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バイクについて
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愛車(だった)〜YAMAHA SRX400〜
単気筒のバイクと言えば、YAMAHA SR400やKAWASAKI エストレヤといった、
クラシックなスタイルのものが人気ですが、このYAMAHA SRX400は、
よりスポーツ指向に振ったデザインでかつては人気を得ました。
スポーツ指向と言っても、
SUZUKI GOOSE350のようにオンロードレーサーレプリカっぽいと言うほどでもなく、
スタイルと乗りやすさのバランスが程よく取れた、
正に秀逸なバイクであると思います。
デザイン的にも、最近の直4マシンやアメリカンタイプのような、
似たり寄ったりのものが多い中で、「シルエットでも一目でわかる」独特の、
なおかつ美しいものを持っています。
また、単気筒ならではの軽量・コンパクトな車体は、取り回しもし易く、
扱いが非常に楽です。さらに、ピークパワーこそ直4マシンなどには劣るものの、
太い低速トルクによって全回転域で扱いやすいエンジンとなっており、
ワインディングロードを右に左にと走りぬけるのも、
田舎道をトコトコとのんびり走るのも非常に楽しいです。
こんなに、乗ってもよし、眺めてもよしの素晴らしいバイクなのに、
最近はあまり受けないようで、3種類あったカラーバリエーションも、
現行は1種類となり、兄貴分のSRX600にいたってはカタログ落ち、
さらに新しい排気ガス規制の施行に伴って完全に消えてしまうのではないか、
とも言われています。
(もっとも、排気ガス規制に現行のまま生き残れる車種はほとんど存在しないのですが)
ちなみに、タイプはI型からV型まであり、I〜III型はキックスタータ式、
IVとV型がセルスタータ式です。私のはIV型で、深みのある美しい銀色がお気に入りです。
最新のV型も銀色ですが、いまいち軽い感じの色になってしまい、ちょっと残念です。
できれば、新しいエンジンを積んで、今のままのデザインで生まれ変わらせてほしいと、
願ってやみません。
…と、思っていましたが、とうとうカタログ落ちしてしまいました(;_;)
まあ、これも時代の流れ、しょうがないですが、できればコンセプトを受け継いだ新しいモデルとして、
復活させて欲しいと思います。
2002/05/06
車検も上がったし、新しいメットも買ったし、ゴールデンウイークも今日で終わりだし、天気は良いし、というわけで、すご〜く久し振りに近場のショート・ツーリングと洒落込んでみました。目的地は妙見山で、今の所に住み始めた頃は、毎週のように行っていた所です。
しかし、まず出発してすぐにガス欠に。どうも、車検の時か、その前に整備に出した時に、バイク屋がタンクのガソリンを抜いていたようで。確かに、駐輪場から出す時に取りまわしが軽いなぁ、とは思ったのですが、整備に出す前は錆防止の為に満タンに近い状態だったので、油断していました。まぁ、リザーブでガソリンスタンドまで行けたので、とりあえずは何とかクリア。でも、抜いたのなら一言断っておいて欲しかったなぁ、と。ガソリンだって安くないし、満タンから抜いたとしたら千円分は抜かれた事になるんだし。
で、気を取り直して再スタート。内環状線から府道14号線を通り、外環状線をちょっとだけ走って府道110号線へ。ここは、府道43号線と少し重なる区間があり、そこを過ぎてまた別れる所からは、土・日・祝日の13〜17時の間、バイクは通行禁止になっています。まだ規制時間外だったのでそのまま通過。ここは、以前来ていた頃と変わりなし。涼しい風と新緑が気持ち良いです。久しく忘れていた感覚。
ところがその次が問題。国道423号線に出て少し南下し、府道4号線に右折しようとしたところ、何と、土・日・休日は自動二輪通行禁止、との無情な看板と標識が…。しかも、110号線の方と違い、こちらには時間の指定がありません。すなわち終日、通行禁止という事で…。この区間が走れないという事は、妙見山までのコースの楽しみが半分以上無くなってしまうという事なんですよねぇ。適度なワインディングにアップ・ダウン、そして所々に開ける景色があって、流して走るには絶好のコースだったのですが。
確かに、先の110号線やこの4号線の区間は、一時期は走り屋を気取ったバカ共が、サーキットと勘違いしてバカな走りをしていましたが、だんだんその数も減ってきていたように思っていたんですがねぇ…。そもそも、そーゆー極一部のバカ共のために、他の多くのライダーも気持ちの良い道を走れなくする、っていうのは何だか…。それに、迷惑を言うなら、対向車がいるのに平気でセンターラインを越えて突っ込んでくる奴(しかもオレンジ色の線なのに)とか、やたら煽ってくる奴とか、4輪にもいくらでも迷惑な奴はいるんですよねぇ。そーゆーのを取り締まる努力もせずに、とりあえずバイクだけ禁止すればいいだろー、的な規制をするのは何か嫌です。
あとは、やはり路線バスでしょうか。遅いのはいいとしても、あの排気ガスの汚さは何とかならないもんでしょーかね。妙見山の駐車場に近づくと、上り勾配とカーブがきつくなるので、どうしてもエンジンを吹かし気味になるのですが、その時の排気ガスときたらもぉ最悪です。駐車場には「アイドリング禁止」という看板が立ってたりするんですが、あそこで1日中アイドリングするより、あのバスが一往復するほうが、よほど空気が汚れるような気がします。
まぁ、こんなところで愚痴ってても、何か解決するわけでは無いのですけど…はぁ…。
それはそうと、久し振りにまともに走ってみると、自分の腕の下手さがよくわかりますね。クラッチミート、ブレーキング、コーナーの姿勢、立ち上がりの加速、等々数え上げると限が無いです。それに、バイク自体も何となくメカノイズが大きいような気がしますし(特にタペット音らしきペタペタいう音が気になる)、あぁ、タイヤも減ってるし…。どおしよお…。
2005/04/01
自動二輪車の、高速道路等における二人乗り解禁記念という事で、マスコミの報道具合を纏めてみました。
ペイオフ全面解禁やら個人情報保護法の施行やらガソリン価格の値上がりやら入社式やらの話題に喰われたのか、それとも元々関心が薄いのか、
扱いは全体的に軽いような感じがします。
TVニュースでも、殆どが「二人乗り解禁、首都高の一部で規制継続」程度の報道のようです。
ちょっとマシだったのは、ABCの昼前ので日が替わった早々に解禁記念走行を楽しむ一団(と言っても族ではない)を少し取り上げたのと、
テレビ大阪の17時台のニュースで東京モーターサイクルショーと絡めて取り上げたのぐらいでしょうか。
本格的に扱われるのは、今夕以降になるのかもしれません。
と思っていたら、関西テレビの18時台のニュースでは、解禁を喜ぶハーレー乗りのクラブの取材や、二人乗り出来る条件や規制標識の説明等が取り上げられていました。
また、ABCテレビの18時台のニュースでも、下の産経新聞の記事にも取り上げられている泉大津PAでのキャンペーンの様子等が取り上げられていました。
これらの報道で少し気になったのは、40年前に二人乗りが禁止された理由として「二人乗りの事故が頻発したから」と言っていた事です。
いくらバイクの性能が低かったとはいえ、普通に二人乗りして走っているだけで、そんなに事故が頻発するものなのでしょうか?
(故障とかオーバーヒートとかのトラブルが多発、というならまだ判るのですが)
当時の事故統計などを見ていないので想像でしかありませんが、その「頻発した」事故は、暴走族などのバカな連中が引き起こしたものが大半だったのではないでしょうか。
この辺り、マスコミも偉そうにジャーナリストを気取るなら、きちんと調査・取材して欲しいものです。
■毎日新聞
改正道交法:
首都高速道で「2人乗り」一斉取り締まり
高速道路などでのオートバイの2人乗りを原則解禁する改正道交法が1日、施行された。首都高速道路では一部区間で引き続き禁止されるため、警視庁交通部は同日朝、東京都内の20カ所で一斉取り締まりを実施した。
改正法で、オートバイの免許取得から3年以上で20歳以上のライダーは、高速道路などで2人乗りできる。しかし首都高では、全16路線のうち、6号三郷線、湾岸線、中央環状線、川口線を除く12路線の一部または全線で引き続き禁止する。
品川区八潮3の首都高大井料金所では、同庁高速隊員らが検問する一方、2人乗り禁止区間を記したチラシを配りPRした。40代の夫婦は「一緒に高速に乗って遠出できる日を待っていた。早く全線解禁になってほしい」と話していた。
年齢などの条件に違反して2人乗りした場合は、2点の減点と1万2000円の反則金、禁止区間で2人乗りした場合は2点の減点と6000円の反則金が科される。反則金を支払わなかった場合、刑事罰が科される。【合田月美】
毎日新聞 2005年4月1日 11時23分
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まあ普通の報道と言った感じでしょうか。バイク乗りの声として肯定的なものを載せている点は良いと思います。
ただ、違反点数を「減点」と書いてしまっている辺りは恥ずかしいですね。
「加点」=良い、「減点」=悪い、という一般的なイメージに引きずられて、点数制度が加点制である事を失念しているようです。
(2005/04/02追記)
ホームページ上で、「オートバイの高速道路2人乗り解禁は」という設問でアンケートがされています。
選択肢は五択で、「新しい旅のカタチ」「新しいデートのスタイル」「事故が心配」「今まで禁止だったの?」「関心ありません」となっています。
本日12:45現在では、それぞれ17%,4%,59%,10%,8%となっており、「事故が心配」がダントツでトップになっています。
まあ世間一般の認識なんてこんなもんでしょうが、それ以前に、この選択肢は変ですね。
選択肢の内容というか、性格が異質なものが混じっているため、何が聞きたいのか、このアンケートによって何を明らかにしたいのか、さっぱり判りません。
前二つは、バイクの高速道路二人乗りそのものに対するイメージです。
これらを選択するのは、今実際にバイク(それも高速道路を走る事が出来る)に乗っている人か、バイクに関心があって近い将来乗る予定がある人だけでしょう。
原付以外のバイク免許の取得率からしても、少数派になる事は初めから明白です。
でも、三つ目は安全性に関するもので、前二つとは完全に独立した内容です。
おそらく、普段バイクに乗らない人は、この三つ目以降しか選ばないでしょう。
そもそも、「事故が心配」なのは、バイク二人乗りに限らず、自動車で高速道路を走る以上は当たり前のことです。
この選択肢を設けるなら、「バイクの高速道路二人乗りは安全と思うか?」として、「一般道を走るより安全」等の選択肢も設けるべきでしょう。
最後の二つは、この件に対する認知度を聞くもので、やはり前の三つとは独立した内容です。
これも、「バイクの高速道路二人乗り解禁を知っていましたか?」等として、「以前から知っていた」等の選択肢を設けるべきでしょう。
この選択肢の設定には、バイクの高速道路二人乗りについて、一般の人が正しく理解していない事につけ込んで、
「バイクの高速道路二人乗りは危険」というイメージを助長しようとするかのように思えます。
まぁ、実際には、統計の正しい取り方なんて何も考えていないだけなんでしょうけど。マスコミなんてこんな程度ですね。
■朝日新聞
二輪車の2人乗り解禁 首都高では取り締まり続く
2005年04月01日13時20分
道路交通法の改正に伴い、高速道路で自動二輪車の2人乗りが解禁された1日、警視庁は、カーブが多く事故の危険が高いとして一部区間で2人乗り規制が続く東京都内の首都高速道で、取り締まりをした。
品川区の首都高速湾岸線大井料金所では、高速隊員が2人乗りのオートバイを止め、2人乗りが可能な、20歳以上で二輪免許取得から3年以上かどうかを確認。2人乗りが許されていない都心環状線などに進入しないよう呼びかけた。
神奈川県横須賀市から千葉方面に2人乗りでツーリング中の男性会社員(40)は「首都高は狭いので、規制も仕方ないと思う」と話した。
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基本的には、上の毎日新聞と同様の内容ですが、全体的に二人乗りに対して否定的なニュアンスが漂っているように思えます。
警視庁の、首都高の規制理由(この問題に対して関心のある方ならご存じでしょうが、この規制理由には客観的な根拠や具体的な基準がありません)を載せていたり、
バイク乗りの声として否定的なものを取り上げていたり(首都高より狭くて対面通行もあるような高速道路・自動車専用道路で二人乗りが解禁されているのに…。
そもそも、狭くて危険なのはバイクよりクルマの方だろう)。
どうしても、二人乗り=危険というイメージを持たせたいという意図が感じられて嫌ですね。
■産経新聞
<挑む春> 道交法改正、ひったくり防げ、拉致被害家族…
大阪市入庁式、個人情報保護
新年度が始まった1日、個人情報保護法が施行され、病院などでは情報管理の厳格化がスタート。各地で行われた入社式では、北朝鮮による拉致被害者らも新生活を始めた。一方、高速道路でのオートバイの2人乗り走行が解禁され、ライダーがさっそく「初乗り」を楽しんだ。
■道交法改正 「息子とツーリング」高速道2人乗り解禁
道路交通法の一部改正を受けて一日から、高速道路でのオートバイの二人乗りが解禁された。ライダーたちに利点は大きく、関連商品の売れ行きも上々だ。気がかりなのは安全面。ライダーたちは「交差点の多い一般道よりかえって安全」とするが、警察庁は慎重な姿勢を崩していない。
この日朝、大阪府泉大津市の阪神高速湾岸線の泉大津パーキングエリアでは、府警高速隊が二人乗りの安全走行キャンペーンを実施。一般ライダーも参加し、「乗り初め」を楽しんだ。堺市美原町多治井の団体職員、西田利之さん(40)は「やっと解禁されて楽しみも広がるのだから、ルールを守って安全に走りたい。今度は小学六年の息子を乗せて、富士山を見に行きたい」。
高速道路での二人乗りは、ライダーたちの長年の願いだった。有志が規制撤廃を求めて約一万三千人もの署名を集めたのは一昨年六月。活動の中心になった千葉県長生村のデザイナー、飯高洋樹さん(45)は「自分の大切な人を後ろに乗せてむちゃな運転をするライダーなどいない」と訴えた。
「大型二輪車の輸入を妨げている」とアメリカが「規制緩和」を求めてきた経緯もあり、安全面で難色を示してきた警察庁も「講習を徹底すれば可能」と法改正を検討。昨年六月、免許取得後三年以上で二十歳以上のライダーなら同乗者を乗せられる道交法の一部改正案が国会で可決、成立した。
この法改正をにらみ、オートバイ用品店も準備を進めてきた。大阪市北区のオートバイ用品店「南海部品」では、施行が秒読みに入った二月ごろから、運転者と同乗者がツーリング中に会話を楽しむ通信機が売れ始めたという。これまでと違い、時速百キロ以上でも雑音の入らない商品が増加。販売担当者は「主に三十代以上の夫婦が、遠出しようと買っていくようだ」と話す。
ただ、各県警が独自に規制する余地もあり、警視庁は首都高速の一部区間を「交通量が多く急カーブもあって危険」とみて、全国で唯一、二人乗りを認めなかった。一方、阪神高速を抱える大阪府警は「複雑な構造が少なく、危険な場所は見当たらない」との判断だ。警察庁は「事故が頻発するようだと、各県警に規制を求めていくこともありうる」としている。
(以下、二人乗りとは関係ない記事なので省略)
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今日見た中では一番前向きな内容だと思います。
特に、「息子とツーリング」というような、二人乗り解禁によって楽しみが広がる点や、オートバイ用品の売れ行きにも良い影響を与えている点等、
単に二人乗りが出来るようになった以上の事を挙げているのが良いです。
一方で、最後に再度規制がされる可能性がある事を挙げて、バイク乗りに対しても「解禁されたからと言って気を緩めるな」と警告をしているかのようにも見えます。
実際、高速道路等における二人乗りのバイクの事故が増えるのは確実
(何せ今までは二人乗り自体禁止だったのだから、事故は(違反をしているバカを除いて)ゼロだった訳で)
なのですが、それが本当に二人乗りに起因する事故なのかどうか、起因していたとしても高速道路を二人乗り禁止にして下道を走らせる方が果たして安全なのかどうか、
という辺りをちゃんと評価した上で規制するかどうか決めてもらいたいものなのですが、警視庁や東京都公安委員会が首都高を規制した理由とかを見ていると、
どうもその辺は期待出来ない気がします。
となると、当面はバイク乗り自身が自律と自制をしっかりして、事故を起こさないようにするしか仕方無い所です。
■NHKオンライン
高速道 自動2輪2人乗り可能
道路交通法の改正で高速道路でのオートバイの2人乗りが1日からできるようになりました。ただし、首都高速道路の都心を走る区間だけは、急なカーブなどが多く事故が起きるおそれがあるとして、引き続き2人乗りが禁止されます。
04/01 04:43
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あまりにもあっさりし過ぎていてコメント不可能です。
■日経新聞
高速道路のバイク2人乗り解禁・首都高速都心部はなお禁止
道交法改正に伴い、高速道路でのオートバイの2人乗りが4月1日から解禁された。20歳以上で大型か普通の自動二輪免許取得から3年以上であれば、2人乗りができる。首都高速の都心部は「幅員が狭く、カーブや傾斜もきつく、事故が起きやすい」(都公安委員会)ため、解禁されていない。
警視庁は同日朝から首都高湾岸線の大井料金所など都内の高速道路で一斉取り締まりを実施。2人乗りのドライバーには、年齢や免許取得時期などを尋ね、規制区間の都心部には入らないよう注意喚起した。
規制区間は都心環状など都内の首都高の約35%にあたる計61.6キロ。東名高速から東北自動車道へ向かう場合など、いったん高速から降りなければならない不便も生じる。
午前9時過ぎ、妻と2人乗りで同料金所を通った横須賀市の会社員の男性(60)は「解禁を待ちに待って、会社を休んで来ました」と興奮気味に話していた。 (16:53)
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首都高の規制が継続される事で生じる不便について、具体的に記述している点は良いと思います。
ただ、都公安委員会の意見は載せているのに、それに対する反対意見がある事を載せていないのは、他の記事同様、不公平な印象を受けます。
(2005/04/02追記)
「日経ブロードバンドニュース」(休日版)では、今日現在、この話題に関連して、
「東京モーターサイクルショー2005」の会場で各バイクメーカーのお勧めバイクの紹介等の映像を公開しています。
■読売新聞
2005/04/01 22:30現在で記事無し。スルーですか、そうですか。
2005/04/15
■中国新聞
尾道でバイク2人乗り、死傷 解禁後で全国初
'05/4/15
十四日午後九時半ごろ、尾道市久保町の国道2号尾道バイパス上り線で、二人乗りのバイクが転倒した。同市内の職業不詳の少年(17)が頭などを強く打って死亡、市内の高校三年男子(17)が重傷を負った。
バイクは四〇〇CC未満の中型。広島県警によると、一日の改正道交法施行で高速道路や自動車専用道での一二五CCを超えるバイクの二人乗りが解禁されて以来、二人乗りのバイクによる死亡事故は全国で初めてという。
尾道署の調べでは、現場は同バイパス防士トンネルの入り口から西約二百メートルで、片側二車線の緩やかな左カーブ。何らかの原因でバイクが道路右側の縁石に接触し、転倒したらしい。どちらが運転していたかは分かっていない。
改正道交法では、バイクの二人乗りは、二十歳以上で、免許を取得して三年以上になることが条件となっている。
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残念ながら初の死亡事故。ただし、記事にあるように、二人とも17歳という事は、確実に高速道路二人乗りの条件に違反しています
(それどころか、一般道で二人乗り出来る条件にさえ違反している可能性もあります)。
また、「緩やかな左カーブ」で「道路右側の縁石に接触し」た、という事は、おそらく速度の出し過ぎでカーブで外側に膨らんだのでしょう。
おまけに、「頭などを強く打って」という事は、もしかしたらノーヘルだったかもしれません。
正直言って、こういう「何時事故を起こして死んでも不思議ではない」ような人間が起こした事故を、さも二人乗りの解禁と関連があるかのように、
わざわざ「バイクの二人乗りが解禁されて以来、二人乗りのバイクによる死亡事故は全国で初めて」等と書くのは、何らかの意図があるようにしか思えません。
例えそれが単なる事実であっても、わざわざ書く事によって、読者に「二人乗りを解禁した事に事故の原因がある」かのように思わせようとしているのではないか、
と勘繰りたくなります。
そのような「誘導」に引っ掛かる読者がいない事を祈りたいですが…。
■NHK
改正法後初 2人乗り死亡事故
14日午後9時半ごろ、尾道市の尾道バイパスで、2人乗りのオートバイが転倒する事故があり、17歳の少年が死亡し、17歳の男子高校生が大けがをしました。高速道路やバイパスでのオートバイの2人乗りは、道路交通法の改正によって20歳以上で、免許の取得後3年たっていることを条件に、今月1日から認められるようになりましたが、死亡事故が起きたのはこれが全国で初めてです。広島県警察本部は今回の事故では2人乗りが認められていない未成年者だったことから、改めて2人乗りをする際の安全指導を徹底することにしています。
04/15 19:20
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ちなみに、NHKの21時のニュースでもこの事故が報道されました。
事故を起こした人が、二人乗り出来る条件に違反していた事がきちんと報道されていましたが、やはり「初」というのが強調されていました。
また、現場と思われる場所の映像も流れていましたが、それを見る限りでは「右カーブ」だったような…。逆方向の映像だったのでしょうか。
あと、「改めて2人乗りをする際の安全指導を徹底することにしています」というの自体は良いのですが、正直言って、いくら指導を徹底しても、
それを守らない奴は必ずいる(例えば、未だに携帯電話をしながら車を運転している奴はしょっちゅう見かけます)訳で、
一つの事故だけを取り上げて大騒ぎする事だけはしないでほしいと思います。
2005/04/17
■毎日新聞
交通事故:
オートバイ2人乗り、解禁後初の死亡−−広島の専用道路
14日午後9時半ごろ、広島県尾道市久保町の尾道バイパス(指定自動車専用道路)上り線で、少年2人が乗ったオートバイが転倒し、運転していた同市高須町、フリーター、河村誠さん(17)が頭などを打って即死、同市の高校3年生の少年(17)が重傷を負った。高速道路などのオートバイ2人乗りが原則解禁された改正道交法が4月1日に施行されて以降、死亡事故は全国初。
広島県警尾道署の調べでは、現場は片側2車線の緩い左カーブだった。河村さんは免許取得後約7カ月。【堀江拓哉、河嶋浩司】
毎日新聞 2005年4月16日 東京朝刊
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やはり、運転者は「免許取得後約7カ月」であり、高速道路どころか、一般道で二人乗り出来る条件にさえ違反していました。
もちろん、条件違反が即、事故に繋がるという訳ではありませんが、少なくとも運転者に遵法精神が欠けていた事は間違いありません。
例え、高速道路での二人乗りが禁止されたままであったとしても、この事故は起こったでしょう。
マスコミは、とにかく「二人乗り解禁後初の死亡事故」というのを書きたくてしょうがないらしいですが、正直、この事故と解禁とは何の因果関係も無いと思います。
2005/04/18
■レスポンス
バイク死亡事故…自動車専用道2人乗り資格なし
2005年4月18日
14日夜、広島県尾道市内の国道2号線・尾道バイパス上り線(自動車専用道路)で、17歳の少年2人が乗ったバイクが縁石に接触して転倒し、このうち1人が死亡、もう1人が重傷を負う事故が起きた。
今月1日に自動車専用道路や高速道路などでのバイク2人乗りが原則解禁されて以降、こうした道路で2人乗りバイクが死傷事故を起こしたのは全国で初めてとなる。
広島県警・尾道署によると、事故が起きたのは14日の午後9時30分ごろ。
尾道市久保町付近の国道2号線・尾道バイパス上り線で、17歳の少年2人の乗った中型バイク(400cc)が、中央分離帯の縁石に接触し、バランスを崩して転倒。乗っていた2人とも路上に投げ出された。
この事故でバイクを運転していた17歳の少年が頭を強打したことによる脳挫傷が原因で即死、同乗していた別の17歳少年が全身を強打する重傷を負った。
2人ともヘルメットを着用していたが、転倒した速度が速かったらしく、頭部を完全に保護できなかったようだ。
現場は片側2車線の緩やかな左カーブ。バイクはこれを曲がりきることができず、そのまま直進し、縁石に接触してバランスを崩したものとみられている。縁石にはタイヤが接触したような痕跡も確認されている。
バイクの2人乗りについては、一般道においては免許取得後1年経過後から。また、今年4月1日から改正道交法が施行され、一部を除く高速道路や自動車専用道において免許取得後3年間を経過し、20歳を超えた運転者に対しては原則的に2人乗りが認められるようになっている。
事故が起きた尾道バイパスは、歩行者や軽車両の通行が禁止された自動車専用道路。死亡した少年は免許取得後7カ月を経過したばかりであり、一般道での2人乗り資格も有してなかった。
改正道交法が施行された今月1日以降、自動車専用道路や高速道路で2人乗りバイクが関係する死亡事故が起きたのは全国で初めて。
2人乗り可能な資格などがわかりにくく、ゴールデンウィークには2人乗り全面解禁と勘違いした運転者が増える可能性があることから、警察では2人乗りバイクの運転者に対する資格確認を厳密化させるとともに、免許取得後3年を経過した20歳以上の運転者には、有資格であることを証明する免許証の裏書を最寄りの警察署で実施することを推奨している。
《石田真一》
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車・バイク関係のニュースサイト「レスポンス」に掲載された記事です。
さすがに、事故から数日経過していますので、今まで見た記事に比較して内容が詳細になっていますが、気になるのは以下の一節。
2人ともヘルメットを着用していたが、転倒した速度が速かったらしく、頭部を完全に保護できなかったようだ。
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何か、これだけを読むと、「速度が速かった」事が、「頭部を完全に保護できなかった」事の原因であるかのように読めます。
確かに、それも原因の一つではあるのでしょうが、さて、これをそのまま信じても良いものなのでしょうか。
この記事からは、2人が着用していたヘルメットがどのような物であったのか、また、ヘルメットの顎紐をきちんと締めていたのか、という点が判りません。
ヘルメットは、JISやSNELLといった規格に定められた安全基準に適合した物を、正しく装着していなければ効果がありません。
もし、彼らが被っていたヘルメットが、工事用ヘルメットに毛が生えたような、いわゆる「半キャップ」と言われている類の物であったとしたら?
例え速度が制限速度以下であったとしても、頭部への深刻なダメージは避けられないでしょう。
もし、彼らがヘルメットの顎紐をきちんと締めていなかったとしたら?
例えきちんとヘルメットを被っていたとしても、転倒した拍子にヘルメットは頭部から外れてしまうでしょう。
もし、彼らが被っていたヘルメットが、使用期限をとっくに過ぎた古い物だったとしたら?
