カクテルの戯言

このページでは私のカクテルに対するうんちくなどを
好き勝手に語ったりしてます。
 


Vol.3  カクテル作りに適した氷

カクテルを作るのに、欠かすことの出来ない氷。

堅くて、気泡の入っていない透明度の高いものがベストとされている。
しかしながら、家庭でこのような状態の氷を作るのは難しい。
実際には、市販のロックアイスや冷蔵庫の製氷器で作った氷を使用することがほとんどだろう。

味的なものや、その他もろもろを考えると、家庭でカクテルを作るのに一番の選択は市販のロックアイスだろう。

しかし、オン・ザ・ロックスで飲む分には、市販のロックアイスを使ってもいいだろうが、シェークに使うとなると、その後捨ててしまうことを考えると、コスト的に冷蔵庫の製氷器で作ったものを使いたいところだろう。

この冷蔵庫の製氷器で作った氷というのは、結構味気ないものだ。
しかも氷屋の氷や市販のロックアイスに比べて、溶けやすく、脆い。
これは、製氷器で作った氷は不純物や気泡の割合が多く、氷の白い部分の比率が高いからだ。
特に最近の冷蔵庫にありがちな、自動製氷機能で作った氷はこの比率がさらに高い。
こうなると、やはりカクテルを作るには不向きと言わざるを得ない。

家庭で堅くて気泡のない透明度の高い氷を作るのは無理なのだろうか?
一般的な冷蔵庫でただ凍らせただけでは、まず難しいだろう。
しかし、完全な透明の氷を作るのは難しいとしても、少しの手間で市販のロックアイスに匹敵する氷を作ることは可能だ。

製氷器で作った氷を見てみると、いわゆる不純物の部分は一塊になっている。
あとの部分は比較的透明だ。
ということは、この透明な部分のみを使えばいいわけだ。

まずタッパなどで大きな氷を作る。当然気泡も不純物もある氷が出来るのだが、ほぼ中央に一塊になっている。
あとはアイスピックなどでロックアイス程度の大きさに砕きながら、この不純物部分を捨てて、透明な部分だけを残していくだけだ。
これだけの手間で、製氷器で作っただけの氷とは雲泥の差がある氷が出来る。
むろん市販のロックアイスしか純度が高いのは言うまでもないが、製氷器で作った氷に比べれば、よほど溶けにくく堅い氷になる。

その差はシェークした時などに猪突に出る。
出来上がったカクテルに浮いている氷のかけらの量はかなり少なくなるし、水っぽさも少ない。
ロングカクテルなどに使っても、溶けにくいのでいい。

ただし、オン・ザ・ロックスで飲む場合のメリットは溶けにくい事だけかもしれない。
これは氷を作るときの水の味に左右されるので、天然水などを使って作ればかなりイイものが出来るかもしれないが、その場合はたぶん、市販のロックアイスとコスト的に変わらなくなってしまうかもしれない。

大きな氷を作るときは、調理用のボールなどでつくるよりもタッパなど比較的四角の容器で作ったほうがいい。
手に取ってアイスピックで砕いていくときに、立方体の方がやりやすい。

このようにちょっとした手間でカクテルの質はグンと向上する。
手間をかけただけの効果は充分にあるので、一度お試しあれ。

あと大きな氷の塊をアイスピックで砕くという行為自体、結構バーテンダーっぽくて楽しいかも。


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