ったんですが、意外に苦戦。
なんとか除去出来ましたので良かったんですが、デカールの保管状態にもっと配慮せねば・・・と痛感。(^_^;)

デカールが貼り終わった地点でナックルガードに埋め込んだ洋白線の地肌を出しておきます。
デザインナイフで塗料を剥がしていったのですが、余計なところまで剥がしてしまいそうでちょっと緊張しました。
剥がしてみると、思ったよりも良いカンジ♪
他のモデルを作る時にも応用してみようかな?(^_^)
この後、クリアコートして研ぎ出します。


  〜 2005年 8月12日

製作を開始してから早2年。
途中、フルディテールアップの夢など見てしまい製作が止まってしまいましたが、再開してからは結構いいペースで進みました。
ってコトで、今回は完成までです。(^_^)

チャンバーの塗装です。
この頃のチャンバーは鋼鉄製で塗装されていたので、焼け表現が難しいんですよね〜。(^_^;)
ファインシルバーで下地を作り、クリアブルーやクリアレッドで焼け表現を入れてから、塗装が剥げなさそうな部分をブラックで塗り、クリアブラウンで全体を塗装したあと、スモークで調子を整えました。
キットの指定色ではガンメタルだったので、もう少し黒成分を増やせば良かったかもしれません。(^_^;)

アクセル部分のディテールアップです。
アクセルワイヤー基部は真鍮パイプを埋め込みました。
ワイヤーにはモデラーズのプラグコード0.45ミリを使用する前提です。
アクセルのホルダー(?)にはボルトのモールドを追加。
0.5ミリの真鍮線を埋め込みました。

エンジン本体はほぼストレート組み。
ラジエターホースにメタルックでホースバンドを再現したくらいで、あとは塗り分けを組説よりも細かくした程度です。
ヘタにモールドを追加するよりは塗り分けを細かくした方がディテールアップとしては効果があるように思うのは私だけでしょうか!?(^_^;)

サイレンサーのリベットを再現しました。
当初、虫ピンを使用するつもりだったのですが、頭が大き過ぎて不自然だったので、メタルックを丸く切り出して貼り付けました。
思った以上に見栄えするので、気に入ってます。(^_^)
ちなみに直径はほぼ1ミリです。

フレームにエンジンを搭載した後、各種配線などを追加します。
YPVSの駆動用ワイヤー、水温計のコードなどを追加。
水温計はメータとラジエターに真鍮パイプを埋め込み、そこへモデラーズのプラグコード0.45ミリを挿しています。
ハンドルグリップのワイヤリングはNSなどの銀色の成形色の伸ばしランナーを使用。
軽くグリップに結んだ後、流し込み接着剤で接着しています。
ワイヤーの塗装が省けるんで、最近はもっぱらこの手法を使ってます。
本当は塗装した方がいいんですけどね。(^_^;)

タンクとフレームの間の緩衝クッションを再現。
厚さ0.5ミリのゴム板をフレームに合わせて切り出しました。
実車とは色がまったく違うのですが、まぁ雰囲気ってコトで・・・。(^_^;)
あと、写真では解り難いですがコンデンサ(?)固定用のタイラップを白いデカールを細切りにして再現。
以前、NSを製作した際にも使った手法です。
簡単な割りに結構効果が高いかな?と思っています。(^_^)

クリアコートして研ぎ出しの終わったカウルにリベットを埋め込みます。
リベットには虫ピンを使用。
少々オーバースケールな気もしますが、リベットのモールドに塗装するよりはいいカンジなのでヨシとします。(^_^;)
アッパーカウル上の方のリベットは行きつけの模型店「コーシの店」の常連さんに分けていただいた頭の径の小さい虫ピンを使用します。
私にとって「虎の子」なので、むやみに使えない代物です。(^_^;)
なんせ、地元で買い物している限り、普通は虫ピンの頭の大きさが1種類しか手に入らない地域ですので。。。(T_T)

組み上がったシャーシにカウルを取り付け、最後にモデリングワックスをかけて完成です。(^_^)v
細かい不満は確かにありますが、完成してしまえば案外気にならならいモノですね。(^_^)
本当はケニーが引退してから20周年の2003年中に完成させたかったのですが。。。(^_^;)
古いキットだけに修正の応酬でほとんど素組みにもかかわらず、まるで改造してるような錯覚に陥りました。
ま、それはそれで楽しかったんですけどね。(^_^;)
次は木下車を作りたいのですが、またバリ取りと格闘するのかと思うとなかなか着手しずらいですけどね。(^_^;)



 

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