ヘルメットの緩衝材が劣化していて、当初の性能通りに衝撃を吸収する事ができずに、やはり頭部への深刻なダメージは避けられないでしょう。
この記事を書いた記者は、「〜ようだ」と書いているところからしても、これらの点について正確に把握した上で書いているとは思えません。
この記事を読んで、「やはり高速道路では速度が高いので、ヘルメットを被っていても駄目だ」
→「高速道路での走行自体に問題があるのだ。個々のライダーの自主性などに任せてはいけない」
→「高速道路での二人乗りは禁止だ」などと短絡的に考える人がいない事を祈りたいですが…。
そして、問題はもう一点。
2人乗り可能な資格などがわかりにくく、ゴールデンウィークには2人乗り全面解禁と勘違いした運転者が増える可能性があることから、警察では2人乗りバイクの運転者に対する資格確認を厳密化させるとともに、免許取得後3年を経過した20歳以上の運転者には、有資格であることを証明する免許証の裏書を最寄りの警察署で実施することを推奨している。
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まず、「2人乗り可能な資格などがわかりにくく」とありますが、全然判りにくくなんかありません。
「普通・大型通算して自動二輪の免許取得後3年を経過した20歳以上の運転者」、これだけです。
まぁ、途中免停をくらっていた期間があったり(改正道路交通法では、「当該免許の効力が停止されていた期間を除く」とあります)とかで、
単純に最初の免許取得日から、とは言えない、というのはありますが、それでも「判りにくい」なんて口が裂けても言えないぐらい、単純な条件です。
「判りにくい」のは、むしろ、取り締まる側の警察の方です。
上記のように、通常の免許証の表に記載されている項目からは、運転者がこの条件に適合しているかどうかを判断できないからです。
そのため、わざわざ「有資格であることを証明する免許証の裏書を最寄りの警察署で実施することを推奨」なんてしている訳です。
また、当然ながら、免許証を見なければ、運転者が20歳以上かどうかも判りません。
もちろん、これは無免許運転や条件違反全般に言える事なのですが、今は施行直後という事もあり、2人乗りは片端から停めて確認しているようです。
中には、高速道路を走行中に、路肩に停車させられて免許の確認をされた方もいるようです
(普段は、危険だからとか、緊急車両の通行の邪魔になるから、等の理由で、事故や故障などのやむを得ない場合以外は一切停車も走行も認めないくせに…)。
快適なツーリングの途中でそんな事をされたら、楽しみも半減でしょうし、やたらと検問されたら、渋滞の原因にもなり兼ねません。
本当に、このような取締しにくい条件をつける事が妥当だったのかどうかは、これから問われる事になるのでしょう。
今回の事故に関する一連の報道を見ていて気になるのは、同乗者の証言が全く無い事です。
幸いにも一命をとりとめたとは言え、全身にダメージを受けたようですので、まだ何も言える状態ではないのでしょうが、
これは本当に、速度を出し過ぎた為にカーブを曲がり切れずに起きた、という単純な単独事故なのでしょうか。
あまり考えたくはありませんが、悪意のある他のドライバーによって、煽りや幅寄せ等の嫌がらせを受けた結果ではない、とは言い切れません。
そこまで積極的な悪意が無くても、追い越しの際に充分な間隔を取らずに、バイクのすぐ脇を追い越していく車は少なからずいます。
私自身、片側三車線の道で、第一車線の私のバイクと、第二車線の車との間を追い抜いていく車に遭遇した事があります。
ハンドルやミラーのすぐ傍を、高い相対速度を持った鉄の塊が走っていく恐怖感は、おそらく車しか運転した事がない人には判らないでしょう。
免許取得から一年も経過していない若者が、もしそういう目に遭ったら、驚いて操作を誤る事は充分考えられます。
さらに、現場および現場付近で、今までに同様の事故が発生していないのかどうかも問題です。
もし、同じ場所で同様の事故が複数回発生しているようなら、道路の構造そのものに事故を誘発する原因がある事も考えられます。
この場合、いくら当事者の条件違反やら何やらを追及しても意味が無く、また同様の事故が繰り返される恐れがあります。
このように、簡単な記事の裏にも、ちょっと考えるだけで隠れた事実がたくさんあるかもしれない、という事を忘れてはいけないと思います。
2005/05/03
残念な事に、また高速道路で二人乗りのバイク事故が発生してしまいました。
以下、ネット上で見つけた各紙の記事です。
■毎日新聞
交通事故:
2人乗りオートバイ、転倒し死傷−−石岡の常磐道 /茨城
28日午後10時10分ごろ、石岡市染谷の常磐自動車道下り57・6キロ付近で、川崎市幸区、自動車販売業、小野寺洋幸さん(34)のオートバイが左路肩のガードレールに衝突し、転倒した。小野寺さんは頭を強く打って即死。後ろに乗っていた東京都府中市天神町1、ヘルパー、関谷有以さん(24)も全身打撲などの重傷を負った。
県警高速道路交通警察隊の調べでは、小野寺さんは無免許で、他のオートバイ7台と大洗町の大洗海岸へ向かう途中だった。約90キロのスピードで走行中、バランスを失ったとみられる。
高速道路でのオートバイ2人乗りの死亡事故は、4月1日の改正道路交通法施行後、県内初。【藤田裕伸】
毎日新聞 2005年4月30日
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■朝日新聞
2人乗りバイク転倒、1人死亡
28日午後10時すぎ、石岡市染谷の常磐道下り線で、2人乗りのオートバイが道路脇のガードレールに衝突、運転していた川崎市幸区、自動車販売業小野寺洋幸さん(34)が頭部強打で死亡した。県警高速隊によると小野寺さんは無免許だった。
調べでは、小野寺さんは片側3車線の左側車線を走行中にバランスを崩して転倒したらしい。同乗の女性(24)は左足や左手首を骨折する重傷。
警察庁によると、今月1日に改正道交法が施行され、条件付きで一部の高速道路などでオートバイの2人乗りができるようになってから、全国で2例目の死亡事故という。県内では初めて。
(4/30)
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■レスポンス
常磐道で2人乗りバイクが死亡事故…また無資格者
2005年5月2日
4月28日、茨城県石岡市内の常磐自動車道で、2人乗りのバイクが転倒する事故が起きた。運転していた34歳の男性が即死。同乗していた24歳の女性が全身を強打する重傷を負った。男性は無免許運転だったという。
茨城県警・高速隊によると、事故が起きたのは28日の午後10時10分ごろ。石岡市染谷付近の常磐自動車道下り線で34歳の男性が運転する2人乗りバイクが左側の路肩に設置されたガードレールに接触し、転倒する事故が起きた。
この事故で運転してた男性と、後部座席に同乗していた24歳の女性が路上に投げ出され、男性は頭を強打して死亡。女性は左半身の骨を数カ所折る重傷を負った。
その後の調べで、バイクを運転していた男性は二輪車については無免許であることが判明している。
4月1日から高速道路や自動車専用道路でのバイク2人乗りが解禁されているが、2人乗りバイクが死亡事故を起こすのは今回の事故が全国で2件目。この2件とも2人乗りでの運転資格が無い“無資格者”によるものだ。
警察では料金所などでのチェックを強化。同様事故の発生を防ぎたいとしている。
《石田真一》
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前回の事故は条件違反でしたが、今回は無免許運転者による事故です。
ただ、「レスポンス」の記事では、「二輪車については」とありますので、もしかしたら原付や普通自動車等の、他の種類の運転免許は持っていたのかもしれません。
これらの記事を見て疑問なのは、「1.何故このバイクは転倒したのか」「2.何故路肩のガードレールに接触したのか」
「3.毎日新聞の記事にある、『他のオートバイ7台』とはどのような位置関係にあったのか」という辺りでしょうか。
1については、毎日と朝日の記事には「バランスを崩して」とありますが、普通、高速道路のような整備された道路を、
毎日の記事にあるように90km/h程度で走行している時に、バイクがいきなりバランスを崩す、等という事はありません。
運転者が余程未熟だったとか、同乗者が姿勢を崩してしまったとか、路上の障害物に引っ掛かったとか、何らかの明らかな要因がある筈です。
2については、仮に走行中に転倒したとすれば、バイクと搭乗者は、そのまま真っ直ぐ路上を滑っていく筈で、車線をはみ出した上に路肩を横断し、
左端のガードレールに接触するまで行くのはちょっと不自然です。
カーブの途中などならありそうですが、該当個所が直線なのかカーブなのかは、記事からは判らないですね。
3については、事故の直前に並走していた他のバイクが、事故車のどの位置にいたかです。
もしかしたら、90km/hという高速走行中にも関わらず、すぐ隣を並走していたりして、そのせいで事故車がバランスを崩したのかもしれません。
何にせよ、他のオートバイの運転者らは事故の瞬間も目撃していたでしょうから、正確な事故原因を究明してほしいものです。
また、「レスポンス」の記事の最後に、「警察では料金所などでのチェックを強化。同様事故の発生を防ぎたいとしている」としていますが、
全国に入り口に料金所等の停止スポットが無い高速道路・自動車専用道路が数多くある以上、「同様事故の発生」を防ぐ事は不可能です。
そもそも、無免許運転なんて二人乗りのバイクに限った話ではありません。
きちんと条件を満たした運転者のバイクを取り締まっている隣で、無免許運転のクルマが堂々と通過しているかもしれません。
チェックを強化するのであれば、あらゆる車種について同様にチェックを行なってほしいと思います。
2005/07/15
高速道路等でのオートバイ2人乗りが解禁されて3ヶ月、この4月〜6月の間に発生した、オートバイ2人乗りの事故に関するまとめが発表されたそうです。
Google Newsで検索すると、20紙近くでこの記事が記載されていますが、どれも内容はほとんど同じです
(と言うか、一言一句同じに見えるのは気のせい?自社で記事に起こさずに、誰か一人が書いた記事をコピー・ペーストしてるんだろうか…)。
その中で、現時点で最も掲載時刻が新しく、内容も少し異なるAsahi.comの記事を転載します。
■Asahi.com
高速道の2人乗りオートバイ、解禁後の死傷者23人
2005年07月14日
道交法改正で高速道路と自動車専用道路でのオートバイの2人乗りが解禁された今年4月から3カ月間に、全国で13件の2人乗りのオートバイの事故が起き、計3人が死亡、20人が負傷したことが14日、警察庁のまとめで分かった。
改正道交法は、普通・大型自動二輪の免許取得から3年以上で20歳以上の運転者は、禁止区間を除いて高速道路などで2人乗りができるとしている。
広島県のバイパス道で4月14日、免許取得後1年以内の17歳のアルバイト少年が転倒して死亡したほか、茨城県の常磐道で同28日、ガードレールに衝突した無免許の34歳自動車販売業が死亡。6月19日には大阪府の阪神高速を逆走した免許取得後1年以内の23歳の運転者が対向車と正面衝突して死亡した。3件とも亡くなったのは運転者だった。
全国の警察は、20歳未満や免許取得後3年未満だったとして39人を、2人乗りが禁止されている都心の首都高速を通行したとして3人を取り締まった。
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死亡事故3件のうち、広島と茨城の事故は上に転載していますが、大阪でも起きていたのは見過ごしていました。
興味深いのは、「3件とも亡くなったのは運転者」という点です。
これまで私の知る範囲では、オートバイ2人乗りで危ないのは、運転者よりも同乗者の方だ、と言われる事が多かったように思います。
運転者の方がバイクに慣れている、運転者は前方の様子を同乗者よりよく把握している為、万一の事態に対して同乗者よりもより良い対処や心構えができる、
等がその根拠だったと思いますが、この3件の事故は、その理屈が成り立たない事が多い、という事を示しているように思われます。
また、この記事からは、死亡事故3件以外の10件の2人乗り事故については、それらがどのようなものであったのかが判りません。
そもそも、その事故が2人乗りに起因する事故であったのか(もっと言えば、その2人乗りオートバイが事故の第1当事者なのか)さえ不明です。
残念ながら、現時点ではまだ発表資料を直接閲覧できないので、元々の発表資料にその情報が無いのか、記事になっていないだけなのかは判りません
(ただ、5/20付けの、改正道交法施行1ヶ月時点でのまとめ資料でも、死亡事故についてしか詳細が記載されていませんので、前者の可能性が高いです)。
あと、この記事では(多分、元の発表資料でも)触れられていない事として、一般道での2人乗りオートバイの事故はどうなっているか、という事があります。
前年同時期と比較して、一般道での2人乗りオートバイの事故が増えているのか、減っているのか、あるいは有意な差異は無いのか。
これを検証しない事には、高速道路等でのオートバイ2人乗りを解禁した事が、少なくとも事故を減らすという観点から見て良かったのか悪かったのか、
判断する事ができません。
バイクに乗らない人、興味が無い人、バイクが嫌いな人は、この記事を読んで、「やはり高速道路等でのオートバイ2人乗りを解禁すべきでなかった」と思うかもしれません
(さすがに、バイク乗りやバイクが好きな人にそんな事を思う人はいないと思いますが…)。
しかし、この記事は問題のごく一面のみを抜き出したに過ぎない、という事を是非心に留めておいていただきたいと思います。
2005/07/19
高速道路等でのオートバイ2人乗り解禁後3ヶ月間のまとめに関する記事の続き。
「レスポンス」に載った記事を転載します。
■レスポンス
バイク2人乗り、無資格者の事故目立つ
2005年7月19日
警察庁は14日、改正道路交通法によって高速道路や自動車専用道路などでバイクの2人乗りが解禁された今年4月以降、全国で13件の人身事故が発生したことを明らかにした。
これは警察庁・交通企画課が明らかにしたもの。
高速道路や自動車専用道路でのバイク2人乗りについては、今年4月1日から普通・大型自動二輪の免許取得から3年以上が経過した20歳以上の運転者を対象に解禁。首都高など一部の禁止区間を除いて、2人乗りができるようになった。
解禁となった4月1日以降、6月30日までの3カ月間に発生した2人乗りバイクが関係する人身事故の件数は13件だった。
死亡事故は3件発生しているが、一番最初に起きた広島(4月14日)は2人乗りの資格が無い17歳少年による事故。2件目の事故は4月28日に茨城で発生したが、こちらは無免許。3件目は6月19日に大阪で発生した事故で、阪神高速を逆走するというイレギュラーなもの。いずれのケースでも死亡したのは運転者自身だった。
また、2人乗りの資格が無いとして摘発されたのは39人。さらに3人が2人乗り禁止区間で摘発を受けている。
無資格者の摘発数は事前予想よりも多く、警察では「制度が始まったばかりなので何とも言えないが、今後は教習所などで周知徹底を図り、浸透させたい」とコメントしている。
《石田真一》
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「無資格者の事故目立つ」というのは、3件の死亡事故が、全て無資格者によるものだった、という事なのでしょうが、事故件数からすれば3/13に過ぎません。
死亡に至らなかった10件については、詳細が相変わらず不明ですので、どういう状況で起きたものなのかサッパリです。
警察庁のサイトで資料(PDF)が掲載されましたが、内容は新聞記事と似たりよったりで、
全然詳細が判りません。
2006/03/05
自動二輪車の高速道路等における二人乗りが解禁されて、今月末で丸一年になります。
それを前にして、警察庁から昨年の交通事故に関する資料が二つ発表されました。
資料1.「平成17年中の交通死亡事故の特徴及び道路交通法違反取締り状況について」(PDF)
資料2.「平成17年中の交通事故の発生状況について」(PDF)
この二つ、内容的に重複している点が多いので、一つに纏めるか、どちらかが他方の内容を完全に包含するようにするかすれば良いのに、と思うのですが、
何故こんなふうにわざわざ二つに分けて作成するのでしょうね。おまけに、資料1はファイル名に使っている年号が間違ってますし。
まあとりあえず、この二つの資料から、昨年の自動二輪車関係の事故に関する特徴を読み取ってみたいと思います。
果たして、高速二人乗り解禁以後に事故の内容について変化があるのでしょうか。
そういう意味では、「平成17年中の」ではなく、「平成17年度の」データが見たい所なのですが、まあ大雑把な傾向を把握するには、これでも良いでしょう。
それはともかく、実際には資料がもう一つ、
・「平成17年中の交通事故死者数について」(PDF)
というのも公開されているのですが、これは言わば「速報版」みたいなものであり、「自動二輪車の事故件数」等といったような車種別の統計データもありませんので、
今回は放っておく事にします。
あと、今回は主に「高速二人乗り解禁が自動二輪の事故に及ぼした影響」を考察する事としたいので、
元々高速道路を走る事ができない原付については考慮しない事にします。
以下の文中で「自動二輪」とした時は、デフォルトは原付を除いている事とします。
ただし、この場合、高速道路を走る事ができない「原付2種」(普通二輪小型限定)がどちらに入っているのかが問題になりますが、
上記資料が警察庁のものである事を考えると、道交法による区分、すなわち「自動二輪」の方に含まれているものと思われます。
「原付2種」は、高速道路ではない自動車専用道路なら走る事ができる道路もありますし、登録台数自体も自動二輪全体から見れば少ないでしょうから、
まあ誤差の範囲内という事で気にしない事にします。
なお、「p.XX」で示したページ番号は、先頭からの通し番号(Acrobat Reader上で指定するページ番号)です。
資料の本文に付けられているページ番号とは異なりますので、ご注意ください。
●資料1について
・p.11「死者数を状態別にみると、(中略)前年と比較すると(中略)二輪車乗車中(前年比-129人、-9.8%)の減少が顕著である」
初端から、バイク乗りにとっては「そら見ろ」と言いたくなるようなデータが出てきます。
「高速二人乗り解禁なんかしたらバイクの死者が増える」等とほざいていた連中に、このデータを見せつけてやりたい気分ですね。
連中の発言がいかに根拠の無いものであったか、を裏付けるデータです。
しかも単に死者数が減っただけではなく、減少率では「自動車乗車中(-6.7%)」や「歩行中(-6.5%)」を3ポイント以上も凌駕しています。
さらに、表「状態別死者数の推移」を見ますと、この「-9.8%」という数字は、原付も含めた数字である事が判ります(この辺、少し書き方がややこしいのですが)。
「原付乗車中」を除いた「自動二輪車乗車中」だけで見ますと、増減率は「-10.4%」と更に高く(いや、低くと言うべきか?)なっています。
これは、高速二人乗り解禁によってバイクの死者が増える、という反対派の意見を完全に否定するデータです。
高速道路を走る事ができない原付よりも、死者数が減っているのですから。
・p.13〜14「年齢層別・状態別死者数」
高速二人乗り解禁とは直接関係無いと思いますが、p.14の表が少し興味深いです。
自動二輪乗車中の年齢層別死者数ですが、39歳以下は運転中の死者数が全て減少しているのに比べ、40〜64歳は増加している事です。
バイク事故=若者が起こすもの、というイメージが世間的にあると思いますが、実際は、中高年の死亡事故の方が増えている訳です。
単に若者の方が体が丈夫だから死ににくいだけなのか、それとも免許保有者が若者は減って中高年に増えているのか、
中高年が自分の歳も考えずに無茶する事が多いのか、原因を知りたい所です。
また、自動二輪乗車中の同乗者の死者数は、20歳以上の範囲で減少が無く、増減無しあるいは増加しています。
これが果たして高速二人乗り解禁によるものなのかどうか、という事が重要なポイントになると思います。
・p.24「第1当事者別の状況と特徴」
これも高速二人乗り解禁とは直接関係無いと思いますが、「当事者種別(第1当事者)別死亡事故件数の推移」という表がまた興味深いです。
ここでは、二輪車の区別が「小型二輪」や「軽二輪」といった、道路運送車両法(だったかな?)による区分になってます。
何でそうなってるのかは謎ですが、ここで興味深いのは、死亡事故件数が、「小型二輪」「原付二種」「原付一種」が全て減少している中で、「軽二輪」だけが増えている、
という点です。
近年の、250ccを中心にした所謂「ビッグスクーター」のブーム、加えてバイクのAT免許導入の為に、「軽二輪」に乗る人が増えた為なのかもしれません。
・p.37「死亡事故件数を道路形状別にみると、(中略)特に、市街地の交差点(前年比-223件、-10.6%)及び(中略)の減少が顕著である」
車種別のデータが出ていないので、高速二人乗り解禁と関係があるかどうかは不明ですが、高速道路を使う安全上のメリットである、
「もっとも事故に遇いやすい交差点を通らなくて済む」という主張を補強するデータです。
これが、高速二人乗り解禁以前は市街地の交差点を通る事を余儀なくされていたバイクが、高速道路を通るようになった事によるものであれば完璧なのですが。
更に、未だ二人乗りが解禁されていない首都高速の圏内で、市街地の交差点での事故件数が減っていない、とかいうデータがあればもっと完璧になるのですが。
・p.44「(高速国道において)事故車両別死亡事故発生件数をみると、(中略)自動二輪(前年比+4件、+40.0%)が最も増加し」
……ダメじゃん。高速道路における自動二輪の死亡事故は前年より増加しており、しかも高速国道に限って言うと、その増加率は「バス・マイクロ」の100%に次いで多い、
40.0%にもなっています。困ったもんです。指定自専道で減っているのが救いです。
あえて抗弁するなら、高速二人乗り解禁によって高速道路を走るバイクの数そのものが増えたから、と言う事はできそうです。
高速国道における、自動二輪の通行量(走行キロ)のデータがあれば良いのですが。
また、p.11に示されていたように、一般道も含めた全体でのバイク事故の死亡者数は大きく減少しているのだから、これは、高速道路を走る方が一般道を走るより安全である、
という高速二人乗り解禁賛成派の意見を補強するデータである、とも言えそうです。
更に、これらの事故には、条件違反のライダーが起こした事故(本ページ上方の記事参照)も含まれており、高速二人乗り解禁とは直接関係無い、と言えるかもしれませんが、
果たして。それぞれの事故について、もう少し詳細なデータが無いと判断しかねる所です。
少なくとも、「高速二人乗り解禁=バイク死亡者増加」のような単純な図式は当てはまらないだろう、という事は確かです。
ちなみに、次のp.45にある第1当事者別の状況も同じです。自動二輪の死亡事故は、全て自動二輪が第1当事者だった、という事ですね。
●資料2について
・p.11「負傷者数を状態別にみると、(中略)二輪車乗車中(前年比-6,169人、-3.6%)の減少が顕著である」
これも良いデータではあるのですが、表「状態別負傷者数の推移」を見ますと、原付乗車中の増減率「-5.0%」に比べ、自動二輪車乗車中のは「-1.2%」と、
状態別では最も減少率が小さくなっています。
これも、もしかしたら「ビッグスクーター」のブームやAT免許導入の為に、原付からビッグスクーターに乗り換えた人が増えた為かもしれませんが、
母数が判らない為、理由も不明です。
・p.12「状態別死傷者の状況(構成率)」
このグラフを見て判るのは、自動二輪車や原付の乗車中の事故では、自動車乗車中に比較して、死者・重傷者の割合が高い、という事です。
様々な安全装備に守られている自動車に比べ、体がむき出しの二輪車は、いったん事故に遇うと酷い目に遭う確率が高い訳です。
二輪車においては、パッシブ・セーフティ(ヘルメットや服装など)だけでなく、アクティブ・セーフティ、
すなわち「事故に遭わないようにする事」がより重要である、という事を裏付けるデータです。
もっとも、それはより交通弱者である自転車・歩行者の方がより顕著になるのですが。
また、表「状態別死傷者数の推移」を見ますと、自動二輪車乗車中の致死率が、歩行中(2.54)、その他(って何だ?)(1.55)に次いで高い0.94となっており、
原付乗車中の0.56の倍近くになっています。
これは、やはり自動二輪の方がより速度も出る為、事故の際のダメージが原付より大きい為ではないか、という気がします。
・p.15「年齢層別・状態別負傷者数の推移」
ここでも、他の年齢層で負傷者数が減少している中で、何故か40〜49歳の自動二輪車乗車中の負傷者数が突出して増えています。
大型二輪免許が教習所で取得できるようになった為、所謂「Uターンライダー」が増えたのでしょうか。
しかし、増減率が一番高いのは、何故か15歳以下なんですね。お前らみんな無免許だろうが。
・p.21「損傷部位別・状態別死者数(構成率)、同負傷者数」
これも高速二人乗り解禁とは関係無いデータですが、二輪車乗車中の死亡時の損傷部位は頭部が多く、負傷時の損傷部位は腕部・脚部が多い、というのは、
まあ当たり前といえば当たり前なんですが、所謂「半ヘル」を首に引っかけたり、半袖・短パンで乗ってるような事が如何に馬鹿げた事か、という裏付けですね。
・p.22「当事者種別(第1当事者)別交通事故件数の推移」
ここでは、自動二輪車では増減率-2.2%、原付まで含めた二輪車全体でも-3.5%と、他の車種に比べてとりわけ減少率が大きい訳ではないようです。
ただ、小型二輪単独では増減率-6.0%と、比較的減少率が大きい部類に入っています。
それでも、やはり軽二輪だけが増減率0.7%と増加しているのは、母数そのものが増えているせいなのかもしれません。
・p.43「(高速道路における)事故車両別交通事故発生件数の推移」
ここでは、自動二輪は、その他(-8.2%)、普通乗用(-3.8%)に次いで、増減率-1.3%と事故件数は減少しています。
これも、「高速二人乗り解禁なんかしたらバイクの事故が増える」などとほざいていた連中に見せてやりたいデータですね。
まあ、平成15年→平成16年でも事故件数は減少していますので、高速二人乗り解禁は事故件数の増減には影響しない、といった所ではないかと思いますが。
ただ気になるのは、資料1で示されていたように、高速国道における自動二輪の死亡事故件数は増加している、という事です。
事故件数全体は減少したのに死亡事故件数は増加した、つまり死亡事故の割合が増えた、という事で、この原因が何かを知りたい所です。
●まとめ
少なくとも、高速二人乗り解禁前に解禁反対派の意見にあったように、「高速二人乗り解禁をすると事故件数や死亡者数が増える」という単純な図式は否定された、
と言っていいかと思われます。
高速国道における自動二輪の死亡事故件数の増加をもって「解禁したせいだ」と言われるかもしれませんが、それも、その事故が二人乗りに起因するものなのか、
二人乗りの条件をきちんと守っていたのかどうか、などを細かく検証する必要があるでしょう。
少なくとも、死亡事故の内の三件は、本ページ上方の記事にあるように、何らかの条件違反をしていた者による事故だったのですから。
今後、より詳細なデータが公開されるのを待ちたいと思います。
2006/05/15
高速道路等でのバイクの二人乗りが解禁されて、この三月末で丸一年が経過しました。
先日、この解禁後一年間の、高速道路等での二人乗りバイクの事故に関する発表が警察庁からあったようです。
ようです、というのは、現時点ではまだ警察庁のホームページに発表資料が掲載されていないからで、とりあえずGoogle Newsでの検索に引っ掛かって、
かつ現時点でまだ各新聞社のサイトに記事が残っていたものを転載します。
■中日新聞
2人乗り事故30件、死者4人
高速のバイク解禁から1年
道交法改正で昨年四月一日に解禁された高速道路、自動車専用道路でのオートバイ二人乗りによる事故が、今年三月までの一年間で三十件発生し、死者四人、負傷者五十二人に上ることが十一日、警察庁のまとめで分かった。
高速などでのオートバイ事故総数(五百六件)の5・9%。二人乗りについて危険性を指摘する声もあったが、警察庁は「特に大きな問題が生じているとは考えていない。引き続き安全教育や取り締まりを徹底していく」としている。
警察庁によると、死亡事故があったのは茨城、静岡、大阪、広島の四府県で、死亡した四人のうち三人は運転者。一人は無免許、二人は免許取得から一年未満で、いずれも高速での二人乗りが可能な「二十歳以上で免許取得後三年以上」の条件を満たしていなかった。残る一人は条件を満たす運転者のオートバイに同乗していた。
取り締まりの状況は二人乗りが可能な条件を満たしていない違反が七十件。二人乗りが禁止されている首都高速の一部を走った違反が十四件だった。
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■サンケイスポーツ(ニュースフラッシュ)
★高速2人乗り事故30件
道交法改正で昨年4月1日に解禁された高速道路、自動車専用道路でのオートバイ2人乗りによる事故が、今年3月までの1年間で30件発生し死者4人、負傷者52人に上ることが11日、警察庁のまとめで分かった。
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■日本経済新聞
高速道のバイク2人乗り、解禁1年で事故30件
昨年4月の改正道路交通法に伴い高速道路でのオートバイの2人乗りが解禁されてから1年間で、2人乗りの事故は30件発生、4人が死亡したことが11 日、警察庁のまとめでわかった。警察庁は「事故比率は一般道と変わらず、大きな問題とは考えていないが、引き続き安全教育を進めたい」と話している。
改正道交法では、二輪免許取得後3年以上で20歳以上の運転者に限り、高速道などでのオートバイの2人乗りを解禁した。
警察庁によると、施行後1年間の高速道のオートバイ2人乗りの死亡事故は4件で、運転者3人と同乗者1人が死亡。負傷者は52人。昨年4月の最初の死亡事故の運転者は免許取得後1年未満の17歳の少年、2件目は無免許、3件目は取得後1年未満と、いずれも2人乗りで運転できる要件を満たしていなかった。
一方、高速道での2人乗りに対する全国の警察の1年間の取り締まり件数は、20歳未満など要件を満たさなかったケースが70件、首都高速の2人乗り禁止区間を走った違反が14件だった。 (14:32)
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■読売新聞
オートバイの高速道2人乗り解禁1年、死者は4人
高速道路でのオートバイの2人乗りが解禁された昨年4月からの1年間に、高速道路で起こった2人乗りでの事故は30件で、死者は4人だったことが、警察庁のまとめでわかった。
同期間の高速道路でのオートバイ事故は全体で506件、死者は27人にのぼっており、当初は危険性も指摘されていた高速道路での2人乗りだが、事故件数は全体の5・9%にとどまった。
昨年4月に施行された改正道交法によって、20歳以上で、免許取得から3年以上であれば、高速道路や自動車専用道路での2人乗りが認められた。
2人乗りで亡くなった4人のうち、2人は免許取得後1年未満だったほか、もう1人は無免許。警察庁は「今後も取り締まりを徹底していく」としている。
(2006年5月11日10時56分 読売新聞)
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■山陽新聞
高速2人乗り事故30件 解禁1年、警察庁まとめ
道交法改正で昨年4月1日に解禁された高速道路、自動車専用道路でのオートバイ2人乗りによる事故が、今年3月までの1年間で30件発生し、死者4人、負傷者52人に上ることが11日、警察庁のまとめで分かった。
高速などでのオートバイ事故総数(506件)の5・9%。2人乗りについて危険性を指摘する声もあったが、警察庁は「特に大きな問題が生じているとは考えていない。引き続き安全教育や取り締まりを徹底していく」としている。
警察庁によると、死亡事故があったのは茨城、静岡、大阪、広島の4府県で、死亡した4人のうち3人は運転者。1人は無免許、2人は免許取得から1年未満。
(5月11日10時17分)
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まあ、どの記事も警察庁の発表を纏めただけ、みたいな感じで似たりよったりの内容ですので、個々の記事へのコメントはしませんが、
概ね「高速道路等での二人乗りが一般道に比べて危険、とは言えない」という事を裏付ける結果になったのではないか、と思います
(サンケイスポーツの記事などは、その辺が判らない記事になってしまってたりしますけど…)。
今までは、高速道路等での二人乗りバイクによる事故に関するデータが存在しなかった訳ですから(二人乗り禁止になる前の大昔のデータならあるでしょうけど、
そんなものは、バイクの性能や交通事情が大きく違う現在では参考になりませんし)、日本経済新聞の記事にあるように、
「事故比率は一般道と変わらず」というデータが出ただけでも良かったと思います。
今後も事故が増えずに、「やはり解禁しなければ良かった」等と言われる事の無いように願いたい所です。
ただ、今回もやはり、この一年間で一般道における二人乗りバイクの事故がどうなったのか、については触れられていません。
元の資料にはあるのかもしれませんが、やはりそれが気になる所です。
2006/05/31
明日2006/06/01より、改正道交法によって駐車違反の取締りが厳密化されます。
まあこの事の是非やら利権やら天下りやらと色々と問題があるとは思うのですが、ここはとりあえずバイクに限っての話にしますと、やはり問題は駐車場法です。
駐車場法の第2条第4号には、駐車場法に定める「自動車」の定義として、以下のように記述されています。
4.自動車
道路交通法(昭和35年法律第105号)第2条第1項第9号の自動車のうち、大型自動二輪車(側車付きのものを除く。)及び普通自動二輪車(側車付きのものを除く。)以外のものをいう。
上記条文の強調表示の部分がある為に、バイク(この場合は排気量50ccを越えるもの)用の駐車場は、まともに整備されてきませんでした。
当然ながら、「駐車違反の取締りを厳しくする前に、バイク用の駐車場を整備しろ」という声も上がり始め、行政側もようやく重い腰を上げたようです。
国土交通省が、去る3月31日に発表した資料の中に、以下のようなものがあります。
・別紙1「国土交通省規制改革の総点検において新たに対応することとしたもの」
その中に、「自動二輪車駐車場の整備促進(駐車場法における「自動車」の定義の範囲拡大)」として、「駐車場法2条4号」について、
以下のような改正案が記載されています。
自動二輪車の駐車場の整備を促進するため、駐車場法の「自動車」の定義に大型自動二輪車及び普通自動二輪車を含める。
【今国会に駐車場法の改正案を提出】
という訳で、改正案が既に今国会(第164回衆議院本会議…でいいのかな…かな?)に提出されている、という事です。
では、その結果はどうなったか、といいますと、それは衆議院のサイトにあります。
・
第一六四回閣第三三号 都市の秩序ある整備を図るための都市計画法等の一部を改正する法律案
ここに、「(駐車場法の一部改正)」として、以下のように記載があります。
第三条 駐車場法(昭和三十二年法律第百六号)の一部を次のように改正する。
第二条第四号中「第二条第一項第九号の自動車のうち、大型自動二輪車(側車付きのものを除く。)及び普通自動二輪車(側車付きのものを除く。)以外のもの」を「第二条第一項第九号に規定する自動車」に改める。
この改正案については、ほんの少しですが、
同3月31日の国土交通委員会や、
4月14日の経済産業委員会で質疑が行なわれています。
そして、
『
議案名「都市の秩序ある整備を図るための都市計画法等の一部を改正する法律案」の審議経過情報』にありますように、4月11日に衆議院本会議で可決、
5月24日に参議院本会議で可決されました。
まだ公布日が記載されていませんが、本日放映されました朝日放送の「ムーブ!」によりますと、今年中には公布(もしかしたら施行まで)されるようです。
まあ、これでようやく一歩前進、といった所でしょうか。
できれば、この改正案が施行され、ある程度バイク用の駐車場の整備が進むまでは、バイクに対する駐車違反の取締りは、
今までやっていた程度に抑えていただきたいものです。
この駐車場法の改正については、マスコミでは5月27日付けで報道されているようです。
Googleで検索してもあまり数はありません(その上、何故かWeb検索では出てくるのにニュース検索では出てこなかったり)が、
毎日新聞のサイトに掲載されていた記事が比較的詳しいです(と言うか、検索して出てきた他のサイトも、この毎日新聞の記事が元ネタだったり)。
■毎日新聞
改正駐車場法:自動二輪の駐車場確保、義務づけに
自動二輪車の駐車場整備促進を市町村などに義務づける改正駐車場法が成立し、年内にも施行される見通しとなった。歩道などへの違法駐車が問題になっているが、運転者のマナーだけでなく、二輪駐車場が少ないこともネックになっており、四輪車から約50年遅れで駐車場確保が本格化する。
1957年施行の駐車場法は四輪車が対象で、自動二輪は除外されていた。一方、自転車と50CC未満の原付きバイクは、自転車法で駐輪場整備が義務づけられており、自動二輪だけが対象から抜け落ちていた。
こうした事情もあって自動二輪の駐車場は圧倒的に不足。東京都内では約70万台の登録に対し、専用の時間制駐車場は約1600台分しかない。自動二輪や原付きは道交法の対象で、禁止場所に止めれば駐車違反で罰せられる。「違反せずに止めたいが、止める場所がない」のがライダーの長年の悩みだった。
改正により、市町村は自動二輪の駐車需要に応じ、必要な区域について駐車場整備計画を策定し、設置を進める責任を負う。また、大規模な商業施設やオフィスビルなどを新築・増改築する場合は、条例で事業者に二輪駐車場設置を義務づけることが可能になる。【山田泰蔵】
毎日新聞 2006年5月27日 3時00分
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マスコミの取り扱いは、概ね駐車違反の取締りがどう変わるか、という点が中心で、バイクに関する話題を取りあげる所は殆ど無かったようです。
新聞は上記の通り、現時点で確認できるのは毎日新聞の(とそれを元ネタにした)記事だけです。
「Response」の記事では、5月29日付の産経新聞でも取り扱っていたようですが、
産経新聞のサイトでは当該記事を見つける事ができませんでした。
「産経MOTO」にも載っていないようですし。
TVニュースも観ていましたが、朝日放送「ムーブ!」、夕方の各地上局、NHK「ニュースウォッチ9」、朝日放送「報道ステーション」、
テレビ大阪「ワールドビジネスサテライト」(WBS)の内、バイクについて触れたのは「ムーブ!」と「WBS」ぐらいでした。
「ニュースウォッチ9」に至っては、バイクの話題どころか、駐車違反の取締りが厳しくなる、という話さえ出ず、ワールドカップの話題をトップで延々やってたり。
まったく、ワールドカップなんかより、この問題の方が影響を受ける国民は多い筈なのに、NHKは公共放送のクセして何をしているんでしょうね。
もう「ニュースウォッチ」はやめて、「スポーツウォッチ」とか「ワイドショーウォッチ」とかに改名した方がいいんじゃないの?まったく。ぶつぶつぶつ…。
2006/06/22
(財)道路新産業開発機構(HIDO)の自動二輪車ノンストップ自動料金支払システム試行運用のページで、
現在行なわれている首都圏の一般モニターに続いて、中部圏・近畿圏での一般モニター募集が始まります。
中部圏は既に締め切られていますが、近畿圏は6月26日から1,400名限定で募集が開始されるとの事です。
ただこれ、詳細を見ますと、「車載器の取り付けは、モニター応募後、数ヶ月以上お待ち頂くことがあります」とか書いてあるんですよね。
という事は、下手をすると、車載器の取り付けが済んで一般モニターとして活動を始められるのは、9月末頃かそれ以降になったりする可能性もある訳です。
秋のツーリングシーズンに間に合って良いじゃないか、という見方もあるでしょうが、一方、
FAQの問14によると、「本格運用は平成18年の秋頃」とあります。
…モニター開始する頃には本格運用始まってるんじゃないのか!?
うーん、これはいったいどう解釈すればいいんでしょうか。ああ、今年って、平成17年でしたっけ(<ちゃうちゃう)。
幾らなんでも、一般モニターの試行運用がまともに始まってもいない(応募者全員に機器が行き渡らない)地域があるうちに、本格運用を始めるとは考えられません。
と言って、一般モニターの試行運用が終了した地域から順次本格運用を始める…というのは考えただけでも馬鹿馬鹿しい
(普段から「高速道路はネットワーク」と言っている以上、地域を分断するようなサービスの導入の仕方はあり得ない…と思いたい)ので、本格運用自体を先送りにする、
としか思えないのですが…。まあ、予想されていた事ではありますが。
いずれにしても、ここにある車載器の写真を見る限りでは、
このデカい車載器をSRX400に内蔵できる、とは思えませんし、かと言って更にデカいトップケースを付けるのもちょっとスタイル的に避けたいですし。
付けるとしたら、幅の狭いサイドケースとかが良いですね。取り付けができれば、ですが。
あと気になるのは、こちらにある対象範囲です。
阪神高速を除くと、南は近畿自動車道の松原JCTまで、北は同吹田JCTまで、西は明石西まで、というのは、いかにも範囲が限定され過ぎのような気がします。
琵琶湖にも和歌山にも中国地方にも行けない、というのでは、「ツーリングには使えません」と言っているのと同じではないでしょうか。
この辺は、首都圏の一般モニターの試行運用でも、時期を経るに従って対象範囲が拡大されていきましたので、こちらも是非早期の拡大を願いたいものです。
さて、どうしましょうかねえ…。
(少し追記)日本二輪車協会(NMCA)の「二輪車ETC一般モニター体験記」から、
首都圏での応募からの日程を纏めてみました。HIDOもいい加減に慣れてきているでしょうし、人数も少ないのですから、これよりは早い日程で進むでしょう。
進むといいなあ。
- 2005/11/01:一般モニター募集開始。
- 2005/11/03:一般モニター募集終了。1,000名枠に5,000名以上の応募があったらしいです。その為か、この後二次募集が行なわれました(確か)。
- 2005/11/12:モニター専用ページのログイン用ID・パスワード送付。しかし、モニター参加に必要な「理解度試験」なるものがまだ準備中。
しかもいつ始まるのかの告知も無し。モニターをナメてますね。
- 2005/12/03:理解度試験開始。募集開始日から一ヶ月以上って…もしかして、募集開始してから試験問題を作り始めたのでしょうか…?
- 2005/12/09:モニター用配布物送付。要提出書類、マニュアル、腕章、証明書等のようです。この腕章、「2ちゃんねる」では評判がよろしくないようで。
ずり落ちないようにするにはピンで止めないといけないようなのですが、そうすると、ジャケットに穴が開いてしまうし…とか。
- 2005/12/11:必要書類をHIDOへ送付。
- 2006/01/24:取付店舗指示のメール送付。一ヶ月半で「早い方」って…「遅い方」はどのぐらい待たされるのでしょうね。半年ぐらい?
とすれば、モニター結果の検証やシステムの改良に要する時間等を考慮すると、どう考えても、「本格運用」は来年の秋ぐらいなんじゃ…。
それとも、本気で地域毎に時差導入する気なのでしょうか…?
それに、バイクのメーカーと異なるメーカーの専門店を指定された人もいるらしい、っていうのがまた気になります。
- 2006/01/28:ETC車載器取付。「体験記」には取付の写真もあるので見てみて下さい。車載器本体のサイズは、D134×W120×H36(mm)とそれなりに大きいです。
SRX400でこれを内蔵できるのは、シート下の車載工具を入れてある場所ぐらいですが、このサイズの箱が納まるでしょうか…?今度、大きさを測ってみよう。
内蔵できなければモニター辞退、とかの我が侭は通るでしょうか。
という感じで、結局、この方の場合、一般モニターの募集開始から車載器取付まで約3ヶ月かかった事になります。
ただ、その内の一ヶ月半は、「理解度試験」が始まるのを待っていた期間ですので、実質、応募から一ヶ月半ぐらいでモニターを開始できた事になるでしょう。
さすがに、今回の中部圏・近畿圏での一般モニター用理解度試験をこれから一ヶ月半かけて用意する、などという事は無いでしょうから。無いといいなあ。
で、とりあえずETCカードを用意しなければなりません。
ETCカードには、大別して、クレジットカード会社発行のものと、道路会社発行のETCパーソナルカードなるものとがあります。
ETCパーソナルカードは、郵便貯金口座に保証金を入れておかなければならない上、年会費まで取られますので問題外。必然的に、クレジットカード会社発行のものになります。
クレジットカード会社発行のものはETCの年会費は無料で、更に、クレジットカード機能付のものと、ETC専用のものとがあります。
これも、クレジットカード機能付のものは、新規にクレジットカードの契約をしなければならない(=新しいクレジットカードを作らなければならない)事になる為、
これまた必然的にETC専用のものを申し込む事になります。
ETCの為に新しいカードを作るなんて馬鹿げていますし、万一盗難に遭った場合でも、ETC専用なら使える場所が限られますので実害も出にくいでしょうし。
私の持っているカード会社では、ネット上でETC専用カードの申し込みができますので、早速申し込みを行なっておきました。
まあ、実際にETCを使うかどうかはまだ判りませんが、ハイウェイカード無き今、通行料の割引があるのはETC利用時のみとなってしまいましたし、
二輪車ETCの本格運用前の今なら、ETCカードのみでマイレージや割引(一部ですが)が受けられます。
しかし、よく考えたら、この二輪車に対するETCカードのみでの特例措置は、二輪車ETCが本格運用されたら終了してしまう事になっています。
もし、本格運用を地域毎に時差をつけて行なう、みたいな事をしたら、この特例措置の扱いもややこしい事になってしまいます。
それを考えると、やはり本格運用は全国一斉に行なうとしか思えませんが、だとすれば、やはり「平成18年の秋頃」というのは不可能としか思えません。どうなる事やら。
(更に少し追記)さて、SRX400の収納スペース(シート後端下〜テールカウル内にかけての部分)の大きさを実測してみました。
その結果、やはりこのモニター用車載器は入らない、という結論に…orz
奥行きと高さはまあ何とかなりそうなのですが、幅が全然足りません。
幅が一番広い収納スペース前端でも100mmちょっとしかなく、しかも、テールに向けて幅が狭くなっており、後端では60〜70mmぐらいしかありません。
これでは、どう無理しても内蔵は不可能です。モニターへの応募は諦めるしかないようです。
こんなデカくてダサい箱を、あの美しいSRX400のリアに載せる、なんて耐えられませんから。
しかし、このモニター用車載器って、何でこんなにでかいんでしょうね。
例えば、このPanasonic製の自動車用車載器なら、SRX400にも余裕で内蔵できそうなのですが…。
いくら防振・防水対策が必要とは言え、W65×H14.5×D106mmで出来る物がW120×H36×D134mmと、幅や高さが倍になってしまうのかが謎です。
2006/06/25
さて、せっかくETCカードの申し込みをしたのですから、貰えるものは貰っとこうと思いまして、
ETCマイレージサービスの申し込みを行なう事にしました。
これは、通行料50円毎に1ポイントが付き、それが一定ポイント溜まると通行料として還元できる(阪神高速は別の算定基準です)、というものです。
まず、ETCマイレージサービスの二輪車登録の専用申込書を郵送してくれるように、
ETCマイレージサービス事務局に電話で依頼をしました。
今申し込むと、もれなく600ポイントが貰えます。これは、2,500円分の還元額に相当します。
次に、中日本高速道路株式会社(NEXCO中日本)がやっている1,000ポイントプレゼントに応募しました。
これは、対象期間中に新規にETCを導入し、ETCマイレージサービスを申し込んだ人がアンケートに答えると、先着で400ポイントが貰える、というものです。
これに、ETCマイレージサービス申し込みで貰える600ポイントを足すと、合計1,000ポイントとなり、8,000円分の通行料が還元される、というワケです。
私はまだETCマイレージサービスの申し込みが完了していませんが、よく読むと、申し込み中でも応募できる
(本来なら、ETCマイレージサービス用のIDの入力が必要らしいのですが、申し込み中のチェックをすると、IDを入力しなくてもアンケートを受け付けてくれます)
ようでしたし、対象期間が6月末までという事なので、ダメもとで応募しておきました。
上手くいけば、労せずして8,000円分の通行料が浮く訳なので、この際何でもやっておくに越したことはありません。
ところで、600ポイントで2,500円分(=4.16...円/ポイント)なのに、何故1,000ポイントでは8,000円分(=8円/ポイント)に還元額が跳ね上がるのかというと、
多分ハイウェイカードのオマケ分と合わせてあるのでしょう。
ポイントの数を、そのポイントを得るのに必要な通行料に直しますと、それぞれ、30,000円で2,500円分の還元、50,000円で8,000円分の還元となり、
これはハイウェイカードのオマケ分と一致します。
ただ、マイレージポイントがハイウェイカードのオマケ分と異なるのは、ポイントは取得後2年で失効してしまう、という事です。
クレジットカードの利用金額や家電量販店の購入金額に応じて付くポイント等でも、この手の「使用期限」はあるものですが、
ハイウェイカードのオマケ分には当然の事ながらそんなものは無かった(とは言え、ハイウェイカード自体が廃止されてしまった今となっては意味ありませんが)ので、
使い勝手の面ではあまりよろしくありません。
その上、ETCマイレージサービスのポイントの「使用期限」は、「年度」単位になっています。
上記のページにも書かれていますが、「ポイントが付いた年度(4月〜翌3月)の翌年度末まで」なのです。
例えば、今回私が申し込んで付くポイントは、平成18年度分のポイントですから、「使用期限」は平成19年度末、即ち平成20年3月末になる訳です。
これが、もし3月にポイントを取得したら、「使用期限」まで一年ちょっとしかない訳で、非常に使い勝手が悪いものになってしまっています。
何故こんなに使い勝手の悪いものになってしまっているのか、失効するポイントをシステムから削除するバッチ処理を、
月次や日次で動かすのが大変、もしくは面倒くさいので、年次にしてしまっているとしか思えません。
だとしたら、さすがに元お役所仕事で金だけは食う道路公団の事、利用者の利便性よりも自分達のシステムの都合を優先させたのかも。
2006/06/29
上記の、NEXCO中日本がやっている1,000ポイントプレゼントのキャンペーンですが、
何か9月末まで延長されたようです。
まあ、噂では、「10万人先着」と謳ったキャンペーンで、まだ「残り約8万人」もあるぐらい応募が無い、とかいう状態らしいですので、延長もやむなしでしょう。
元々の条件「平成18年4月22日〜同年6月30日の間に、新規に車載器を購入・取り付け・セットアップをする」人が10万人以上もいる、
というNEXCO中日本の見積もりが甘過ぎた、という事でしょうか。
さすが、自分達に都合が良いように、目標数値を甘く見積もるのは得意なようです。
もっとも、このキャンペーンについては、宣伝が足りないという気もしますけどね。ネット上の告知だけで、TVや新聞等の既存メディアで宣伝していないようですし。
こういう、「人を集める努力」をしない(する気が無いのか、やり方を知らないのかは判りませんが)辺りも、いかにも親方日の丸の元道路公団らしいです。
努力をしなくても税金からお金が湯水のように湧いてきた今までとは違う、という事をもっと自覚するべきですね。
ちなみに、私の所にも、本日申し込んでいたETCカードが到着しましたので、早速マイレージサービス(ただし二輪車用の特例措置の分ですが)に申し込んでおきました。
でも、ポイントが付くのは、早くても来月の20日以降、サービス事務局の手続きが間に合わなければ再来月の20日以降になる訳で。
それまでに、バイク用のETC車載器が市販されなければいいのですが…
(ETCマイレージサービスの二輪車用の特例措置は、バイク用のETC車載器が市販されたら、近いうちに廃止され、その市販された車載器を導入しないと、
付いたマイレージポイントや還元額も消滅します)。
あと、近畿圏でのETC一般モニターの募集が終了しました。
昨日ぐらいに、既に既定の1,400名の応募に達しており、後はキャンセル待ちの登録に切り替わっていたのですが、それも本日終了したようです。
これからは、大阪近辺でもETC車載器を付けたバイクを見かけるようになるのでしょうね。少し楽しみです。
2006/07/03
ETCマイレージサービスの「ご登録完了のお知らせ」が来ました。
申し込みから2〜3週間で郵送される、と「ETCマイレージサービス 二輪車登録の手続の流れ」には書かれていたのに、僅か中3日で届いた事になります。
しかも、その内2日は土日ですので、通常の営業日で考えますと、実質中1日で手続きが完了した事になります。
元親方日の丸のお役所仕事にしては、驚異的なスピードではないでしょうか…って、単に申し込みがそれだけ少ない事の表れなのかもしれませんが。
さて、郵送された書類を見ますと、登録日は6月30日となっています。
という事は、登録キャンペーンの600ポイントは、「登録を完了された月の翌月20日に」貰えるとの事ですので、7月20日には貰える事になります。
これに、NEXCO中日本のプレゼントキャンペーンの400ポイントも同じ日に付いてくれれば、この20日から8,000円分の還元額が使用できる事になり、
何とか二輪車ETCが本格運用される(予定の)今年の秋までには使用できそうです。やれやれ。
しかし、送付されてきたETCマイレージサービスのIDとパスワードなんですが、これが全桁数字しか使われていないんですよね。
今時、IDはともかく、最初に発行する初期パスワードに、記号どころかアルファベットさえ使用していない数字のみのパスワードを使用する、というのはどうなんでしょう。
しかも、自分で設定できるパスワードも、「6〜8桁の半角数字のみ」というから驚きです。
セキュリティに関する意識が低過ぎるんじゃないか、と思うのですが…。
2006/07/09
産経新聞に、料金所のETCレーンでの事故に関する記事が掲載されました。
■産経新聞
阪神高速でETC事故多発 昨年度1万2000件
≪開閉バー激突/料金所員はね死亡≫
高速道路料金所のETC専用レーンで、開閉バーの物損事故や追突事故が後を絶たない。車載器に挿入するETCカードの期限切れや未挿入などが主な原因で、料金所職員がはねられて死亡したケースも。高速道路各社は料金所に入る前にドライバーに確認してもらうよう手を尽くしているが、「ノンストップ」を売りにしたETCは便利さの半面、ドライバーの油断も招いているといい、新たな事故の“温床”と化している。(薮崎拓也)
国土交通省道路局有料道路課のまとめでは、平成17年度にETC料金所で発生した事故は2730件。うち17件は人身事故で、首都高では昨年9月、ETC専用レーンで停車した車両に駆け付けた料金所職員が隣接レーンを走行してきたトラックにはねられ死亡する事故も起きた。
しかし、国交省が把握しているのは、警察が事故処理した比較的重大な事故だけで、「氷山の一角」といわれ、レーンに設置された開閉バーが曲がったり、折れたりしただけの軽微な事故も含めると、阪神高速だけでも昨年度の発生件数は約1万2000件。1日当たり33件も発生しており、阪神高速では「いつ大惨事が起きてもおかしくない」という。
主な事故原因は、カードの期限切れや車載器への挿入忘れのほか、ETC未搭載車のレーン誤進入。レーン通過時にバーが開かないため、あわててブレーキを踏むものの、間に合わずに激突するケースがほとんどという。また、なかにはバーの反応を試すためにわざわざ猛スピードでレーンを暴走して破壊する悪質ドライバーもおり、同高速では「高速道はレース場じゃない。悪質な場合は工事費を含め、全額を弁償してもらう」としている。
さらに、ETCはノンストップで料金所を通過できるため、「前方車両も止まらないはず」と、後続車の油断や過信を招くといい、レーンで立ち往生した前方車両に追突する事故も。今年6月1日に同高速神戸線尼崎料金所で中学生9人が軽傷を負った観光バス同士の事故は、カードの期限切れでバーが開かず停車した前のバスに後続バスの運転手が気付くのが遅れて追突したケースだった。
高速道各社は現在、料金所付近に電光掲示板や音声案内で事前確認を促したり、ETCレーンと一般レーンの路面を色分けして未搭載車の誤進入を防ぐなど、事故防止策を強化している。
国交省有料道路課は「ドライバーの注意が最も肝心。ETCは便利な半面、危険があると心がけてほしい」としており、ETCレーンでの20キロ以下の徐行運転を呼びかけている。
【2006/07/08 大阪夕刊から】
(07/08 16:23)
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…おいおい。「危険があると心がけてほしい」って何やねん、とツッコミたくなるようなコメントですね。
そんな「危険がある」物を、「便利」というだけで導入したのかオマエラは、と、このコメントを出した「国交省有料道路課」の職員を問い詰めたい気がします。
しかしこれ、バイク乗りにとっては冗談では済まない問題です。
上記記事に、「中学生9人が軽傷を負った観光バス同士の事故」というのがありますが、これは、衝突したのが同じ大きさの観光バス同士だったから、
軽傷者だけで済んだ訳です。
もし衝突された方がバイクだったら、どうなっていた事か。想像するだけでも恐ろしいです。
実際、現在行なわれているバイク用ETCのモニター運用でも、後続車に衝突されそうになったとか、とても徐行とは言えないスピードで迫る後続車に煽られる形になった、
などという物騒な体験をした方がいるようです。
そして、そのような追突を防ぐ為に何をしているかというと、バーを短い物に取り替えて、バーの隙間をバイクが通り抜けられるように改造している訳です。
それによって、ETCでエラーが出たりした時でも、とりあえずゲートを通過してしまう事で安全を確保する、という訳です。
これって、要するにETCのシステム仕様を決定する時に、バイクの事を何も考えていなかったという証拠です。
それを、今になって慌てて取り繕っている訳です。
そもそも、「高速道路は償還が済めば無料化する」という昔の約束を一方的に反故にしなければ、ETCなどという欠陥システムを導入する必要も無かった訳で。
何かもう、初めのボタンの掛け違えを、無理矢理継ぎ接ぎに次ぐ継ぎ接ぎを繰り返して何とか辻褄を合わせようとしているみたいで、情けなくなります。
2006/07/12
NEXCO中日本から、配達記録の郵便が来ました。
何かと思えば、先日申し込んだ「ETCマイレージ1,000ポイントプレゼントキャンペーン」について、マイレージIDを連絡してほしい、というものでした。
中身は、「お客様各位」という案内(右肩に“NK2-6”というナンバリングがされています)、「お客様申請内容確認書」(同じく“NK2-4”というナンバリング)、
未記入のアンケート用紙(アンケートの設問は無く、個人情報を記入する部分だけのもの)、返信用封筒。
この未記入のアンケート用紙に、マイレージIDをはじめとして、氏名・住所・登録するバイクのナンバー等を記入して返送して下さい、という事です。
案内には、「返信期日」としまして、「7月31日までに投函してください。(当日消印有効)」と書かれています。
この日までにマイレージIDを連絡しなければ、せっかく申し込んだキャンペーンも無効になる、という事のようです。
Web上でアンケートに申し込んだ時は、ETCマイレージサービスには「登録中」を選択すれば、マイレージIDを記入する必要は無かったのですが、
結局連絡しなければいけないんですね。
てっきり、氏名・住所・登録するバイクのナンバー等から名寄せして、自動的に発行されたマイレージIDを紐付けしてくれるものと思っていた
(と言うか、普通こういうシステムを組む時にはそうすると思います)のですが、どうやらそこまでするほどには気が利かなかったようです。
結局あのWeb上のアンケートは、「先着10万人」の権利を確保するというだけなんですね。
まあ、申し込みが殺到して、キャンペーンの終了日前に一杯になってしまうというような状態であれば意味があったのかもしれませんが、
当初の終了日である6月末で、予定の1/5程度しか申し込みが無かった、という人気の無さでしたから、もう何だかなあ、という感じです。
簡単なアンケートに回答するだけで1,000ポイント分・8,000円分の還元額が貰えるのですから、キャンペーンの対象者なら誰でも申し込みそうなものなのですが、
これだけ申込者が少ないというのは、そもそもの対象者(すなわち期間中にETC車載器を新規に付けた人)が少ないのか、
それとも広報が足りなくてキャンペーンの知名度が致命的に低いか、おそらくその両方でしょう。
とりあえず、必要事項を記入して、早速返送しておきましたが、これ、今からマイレージIDを確認して登録、という事であれば、
NEXCO中日本からポイントを貰えるのは、来月8月の20日になるんですね。
ETCマイレージサービスへの登録と同時に、その情報がNEXCO中日本にも渡ってキャンペーンの登録も完了するのかと思っていたのですが、まさかこんな迂遠な方法だったとは。
やっぱり、まだまだ道路公団時代の効率の悪い業務体質が抜けていないようです。やれやれ。
2006/07/20
ETCマイレージサービス申し込みに伴って貰える600ポイントが付きました。
ETCマイレージサービスのサイトではまだ告知されていませんが、自分用の確認ページで見てみますと、
ちゃんと600ポイントが付いていました。
使用期限は、やはり二年後の年度末という事で、2008年3月末までです。
予想通り、NEXCO中日本の400ポイントはまだ付いておらず、来月まで還元はおあずけとなりました。
まあ、この暑い時期に遠くまで走りに行くのもしんどいので、まあよしとしましょう。
そんな事を言っているうちに、バイク用ETC車載器が市販されて、ポイントや還元額が抹消されたりしなければいいのですが…。
2006/08/06
先月の中旬から、国土交通省(国交省)が「道路法施行令の一部を改正する政令等」についてのパブリックコメントを募集しています。
・「道路法施行令の一部を改正する政令等に関するパブリックコメントの募集について」
期間は8/11までです。改正内容はこちらにあります。
・「道路法施行令(昭和27年政令第479号)の一部改正等について」
この内、バイクに関係するのは「道路上に設ける二輪自動車又は自転車の駐車の用に供する施設の占用物件への追加」という部分です。
「占用物件」とは、道路の一部を継続的に占用する物件の事で、要するに電柱とか郵便ポストとかの、「道端に在る物」(だけじゃないですが)を指します。
具体的に何が「占用物件」として定められているかは、以下の「道路法」の第三十二条、及び「道路法施行令」の第七条に列挙されています。
・「道路法」条文
これで、「駐車場法」の改正に続いて、「道路法施行令」の改正により、バイクと自転車の駐車場(駐輪場)の設置が明文化される(とはいえ、設置が義務づけられる訳ではないので、改正が施行されたからといってバイクや自転車用の駐車場がどんどん増えると決まった訳ではないのですが…)訳で、これはこれで歓迎すべき話です。
ただ、パブリックコメントの募集が8/11までで、改正の公布予定が同じ8月、というのには「何だかなあ」という気がします。
募集〆切と公布とに全然間が無いという事は、要するに、パブリックコメントを参考にして改正案に修正を加えるとかする気は全然ない、と言っているようなものなのでは。
BSE問題で米国産牛の輸入の是非を問うたパブリックコメントでも、輸入反対の意見が大多数だったにも拘らず輸入再開を決めた(で、すぐに脊椎が見つかって再停止になった)
という前例があるようですが、やはりパブリックコメントというのは、一応「国民の意見も聞いている」というポーズに過ぎないのでしょうか。
それに、この改正自体も、「今さら」感が思いっきり漂っています。
というのも、この6月の改正道交法施行以後、バイクの駐車違反の取り締まり件数が、極端に増加しているという話があるからです。
■日経ネット関西版
バイク違法駐車、3日から撤去──大阪府警、専用レッカー車で(8月3日)
【2006年8月3日】
大阪府内で違法駐車するオートバイについて、府警は3日からレッカー移動を実施する。駐車対策課によると、オートバイの撤去は東京都や京都府などに続き全国で5番目という。
オートバイ専用のレッカー車を導入。違反した運転者は反則金(9000円)のほか、7000(排気量250cc超)―5000円(ミニバイク)のレッカー代と保管料を支払わなければいけなくなる。
府内ではオートバイの台数の増加などに伴い、違法駐車が急増。昨年、反則切符を切ったのは3190件で、前年の約6倍だった。今年6月、民間駐車監視員の導入以降、自動車の違法駐車が減る一方でオートバイはなかなか減っていない。同課は「自動車同様厳しく取り締まり、違法駐車の減少につなげたい」としている。
|
■レスポンス
バイクの駐禁取締り、1カ月で従来の1年分以上…兵庫県警
2006年8月4日
バイクの駐禁取締りで、兵庫県警は今年6月の1カ月間だけで、昨年1年分以上の取締り強化を行っていることがわかった。
今年6月、兵庫県警が行ったバイクの放置駐車確認標章取付件数は494件だった。総数1万5993件からすれば少ないが、同じ兵庫県警が昨年1年間に行ったバイクの駐停車違反検挙件数は181件しかなかった。
違反者が確定している駐停車違反検挙件数と、標章を貼っただけの取付件数は単純比較できないが、この件数の伸びは異常だ。ユーザーの間からは、「改正道交法後、至る所でバイクの取締りが行われているが、バイクを受け入れている駐車場は少ない」と不満が出ている。
これについて兵庫県警交通部は、こう解説する。「都市部を中心に、点字ブロックの上にバイクを駐車され通行できないなどの苦情が多く寄せられ、取り締まらざる得ない」(交通指導課)
この取締り件数の増加は、改正道交法後、バイク駐車が急激に増えたということだろうか。適正な取締りの意味が問われている。
《中島みなみ》
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まあ確かに、歩道の点字ブロックの上に停めるような悪質なものは取り締まってしかるべきですが、それだけで果たして「今年6月の1カ月間だけで、昨年1年分以上の取締り」
(記事にあるように正確には違うのですが)などという極端な増加になるのでしょうか。
特に邪魔になっていないようなものまで、片っ端から標章を貼り付けていっているせいなのではないでしょうか。
また、上の大阪府警の言い分「自動車の違法駐車が減る一方でオートバイはなかなか減っていない」というのも、単にバイク用の駐車場が無いからとは考えないのでしょうか。
実際、6月以降、都心部の有料駐車場の利用率が極端に上昇している、という話もありますので、自動車の違法駐車が減るのは当たり前です。
バイクには、その「有料駐車場の利用」という選択肢さえ用意されていない、という事については、何も配慮をしないのでしょうか。
まず選択肢を用意して、その上でまだ違反をする者を取り締まる、というのが筋だと思うのですけど、この国の官僚達には、そういう発想は無いみたいです。
現実には、まだまだバイクを受け入れる駐車場の数は少なく、それは公営駐車場も例外ではありません。
例えば、以下に載っている大阪府の公営駐車場も、バイクの利用については一切記述がありません。
・「大阪府公営駐車場マップ」
…と思っていたのですが、現在このページは改訂作業中になっていて見る事ができませんでした。
もしかしたら、バイクの利用についても記載されるのかもしれませんので、期待を持って見守りたいと思います。
しかし、この駐車場の件といい、ETCの件といい、何故この国ではこれほどバイクが蔑ろにされるのでしょうね。
世界に冠たるバイク生産国でありながら…。
2006/08/07
高速道路等におけるバイク二人乗りに関して、起こってほしくなかった類の事故が起こってしまいました。
■NHKオンライン
阪神高速から転落の男性 死亡
けさ早く、大阪・大正区の阪神高速道路で2人乗りのオートバイが転倒する事故があり後ろに乗っていた男性が放り出されて16メートル下に落下して死亡し警察は運転していた男性が運転を誤ったものとみて調べています。
きょう午前5時40分ごろ、大阪・大正区泉尾の阪神高速道路、西大阪線の西向き車線で2人乗りのオートバイが転倒しました。
この事故で後ろに乗っていた男性が、道路の高さ1メートルのフェンスを飛び越えおよそ16メートル下の国道を走っていたトラックの屋根に落ちたうえ、さらに近くの公園に転落しました。
男性は病院に運ばれましたが全身を強く打っておよそ2時間後に死亡し、オートバイを運転していた25歳の会社員の男性も病院に運ばれて手当を受けています。
調べによりますと現場はゆるやかな右カーブで、警察は会社員の男性が運転を誤ったものとみてけがの回復を待って業務上過失致死の疑いで事情を聞くことにしています。
2006年8月7日 12時11分更新
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上記リンク先は、時間の経過に伴って別の記事に更新される可能性がある事をお断りしておきます(URLに日付が入っていないのでおそらく…)。
事故現場は
この辺り(Googleマップ)でしょうか。
確かに、西行きだと緩い右カーブになっています。
で、この事故なのですが、二人乗りのバイクの同乗者が、事故の際に高架道路から転落・死亡する、という、
まさに「二人乗り」の「高速道路走行」に起因する事故と言えると思います。高速道路、特に都市高速には、高架道路になっているものが多いですしね。
こういう、明確に「高速道路で二人乗りしていなければ死者が出なかった筈」と思われるような事故が起きるのを、私は最も恐れていました。
もちろん、この事故一件の為に、即高速道路二人乗りが再禁止される、などという事態にはならないと思いますが、二人乗りに反対する人の根拠にされる事は確実でしょう。
自動車においても、助手席や後部座席の同乗者が、事故の際に投げ出されて重傷あるいは死亡する、という事例は少なくないのですが、
バイクの場合に難儀なのが、物理的な対策が難しい(というかほぼ不可能)という事です。
自動車であれば、シートベルトの装着を同乗者にも義務づける、という手がありますが、バイクにはそもそもシートベルトなんてありません。
と言うかバイクの場合、事故の際には、体がバイクに固定されているよりも、むしろバイクから速やかに離れる方が、人間の被害は小さくて済む事が多い、という、
自動車とは全く反対の特性があるのです。
鉄の箱と、シートベルトやエアバッグ等の安全装備とで守られている自動車とは異なり、体が剥き出しのバイクでは、
転倒したバイクに引きずられたりして怪我が酷くなる事もあるからです。
そして、バイクの方で対策をするのが難しいとなると、安直に「(バイクの高速二人乗りを)禁止にしてしまえ」と考える人も少なくない訳です。
本来なら、今回のような事故が起きる事を想定し、側壁の高さを充分高くしておくとか、路側帯の幅を充分確保しておくとかの、
道路側の安全対策が行なわれていなかった事が責められるべきだと思うのですが、なかなかそういう方向には話が進まないものです。
何にせよ、高速道路等での二人乗りが解禁されて一年以上、そろそろバイクユーザーの側も気が緩んでくる頃なのかもしれません。
夏から秋にかけては、バイクで遠出する人も多いでしょう。
バイクユーザーは、いっそう気を引き締め、くれぐれも事故を起こさないように気を付けなければならないと思います。
2006/08/20
NEXCO中日本のETCマイレージポイントの400ポイントが付きました。
今月は20日が日曜日でしたので、前後の平日に付くのかな、と思っていたのですが、きっちり20日に、それも午前0時を過ぎて10分ぐらいに確認したらもう付いていました。
単純に、20日の午前0時に起動される月次バッチ処理か何かで処理しているんでしょうね。
とにかく、これでETCカードの作成時に付いた600ポイントと合わせて1,000ポイントになりましたので、還元を行なって8,000円分の通行料が手に入りました。
これで、行く夏を惜しみながらちょっと遠くまでツーリングに行こうかな、とか思ったのですが、今度はガソリン代がえらい高くなっていて困ったものです。
うちの近所でも、レギュラーが146円/リットル、とかいう看板がかかっていたりすると、もー何だか…。
まあ、リッター30kmを超える燃費の良さがせめてもの慰めなのですが。
さて、8,000円の通行料でどこまで行けるんだろうか、と思って、昭文社の「ツーリングマップル関西」(2005年4月3版4刷)に掲載されている料金表で調べてみました。
もちろん、片道で8,000円使ってしまう訳にはいきませんので、往復で8,000円前後で行ける所です。
南は、近畿自動車道〜阪和自動車道〜海南湯浅・湯浅御坊道路〜また阪和自動車道になって(何故…?)の南端まで行ってもまだ少し余るようです。
この方面なら、やはり本州最南端の潮岬に行くのがいいですね。
西は、山陽自動車道なら倉敷ぐらいまで、中国自動車道なら落合という所辺りまで。
山側はあまり見どころがなさ気なので、やはり瀬戸内方面でしょうか。神戸辺りまで下道で行く根性があれば、尾道まで行って大林版「時かけ」の舞台を巡るのも良さそう。
東は、名神高速でちょうど名古屋。入り口をちょっと遠くにすれば、東名高速の豊田辺りまで行けそうです。
もしくは、少し予算オーバーですが中央自動車道で恵那まで行くか、東海北陸自動車道で美濃まで行くか。暑い時期だから、こちらの方が涼しそうですか。
あるいは、近畿自動車道から西名阪自動車道・名阪国道を通って伊勢自動車道で伊勢まで行く、というのもアリですね。これは結構余りますけど。
余ったからといって、その分で伊勢海老を食ってくる訳にもいかないのがつらい。
北は、中国自動車道から舞鶴若狭自動車道を通って若狭湾方面に行くか、または名神高速〜北陸自動車道のルートで福井に行くか、ぐらいですか。
能登可愛いよ能登…じゃなくて、能登半島まで行くのは予算オーバーですね。越前岬で「夕陽のバカヤロー!」と叫んで帰ってくるのもいいかもしれない(<そうか?)。
とまあ、一往復で使い切ろうとするとこんな感じになるのですが、まあそこまで無理しなくても、近場であちこち行くのでもいい訳で。どうせ体力落ちてるし(<おい)。
ただ、あまり辺鄙な所の有料道路だと還元額が利用できなかったりするかもしれませんので、その辺注意が必要になるのですが。
さて、どこに行きましょうかねえ。こうやって、行き先やルートを考えている時が一番楽しい気もしますけど。
2006/08/25
最近の気になる記事を幾つか。最初は、高速道路でのバイク二人乗りの事故のニュースです。
■レスポンス
親子2人乗りのバイク転倒、トラックにはねられて父死亡
2006年8月1日
7月27日夜、岐阜県土岐市内の中央自動車道上り線で、2人乗りのオートバイが転倒し、運転者と同乗者が後続の大型トラック2台にはねられるなどして死傷する事故が起きた。現場には照明設備が無く、トラック側からの発見が遅れたことが事故につながったとみられている。
岐阜県警・高速隊によると、事故が起きたのは7月27日の午後8時20分ごろ。土岐市泉町河合付近の中央自動車道上り線で、走行中の2人乗り大型オートバイがバランスを崩して転倒。運転していた38歳の男性と、同乗していた7歳の女児が路上に投げ出された。この直後、後続の大型トラックが転倒していたバイクに気づかず、減速しないまま進行。男性は2台にはねられて即死。女児は全身打撲の重傷を負っている。
現場は片側2車線。左カーブの登り坂であることに加え、照明設備は一切無いことから、見通しは非常に悪い区間だった。2台の大型トラックは前方で発生した事故に気づくことなく、進行。異音に気づいて停車した後、ようやく事故を起こしていたことに気づいたという。
2005年の改正道交法施行により、自動2輪の免許取得後3年間が経過すれば高速道路での2人乗り走行が可能となるが、死亡していた男性はこれをクリアした有資格者だった。岐阜県内で同法の施行以後、高速道路での2人乗りバイクが関係する死亡事故は今回が初めて。
《石田真一》
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8/7の阪神高速での事故よりも前の事故ですが、二人乗りバイクが転倒→後続車に轢かれる、という嫌なパターンです。
轢かれた父娘も可哀想ですが、轢いてしまった後続のトラックの運転手も可哀想です。
この事故で疑問なのは、そもそも何故バイクは転倒してしまったのか、という点です。
父親が亡くなってしまっていますし、おそらく転倒の瞬間の目撃者なんていないでしょうから、転倒の原因が判明する事は多分無いでしょう。
高速道路のような路面が充分整備されている筈の道路をただ走っている時に、バイクがいきなり転倒する、等という事は普通はあり得ません。
道路に落下物か何かがあってそれに引っ掛けたのか、あるいは時刻が夜なので運転者である父親が居眠り運転をしていたか、
もしくは娘が眠ってしまって姿勢を崩したのに父親が慌てて操縦を誤ったか、それともバイク自体に何らかの不具合が発生したのか…。
いずれにせよ、可能な限り原因の究明を進めてほしいものです。
また、現場に照明設備が一切無い、という事も問題でしょう。
ただでさえ走行速度が速い高速道路で、前方の視界を車のヘッドライトのみに頼る、というのはあまりにも危険です。
不幸な事故ではありますが、これを期に、高速道路の照明設備の充実が進む事を期待したいものです
(と言うか、照明設備の無い高速道路がある、という事自体が問題なのでしょうが…。
膨大な建設費を使い、その上高い通行料まで徴収しておきながら、こんな欠陥道路を作っているとは驚き、かつ呆れました)。
亡くなった父親のご冥福と、娘さんの回復を心からお祈りします。
次は、ETCと渋滞との関係に関する記事です。ETC利用率の上昇により渋滞が緩和された、という話。
■レスポンス
ETC利用率上昇は、渋滞を緩和 中日本高速調べ
2006年8月23日
中日本高速道路は、ETC利用率上昇によって顕著な渋滞緩和効果があると発表した。東名高速道路東京本線料金所のお盆時期の渋滞の実績を3年間調査した結果。
2004年はETC利用率が22%で渋滞量は81km・hだったのに対して、翌2005年はETC利用率が46%と倍以上に上昇、それに伴い渋滞量も8km・hと大幅に緩和した。今年はETC利用率が62%に上昇し、渋滞量は6km・hと前年よりも25%減少した。
記者が実際に見聞したところでも、20日の中央高速道路上りでは、午後8時頃の渋滞は小仏トンネルあたりの約17kmと、距離を見ると渋滞は緩和された感がある。以前の渋滞名所だった勝沼−笹子トンネルの渋滞もなかった。
《編集部》
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元のデータはこれ(PDF)です。
また、何故か公明党の公明新聞にも同様の記事が。
■公明新聞
“ETC効果”で渋滞解消
公明、全国展開を促進
専用インターチェンジを本格導入
二輪車用も今秋スタート
公明新聞:2006年8月24日付
高速道路の料金所を停止せずに通過できるETC(ノンストップ料金収受システム)の普及が進み、渋滞解消など大きな効果を発揮している。このため、国土交通省はETC専用のインターチェンジ(IC)や二輪車用ETCの本格導入に向けた取り組みを進めているほか、民間の駐車場など街なかでもETCを利用できる施設が増えつつあるなど、一層の普及へ新たな動きが広がっている。
高速道路を利用する自動車などのうち、ETC搭載車の割合(利用率)は、今や6割を超え、搭載車の累計台数も1300万台を突破した。国交省有料道路課の担当者は「高速道路の渋滞の原因は約3割が料金所だったが、ETCの普及で料金所の渋滞は、ほぼ解消された」と胸を張る。
中日本高速道路株式会社は、この夏休み中の全体の状況は集計中だが、5月のゴールデンウイーク時期の高速道路の混雑は「ETCの普及により料金所での渋滞は、ほぼ解消した」と発表。首都高速道路のすべての本線料金所(18カ所)でも、既に今年4月時点で、渋滞がほぼ解消された。
ETCの普及に伴い、国交省は今年度中にも、ETC専用の簡易型インターチェンジ(スマートIC)の本格導入をめざしている。スマートICは、通常のICより建設・管理コスト(費用)を大幅に抑えられるのが特徴。導入されるのは、高速道路のサービスエリアなどから一般道路に出入りできるタイプで、試行的に実施している31カ所については、準備ができ次第、速やかに恒久化する方針だ。
また、首都圏、近畿、中部の3大都市圏でモニター(約6500人)による試行運用を行っている二輪車用ETCは、今秋から車載器の市販が始まり、本格運用される予定になっている。
このほか、車載器リース制度や購入支援のキャンペーン、ETC搭載車に対する高速道路料金の割引制度など、さまざまな普及促進策も実施されている。
一方、ETCの活躍の場は、駐車場やガソリンスタンド(GS)など、街なかにも広がってきている。多機能型の車載器を取り付ければ、車に乗ったままで料金を精算することができ、ETCのさらなる普及に拍車をかけそうだ。
公明党は、2003年に発表したマニフェスト(政策綱領)で、ETCを活用した料金割引の全国展開を掲げるなど、ETCの普及促進を一貫して後押ししてきた。
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ああ、マニフェストでETCの普及を掲げていた訳ですね。具体的に「後押し」する為に公明党が何をしていたのかは知りませんが。
とりあえず、ETCは料金所渋滞の緩和には効果があったようですね。
しかし、渋滞の緩和が全てETC普及のお陰か、というと少し疑問があります。
上の中日本高速の発表には、東京本線料金所を利用した車の台数のデータがありません。
利用台数が少なければ渋滞が減るのは当たり前なので、そのデータを記載しないのは発表の内容に対する信憑性を損ないます。
新しい道路の開通や新しい出入り口の設置等により、東京本線料金所を利用する車の台数そのものが減った、という事はないのでしょうか。
また、お盆休みを分散して取得する傾向が進んだ事により、高速道路の利用も分散した、という事はないのでしょうか。
そういった、ETC利用率以外の要因を一切無視して、ETC利用率の上昇により渋滞が大幅に緩和された、等と主張しても説得力がありません。
実際、高速道路における渋滞の発生自体は、以下の資料にあるように昨年より増加している、というデータもあります。
・「お盆時期の高速道路における交通状況(速報)【全国版】」
これによれば、交通集中や事故による渋滞は相変わらず存在している訳で、ETCによる渋滞緩和効果は局所的なものにすぎない、という見方もできそうです。
渋滞緩和には、ETCの普及に頼るのではなく、もっと多面的な対応が必要だと思われます。
そのETCの普及率についても、芳しくないデータが出ているというのが次の記事です。
■Carmode
2006年08月21日
夏休み、ETC利用率は伸びず
国土交通省道路局は15日、8月10日現在のETCの普及・利用状況の速報を発表しました。それによると、全国のETC利用率は59、9%。夏休みが始まる前、7月6日当時のETC利用率は全国平均で60、6%(6月は61、6%)だったので、利用率は全体的に低下傾向にあると言えます。東日本・西日本・中日本・首都高速・阪神高速など各高速道路で利用率は軒並み低い水準。上昇しているところは1つもありません。
一方、ETC利用台数だけを7月6日のものと比較してみると、7月よりも8月の方が多い。ETC利用台数は多いのに、割合としては下がってしまっているのです。ということは、ETC非利用車が大幅に増え、相対的にETC利用車の割合が下がってしまったということでしょう。やはり8月は行楽シーズン。ETCを装着していないクルマも高速道路を利用しているののですね。
ここに大きな問題があります。ETCは普段から高速を利用する人ばかりに利用されているということですね(営業車を含む)。週末や遠出する時だけなど、普段あまり高速道路を利用しない人はまだまだETCを利用していない。いくら割引を設定したところで、あまり高速道路を利用していない人にはメリットが感じられないということでしょうか。でもそういった人々がETCを利用するようにならないと、GWやお盆時期、年末年始などの渋滞はいっこうに解消されません(もちろん、少しは効果もあるようですけど)。
例えば最近毎日お伝えしているお盆時期の渋滞予測にしても、予測されている多くはIC付近での渋滞。やはり料金所は混むのですね。だから、やはりETCは利用してほしいもの。国土交通省とかも、「もし高速道路を利用する全てのクルマがETCを利用したら」なんて予想を出してくれると面白いのに。きっと劇的な改善が見られるでしょうね。移動時間の短縮・経済損失の減少・環境改善などなど、やはりETC利用のメリットは多くある。せっかく多額のお金をかけて作ったのだから、もっともっと普及促進に向けて頑張ってほしいものです。もちろんETCの普及によって、例えば料金所を出てから一般道へ合流する場所を広くしたりとか、新たな改善が必要になってくるかもしれないけれど。(新美)
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小数点を句読点で記述するのはどうかと思いますが、それはともかく。
元になった資料はこれ(PDF)です。
平成16年の後半から平成17年の前半辺りにかけて利用率の上がり方が急になっていますが、それ以降、特に平成18年に入ってからは伸びが鈍化し、
6月を境にして減少に転じているのが判ります。
また、ETC車載器セットアップ台数も、平成18年に入ってからは伸びが鈍化しています。
これはつまり、普段よく高速道路を利用する人で、「ETCがぜひ必要な人」には、概ね普及しきってしまった、という事を意味しているのではないでしょうか。
とすると、残っているのは、普段高速道路を利用しない等の理由でETCなんて必要ない、と思っている人、
あるいはクレジットカードを作れないとかバイクユーザーであるとかの理由でETCを導入したくてもできない人、という事になりますが、
そういう人達にETCを導入してもらうには今のままでは無理でしょう。
そう考えていくと、上の公明新聞の記事にあるような様々なETC普及促進策やETC利用場所の拡大は、頭打ちになりつつあるETC普及率を上げる為の苦肉の策にも見えます。
そして、新しいシステムが普及すると、新しい問題が発生するのが世の常というもので、次はETCの危険性に関する記事です。
■レスポンス
ETC利用時には充分ご注意!
2006年8月11日
学校が夏休みに入った。長距離ドライブをする季節になる。そうなると、ETCが活躍するわけだが、便利なシステムの意外な落とし穴に十分注意する必要がある。
一番注意しなければいけないのが、ETCカードの未挿入、不完全な挿入でETCカードが認識されず、料金場で立ち往生するケース。自分も困るが、後続車にも迷惑をかけることになる。走り出す前に、もう一度挿入状況を確認するくらいの慎重さが必要だ。
また、前のクルマがETCレーンで立ち往生する可能性があるので、とまれるだけのスピードでETCレーンに向かうべきだろう。実際、6月中旬には、ETC レーンで立ち往生したバスに後続のトラックが追突した例がある。こちらも前のバスが通過するという思い込みで漫然とトラックが運転したのが原因だ。
最近は見かけることが少なくなったが、ETC非装着車が、ETC専用レーンであることに気が付き、直前に車線変更を強行する場合がある。その逆で、先を急ぐあまり、後続車が一般レーンから強引な追越をレーン直前で掛けるものもいる。
そして、意外な落とし穴が、ETCレーンを横切る人(おもに収受員)がいるということだろう。ETCレーンで不具合が生じたとき、収受員がレーンを横切って駆けつける場合がある。
多くのドライバーが、ETCレーンは『確実に』スムーズに通過できるものと思い込んでいるが、意外と様々な障害があるということを再認識すべきだろう。
《編集部》
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■レスポンス
ETCレーンをブース直前で横切る危険
2006年8月22日
高速道路事業者は、料金所ETCレーンを20km/hで走行するよう注意を喚起しているが、一般車に対しても注意を喚起する必要がある。ETC非搭載車が、ETCレーンを直前で横切って、別の一般レーンに行く可能性があるのだ。
ETCレーンの両側に一般レーンがある料金所では、ETCユーザーは一般車の動きに注意する必要がある。また、一般者車もETCレーンを横切る場合には、後方を充分に確認する必要がある。
先日、記者は、中央自動車道(下り)・八王子料金所(国道20号に降りる側)で、両側に一般レーンがあるETCレーンに向かっている途中で、右側の一般レーンから左側の一般レーンにいきなり車線を変更した車両に遭遇した。車体の側面が見えたくらいだから、かなり料金所ブースに近づいての車線変更だったといえる。急ブレーキで事なきを得たが、ETCレーンを横切るクルマはいないと考え漫然とした走りをしていると、事故になる。
料金所手前の車線変更、特にETCレーンを横断する形での車線変更は危険であるということを一般車に注意を促す必要があろう。
《編集部》
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国交省の担当者や公明党の人達は、渋滞の緩和や普及率の上昇を無邪気に喜んだり自慢したりしている場合ではないと思うのですが。
ETCの「正」の面ばかりを見て、このような「負」の面を無視していると、いずれ手痛いしっぺ返しを食らう事になるのではないでしょうか。
まあ、しっぺ返しを食らうのが国交省の官僚や公明党の議員達だけならともかく、ETCなんて望みもしていないし利用もしていない一般市民が食らうとなると困ります。
そもそも、現状のETCはあまりにも「ヒューマンエラー」に対する考慮が欠けているのではないか、と思うフシがあり過ぎです。
上記の2つの記事にありますように、ETCカードの未挿入等という些細な事から、ETC専用レーンの設置位置等という基本設計そのものに関する事までレベルは様々ですが、
きちんとリスクの検証を行なっているのか?と疑問に思うような事ばかりです。
特に後の記事にある、八王子料金所のETC専用レーンの両側に一般レーンがある、なんていうのは、何を考えて作っているのかサッパリです。
間のETC専用レーンを横切ってレーンを移動する、というドライバーが居る事を、そしてそこにどれほどの危険が存在する事を想像できなかったのでしょうか。
そして、リスクの検証をしっかり行なっていなかった、という事を想像させるのが、ETCの普及に伴う不正通行の増加という問題です。
■中日新聞
料金所不正通行車が急増
中日本や名高速、ETC普及で
高速道路でノンストップ料金収受システム(ETC)がある料金所を不正に通り抜けた車が2005年度、東名高速道路や中央自動車道など中日本高速道路(本社・名古屋市中区)が管理する道路で約6万5000台、名古屋高速道路で約3万台あったことが22日、分かった。
このうち、「不払い宣言」をして有人の料金ゲートを素通りする車が中日本高速道路の管内で約3200件、名高速で約1000件含まれている。
悪意をもって料金所を突破する運転者もいるが、ETCの普及に伴い、車載器にETCカードを差し忘れたまま専用レーンに入り、結果的に「強行突破」してしまうケースも急増の背景にあるとみられる。
名高速では、04年度の不正通行車は約8000台だったのが、ETCの普及率の上昇に伴い05年度に急増した。
中日本高速道路では、悪意ある運転者には情報提供などで警察と連携して対応し、ミス防止にはETCカード差し忘れに注意するよう呼びかけている。
国土交通省によると、ETCの普及で、05年度の不正通行車は全国で約93万台。このうち約36万台は首都高速だったという。
【ETC】 自動車道のノンストップ料金収受システム。車を停止させることなく、料金所ゲートを通過するだけで車載器と路側アンテナとの無線通信によって料金を自動決済する。ETCとは「Electronic Toll Collection」の略。
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■レスポンス
不正通行の被害、2億6000万円---2006年首都高
2006年8月3日
「不正通行という行為は、クルマを凶器のように悪用し、料金を支払わずに力ずくで通行する極めて卑劣な犯罪行為である。不正通行に関しては、今後とも全社一丸となって断固とした態度で臨んでいく」という考えを首都高速道路は示した。
首都高速は、7月31日にNHKテレビなどで高速道路の不正通行の報道があったことに対して、8月2日にコメントを発表した。
首都高速によると、2002年が不正通行10万台、被害額8000万円だったのに対して、2005年では不正通行36万台、被害額2億6000万円だった。3年で被害額が3倍以上に増加した(ETCカード未挿入やレーン誤進入などにより課金できなかった件数も含む)。
不正通行の実態としては、ETCに関連するものが増加。たとえば、バーを無理やり押し破って強行突破、ETC車の不利をして料金所を通過する「なりすまし」が増加している。その一方でETC専用レーンにおける開閉バー接触事故などのトラブルが1日約1800件も発生している。その結果、未払いのまま通過する車両が増加していることも不正通行の要因となっているようだ。
対策としては、より高性能なカメラの設置、移動カメラや交通取締班による取締り体制の強化、不正通行に対する割り増し金の請求、それに従わない場合刑事告発、ETC開閉バーの破壊には実費負担、場合によっては詐欺罪や威力業務妨害などの適用を考えるとしている。
《編集部》
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不正通行するドライバーがそんなに多い、という日本人のモラルの低下を嘆くべきか、
それともこうなる事を予測していなかった国交省や道路会社の連中の無能さを嘆くべきか、悩むところです。
飲酒運転による人身事故の罰を重くしたら轢き逃げが増えた、等という話もありますが、どうも道路行政や交通行政に携わっている連中は、
よほど人が良いのか、それともよほど想像力が足りていないのかのどちらかのような気がします。
人は決まりを守るものだ、システムが出来たらそれを正しく使うものだ、と思い込んで、決まりを守らなかったらどうなるか、正しく使わなかったらどうなるか、
という事をまったく考慮しないで、決まりやシステムを作ってしまっているように思います。
そして、いざ問題が発生すると、決まりを守らないものが悪い、システムを正しく使わないものが悪い、と決めつけて、
人が守る気になる決まりを作るとか、正しく使わなかった場合でも危険が生じないとか危険を未然に防ぐように、
何より正しい使い方以外の使い方ができないように(上記のETC専用レーンの設置位置なんてその良い例ですね。
そもそも一般レーンの間に設置しなければ良い話なんですから)システムを作るとかいった視点が無いのではないでしょうか。
その結果、次の記事にあるように、変な対応をせざるを得ないような事態になったりする訳です。
■佐賀新聞
ETC突破に対策強化/首都高、料金所に社員配置
首都高速道路会社は10日、ノンストップ料金収受システム(ETC)のバーを突破し通行料金を支払わない車の取り締まり要員として、社員を料金所へ配置するなど対策を強化した。
これまでも料金所に設置したカメラで不正通行車を割り出し、通常料金の3倍を請求するなどしていたが、不正は後を絶たなかった。
制服を着た社員数人が不定期で料金所に待機。不正通行の場合は制止して支払いを求める。速度を出している車はナンバーを控え、後日請求する。応じない場合は、道路整備特別措置法違反(罰金30万円以下)などで警察に通報する方針。
現場には取り締まり中であることを示す看板も置き、心理的な抑止効果も狙う。
2006年08月10日 18時45分
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あのー、ETCって、そもそも料金収受員を削減して人件費を減らす、っていうのも導入の目的だったんじゃないんでしょうか。
なのに、料金所に人を配置しなければならないなんて本末転倒もいいところです。
初めから、不正通行に対する対策をシステムに組み込んでおけば、こんな事をしなくても済んだのです。
どうもETCについては、システムそのものの有益さに比較して、その実現方法や運用方法に問題が多過ぎるような気がします。
きちんとシステムを設計し、運用に気を配ればもっと良い物になるかもしれないのに、そうするだけの頭のない人達のせいで良い面が台無しになってしまっている──
そんな気がしてなりません。
せっかく膨大な税金を投入して導入したシステムなのですから、もっともっと上手く使えるように工夫をしてほしいと思います。
2006/08/31
8月ももう終り、今年の夏もやっぱり暑く、残暑もまだまだ続きそうな今日この頃ではありますが、その暑さを象徴するような記事がありました。
■産經新聞
猛暑で判断力鈍る?二輪死亡事故多発 大阪府警調査呼び掛け
オートバイや原付きバイクなど二輪車の交通死亡事故が今月になって大阪府内で多発し、半数が転倒などによる単独事故だったことが25日、府警交通部の調べでわかった。発生はいずれも晴れの日で、単純ミスからガードレールや中央分離帯に衝突するケースが目立つという。大阪市内は24日も最高気温が35.4度を記録するなど、厳しい残暑が続いており、府警は、暑さが運転者の判断力を鈍らせている可能性もあるとみて注意を呼びかけている。
府警によると、今月1日から24日までの二輪車の死亡事故は10件発生し、うち5件が単独事故だった。昨年8月の6件をすでに大きく上回っている。7日朝には、大阪市大正区の阪神高速西大阪線で2人乗りのオートバイが側壁にぶつかり、後席の男性(21)が16メートル下に転落して死亡する事故も起きた。
大阪市内は今月に入り、最高気温が35度を超えた日が14日間にのぼる厳しい暑さが続いている。昨年8月は6日間だった。
平成15〜17年の3年間で二輪車の死亡事故が10件を上回った月は16年7月(11件)だけだが、この月も35度を超えた日が14日間にのぼっていたという。
府警は、今月が突出して発生した理由のひとつに暑さがあるのではないかと分析。「注意力が散漫にならないよう、体調をしっかり管理して運転してほしい」と呼びかけている。
【2006/08/25 大阪夕刊から】
(08/25 18:40)
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今まで色々な事故の記事を目にしてきましたが、「暑さ」が(本当かどうかはともかく)事故の原因として挙げられた記事を見たのは初めてです。
そのぐらい、今年の大阪は暑かった、という事なのでしょう。
最高気温が35度を超えた日が14日(しかもこの記事の時点ではまだ8月は一週間ほど残っていましたので、もしかしたらもっとあったかも)もあった、というのが怖いです。
クルマのように、閉鎖した車内で冷房を効かせる、等という事ができないバイクの場合(実際には、一部の大型二輪にはエアコン付きのものもあったりするのですが。
とはいえ、基本的に開放されているバイクでどれだけ有効なのかは知りません)には、頑張って根性で暑さに耐えるしかありません。
しかも、ヘルメットやら長袖のジャケットやらグローブやらブーツやらと、安全性に考慮した服装をきちんとすると、
見た目はとても夏とは思えないような格好になってしまいます。
もちろん、ヘルメットにエアインテイクを設けたり、ジャケットの生地をメッシュにしたりと、内部に風を通すように様々な工夫がされている訳ですが、
その殆どは走っていなければ役に立ちません。
真夏の都心で、信号待ちやら渋滞やらにハマって停止していれば、走行風が存在しない訳ですから、これらの工夫も宝の持ち腐れといいましょうか。
その上、体の下には、エンジンという高温を発生する物体が存在している訳で、上からは太陽光線が、下からはエンジンとアスファルトからの照り返しが、と、
まるでオーブンに入れられた食材のように、ライダーは上下からの熱に晒される事になります。
更に、周りはやはり熱を発するクルマに取り囲まれている訳で、「蒸し焼き」という表現がこれほどぴったりハマる状況というのもなかなか無いかもしれません。
ただでさえ、真夏のライダーはこのような劣悪な環境の中での走行を強いられている訳です。
その上、最近流行りの(?)「ヒートアイランド現象」によって、都心部は更に暑くなってしまっています。
遊びや、移動の「足」としてバイクに乗っているなら乗るのを止めればいいだけですが、バイク便ライダー等のように仕事でどうしても乗らざるを得ない人達は大変です。
文字通りの死活問題です。
ヒートアイランド現象という言葉が使われ始めてしばらく経ちますが、いい加減何とかしないと、そのうち真夏の都心にはライダーが死屍累々、
みたいな状況になったりするかも。
2006/09/20
ニュースを二つ。一つ目は、2006/08/06付で書きました、道路法施行令の公布が遅れているという話です。
■レスポンス
道路法施行令公布 予定より大幅遅れ
2006年9月13日
国土交通省道路局の道路法施行令一部改正の公布が、予定より大幅に遅れている。この改正は、歩道上に放置されている自転車やオートバイ問題の早期解決を目指すもの。「10月中に公布、11月中に施行です」(同局路政課)。
7月に募集されたパブリックコメントでは、8月公布、10月施行のはずだった。歩道上の安全で円滑な交通を確保するために施行が急がれていた。
施行後は、道路上に自転車置き場やバイク駐車スペースを設置すること可能になり、その設置も道路管理者以外の民間団体(例えば鉄道事業者など)ができるようになり、路上駐車場が今より格段に作りやすくなる。
同局街路課は、8月中にパブリックコメントを求め、同月中に改正を公布するという厳しい日程を組んでいた。日程に余裕がないのではという記者の質問にも「この予定でいきます」(街路課)とがんばっていたのだが……。
この延期は、施行令を待って対策を講じる市区町村に大きな影響を与える。問題は、施行が遅れれば遅れるほど市区町村の来年度の予算編成に響き、波及的に自転車やオートバイの放置駐車対策が遅れることだ。とくにオートバイの取締り件数が激増する中で、道路局の駐車対策が後手に回っている印象はさらに強まる。
「道路局だけでなく、他のセクションとの調整も必要になってきたので時間を取られました」(街路課)との説明は、ガソリン税を負担する納税者を納得させられるものではない。
《中島みなみ》
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まあ、何といいますか、仕事が予定より遅れてもペナルティを受けない職場っていいなあ、と…。
と、そんな嫌味はともかく、今度こそはきちんと予定を遵守してほしいものです。
こうやって、行政がバイクを放ったらかしにしていたツケが、駐車違反取り締まりの強化「だけ」が先行して実施された事で、バイクユーザーに回されている訳ですから。
ただ、そういう放ったらかしにされている状況に対して何もしてこなかったバイクユーザーにも問題はあったのでしょうけどね。
あと、この件に関連して…かどうかは判りませんが、
自転車やバイクの路上駐車場に関するパブリックコメントの募集が行なわれています。
対象の資料に少し気になる点がありましたので、早速意見を送っておきました。さて、どうなりますか。
二つ目は、いよいよバイク用ETCの本格運用が始まる、という話です。
■毎日新聞
ETC:二輪車用、11月にも導入 国交省方針
国土交通省と高速道路各社は19日、二輪車向けETC(自動料金収受システム)を11月にも導入する方針を固めた。同省などが今春から実施したモニター調査で機能性と安全性が確認されたと判断した。四輪車に比べて二輪車の料金の支払いには時間がかかるケースが多く、普及が進めば渋滞の緩和にもつながりそうだ。
二輪車向けETCは四輪車向けに比べ5年遅れの導入となる。今後は四輪と同様、深夜・早朝の距離に応じたETC割引などが受けられるようになる。四輪車に比べ取り付け費用などが1万〜2万円程度高いが、同省や各社は四輪ドライバーの端末取得に現在実施している各種助成に補助額などを上乗せすることも検討している。
二輪ライダーは、料金を支払う際、手袋を外したり、ポケットから財布を出し入れしたりなど時間がかかっていた。これまで割引を受けられなかった不満もあり、ライダーのETC導入に対する関心は高く、今春から東京、大阪、名古屋で実施した約5000台のモニター調査には希望者が殺到していた。【小倉祥徳】
毎日新聞 2006年9月20日 3時00分
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どうやら、「平成18年秋」という目標はクリアされそうな雰囲気です。
ただ、現時点では、国交省、各高速道路会社、ETC総合情報ポータル、HIDO等々、関係する各サイトには何も情報が上がっていないようです。
ですので、これが毎日新聞の勇み足である可能性もまだ否定できません。
この記事が事実としても、少しツッコミ所がありますね。
まず、「モニター調査で機能性と安全性が確認されたと判断した」とありますが、少なくとも近畿圏では、
一般モニター募集開始(2006/06/26)から三ヶ月弱しか経っていないのに、もう「確認された」んでしょうか。
まあ、関東圏、中部圏で先行して行なわれていたので、後になればなるほど問題点は少なくなり、確認期間は短くて済むでしょうが…。
また、「普及が進めば渋滞の緩和にもつながりそうだ」とありますが、果たしてそうでしょうか。
高速道路を利用するバイクの数は、全体から見れば極僅かです。
その極僅かなバイクの、更に一部がETCを導入したからといって、渋滞の緩和にどれほどの効果があるのか…誰かきちんと検証したんでしょうか。
ただ、ざっと調べてみたのですが、高速道路の車種別の利用交通量を調べた統計データというものを見つける事が出来ませんでした。
考えてみたら、バイクは軽自動車として料金を徴収されている訳ですから、もしかしたら、バイクのみの交通量というのはデータとして存在しないのかもしれません。
2006/09/21
ついに、バイク用ETCの本格運用開始が正式に告知されました。
・全国の高速道路でオートバイもETCが利用できます!
2006/11/01 午前0時から運用開始という事ですが、またなんか「お祭り」になりそうな感じです。
高速道路のバイク二人乗り解禁の時も、一部で二人乗りバイクが集まって高速道路を走行する、みたいな集まりをやっていたような気がします。
その時は、集まって走る、というだけで、別に暴走行為や迷惑行為をした訳ではなかった筈ですが、今度はどうでしょうか。
自分で自分の首を絞めるようなバカはいないと思いたいところですが…。
にしても、上記のページで、「時速20km以下に減速して進入し、路面標示に従って一台ずつ徐行して通行願います」と書かれていますが、大丈夫なんでしょうか。
時速20km以下でETCレーンを通過しているクルマは少ない、という噂を聞くのですが、追突されたりしないように後方確認もきちんとしなければなりませんね。
前方はETCがきちんと認識されたかどうかに注意し、後方は追突されないように注意し…って、何か凄く神経を使いそうです。
バイクにだけでなく、他のクルマ(特にトラック)にも、この「20km規制」を徹底してほしいものです。
さて、これに伴い、バイク用ETC車載器の普及促進キャンペーン、及びETCマイレージサービスのバイク向け特例措置についても発表がありました。
・二輪車用ETC車載器ご購入支援キャンペーン(PDF)
平成19年3月31日までに、新規にバイク用ETC車載器を購入・取付・セットアップ及びETCマイレージサービス登録を済ませたら1,200ポイント、
先着1万名には更に800ポイントがプレゼントされるので、最大16,000円分がタダになる、という事のようです。
今のところ、バイク用ETC車載器の発売を予定しているのは日本無線だけのようで、来年3月末までとなりますと、まず間違いなく日本無線製の1機種のみとなるでしょう。
日本無線が、このバイク用ETC車載器にどの程度リソースを投入しているのかは判りませんが、半年程度で「先着1万名」が埋まるものなのでしょうか。
単に製造だけを考えても、仮に現在9月から量産を開始しているとして、3月末までにマイレージ登録まで済ませるには2月末ぐらいには出荷されていないと困るでしょうから、
実質生産期間は6ヶ月となり、月産1,700台弱、一ヶ月間の稼働日を平均21日とすると、日産80台…いけますかね。
でも、取付を行なえるショップがどれだけあって、そのショップが一日何台ぐらい処理できるのか、という問題もありますし、
本当に来年3月末までに1万台以上もいけるんでしょうか。いや、いけるんなら全然構わないんですが、少し不安です。
クルマ用みたいな「ワンストップサービス」が出来るとも思えませんし…。
それにしても、確か日立なんかは、ETCが導入された時期の前後辺りに、バイクがETCを利用して渋滞の無い高速道路を快適に走っている、
みたいなイメージCMをさんざん流していたと思うのですが…車載器作れよ。
・ETCマイレージサービスの二輪車特例措置を終了します
で、こちらは、平成18年11月30日(当日消印有効)で新規登録終了、平成19年11月30日で利用停止(特例措置で付いたポイント・還元額は、
バイク用ETC車載器を購入・取付・セットアップして届け出をしないと消滅)になる、という事です。
一瞬、今年の11月30日で利用停止か、と思ってビックリしましたが、さすがにそこまで鬼ではありませんでした。
なお、上記の最大2,000ポイントのプレゼントキャンペーンも同時に適用されるようですから、最大3,000ポイント、24,000円分がタダになる事になります
(車載器無しの状態でバイク用ETCマイレージサービス登録で600、NEXCO中日本のアンケートで400、バイク用ETC車載器登録で最大2,000の計3,000。
ただし、いきなりバイク用ETC車載器登録を行なうと、最初の車載器無しの登録の600、あるいはクルマ用ETCの新規登録の600は付かないようです。まあ仕方ないですね)。
ただし、バイク用ETC車載器の価格はおそらく3万円弱、それに取付とセットアップの料金を加えると、5万円ぐらいになるんじゃないかという噂です。
自動車用のETCが、各種の助成金等を使うとほぼタダで手に入る事に比べると、かなり敷居が高いように思います。
是非、バイク用ETC車載器にも助成金を出してほしいものです(と言っても、その助成金も税金や通行料から出ている訳で…何だかなあ)。
どうでもいいんですが、NEXCO西日本ではPDFで掲載されている上記2つの文書は、中日本・東日本のサイトではHTMLで掲載されています。
何で西日本だけ…関西人なだけに、ひねくれてるんでしょうか?
さて、更に現在は、バイクはETCカードを手渡しする事で、マイレージサービスや時間帯割引を受ける事ができるという特例措置もあるのですが、
それも終了する事が、阪神高速のサイトに掲載されています。
・
二輪車ETCの本格運用開始に伴いETCカード手渡しによる料金サービスを終了します(PDF)
やはり時間帯割引を行なっている首都高でも、同様の発表がされています。そういえば、この阪神高速のサイトでもPDFだなあ…やっぱり、関西人だからなんでしょうか?
それはともかく、メディアの反応は案の定薄いような気がします。午後7時台までのニュースで触れていたのを聞きませんでしたし(もちろん、
全部のニュースを聞いた訳ではないですが)、新聞社のサイトにもあまり載っていないような。
さすがに、自動車・バイク系のニュースサイトには載っていまして、とりあえずいつもの「レスポンス」の記事を。
■レスポンス
バイクETC、11月1日から全国サービス開始
2006年9月21日
国土交通省有料道路課と高速道路6社は、21日、二輪車ETC本格運用開始日を発表した。11月1日0時から全国一斉に開始する。現在四輪車が走行可能な全国のETCレーンのすべてで利用できる。
ETCの二輪車への対応は、料金割引がETC搭載車に集約されはじめた数年前から真剣な導入が検討されてきたが、技術的問題や安全面から実現が遅れていた。有料道路課は今秋の開始を表明はしていたが具体的な日程がはじめて表明されたことになる。
1993年から開発を続けてきた有料道路のETC(ノンストップ自動料金支払いシステム)は、実に13年間かけてすべての車種に対応することになった。
関係者もバイクETC本格運用の発表を歓迎している。「ライダー悲願の二輪車ETCが実現することになり、関係各位のこれまでの取り組みに敬意を表したい。自工会としても安全な運用の実現と普及促進に向けて引き続き協力していきたい」(日本自動車工業会二輪車特別委員会)
《中島みなみ》
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「すべての車種に対応」なんでしょうか?
今回のバイク用ETC車載器は、セットアップできるのが「排気量125ccを超えるもの」に限られています。
ですので、125cc以下の原付一種・二種と呼ばれるバイクは対応されていません。
確かに、高速道路はもともと125cc超のバイクしか走る事が出来ないのでそれでもいいのですが、125cc以下の原付一種・二種も走行できる有料道路というものもあります。
そういう所で、「ETC非装着車は通行不可」なんて事になったら、原付の人は困ると思うのですが…そういう所は、はなからETC専用化しない、という事なんでしょうか。
まあ、原付のユーザーで、そういう有料道路を通る為だけにETCを導入する、というような人がいるとも思えないですけどね。
バイクのETCカード暫定割引終了
2006年9月21日
11月1日から開始される二輪車ETCの本格運用に伴い、高速道路会社各社は、これまで暫定的に実施されていたETCカード単体の割引を終了する。
この暫定割引は、ETCを利用できなかった二輪車に対して、車載器を搭載しなくてもカードだけで、車載器搭載と同様の割引の一部が受けられるというもの。本格運用が開始されると、車載器搭載を前提とした割引しか適用されない。
終了日は、11月末日。本格運用開始直後は、車載器取付の申込みが殺到し、取付までに時間がかかることが予測される。割引を受ける予定がある場合は、早めに車載器購入を検討しないと終了日までに車載器が取り付けられないことも考えられる。
《中島みなみ》
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…何か勘違いされているような気もするのですが。
ここで言う「カードだけで」「暫定割引」というのは、要するに、各高速道路会社がやっているETCマイレージサービスと、
首都高と阪神高速とがやっている時間帯割引との事だと思うのですが(それらしか無いし)、これらが終了されるのは、「来年=平成19年」の「11月末日」です。
私が一瞬勘違いしたように、この記事を書いた人も勘違いしたまま、記事を書いてしまったのでしょうか。
まさか、国交省や各高速道路会社の発表の方が間違っている、等という事はないですよね…。
さてさて、こうやってめでたくバイク用ETCが本格運用される事になったわけですが、果たして、私のバイクに市販ETC車載器は搭載できるのでしょうか(爆)
もともと、バイクというのは余裕が無いもの(最近流行りの、所謂ビッグスクーターの類は別として)ですし、その中でも我がSRX400は特に余裕がありません。
内蔵するとすれば車載工具を格納している所に入れるしかなく(当然車載工具は積めない…)、
外付けにするならスタイリングが崩れるのを我慢してトップケース等を付けるしかありません。
市販ETC車載器は、雑誌等の記事で見る限りでは、気軽に取り外しできるような物ではなさそうなので、タンクバッグ等に入れて持ち歩く、というのも無理そうです。
さて、どうしたもんでしょうか…。
その、市販バイク用ETC車載器ですが、(おそらく)初めて製品版の情報が出ました。
■ITmedia
日本無線、防水/耐振性に優れたバイク用ETC車載器を発売
日本無線はバイク用ETC車載器「JRM-11シリーズ」を販売開始する。
日本無線は9月21日、バイク用ETC車載器「JRM-11シリーズ」を10月25日より販売開始すると発表した。価格は3万円。
本製品は車載器本体とアンテナ、インジケータで構成される。防水性(JIS D0203-S2)と耐振性(20Gまで)を備えながら、搭載スペースの少ないバイク用として小型化も同時に実現した。
サイズは車載器本体が110(幅)×83.2(奥行き)×24(高さ)ミリ、アンテナが36(幅)×39(奥行き)×13(高さ)ミリ、インジケータが15(幅)×45.5(奥行き)×15(高さ)ミリ。12ボルト車専用となっている。
4輪車用ETCでは音声やブザーで車載器の状態がアナウンスされるが、本製品はインジケータのLED点灯(緑/赤点灯)によって状態を伝える。
9月21日現在、バイク用ETCは一部で試験運用が行われているのみだが、国土交通省からは本格開始日も11月1日とアナウンスされており、それ以降ならば、本製品を装着してゲートを通過できる。
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自動車・バイク系のニュースサイト(及びメーカーのサイト)よりもIT系のニュースサイトに先に掲載される、というのも変な話ですが…。
とにかく、製品版のサイズが公式に発表された事になりますが、このサイズですと、SRX400の車載工具の収納場所に納まるかどうか微妙な感じです。
上記の記事にある写真を見ますと、長辺にETCカードの差込み口があるように見えます。
この辺を開放しておかなければならないとしますと、本体を「横向き」に設置する必要がありますが、それだと幅がギリギリです。
しかも、コードが「横」方向に伸びていますので、更に格納が難しいと思われます。
となると、「縦向き」に設置しなければならないのですが、そうするとETCカードを取り出す時には本体を外さないといけない気がします。
車載工具を止めているベルトの様な物で止めるだけならいいのですが、ネジ等で固定するとなると簡単に外せなくなりますし…うーむ。
2006/09/23
ETCマイレージサービスで少し疑問点がありましたので、ETCマイレージサービス事務局に聞いてみました。
以下、その質問と回答です。
- バイクを二台持っていて、内一台にバイク用車載器を搭載し、その情報で現在暫定措置で登録しているETCカードの変更届を出す。
そして、車載器非搭載のバイクで高速を利用する時にそのカードを手渡しした場合、マイレージポイントは付くのか?
→付く。ただし、手渡しでポイントを付けるのは、一応非常時(ETCレーンが閉鎖されてるとか)の為の措置なので、原則は無線走行してほしい。
と言っても、現在の所は問題なく利用できるし、将来利用できなくする予定も今のところは無い。
- クルマとバイクを持っていて、クルマにのみ車載器を搭載してマイレージ登録している。
車載器非搭載のバイクで高速を利用する時にそのカードを手渡しした場合、マイレージポイントは付くのか?
→付く。上に同じ。
何でこんな事を聞いたのかといいますと、ETCの利用手順に、
「原則として、ETC無線走行によりお支払いただいた料金にポイントをお付けします」と書かれているからです。
それなのに、
現状で「車載器情報が登録されていれば、車載器非搭載のクルマやバイクで手渡ししてもポイントが付く」(例のバイク用暫定措置とは関係無く)という話を聞いた為です。
それなら、時間帯割引は必要無い(割引の時間帯に利用しない)という人は、クルマ用に比べて高価で扱いも面倒なバイク用車載器を買わなくてもいいよなあ、
でもそれだと車載器の販促にならないよなあ、どういうこっちゃ?という疑問が浮かびまして、それで聞いてみた次第です。
この辺、ETCマイレージサービス利用規約を読んでも、はっきりしないんですよね。
利用規約で該当するのは、この部分です。
(ポイントの付与)
第10条 マイレージ登録者が、五会社が別に定める有料道路について、登録カードを用い、かつ、ETC利用規程を遵守してETCシステムにより通行し、通行料金を支払ったときは、五会社は、当該マイレージ登録者に対し、通行のあった月の翌月20日までに、別に定める通行料金の額に対して別に定める数のポイントを付与します。
この「ETCシステムにより通行し」というのが、「無線走行」のみを指すのか、それともETCカードの手渡しも含むのか、がはっきりしません。
そもそも、利用規約には、ETCカードの手渡しに関する記述そのものがありませんので、「ETCカードの手渡し」という行為がイレギュラーなものなのか、
それとも通常のものなのかさえ判りません。
上で聞いた時の感じからすると、無線走行が原則(まあ車載器の販促なので当然でしょうが)で、手渡しはあくまでイレギュラーなもの、
しかしマイレージサービスについては無線走行と同様に運用しているので問題無し、という事でOKのようです。
ちなみに、還元額を使用する時についても、利用規約では第14条に同様の記述があります。
これも、無線走行した時だけ還元額を使用できるのか、それとも手渡しでも使用できるのかがはっきりしませんが、まあ記述が同じなのでポイントが付く時と同じ運用だ、
と解釈していいでしょう。
ただし、引っ掛かるのは「ETC利用規程を遵守して」という記述です。
ここで言う「ETC利用規程」というのは、ETCシステム利用規程及び
ETCシステム利用規程実施細則の二つを指します。
この「利用規程」の第2条「利用に必要な手続」によると、「ETCシステム」というのは「無線通信により通行料金の支払いに必要な手続を自動的に行う仕組み」であり、
その利用の為には「ETCカードの貸与を受けること」「車載器を取得・取付・セットアップすること」とされています。
つまり、ETCマイレージサービス利用規約にある「ETC利用規程を遵守してETCシステムにより通行」というのは、無線走行が前提とされている訳です。
手渡しに関しては、実施細則の方に、手渡しで通行する場合について色々と記載されていますが、概ねイレギュラーな場合についてのようです。
ただ、第3条「通行方法」の最初に、利用証明書を必要とする場合というのがあります。また、第4項には「入口料金所で通行券を受け取った場合」というのもあります。
これらがある為に、車載器を搭載していないクルマ・バイクで利用する時に手渡しするのも、「ETC利用規程を遵守」している事になるのではなかろうか、と思います。
利用する時に車載器を取り付けているクルマ・バイクでなければならない、という記述は無いようですから。
想定していなかったのか、どうでもいいと思って記述を入れなかったのかは判りませんが。
実際、上のような利用の仕方をしている人がどのぐらいいるのか判りませんが、まあ当分は問題無さそうですね。
あらゆる有料道路でETC無線走行が必須、とかにならない限りは。
しかしこれでは、バイク用車載器の販促としてはイマイチ弱いですね。
やはり、ETC無線走行のバイクは通行料半額、ぐらいはやってもらわないと…と言うか、二輪料金を設定してよ。
2006/10/03
去る9月27日に、バイクETC試行運用のモニターに対して行なわれていたアンケートの結果が発表されました。
・二輪車ETC試行運用 モニターアンケート結果
「アンケート」はフランス語で、綴りは“enquete”なんだからこのファイル名はおかしい、とかいうツッコミは、まあおいとくとしまして。
中部圏や近畿圏の一般モニターには、未だにモニター用車載器の取付さえ終わっていない人もいるようなんですが、とかいうツッコミも、まあおいとくとしまして。
一般モニターはまだ「実施中」なので、この結果は当然中間結果であって、個別の回答が詳細に書かれていないのもそのせいであって、
より詳細な最終結果は当然別にまた発表されるんですよね、とかいう念押しも、まあおいとくとしまして。
気になるのは、やはり「4.安全性」の所ですね。
コメントには、「ほとんどのモニターが危険を感じることなく料金所を通過できたと回答しています」と書かれています。
確かに、90%近い人が「(危険を感じる事は)なかった」と回答していて、これを「ほとんど」と言うのは、まあ間違いではないでしょう。
しかし、残り10%以上の人が、モニター期間中に最低1度は危険を感じており、更に、その内1%を越える人が「ほぼ毎回」危険を感じていた、という事は無視できません。
コメントには、「危険と感じた方については、他の車両に対する意見が主であることから、今後、料金所通過時の安全走行について更に周知していきます」とあるだけで、
個々の意見が記載されていませんので、それ以外にどんな危険を感じたのかが判りませんが、ここは当然最終結果で発表してもらえるのでしょう。
それにしても、全体の1割に及ぶ人が、1度は「危険を感じた」と言っているのに、その対策が「安全走行について周知する」だけ、つまりは個々の利用者に任せるだけ、
というのは、あまりにもお粗末でしょう。
呑気過ぎる、と言っても、あるいは怠慢に過ぎる、と言ってもいいぐらいです。
実際、首都高で起きた料金収受員の死亡事故をはじめとして、
ETCレーンに起因した事故が幾つも報道されています。
報道される事故は氷山の一角でしょうから、実際には、些細な事故は、もっとたくさん発生している筈です。
そして、事故になる以前の「危険を感じる事」、よく「ヒヤリ・ハット」などと言われますが、そういう場面は更にたくさんあるでしょう。
僅か5千人程度のモニターが、(特定モニターから含めれば)一年余り運用しただけで、一割の人が最低一度は危険を感じた。
これは、いつ大事故が起きても不思議ではない状態に思えるのですが、考え過ぎでしょうか。
次に、「5.ETCレーンへの誘導方法について」では、「ガントリー(ETC車線表示板)」を挙げた人が半分を越えています。
「ガントリー」というのは、ここの真ん中辺りにあるような、
「ETC専用」とか「ETC/一般」とかの表示がされた門型のゲートの事ですね。
他の選択肢(路面にある「カラー舗装」・レーンの奥にある「開閉バー」)に比べて圧倒的に見易い訳ですし、この結果は当然だと思います。
でも、「レーンマーク」とか「その他」って何だろう…?
さて、これは、阪神高速の料金所にあるガントリーの写真です。
見ての通り、「ETC専用」が左に、「ETC/一般」が右にあります。
全ての料金所を確認した訳ではありませんが、確認した料金所では、このように統一されているようでした。
が、これって変じゃないですかね?
普通、車線が複数ある道路では、一方通行の場合等の例外はありますが、概ね、左が走行車線、右が追い越し車線と決まっています。
その原則に沿えば、「ETC/一般」(及び「一般」)は「ETC専用」よりも左に置くのが自然だと思うのですが、何故か逆になっています。
他にも、もっとレーン数が多い料金所では、「一般」の間に「ETC専用」が置かれている所もあるようで、
そういう所では、「一般」レーンに並んでいる車が、空いているレーンを求めて「ETC専用」レーンを横切ってレーンを移動し、
その結果、「ETC専用」レーンを走ってきた車と衝突する、などという事故も発生しているとの事です。
これは以前にも書いた事ですが、どうも、このレーンの設置方法については、疑問に思う事が多過ぎるように思います。
「安全走行について周知する」だけでなく、このようなシステム側の問題点や改善可能な点がある事を、もっと認識すべきでしょう。
後は、特に特筆すべき結果ではないですね。
「ETCの必要性」なんて、モニターに参加した人は、元々ETCの必要性を感じていた人か、あるいはETCに興味があった人でしょうから、
ETCに否定的な人は初めからモニターには参加していないでしょうし。
もっとも、モニターに参加した結果、ETCなど必要無い、と宗旨がえした人がいなかったようなのは、まあ一応評価してもいいのかもしれません。
さて、当然発表されるであろう最終結果を待つとしましょうか(<おい)。
2006/11/01
いよいよ、本日午前0時からバイク用ETCの本格運用が開始されました。
私は、まだしばらくは様子見です(日本無線の市販機でも内蔵が難しいので)が、やはり一バイクユーザーとしては、その動向から目が離せません。
とりあえずは、高速道路での二輪二人乗り解禁の時と同様に、マスコミの取り扱いに注目です。
第1弾は、東京MXTVの夕方6時台のニュースで取り上げられた模様です。
■東京MXTV
明日スタート 自動二輪車ETCの問題点
2006年10月31日
明日から国内の主な高速道路で自動二輪車向けETCの本格サービスが始まります。しかし自動車との不公平感など、解決すべき問題はまだまだありそうです。
車に設置された機械と料金所のシステムの間で情報を交換し、停止することなく通過できるETC=ノンストップ自動料金収受システム。2001年にサービスを開始し、その後料金の割引も実現。去年、ETCで料金を払う車は5割を超えています。しかし、安全性や技術面の問題から自動二輪車のサービス開始は遅れていました。
料金所に自動二輪車がやってきました。自動二輪車はまだETCレーンには入れません。自動二輪車の支払いは自動車よりもかなり面倒です。車を停め、グローブを外し、財布を取り出して支払い。また財布をしまいグローブをはめて発進。かかった時間は23秒です。支払いが一瞬で済んでしまうのなら、とても便利なはずですが、ライダーは「車に比べて高い」とまだ敬遠しているようです。
・問題点その1 車載器が高価
自動二輪車用のETC車載器は乗用車用のおよそ3倍と高価。しかも今発売されているのは1機種のみ。「防水・耐震という関係上、四輪用より価格は上がる。メーカーが1社のみなので価格が下がらない」ということです。
日本自動車工業会によると、去年の車の生産台数は乗用車とトラックが1080万台に対して、自動二輪車179万台。需要が少ないため、車載器の料金はそれほど下がらないとみられています。
・問題点その2 サービス開始に間に合わない
1機種だけしか発売されていない車載器自体にも問題がありました。「取り付ける金具が発売されていないので、11月1日からの使用は厳しい状態になっている」というのです。
部品メーカーは「最終テストを重ね、製品として市場に出すのに3カ月かかる。それよりもかなり短期間でと業界団体から依頼があった。通常ありえないペースで商品開発を行った」と話しています。
・問題点その3 高速料金は乗用車と同じ
自動二輪車ユーザーの不満は高速料金自体にも向けられています。
首都高東京線の料金は普通車と大型車の2種類のみ。道路への負担が一見少なくみえる自動二輪車は乗用車や定員29人までの小型バスなどと同じ料金。首都高速道路・料金企画グループは「首都高のETC利用率は現在約70%。100%近くになれば二輪の料金区分が検討される」といいます。
また首都高には高速道路の2人乗りが解禁された今でも環状線を中心に規制区間が残されています。そのため今は首都高を一回降りて、また高速に乗るときに料金を払わなくてはなりません。この問題については「現時点では検討していないが、料金体系全般の見直しで検討されていく」といいます。
いよいよ始まる自動二輪車のETC。乗用車と自動二輪車との差は多く、ユーザーからは疑問の声が上がります。ピークの3分の1にまで減ってしまった自動二輪車の販売台数を回復することはできるのか。メーカーはその行方を見守っています。
取り付け金具は11月9日までにはほぼ全ての店に届けられるということです。
乗用車がスピードを出したままETCの料金所を通ろうとしてバーを壊すという事故が多発していますが、自動二輪車だとケガでは済まない場合もあります。販売店ではETCを使って料金所を通るときは必ず時速20キロ以下でレーンの中心を走るよう呼びかけています。自動二輪車のETCの本格利用は明日スタートです。
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上記リンク先のページでは、テレビで放映されたニュース映像をそのまま見る事ができます(ただ、URLからして、日が変わったら消える可能性が大ですが)。
上記の記事は、ニュース原稿をほぼそのまま文章に書き直したもののようです。放映地域以外でも、このようにニュース映像を見る事ができるのはありがたいです。
ただ、ニュース内の首都高速・料金企画グループという所のコメントは、「何だかなあ」という感じです。
「首都高のETC利用率が100%近くになれば」って、そんなのETC利用を義務化でもしない限り絶対あり得ないと思うんですが…。
現在でさえ、ようやく7割超えたとか言ってるぐらいですし、これから伸びはどんどん鈍化していくでしょうに、100%近くまで利用率が上がるのに何年かかることやら。
あと、「取付金具が発売されていないので、11月1日からの使用は厳しい」とありますが、取付を実施している店舗によっては、
独自に取付金具(ステー)を作っている所もあるようなので、1日からの利用が全くできない、という訳でもないようです。
まあ、かなり数が限定されるのは確かなようなのですが。
次に、11月1日のテレビのニュースや報道寄りのワイドショー(近畿地方)での扱いです。もちろん、私が見る事ができたものについてだけですが。
- [11:00]ニュース&マーケットイレブン(テレビ大阪):扱い無し。
- [11:30]FNNスピーク(関西テレビ):扱い無し。兵庫県でETCを不正運用していた運送会社に警察が入った、というニュースに食われた?
- [12:00]ニュース(NHK総合):扱い無し。
- [12:00]ワイド!スクランブル(ABCテレビ):NHKニュース終了後12:20から見た間のみですが、扱い無し。
- [13:00]ニュース(NHK総合):扱い無し。
- [14:00]ニュース(NHK総合):扱い無し。
- [15:00]ニュース(NHK総合):扱い無し。
- [15:49]ムーブ!(ABCテレビ):扱い無し。北朝鮮の6ヶ国協議への復帰の話題が大きかったです。
- [18:00]ニュース(NHK総合):扱い無し。
- [19:00]ニュース7(NHK総合):扱い無し。
- [20:45]関西845(NHK総合):扱い無し。
- [21:00]ニュースウォッチ9(NHK総合):扱い無し。松坂選手の大リーグ行きをトップで5分以上流す、ってもう完全にワイドショーになってしまいました…。見るの止めよ。
- [23:00]ワールドビジネスサテライト(テレビ大阪):扱い無し。
普段から比較的よく見ているニュースやワイドショーに限定されてしまいましたが、それでも、こうやっていちいちリストアップするのもアホらしいぐらい、
見事にどの番組でもバイクETC本格運用の話題は扱われませんでした。
高速道路での二輪二人乗り解禁の時は、夕方(18時台ぐらい)の民放のニュースで比較的よく扱われていたように思いますので、
そちらの方をもう少し見ておいた方が良かったのかもしれませんが、それにしても、この結果はどうよ?という気がします。
特にNHK!
「みなさまの受信料」で成り立っている「公共放送」のクセに、これほど公共性の高い話題を完全にスルーするとは何事でしょうか。
これは、ETCを利用する全ての人に直接関係する事なのに。松坂選手がどうしたこうした、なんて大部分の人には直接関係の無いような話題に放送時間を費やすなんて酷いゾ!
本当に文句言ってやろうか、と思いましたですよ。面倒くさいからやりませんが(<おい)。
後は、1日が終わるまでに、ネット上の新聞各社のサイトに掲載された関連記事です。
■長野日報
社会 : 全国の高速道路 オートバイもETC利用可能
更新:2006-11-1 6:00
全国の高速道路で11月1日からオートバイもETCが利用可能となる。4輪車、2輪車が同じETCレーンを使うことから国土交通省や各高速道路会社では、レーン内での減速など一層の注意を呼びかけている。一方、バイクシーズンが終りに近づいた諏訪地方では、ライダーの関心はいま一つ。車載機のセットアップを行う販売店もこれから登録申請をするところが多い。
オートバイのETC利用は、ユーザーからの要望にそって国交省や各高速道路会社が検討。外郭団体の道路システム高度化推進機構(ORSE)が委託を受けて、昨年4月から試験運行。同11月からは一般モニターも導入し約5000人が機械の信頼性や利便性を調査していた。
ライダーにとっては、手袋をはずす、財布を出す、金額を数える―といった一連の手間が省けることから4輪よりも利便性が高いと言われている。また、各高速道路会社にとっても手間隙がかかる2輪の料金徴収業務は、観光シーズンの渋滞原因に挙げられており、メリットが大きい。
普及に向けORSEでは、11月からリース制度も導入。本格運用を前に今月2日からは、2輪車ETCセットアップ事業者の募集も行っている。
現在、県下で登録が終わっているのは全国展開のレッドバロン。諏訪市の同店では、問い合わせもあり「気にしている人は多い」というが、冬を迎え“オフシーズン”になることから、予約受付もこれからの状態。車載機本体の入荷やパンフレットなど徐々に準備を整えていくという。
茅野市で輸入大型バイクを扱う販売店では、メーカーを通して登録申請中。手続きが済み次第、5台の予約車に取り付ける。一方、湖北方面のある販売店では「バイクは移動を楽しむもの」といい、高速道路を使うツーリングユーザーの数は不透明として、取り扱いを検討中。システムの信頼性と客の反応を見て対応するとしている。
国交省などではPRする一方で、小回りのきく2輪車もETCレーンを走行することから、ドライバーに注意を喚起。2輪の利用者にもレーン内での並走・追い抜き禁止などを呼びかけている。
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「湖北方面のある販売店」の「バイクは移動を楽しむもの」というのは同意しますが、それを理由に「取り扱いを検討中」というのは理解しがたい考え方です。
目的地までは素早く楽に移動したい、というニーズは確実にある訳で、高速道路での二輪二人乗り解禁が要望されていたのも、それが理由の一つだったのですから。
と言うか、「販売店」がバイクの楽しみ方を限定して考えるのはどうよ?という気がします。
そんなのは客が決める事であって、店側が決めつける事じゃないだろう、と思うのですが…(楽しみ方を提案するならともかく)。
ぶっちゃけ、「採算が取れなさそうだから」という事なんじゃないんでしょうか。
■MYCOMジャーナル
記事ではなくコラムです。長文ですし、写真(ナップスでのETC取付作業の模様など)が多いのでリンクのみ。
・クレバーなモーターライフ 第16回 バイクもETCで料金所ノンストップに
次は、例によって「レスポンス」の記事です。
■レスポンス
バイクETC そろりとスタート
2006年11月1日
道路システム高度化推進機構(=ORSE/オルセ)は、バイクETC本格運用最初のセットアップ件数を公表した。その累計は734件だった。
ORSEが10月31日に販売店で作業できるようにセットアップの手続きを行ったセットアップ件数は541件だった。また、11月1日午後5時現在、ORSEが新たにセットアップ手続きを行った件数は約193件(累計734件)だった。
「バイクETCの本格運用は始まったばかりで、車載器本体が取付店に充分に行き渡っておらず、取付も試行錯誤のところがあるので、ORSEのセットアップ申込み対応には、まだ充分余裕がある。取扱店の申込みが平日であれば、翌日にはセットアップが可能である」(業務部海老原秀世氏)
セットアップとは、料金請求先となる識別情報を車載器に書き込む作業のこと。この作業を終了すると、ETCは初めて利用可能となり、稼働状態の車載器台数を示す指標となる。バイクETCはオンライン手続きではないので、ORSEの手続きを経て販売店で作業をする期間には時間的なずれがあるが、ORSEの手続きを経たものがセットアップ件数としてカウントされている。
バイクETCは、料金見積もりや取付のための時間が必要なため、ゆったりとしたスタートになった。
《中島みなみ》
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1日17時時点でセットアップ件数の累計が734件ですか。
ORSEのサイトにバイク用車載器のセットアップ店のリストが最初に掲載されたのが10月20日でしたから、その日からセットアップが開始されたとして約13日間。
セットアップ店はどんどん増加して行っていますから、一日のセットアップ件数も当分は加速度的に増加していくでしょう。
とすると、この「二輪車用ETC車載器ご購入支援キャンペーン」の「先着1万名」というのも、
案外早く埋まってしまうかもしれません。
にしても、テレビといい、新聞各社といい、この見事なまでのスルーっ振りはどうでしょう。
高速道路での二輪二人乗り解禁の時は、テレビも新聞各社も、もう少し取り上げていたのに。
今日あったETC関連のニュースと言えば、不正通行をしていた事で運送会社に警察が入った、というニュースばかりで、バイク用ETCの本格運用が始まった事なんて、
まるで存在しないかのようでした。
この不正通行でも、車載器のセットアップデータを実際とは異なる車種にしていた、という事以外に、カードを差さずにレーンを強行突破する、なんて事もやってる訳です。
こんな大馬鹿野郎が後続車にいて、もしシステムエラーか何かでETCレーン内で停車してしまったら、バイクはトラックにはね飛ばされてひとたまりもないでしょう。
そういう危険性がある事を、マスコミは事有る毎に広く周知し、注意喚起を行なうべきなのに、くだらない話題にばかり貴重な資源を浪費しているのですから、
どうしようもありません、まったく…ああ、なんか愚痴っぽい。
まさか、これが最近流行りの「陰謀」なのでしょうか。
NHKさえもが無視し、世の中からバイク用ETCの存在を消してしまおうという…そうか、これがかの有名な「N・H・Kの陰謀」なんですね!(絶対違)
2006/11/21
高速道路での二輪二人乗りが解禁されて久しいですが、また不幸な事故が起きたようです。
■読売新聞
東名高速で分離帯衝突、オートバイの50代男女死亡
20日午後7時35分ごろ、静岡県菊川市牛渕の東名高速道路下り線で、静岡県袋井市方丈、美容師清水智さん(51)のオートバイが中央分離帯に衝突、清水さんと、同乗していた妻の美容師典子さん(50)が路上に投げ出され、全身を強く打って死亡した。
県警高速隊の調べでは、2人は路面にたたきつけられた後、後続の乗用車2台に相次いではねられた。うち1台は県警の覆面パトカーだった。高速隊で事故の状況を調べている。
この事故の影響で、吉田インターチェンジ(IC)―菊川IC間の下り線が同日午後8時20分から約4時間通行止めとなった。
(2006年11月21日1時21分 読売新聞)
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まずは、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。
現場はこの辺り(マピオン)のようです。
この記事だけでは、現場の詳細が判りませんが、上記の地図によれば、緩やかなS字カーブになっているみたいですね。
こういう所では、迂闊にスピードを出し過ぎていると、思ったよりカーブがキツかったり、S字の切り返しに対応できなかったりすれば、
この事故のように「中央分離帯に衝突」という事もあり得ない事もないかと思います。
ただ少し疑問なのは、二人乗り、しかも夫婦、しかも共に50歳以上という壮年の方が、この程度のカーブで進路を外れるほど高速を出すものなのだろうか、という点です。
中央分離帯に衝突、という点から見ますと、オートバイは追い越し車線を走行していたものと思われますが、二人乗りしているのに追い越し車線を走行し続けていた、
というのも考えにくいですから、遅い前走車を追い越そうとして運転を誤ったのでしょうか。
他の可能性としては、この「後続の乗用車2台」が実は関係していたのではないか、という事が考えられます。
その内1台が覆面パトカーだった、という事から、覆面パトカーに追尾されたもう1台の乗用車がオートバイに接触、はね飛ばした…等という事も無くはないかも。
あくまで噂レベルの話ですが、覆面パトカーは、ともすれば「煽り」に見えるほど対象車に接近し、それを恐れた対象車が速度を上げた所を検挙する、
などという事も聞きますし。
それが本当かどうかは判りませんが、もしこの2台の乗用車がそんな状態にあったとすれば、後方の覆面パトカーに注意が向いていた前走車が、
前方のオートバイに気付くのが遅れて追突した、などという嫌〜な状況も想像できたりする訳で…。
とにかく、一刻も早く事実の解明がされる事を願いたいものです。
2006/12/11
運転免許証の更新に行ってきました。
今までは、日曜日も受け付けていて即日交付してもらえる免許試験場に行って更新していたのですが、今回は暇があったので、最寄りの警察署に行ってきました。
警察署で更新を行なう場合は写真を一枚持っていかなければならないのですが、幸い最近撮影したものの余りがありましたので、それを使えるという事もありました。
警察署は徒歩で行けるような近くにあるのですが、免許試験場はとても歩いて行く気にはなれないぐらい遠くにありますので、その交通費が節約できるという事もありました。
「バイクで行けば良いだろう」というツッコミは、寒いので却下です(<おい)。
さて、必要書類(更新のお知らせの葉書、運転免許証、写真一枚)を持って警察署の窓口に行きますと、更新の申請書と講習の申請書を貰いますので、
必要事項を記入します(あと、運転者講習受講・受賞記録カードというカードを貰いましたが、これって何かの役に立つんでしょうか…?
昔貰った安全講習受講記録カードという物も持っているのですが、10年以上定期入れから出した事さえ無いんですけど…)。
また、持参した写真の裏に、氏名と撮影日付を書くように言われます。撮影日付なんて覚えていませんので、6ヶ月以内の適当な日付を書きました(<いいのか?)。
更に、会計の窓口で更新費用として2,100円分の証紙を買って更新の申請書に貼り付け、また窓口へ。
すると、窓口のカウンターに置いてある視力検査の機械で簡単に視力を測ります。これも無事にパスして、更新手続きは終わりです。
聴力の測定が無いけどいいのか?と思ったのですが、窓口の人と普通にやり取りが出来ていればいい、という事なのかな、と。
次に、新しい免許証を郵送してもらうか、それとも講習時に受け取るかを選択します。
後者を選ぶと受け取りは1月の下旬になる、という事でしたので、郵送だと早くなるのか?と聞いたのですが、単に講習を今日受ける事になるだけらしい。
郵送だと手続きが今日で全部終わる、というふうに言われましたので、それなら、と郵送を選択しました。
そうしますと、今度は警察署の斜向かいにある交通安全協会の建物に行って講習を受けるように言われます。
なので、交通安全協会の窓口に行って運転免許証郵送の為の講習を受けに来た、と言いますと、講習代700円と郵送手数料800円の計1,500円を払うように言われました。
…しまった、郵送だと余計に金がかかるのか。しかも、講習代より高いじゃん! おまけに、郵送されるのはやはり1月下旬になるとのこと。
受付から交付までに6週間かかるという事なのですが、何でこんなにかかるんでしょうね。パスポートは、受付から1週間で交付されたのに。
取り扱う数が異なるとか、パスポートは受付から交付までの間古いものを預けなければなりませんが免許証は古いものを使える
(古いものには穴が開けられ、裏に有効期限延長の印が押されています。そりゃ、有効期限の1ヶ月前からしか更新できないのに、
申請から交付まで6週間かかるのでは延長してもらわないと困りますね)とか、まあ違いはあるんですけどね。
それにしても、6週間はかかりすぎなんじゃないか、という気がします。
また、郵送手数料として800円かかる、というのも、本当に妥当な金額なのかというのも疑問です。
受取確認の必要な郵便で送られてくるそうですので、普通の80円の定型郵便よりは高いのは判るのですが、そういう費用や人件費等を含めて本当に800円必要なのか、
という辺りは誰か監査しているんでしょうか。まあ、もう一度講習を受けに行く為の手間と時間とを800円で買った、と思えばいいのかもしれませんが…。
ただ、その後受けた講習の内容を考えると、それもどうかなあ、という気がします。
上記の1,500円を払うと、封筒に入れられた資料を貰います。
資料は、「交通の教則」、「人にやさしい安全運転」、「ドライバーのみなさんへ!」、「安全運転自己診断」と題された冊子やパンフレットです。
まあ毎回お馴染みのものですが、役に立ちそうなのは「交通の教則」ぐらいですね。
最近改正された内容に印が付いていたりして参考になりますが、なぜか「ちびまる子ちゃん」が随所に登場しているのが笑えます。
で、いよいよ講習なのですが、交通安全協会のフロアの片隅にパーティションとカーテンとで区切られた6畳間程の小さい部屋があって、そこで行なわれます。
でも、区切りがそれだけ(しかもパーティションの上は素通し)なので、フロアの音(電話とか受付のやり取りの声)が思いっきり聞こえます。
その上、ちょうど担当の人が電話に出ているらしく、部屋に入ってしばらく待たされた挙げ句(部屋には私一人だけ)、
女性の係員がビデオ(一応DVDになってますが)の再生を始めただけで出ていってしまい、また一人取り残されます。
更に、再生が始まって5分ほどしてから受講者が入ってきました。おいおい、そんな途中から入ってきていいのか?という気がするのですが…。
さて、15分ほどのそのビデオの上映が終わりますと、説明の人と、他に2人の新しい受講者が入ってきました。
で、説明の人が簡単に説明を行なって講習は終了です。私と、途中で入ってきたもう一人の人はそこで終わりで、後から入ってきた2人の人はビデオを見るようです。
ただそのビデオ、表示されたメニューを見る限りではAとBという2つのパートがあるみたいなのですが、私(ともう一人)はBパートしか見ていません。いいんだろうか…?
とりあえず、これで更新に関する手続きは全て終わって、後は新しい免許証が郵送されてくるのを待つばかりとなりました。
私は「優良運転者」(所謂ゴールド免許)でしたのでこういう簡単な手続きのみだったのですが、正直言って、
「こんなんで日本の交通安全は大丈夫なんだろうか?」と思いました。
だいたい、「優良運転者」という制度自体がいい加減なものですし(とにかく5年間無事故・無違反ならいいだけなので、運転していようがいまいが関係無いわけですから)、
運転に対する適性などを見る事もありません。
一歩間違えれば人を簡単に殺せる凶器を扱う免許を更新するにしては、あまりにも「ザル」過ぎるんじゃないか、という気がします。何だかなあ…。
2007/02/07
新しい運転免許証が届きました。
いや、本当は先月の終わりに届いていたのですが、このページを更新するのを忘れてたんです、はい。
免許証は、配達記録郵便で届いたのですが、これがまた、薄い茶封筒にただ単に免許証が入っているだけ、という味もそっけもない送り方で、
「郵送手数料800円」でこれかい、というようなチープさ大爆発なものでした。何だかなあ…。
で、肝心の免許証はというと、以前は「平成○年の誕生日まで有効」と書かれていたところが、「平成○年○月○日まで有効」と具体的な日付が入れられています。
この日付が、誕生日のちょうど1ヶ月後(正確には、更新が5年後なので、5年後の誕生日+1ヶ月)の日付になっています。
前回更新してから今回までの5年間の間に、こういう風に記述が変わってたんですねー。知りませんでした。
でもこれ、券面に記載される個人情報がまた一つ増えた、って事ですよね。
一部で導入が始まったICカード免許証では、本籍を
「プライバシー保護のため、表面から削除」しているぐらいなのに、
一方で記載するプライバシー情報を増やしているんですから、何だかおかしな話です。
確かに、具体的な日付を書いた方が、他人(特に取り締まりをする警察官とか)が見て有効期間が切れているかどうか判断し易くなるでしょうが…うーむ。
2007/04/28
二週間程前の記事ですが、横浜市で、二輪駐車場の設置を義務付ける条例案が議会に提出される事になったそうです。
■日本経済新聞
横浜市、二輪駐車場の設置義務化へ・全国でも異例
横浜市は11日、一定規模以上の商業施設やオフィスビルなどにオートバイ専用の駐車場設置を義務づける「市駐車場条例改正案」を5月議会に提出すると発表した。昨年の道路交通法改正などで違法駐車の取り締まりが強化される一方、都市部の二輪駐車場は絶対量が不足しているが、条例で二輪駐車場設置を義務づけるのは全国でも例がないという。
可決されれば、12月にも施行する。同市は民間の駐車場整備への補助制度創設も国に働きかけていくという。
設置義務の対象となるのは新築、増築で延べ床面積1000平方メートル以上の商業施設とオフィスビル。3000平方メートルまでは1台分、それ以上は1000平方メートルごとに1台分の駐車スペースを確保させる。倉庫、学校・図書館、寺社などはオートバイの駐車場を確保した分、自動車用の設置台数を減らす緩和基準を適用する。郊外型の商業施設などは対象外。
同様の条例改正は大阪、川崎の両市も検討に入っており、東京都では市や区ごとに対応する方針という。 (01:45)
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「3000平方メートルまでは1台分、それ以上は1000平方メートルごとに1台分」という基準が妥当なのか、そもそも、駐車枠の確保の基準ってどうなってるのか判りませんが、
こういう動きがあるのは良いですね。
「郊外型の商業施設などは対象外」というのが少し引っ掛かりますが(むしろそういう施設にこそ必要な気が…専用の枠を確保しなくても停める所に困らない、ってこと…?)。
何より、大阪市や川崎市でも、同様の条例改正が検討されている、というのが嬉しい所です。
「東京都では市や区ごとに対応する方針」だそうですが、石原さんも、三宅島で実現も出来ないようなレースを思いつきでやろうとするぐらいなら、
こういう地道な所での環境改善を図ってほしいものですが。
具体的な計画は各市や区に任せるとしても、バイクの駐車場を増やす、という基本方針の徹底ぐらいはきちんと行なっておいてほしいものです。
さて、ではその大阪市では条例改正に向けてどういう議論が行なわれているのだろうか、と思いまして、大阪市のサイトにある、
会議録の検索ページで「自動二輪」「オートバイ」「バイク」をキーワードにして検索してみました。
すると、「平成18年11月常任委員会(計画消防) 11月06日−01号」というのがヒット数が多いので見てみますと、
「陳情第68号 二輪車駐車場の整備促進に関する陳情」とありまして、これがどうやら「大阪オートバイ事業協同組合」という所から提出された陳情書に関するもののようです。
ざっと目を通したところでは、この方面で対策が進んでいるという仙台市の例も挙げて、前向きに善処していく方針になっているようです。
最近、裏金問題やら職員の経歴詐称問題やらで良い話を聞かない大阪市ですが、是非条例改正に向けて頑張ってほしい所です。
先日の選挙でも、そういう点を公約に掲げている候補がいれば、と思っていたのですが、残念ながら、選挙公報が配布されませんでしたので判らないままでした。
上記の横浜市の記事にはありませんが、商業施設等だけでなく、是非マンション等の集合住宅についても何とかしてほしいものです。
私が今住んでいるマンションについては、幸い、(原付・原付以外共に)バイクを停める事ができ、屋根も常夜灯も付いているちゃんとした駐輪場があるのですが、
そういうマンションやアパートって少ないのではないでしょうか。
実際、近隣のマンションを見ても、自転車用の駐輪場さえ満足に無い所も多く、マンションの前の歩道等にバイクや自転車が置かれているのは当たり前のようになっています。
私が今のマンションを探す時も、不動産屋に「バイクが置ける所」と言って紹介された所が、建物の前の歩道に置くように言われたりとかされましたし、
色々な意味で意識が低いのを感じます。
「お上」に命令されなければ改善されない、というのも少々情けない話ではありますが、せめて、行政が率先して駐車場を整備していく、ぐらいの事はお願いしたい所です。
そう言えば、と思いまして、NMCA日本二輪車協会の全国バイク駐車場案内のページで、
大阪のバイク駐車場の状況を見てみましたが、以前見た時と比べても殆ど増えていませんね。
単にこのページに登録されていないだけ、というのもあるとは思いますが、それにしても、大阪全域でこれだけかと思うとちょっと…いや、かなり残念です。
上記の条例改正が実現すれば、この状況もだんだん改善されていくものと期待したいところです。
以下は雑談ですので、お暇な方だけどうぞ。
昨日、久し振りにバイクに乗りました。
本当は乗るつもりは無くて、駐輪場で少しエンジンをかけるだけにしようと思っていたのですが、いざかけてみると、アイドリングはちゃんとするのですが、
少しスロットルを開けるとエンストしてしまうのが判りました。
実は、冬の間全くエンジンをかけていなくて、案の定全く始動しなくなってしまい、二週間程前にバイク屋で整備してもらった所だったのです。
キャブのオーバーホール・プラグ交換・バッテリー交換と、車検でもないのに予想外にお金がかかってしまった事に懲りて、
これからはもっとマメに動かすようにしようと思っていた所でした。
アイドリングは良いのにスロットルを開けるとエンストする、というのは、キャブのメインジェットが詰まっているから、と物の本には書かれています。
おいおい、オーバーホールしてまだ二週間程しか経っていないのにもうかよ、と少し焦りましたので、急遽きちんと動かしてやる事にしました。
さすがに、マンションの駐輪場であまりエンジンを吹かす事はできませんので、まずは駐輪場から引き出して、幹線道路脇の歩道まで押して行ってからエンジンをかけます。
やはり、アイドリング状態から少しでもスロットルを開けるとエンストしてしまうため、チョークをいっぱいに引いた状態のままスロットルを半分ぐらい開けます。
この状態だとエンストしないのを確認して、スロットルは保持したまま、チョークを戻します。
少し咳き込むような感じがありましたが、何とかエンストはしないで済みました。
その状態から、スロットルを戻したり開けたりを繰り返してもエンストせず、咳き込むような感じも無くなってきたので、とりあえず近場をぐるっと回ってみました。
久し振りにまともに乗ったせいか、信号・前走車・後方の様子等々、周囲の状況を把握する力が格段に低くなっている事が判って何か凹みます。
注意力が、視界のどこか一点に集中してしまって、視界の中をまんべんなく意識する事が出来なくなってるんですね。
「おおきく振りかぶって」というアニメ作品で、ちょうどその辺の力を鍛える話をやっていましたので、私も少しやってみた方が良いかも。
で、まあ、途中警察の青バイ2台に後に付かれたりして少しイヤな感じもあったりしましたが(幸い何事も無く済みましたけど)、何とか多少はカンを取り戻せたようです。
これから良い季節になる訳ですし、最低週に一回は走らせるようにした方が良さそうだと思いました。
あと、どうやらまた来月からガソリンが値上げされるらしい、とのニュースを聞きましたので、今の内にと思ってガソリンを満タンにしておきました。
ところが、店頭にはリッター130円と書かれていたレギュラーガソリンが、実際の伝票にはリッター121.90円と、大幅に安い数字が書かれていました。
8円以上も安い価格が付いているのは何か気味が悪いですが(逆よりは良いんですけど)、何か変な物が混じってたりしないでしょうね…。
2007/05/16
道路交通法の改正案が、現在国会で審議されています。参議院は既に通過し、現在は衆議院で審議が行なわれているところです。
改正案は、警察庁のホームページに掲載されています。
・「道路交通法の一部を改正する法律案」についての条文と新旧対照条文(共にPDF)
どちらも40〜60ページもあるような資料ですので読むだけでも大変です。
レスポンスに主な改正内容のまとめがありますので、概要を掴むにはこちらを見た方が早いかもしれません。
ただこの記事は、レスポンスに会員登録をしないと見れなくなるかもしれませんのでご注意を。
一応、項目だけを抜き出してみます。
- 免許証の提示義務(の強化)
- レッカー移動事務の『民間委託』
- 飲酒運転と飲酒検知拒否の『厳罰化』
- 飲酒運転の周囲者も『厳罰化』
- ひき逃げの『厳罰化』
- 運転免許の欠格期間も『厳罰化』
- 自転車の交通ルールの厳格化
- 高齢ドライバー対策
- 聴覚障害者への普通免許付与『緩和』
- 後部シートベルトの着用義務化
- 自動車運転過失致死傷罪を新設
- この法改正で問題解決するのか?
最後のは、改正項目ではなくてレスポンス記者の改正に対するコメントです。
これらの内には、バイクに直接関係してきそうなものも(当然ながら)幾つかあります。
例えば、「自動車運転過失致死傷罪を新設」する事と合わせて、危険運転者致死傷罪の対象に自動二輪車の運転者が追加されます(従来は四輪以上の車両の運転者のみ)。
また、飲酒運転やひき逃げ等の『厳罰化』は、(やはり当然ながら)バイクの運転者にも関わるものです。
「自動車運転過失致死傷罪」は、「業務上過失致死傷罪」と「危険運転者致死傷罪」との中間の重さの刑罰が必要という事で新設されるもののようです。
「業務上過失致死傷罪」では刑罰が軽すぎるし、かといって「危険運転者致死傷罪」を適用するには条件があてはまらない、みたいな事故・事件が目立ってきたせいでしょうか。
そう言えば、昨日バイクに乗っていた時も、私は前走車と適切な(と私には思える)車間距離を保って走行していたのに、後ろにピッタリと付けて煽ってくる車がいました。
その車はさんざんそのようにして煽った上に、最後には車線変更もせずに私のすぐ横(本当に接触しそうな程すぐ横)を無理矢理追い抜いて行きました。
他にも、こちらが交差点を直進しようとする直前を右折してこちらに急ブレーキをかけさせたりするような車もいたりして、
ああいう類の輩にもこの新しい刑罰を適用してほしいものです。
残念ながら、そういう車と遭遇する時に限って周囲には警察がいないんですよね。いなくてもいい時にはよくいるくせに。
ドライブレコーダーがあれば、そういう現場を記録して通報する事もできるのでしょうが…。
話が逸れましたが、特に気になるものとしては、「免許証の提示義務」でしょうか。
これは、免許証の提示義務がある場合として、「道交法違反」と「交通事故」の場合を加える、というものです。
今までは、仮に道交法違反で切符を切られるような場合でも、免許証を提示するかどうかは任意だったんですね。それを義務化する、という事です。
記事には、
ドライバーからみて不当と思われる交通取り締まりにあった場合などに、免許提示の拒否ないし保留は有効な対抗手段のひとつだった。今後、そのようなケースでの「義務」濫用が懸念される。
とありますが、実際のところはどうなんでしょうね。
そう言えば、昨日図書館に行った際に、付近でひったくりが多発しているとかで警官が駐車しているバイクを見回っていて、免許証を見せてほしいと言われました。
その時は特に何も考えずに見せてしまったのですが、後から考えてみると、安易に見せて良かったものなのかどうか少し疑問になってきました。
その際、その警官は免許証番号や氏名をメモしていたようなのですが、あれは、いったい何の為にメモしていたんでしょうね。少し不安になってきたかも。
あと、影響範囲が広そうなのが「自転車の交通ルールの厳格化」でしょうか。
つい昨日も、家の近くで中学生と70歳過ぎの高齢者とが自転車同士で衝突し、高齢者の方が地面に頭をぶつけて死亡する、といういたましい事故がありました。
それでなくても、狭い歩道で並走したり(しかも歩行者とすれ違う時にも並走したままだったり)、やたらベルを鳴らして歩行者を押し退けるように歩道を走ったり、
歩行者を追い越す時も速度を緩めなかったり等々、日頃から数え上げればキリがないぐらいに目に余る運転をしている自転車というのは目にします。
これには、やはり免許を取得しなくても乗れる為まともに交通ルールを教わっていない運転者が多い、というのが大きいような気もしますが、
「環境に良い」とか「健康に良い」等のメリットばかりを強調して、一歩間違えれば人を殺してしまう凶器にもなる、というようなデメリットを蔑ろにしてきたマスコミの問題もあるのではないか、と思っています。
また、車と歩行者だけを優先して、自転車についてまともに考えてこなかった道路行政の怠慢等もあるのだと思います。
この辺りはバイクとも通じるものがあって、車道からも歩道からも邪魔者扱いされて行き場が無くなってしまっているような自転車ユーザーにも同情してしまいます。
かといって、自転車の無謀運転を見過ごしても良い理由にはならない訳で、ルールを厳格にするのもやむなし、と思うのですが、それだけで良いとも思えないのも確かです。
行政には、厳格化するのと同時に、「道路には色々なものが混在している」という「当たり前」の事をきちんと認識してもらって、それぞれがきちんと尊重されるような道路を造っていってもらいたいものです。
とりあえずは、所謂「道路族」の国会議員や国交省の官僚の皆様には、公用車などを使うのはやめて、徒歩や自転車やバイクで移動してもらうようにするのが良いのではないでしょうか。
日本の道路が、いかに車優先で造られているのかが実感できるかと思いますので:-P
2007/11/07
唐突ですが、阪神高速道路の距離料金案が以下のページで公開されています。
・平成20年度 阪神高速は距離料金へ
・阪神高速道路の距離料金案を作成しました。
ですが、何故かこれらのページにたどり着くリンクは、現在無くなっているようで、ページの上の方にある階層の所で一つ「上」の所(「トピックス」)をクリックしても、更にその「上」のページに飛ばされ、そしてそのページには「トピックス」に飛ぶリンクが無い、といった感じです。
サイトマップにも、上記のページは出ていないようです。
現在の所、上記のページはGoogleで「阪神高速 距離料金」等のキーワードで検索すれば出てきますが、この様子ですと何時まで残っているのかは判りません。
10月末まで、この距離料金案に対するアンケートが行なわれていたようですので、その終了と同時にページを「隠してしまった」みたいなのですが、料金案そのものは何時でも見る事が出来るように、判り易い所にリンクを張っておいてもいいと思うのですが…。
ちなみに、この距離料金案に対するアンケートは終わってしまいましたが、「お問い合わせ・FAQ」のページのFAQ情報受付フォームから意見を送る事は出来ます。
「アンケートには間に合わなかったが距離料金案には一言言いたい!」という方は、今からでも送ってみてはいかがでしょうか。
私も、アンケートに間に合わなかったので距離料金案に反対する意見を書いて送りました。
どうせ返答なんか来ないだろう、と思っていましたが、意外にも答が返ってきましたので、参考までに転載しておきます。
■私が送った意見
現在検討されている距離別料金案に反対します。
特に、ETC非装着車には、利用距離に関係無く一律に最大料金を適用するつも
りのようですが、料金の公平化を謳いながら、ETC非装着車に一方的に負担増
を押し付けるのは不公平極まりなく、矛盾も甚だしいと思います。
特に自動二輪車は、未だにETC車載器が1メーカー・1機種しか市販されておら
ず、また、その価格も数万円もするなど、四輪車に比較してETC装着に多大な
費用が掛かります。更に、各道路会社が行なうETCキャンペーン等でも自動二
輪車は対象外にされており、その点でも不公平な状況が放置されています。
その上、料金に関する懇談会には、NMCA日本二輪車協会の代表者のような、
自動二輪車ユーザーの利益を代表する人間が参加しておらず、ハナから自動
二輪車ユーザーを無視する姿勢が透けて見えます。
このような状況の元で考案された料金制には、自動二輪車ユーザーの一人と
して断固反対しますし、もしこのまま距離別料金制が導入されたら、決して
阪神高速は利用しない事を宣言いたします。
|
■返ってきた答(私のツッコミを赤太字で入れてみました)
いつも阪神高速道路をご利用いただきましてありがとうございます。また、
距離料金についてご意見をいただきまして、重ねてお礼申し上げます。
阪神高速道路では、料金圏ごとで利用距離にかかわらず同一の料金となる
「均一料金制」を採用してきましたが、阪神高速道路のネットワークの充実
に伴い、利用距離のばらつきや利用距離と料金のアンバランスが拡大する傾
向にあります。また、ETCの整備、普及も急速に進んできている状況であ
ります。
ETCの普及率(全登録車数に対するETC登録車の割合)は東京や大阪等の大都
市で4割、全国平均では2割と聞きましたが…阪神高速の利用車のETC利用率も
7割前後で頭打ちになっているようですが…。
このような状況を踏まえて、1)お客様のご利用の程度に応じたより公平
な負担、2)阪神高速ネットワークが有効活用される料金体系、3)渋滞緩
和や環境負荷の軽減に寄与できるような料金体系、4)民営化(平成17年
10月1日)後、45年以内の債務償還の確保という考え方から、平成20
年度中を目途に、お客さまがご利用になる距離に応じて料金が変わる「距離
料金」への移行を目指しております。
距離料金への移行自体に反対する人は少ないと思いますが、問題はその内容
にある事を理解しているのでしょうか?
本年9月に、これまでにお客さまからいただいたご意見、国、会社等にお
ける有識者との議論も踏まえ、今後の検討のための阪神高速の距離料金案を
公表いたしました。(弊社の懇談会には、一般のユーザー代表として、社団
法人日本自動車連盟からもご参加いただいています)
確かに日本自動車連盟(JAF)も二輪車の扱いを行なっていますが、それはほん
の数年前からの事で、まだまだ二輪車ユーザーの声を代表しているとは言い
難いです。
歴史や活動内容から見ても、二輪ユーザーの代表としてNMCAから参加する事
が必要だと思われます。
だいたい、こんな顰蹙ものの料金案を決めた「有識者」っていったい…。
今回の案では、阪神東線、阪神西線及び阪神南線といった各料金圏ごとに、
半数以上のお客さまが現行料金以下で利用できるよう設定しています。
この「半数以上」というのも計算の根拠があいまい(というか中央値をとっ
てえいや!と決めたような感じ)なので今一つ信用できませんし、信用でき
たとしても半数近くの人にとっては値上げになる訳です。また、料金圏をま
たがると、さらに値上げになる事もあるようです。
だいたい、距離料金を導入するのに、何故料金圏を維持する必要があるので
しょうか? 料金圏を無くせば、現在ある本線料金所等も必要無くなり、一
層のコスト削減と渋滞の緩和につながると思うのですが…。
また、非ETC車の料金については、利用距離が把握できないため、一定
の料金を頂くことになりますが、詳細については検討中でございます。
把握できないのは阪高の勝手ですが、そのツケを利用者に回すというのは、
とても納得できないでしょう。だいたい、そんな事をしたら非ETC車はまず
間違いなく一般道に流れます。一般道の渋滞は酷くなり、阪高の収入は減る。
これで誰が幸せになるのでしょうか?
なお、二輪車をご利用の方向けのETC車載器の設置助成としましては、
財団法人道路システム高度化推進機構が実施する「二輪車ETCらくらく導
入キャンペーン」がございますのでご活用いただければ幸いです。
そのキャンペーンを利用してもなお車載器と取り付けの費用に数万円必要で
ある事を理解しているのでしょうか? また、各道路会社がSA等で行なって
いる「車載器タダ・1日で登録から装着までしてお持ち帰り」みたいなキャン
ペーンは皆無。未だに二輪車ユーザーの不便と費用負担の四輪に対する不公
平は解消されていません。それも、二輪車の事をロクに考えずにETCのシステ
ムを決めた誰かさんの責任だと思うのですが…。
今後とも阪神高速道路のご利用をよろしくお願いいたします。
送った意見でも宣言した通り、今の案で距離料金が導入されたら、多分二度
と利用しません。あしからず。
◇二輪車ETCらくらく導入キャンペーン
http://www.orse.or.jp/monitor2/index.html
【お問い合わせ先】 二輪車ETCらくらく導入キャンペーン事務局
電話 03−3230−1933
平日 9:00〜18:00
土日祝日 10:00〜18:00
(年末年始は除く)
>●ご意見ご感想:
>現在検討されている距離別料金案に反対します。
>特に、ETC非装着車には、利用距離に関係無く一律に最大料金を適用するつも
>りのようですが、料金の公平化を謳いながら、ETC非装着車に一方的に負担増
>を押し付けるのは不公平極まりなく、矛盾も甚だしいと思います。
>特に自動二輪車は、未だにETC車載器が1メーカー・1機種しか市販されておら
>ず、また、その価格も数万円もするなど、四輪車に比較してETC装着に多大な
>費用が掛かります。更に、各道路会社が行なうETCキャンペーン等でも自動二
>輪車は対象外にされており、その点でも不公平な状況が放置されています。
>その上、料金に関する懇談会には、NMCA日本二輪車協会の代表者のような、
>自動二輪車ユーザーの利益を代表する人間が参加しておらず、ハナから自動
>二輪車ユーザーを無視する姿勢が透けて見えます。
>このような状況の元で考案された料金制には、自動二輪車ユーザーの一人とし
>て断固反対しますし、もしこのまま距離別料金制が導入されたら、決して阪神
>高速は利用しない事を宣言いたします。
>
>●送信日時:2007/11/01 17:20:12
>
****************************************************************
※お断り
この電子メールを送信した電子メールアドレスは送信専用のものです。
弊社宛に電子メールを送信される場合には、お手数をおかけいたしま
すが、弊社ホームページの送信フォーム
https://hanshin-exp.co.jp/drivers/faq/detail/about_contact.html
をご利用いただきますようお願い申しあげます。
----------------------------------------------------------------
阪神高速道路株式会社
経営企画部 広報グループ
Tel:06-6252-8121 Fax:06-6252-8104
****************************************************************
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…とまあ、返答が来たのは良いけれどツッコミ所があり過ぎだろ、みたいな感じで何だかなあ、と。
これはあれですね、「ダビング10」などというユーザーの利便性を考えるフリだけして実は全然考えていない規格を提案してくる連中と同じですね。
上記のツッコミの他にも、ETC利用が前提なのに車種別料金が細分化されていないのは何故か(特に二輪車料金が無いのはいい加減おかしいと気付けよ、みたいな)とか、アホみたいな最高料金を設定しているのは、文句が来たら少し下げてさも値下げしたかのように装う為のハッタリなんじゃないかとか、非ETC車に対しては首都高Xみたいなバカヤロウなシステムを考えてるんじゃなかろうなとか(これ、上記のページでは東京モーターショー2007で展示されたそうですが、評判はどうだったんだろう…まあ良い評判があったとは思えませんが)、色々とツッコミ所があるのですが、それはまたの機会に。
ググって出てきたページを色々見ていたら、物流業界や、太田大阪府知事からさえ見直しを求める意見が出ているらしく、今回の料金案は大幅に見直しを迫られる事になりそうな感じです。
料金案を通すには、大阪府や議会の同意が必要らしいので。
まあとりあえずは、誰からも歓迎されないこんなバカな料金案を出してきた、懇談会のメンバーを総取っ替えするところから始めてはどうでしょうか。
2008/01/05
「天漢日乗」さんの所で知ったのですが、新年早々、東大阪で、バイク事故で重傷を負った方が、なかなか搬送先が決まらずに結局亡くなる、という事故があったそうです。
亡くなられた方のご冥福を心からお祈りいたします。
東大阪といえば、大阪府立中央図書館がありまして、私もよく利用する為にバイクで行く所です。
それ以外にも、大きなバイクショップ(RS TAICHI等)が幾つかありますので、大阪近辺のバイク乗りにとっては、馴染みの深い地域ではないかと思います。
そんな所でもし事故に遭っても、すぐに治療してもらえる救急医療施設がなかなか見つからない、というのでは非常に不安です。
とりあえずは、何よりもまず事故に遭わないように慎重に運転する、ぐらいしか個人で出来る対策というのはないと思いますが、それで確実に防げるのは自爆事故ぐらいのもので、本件のような相手のある事故の場合(そして、交通事故の大部分がそういう事故だと思うのですが)はどうしようもない事もあります。
上記の「天漢日乗」さんの記事でも触れられていますが、昨年起きたノリックの事故も、普通に道路を走っている時に、Uターン禁止の場所でUターンしたトラックと衝突してしまったという話ですし、相手も人間である以上は、相手の行動の全てを予測する事は不可能でしょう。
その際も、なかなか搬送先が決まらずに、現場で救急車がしばらく動けなかった、という話です。
政治家や官僚の中には、「社会保険料や医療費が増加している」「その対策の為に消費税の増税は必須だ」みたいな発言をする人がいますが、こんな大都市部でさえ満足な救急医療体制が無い状態で、果たしてそのお金が正しく運用されているのか、まずはその点をしっかりと検証すべきなのではないでしょうか。
お金だけ取って、それに見合うだけのサービスをきちんと提供していないのであれば、それは普通は「詐欺」と言います。
公的年金の問題でもそうですが、この国の政治家や官僚達は、「自分達はまず国民の為に働かなければならない」という事を忘れているみたいですので、その辺を今一度しっかりと認識し直してほしいものです。
また、国民の方も、政治家や官僚達がちゃんと国民の為に働いているかどうか、をしっかりと監視しなければならないでしょう。
年金問題の時に、ニュースの街頭インタビュー等で「国のやる事だから大丈夫だと思っていた」等と話している人が必ずと言っていいほどいますが、国民がそんな意識でいる限り、この国の政治家や官僚達も変わらないでしょう。
東大を優秀な成績で卒業した官僚であろうと、親や祖父が偉大な政治家だった二世・三世政治家であろうと、同じ人間であって、間違いは起こすし、権力を持つとおかしくなる、という事を国民一人一人がしっかりと認識し、常に彼等を監視し続けなければならないと思います。
そして、それを率先して行なうのがジャーナリズムの役割の筈なので、新聞やテレビ等のマスメディアにはその辺頑張って欲しいのですが、上記の「天漢日乗」さんの記事で取り上げられている毎日新聞のような記事を書いて平気な記者がいるようでは、あまり期待できないかもしれません。
だいたい、バイクと事故を起こした軽乗用車を「対向してきた」としか書いていない所からして、もういい加減です。
朝日新聞の方には、バイクは直進、軽乗用車は右折と、典型的な所謂「右直事故」である事がしっかりと書かれているのに。
もちろん、事故現場に信号はあったのか、あったとしたら信号の状態はどうだったのか(赤信号に変わったのにバイクが無理に交差点に進入したのかもしれません)等々、他にも考慮すべき点はあるものの、毎日新聞の記事では、まるでバイクの方が、対向車線にはみ出して対向車にぶつかっていったかのように読めてしまいます。
どうも、最近の毎日新聞は、あからさまに事実をねじ曲げてミスリードを誘うような記事を書く事が増えてきたような。
系列のTBSなども、最近は捏造や「やらせ」が目立ちますし、困ったものです。
関西テレビの昼前のニュースでもこの事件を報道していましたが、画面には「病院たらい回し」という文字が…。
この国では、受け入れたくても人手が足りないとかベッドが埋まっているとかのやむを得ない理由で受け入れる事が出来ない事を、何時から「たらい回し」と言うようになったのでしょうか。
どうしても「たらい回し」と言いたいのであれば、「たらい回し」をせざるを得ない状況にある医療現場にしてしまった医療行政、すなわち府や市の医療行政の関係者、ひいては、厚生大臣や「厚生族」と呼ばれる政治家達、厚労省の官僚達をこそ糾弾すべきなのではないか、と思うのですが。
とにかく、新年早々嫌な話題で始まりましたが、今年も事故を起こさず、事故に遭わず、安全運転で楽しくバイクに乗りたいと思います。
2008/03/03
大阪府警が、二輪車のすり抜け割り込みの取り締まりを強化する事にしたそうです。
2番目のPDFを見ますと、単に真っ直ぐにすり抜けするだけならOKで、すり抜けしながら車列を横切ったり、信号待ちで停車している車列の前に割り込んだりするのがダメなようです。
二輪車のすり抜けについては、実際の取り締まりが厳密に行なわれていない事もあって、賛否両論になる事が多い話題です。
二輪車ユーザーから見れば、二輪車の機動性を活かす為にはすり抜けして当然、車の渋滞に何故二輪車が付き合わなければならないのだ、みたいな感覚があるでしょうし(別に統計を取った訳ではありませんので、私の個人的な所見ですが)、車のユーザーから見れば、きちんと順番を守らない、原付などは結局車に抜かれるのに信号待ちの度に前に出られて鬱陶しい、等の不快感もあるでしょう(別に統計を(以下略))。
かくいう私は、基本的にすり抜けはしません。
信号待ちで車列が停止していて、左端が充分に空いている場合にたまにする事がある、ぐらいです。
車列が(どんなにゆっくりでも)動いている時にやるのは、正直言って自殺行為に等しい事だと思っていますし(動いている限り、車が突然曲がってくる可能性は常にありますから)、車列が止まっていても、道路の端は荒れていたり段差が出来ている事も多く、下手に通ってバランスを崩して車にぶつけたりしたら、と思うとなかなかすり抜けする気にはなれません。
まあ、腕に自信が無いからというのもありますが。
まあ、個人的には、二輪車が信号待ちの時にすり抜けして前に出る、ぐらいは許してほしいなあという気はしますが、上記のPDFの事例にあるような横切りや割り込みは、取り締まられてもしょうがないかな、とも思いますので、今回の取り締まり強化は妥当かな、と。
実際に危険ですし、車のユーザーの、二輪車一般に対する見方が厳しくなる為、安全運転をしている二輪車ユーザーにも影響が及びますから。
他にも、車の左斜め後方にぴったり付けて走っている二輪車とかも取り締まった方が良いかもしれません。
あんな、車のドライバーから見て死角になるような位置に付けて走るなんて何考えてんだ、と思うのですが、多分、何も考えてないんでしょう。
ただ、二輪車だけでなく、車の方もちゃんと取り締まってほしいですね。
信号待ちで、空いている右折専用車線を通過して、信号待ちをしている左側の直進車線の車列の前に割り込む車とかたまに見ますし。
また、二輪車が前走車との車間距離を充分に空けて走っていると、その間に割り込んでくる車とかもよくいますし。
酷いのは、二輪車が第1車線の中央付近を、車が第2車線を平行して走行している時に、二輪車と車との間をすり抜けて追い抜き・追い越しをする車です。
私も何度かやられた事があるのですが、ほとんど間隔が無いうえに、たいてい猛スピードですり抜けていくので、無茶苦茶危険です。
こういう車も、しっかりと取り締まってほしいものです。
そういえば、最近「二輪車用停止線」が減ってきているような気がします。
大阪の内環状線の関目辺りの交差点には結構あったのですが、最近通ったら無くなっている交差点が幾つかありました。
車用の停止線の前に「二輪車用停止線」を置いて、二輪車を車の前に出し、車から二輪車を見落とし難くするのが目的だという噂を聞いた事があるのですが、本当の目的はよく判りません。
「二輪車用停止線」がある事を根拠にして、二輪車のすり抜けは合法なんだと主張する向きもたまに見かけますが、これも今一つ説得力に欠けるように思えます。
そもそも、今回のすり抜け割り込みの取り締まりが強化されたら、すり抜けをして「二輪車用停止線」の手前で信号待ちをしている車の前に行ったら、「すり抜け割り込み」として捕まるんじゃないかと。
かといって、すり抜けしてそのまま真っ直ぐ進んで「二輪車用停止線」で止まると1台しか並べませんので、あまり「二輪車用停止線」の意味が無いような気もしますし。
判断に迷うような標示や標識は、無くなってくれた方がありがたいですので、「二輪車用停止線」の廃止は良い事かもしれません。
2008/09/22
SRX400のリアウインカーが壊れました。
先日、久し振り(1ヶ月半振りぐらい)にSRX400を動かそうと思ってカバーを外してみたら、右側のリアウインカーが折れていました。
SRX400のウインカーステーはゴム製で、以前から劣化してひび割れがしていたのですが、とうとうポッキリとイってしまったようです。
ポッキリとイってしまった右側のリアウインカーです。
巻いてあるテープは、バイク屋さんに持って行った際に応急処置として巻いてもらったものですが、その甲斐も無く、また折れ下がっています。
折れた所をアップにするとこんな感じ。
左側のリアウインカーもこんな感じで、ひび割れがステー全体に及んでいます。
ステーをアップにするとこんな感じ。ウインカー側と根元側のひび割れが特に酷くて、今にもポッキリとイきそうです。
こちらは左側のフロントウインカーです。見た通り、こちら(のステー)は何故か綺麗です(シルバーのカバーの所が錆びているのはおいといて)。
左側のフロントウインカーのステーのアップ。
リアと比べて妙に綺麗なのが気になりますが、バイク屋さん曰く、中古で買ったバイクなので前のオーナーが交換していたのかも、という事です。
でも、それはそれで、何故そんなに早く交換したのかが気になりますが…。
ただ、リア部分は、駐輪場の屋根がぎりぎりの長さしか無い為、雨が降るとどうしても濡れる(カバーは掛けていますが、カバーも古くなっている為、雨が少し染み込むらしい)上に陽射しも当たるので、フロントに比べて劣化し易かったのかもしれません。
その上、リアウインカーのステーにストレッチコードを巻き付けてたりもしていましたし…。
右側のフロントウインカー。こちらも綺麗です。
右側のフロントウインカーのステーのアップ。ピントが後ろのフロントフォークに合ってしまってますが、やっぱりひび割れも無く綺麗です。
で、この応急処置のままにする訳にもいかず、また、左側もひび割れが酷くてすぐにも折れそうですので、交換してもらう事にしました。
部品は、メーカーに在庫があるという事なので取り寄せてもらう事にしまして、一旦帰宅。
昨日、部品が届いたという電話が来ましたので、本日再びバイク屋さんに持って行って交換してもらいました。
交換後のリアウインカー右側。当然ですが、ステーだけでなくウインカー本体も綺麗に。
交換後のリアウインカー左側。こちらも綺麗になりました(当然ですが)。
費用は、部品代がリアウインカー1つ5,230円×2で10,460円+工賃2,500円に消費税が付いて合計13,608円でした。
ウインカーの部分は、ゴム製のステーに、カバー、レンズ、バルブ等を合わせた「フラッシャライトアセンブリ」という形で提供されている為、ステーだけ交換という訳にいかず、ウインカー全体を交換しなければならないという事で、意外に部品代が高いという印象です。
ヤマハは、「部品情報検索」というサイトを開いていて、交換部品をネット上で検索できます(IEでしか使えないというのが少し困りものですが)。
これで見ますと、SRX400用のリアウインカーは「フラツシヤライトアセンブリ 2」(部品番号は“3GV-83340-00”)という名前で(型式によって多少違います)、1個当たりの価格は税込5,492円となっています。
手元にある1996年4月現在の部品の価格表では、税抜4,200円(現在の消費税5%ですと税込4,410円)となっていますので、この12年で1,000円以上値上がりした事になります。
バイク屋さんの話では、部品を保管する費用が年々積み重なっていくので、古いモデルの部品になるほど高くなるという事らしいです。
私のSRX400は“3VN2”という型式の、1991年に発売されたモデルです(中古で購入したので私が買ったのはもう少し後になりますが)。
発売開始から既に17年が過ぎているという事で、その分の倉庫代もばかにならないんでしょうか。
ところで、ヤマハのスポーツバイクのラインアップを見ますと、生産終了を示す「※」印が付いているモデルがいつの間にか増えている事に気が付きました。
特に400ccクラスは、SR400やXJR400Rといった「定番」モデルですら生産終了になっており、現行機種はスクーターの「グランドマジェスティ400」しか無いという有り様です。
これはホンダでも同様で、400ccクラスはCB400SFのみ、250ccクラスでもホーネットやVTRまでもが軒並み生産終了になっています。
スズキの400ccクラスはまだ層が厚くて、GSR400、ブルバード400、イントルーダークラシック400、インパルス400、DR-Z400SM・S、スカイウェイブ400と、ネイキッド・アメリカン・デュアルパーパス・スクーターと、多彩なラインアップを見せています。
もっとも、サイトが更新されていないだけなのかもしれませんが…。
カワサキも、400ccクラスはW400しか無いみたいです。
こちらは、生産終了モデルは載っていないようで、ある意味潔いかもしれません。
ここまで一気に機種が減ってしまったのは、2010年4月以降の新車に適用される新騒音規制への対処の為でしょうか。
あるいは、2008年9月1日以降に登録される車輌については、新規制が採用される排気ガス規制の為でしょうか(多分後者でしょうけど)。
元々、400ccクラスというのは、日本の免許制度の都合上、日本でのみ発展してきたと言っても過言ではないカテゴリーです(過言ではないですよね…?)。
実際、国内4メーカーとも、輸出モデルや海外生産モデルに400ccクラスの機種はまずありませんし、DUCATIのM400のように日本専用モデルを用意している一部の例外を除いて、海外メーカーも殆ど作っていません。
その替わり(かどうかは知りませんが)、海外では600cc前後のモデルが人気のようです。
ただでさえ数が出ない国内でしか売れず、その上、車検の無い250ccクラスと、免許が取り易くなって売れるようになってきた大型クラスとに挟まれて、400ccクラスというのは色々な意味で中途半端なクラスになってしまったのかもしれません。
そこに追い打ちをかけるような排気ガス規制の強化が加わって、ただでさえアメリカの景気後退で業績が思わしくないメーカーが、一斉に手を引いてしまった──そんな感じでしょうか。
その意味では、いち早くFIを採用したGSR400等を出してきたスズキには、先見の明があったのかもしれません。
さて、このまま400ccクラスは消滅に向かうのか、それとも一気にラインアップが入れ替わるのか。
来年のモーターサイクルショーが、楽しみなような、不安なような。
(2008/11/26追記)
上記で交換したばかりのウインカーで、いきなり不具合が発生してしまいました。
右側のウインカーが、後は点灯せず、前は逆に点灯しっ放しになってしまうという不具合です。
一方、左側は前後とも正常に点滅します。
という事は、ウインカーを点滅させるリレーは左右で共有されていますので、リレーの故障ではありません。
右後のバルブが切れたのかと思って、レンズを外してバルブを見てみましたが、外から見る限りでは切れているようには見えません。
次に、左後のバルブを外して右後に付けてみた所、右側が前後とも正常に点滅しました。
それではと、右後のバルブを左後に付けてみた所、左側も前後とも正常に点滅するのです。
じゃあ、と、後のバルブの左右を再度入れ替えて(=元に戻して)みた所、左右・前後全てが正常に点滅するようになりました。
…えーと、結局何が悪かったのでしょうか?(笑)
考えられるのはバルブの接触不良ぐらい。
手元のサービスマニュアルによると、前後どちらかのバルブが切れると、切れていないもう片方は点灯しっ放しになるようです。
なので、接触不良の為に切れたのと同じ状態になったと考えれば、不具合の現象と一致しますし、バルブを付け直したら不具合が直った事とも辻褄が合います。
ですが、そもそも何時接触不良になったのかがよく判りません。
修理された後はもちろん正常に点滅する事は確認しましたし、不具合に気付く直前の始業点検(と言っても、単に出発前に灯火類がちゃんと点くかどうかチェックするだけですが)では問題無かったので。
出発後、少し走った時点で不具合に気が付いたのですが、ただ走っているだけで接触不良になるというのも困りものです。
後のウインカーは長い間倉庫で眠っていた(?)物なので、そのせいでちょっと緩んでいただけだと思いたいところです。
2009/03/26
昭文社の「ツーリングマップル2009」(関西)を買いました。
今まで2005年度版を持っていたのですが、4年も経てば、新しい道路も割と出来ていたりして変化もありますので、そろそろ買い替えてもいいだろうと思いまして。
アメリカ大統領だって4年もすれば変わる訳ですし(謎)。
さて、この2009年度版は、どうやら2月末ぐらいには既に発売されていたらしいのですが、内容は、「2008年12月までに収集した情報に基づいて編集し、2009年4月までに実施予定の内容を反映して掲載して」いるとのこと。
ただし、「道路状況やダート、施設などのツーリング情報は、2008年夏の実走取材に基づいて編集したもの」らしいですので、現時点で半年分ぐらいのタイムラグはあるようです。
2009年度版の特長は、上記のサイトに書かれていますが、まず巻頭の折り込み地図の裏面が「おすすめコース&スポットマップ」になっています。
おすすめコースと、峠、岬、名水、郷土料理、城、温泉に分類されたおすすめスポットとが載っていますが、それぞれ数が少ないので、役に立つかどうかは少し疑問です。
次に、ETC関連の情報(スマートICの表示、料金表で通勤割引の効く100km以内の色分け)が増えました。
スマートICが設置されているSA・PAには、「ETC出入口」の記載があります。
ただ、巻末の高速道路料金表にはスマートICが載っていないのが残念ですが。
まあ、スマートICまで表に追加するのは、スペース的に苦しいとは思いますけど。
それに、どうせ私はETCを付けてませんし、付ける予定もありませんし(爆)。
後は、360度折り返しても大丈夫な製本とかの特長はそのままなので、変更は基本的にデータの更新が主なようです。
身近な所をパラパラと見てみましたら、とある「土・日・祝二輪通行禁止」の規制がある道路の記述が、2005年度版では全日禁止であるかのように書かれていた所が、2009年度版では土・日禁止と、実際の規制に近い記述に改められていました。
祝日禁止が抜けているのでまだ正確ではないのですが、多少は正確になったようです。
さて、この「ツーリングマップル」シリーズですが、困った事にジャケットのポケットに入らないので、いつもどうやって携帯していこうかと困っています。
前身の「2輪車ツーリングマップ」は、ジャケットの内ポケットにスッポリ納まる大きさだったのが良かったのですが。
私は、基本的に日帰りツーリングしかしませんので、荷物は殆どジャケットやズボンのポケットに入る物しか持って行きません。
「ツーリングマップル」だけの為にデイバッグを背負ったり、タンクバッグを買うのも何かイマイチですし。
今までは、単にジャケットの内側に放り込んでいただけでした。
裾が締まっているので一応落ちたりはしませんが、やはりどうも落ち着きが悪くていけません。
何かいい携帯方法はないものでしょうかねえ…。
2010/11/18
えー、残念ながら、先日SRX400を手放してしまいました。
というのも、ここ何年もロクに乗っておらず、エンジンをかけるのは2年に一度の車検の時と、キャブレターが詰まらないようにほぼ月一で動かす時ぐらいで、以前は毎週のように行っていた日帰りのツーリングすら行かなくなっているという状態になってしまっており、これ以上維持していく意味が無くなったと感じるようになってしまった為です。
先月の末にバイク買取業者に買い取ってもらい、その後名義変更の書類(名義変更後の車検証のコピー)が送られてくるのを待って、任意保険の解約手続きを済ませ、本日その解約による返金がされて、完全に私の手を離れました。
ちなみに、買取業者はバイクブーンという所です。
買取最大手(と思われる)バイク王は、どうも評判がよろしくないので避けて、オンラインの査定で一番高い値段の出た所に頼む事にしました。
結果、買取価格は4万円でした。
4型(セル付き)のSRX400・初年度登録平成6(1994)年・取得平成8(1996)年・走行距離約9,500km・車検平成24年4月まで残あり・完全ノーマル・タンクに小さな凹み・右側フレームに立ちゴケによる小さな傷有り・左リアフェンダーカバーの取り付け部分のシート下に隠れて見えない所に割れ有りといった感じで、色々な買取業者のオンラインや電話による査定では、平均で6万ぐらい、上限で10万ぐらいという所です。
業者の人は、綺麗・保管状態が良いと初めはさんざん誉めていましたが、結局平均にも届かないという金額しか出してくれませんでした。
その上、フレームの車体番号の刻印が少しおかしい、フレームを再塗装している疑いがあるので確認の為に預からせてほしい、などと言い出したので驚きました。
確かに、中古で購入した物ですから、前のオーナーがそういう事をしている可能性が無いとは言い切れませんが、かといって、お金も払わずにいきなりバイクだけ持って行かせてほしいというのは、さすがに非常識な気がします。
近所のバイク屋とかであればともかく、何かあっても取りに行く事もできないような遠くの業者ですから。
そもそも、普通のユーザーに、正常な刻印とどう違うのかなんて判りませんので、おかしいと言われても本当にそうかどうか判断できません。
そういう、普通のユーザーにはまず判断が不可能な理由を持ち出してバイクを持って行こうというのは、さすがに納得できませんでした。
後、最近ホンダがバイクの価格を数年かけて引き下げていくという発表をした(これは事実です)ので、それ以来価格がガクンと下がっているとか、これから冬になるのでバイクが売れなくなる(これも一応はよく聞く話ではあります)とか、色々と理由を述べていましたが、これも本当かどうかは判りません。
まあ、査定に来た人は、愛想もよく態度も言葉遣いも丁寧で、決して悪い印象を与えるような人ではなかったのですが、査定に関してはとことんシビアな感じでした。
そんなこんなで数時間もやり取りがあった挙句、結局値段的にはあまり納得できませんでしたが、その場で現金払いで4万円で買い取ってもらう事にしてしまいました。
今にして思えば、それが業者の「手」だったのかもしれませんが。
一応、事前にこの業者の評判とかをネット上で調べてみたのですが、これが意外と無いものですね。
ブログ等の記事がある程度の数出てくる事は出てくるのですが、その内容といえば、殆ど全てが判で押したように同じ内容の業者の紹介(宣伝?)記事で、実際に査定や買取をしてもらった話は全くと言っていいほどありませんでした。
ようやく一つだけ見つけたのですが、少し古い上に、電話査定で「最低金額」を提示されその金額以下にはならないと言われた、とか書かれてあって内容にも疑問があるもので、全然参考になりませんでした。
基本的に、同じ物が二つと無い中古バイクですから、「最低金額」なんて出せる訳がないんですよね。
仮に出されたとしても、それはあくまで今までの買取の実績に過ぎず、今から査定してもらうバイクに適用される筈がありませんから。
実際、私が電話で確認した時も、出されたのは上限金額と平均金額のみで、最低金額なんて言われませんでした。
そんな訳で、この件に関しては、ネット上では有益な情報は見つけられませんでした。
とにかく、買取業者を呼ぶ時には、数社に同時に査定に来てもらうか、あるいは、近所に買取をしているバイク屋があるなら、そこで実際にバイクを見てもらって査定を行なってからにした方が良さそうです。
オンラインや電話での査定金額は、本当に参考の参考程度以下にしかならないようです。
多分、どこの業者も上限金額と平均金額を出してくると思いますが、実際の査定で提示される金額は、よほど程度の良いバイクでも、その平均金額の更に半分ぐらいと思っておいた方がいいかもしれません。
これで、バイクの免許を取得して以来、初めてバイクを持っていない状態になりました。
最初のバイクは、免許を取得する前に大学の先輩から安く譲ってもらっていましたし、その後も新しいバイクを買う時に今までのバイクを引き取ってもらうという形でしたので、バイクの無い日というのは本当に一日も無かったのです。
何かちょっと変な感じです。
その内、また乗り出す事になるのかもしれませんが、はたして。
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