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手回しカ−ド式オルゴ−ルを利用した「からくりオルゴ−ル」です。オルゴ−ルのハンドルを回すとオルゴ−ルのメロディに合わせて「からくり」が動きます。 2011年3月11日(金)、14時46分、日本観測史上最大規模の地震が東北地方を襲いました。これに伴う最大40mに達する津波か゜三陸海岸を襲い、とりわけ福島第一原子力発電所 の被害は想定外とされましたが、炉心溶融など最悪のレベル7に分類され、将来の原子力政策の見直しが必至の情勢となりました。
そこで今回は現在 世界で稼働中の発電所や実証試験中のもの 研究開発段階のものも含め、再生可能エネルギ−や代替えエネルギ−の主なものを「からくり」で表現しました。 各発電方式の「 発電コスト・エネルギ−変換効率」を下段に一覧表にしました。算出の仕方にも違いがあり、未稼動で推測のものもあり、色々なデ−タがありますので一応の現時点での参考デ−タ−です。 |
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上から見た全体像で、現在稼働中および研究開発中のものも含め、16テ−マをとりあげました。 日本は技術力があり、世界のトップレベルのものもありますが、海洋エネルギ−の研究開発ではヨ−ロッパに10年遅れている、といわれています。自然保護や環境問題など難しい問題もありますが、 経済産業省の将来の電源構成 (エネルギ−ミックス) も一応の目標はきまっているようですが、世界に負けないよう頑張ってもらいたいものだと思います。 構造上 動かせるものは「からくり」として動く構造にしてあり、パロディとして水泳や魚釣りもあります。前部が海洋部分で、サンゴ・貝類・艦船・海峡大橋などを配置し海洋らしく表現しました。 岸壁は「ホヤ」の外皮を使用し岩礁らしく見せています。 |
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地熱発電 (右下) 日本は世界有数の火山国で地熱発電の技術力は高く、日本企業の地熱発電設備の世界シェア−は70%に達しています。現在、全国で18箇所の地熱発電所がありますが、ここでは日本最大規模の九州電力・八丁原地熱発電所を 取り上げました。ちょうど阿蘇山の噴火があった直後で、噴火の様子を表現しました。阿蘇山の山肌には桜島の実際の溶岩や火山灰を使用しています。登山ロ−プウエイも動いています。
太陽熱発電 (左下) | |
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原子力発電 (左側) 東北大震災による福島第一原子力発電所のメルトダウンにより、日本の原子力発電に対する考え方も変わりました。ドイツはいち早く原子力発電の2022年廃止を決定しました (ベルギ−は2025年・スイスは2034年 )。 フランスは 70%強を原子力に依存しており、夫々国の事情により違います。日本も色々事情があり、原子力からの脱却は難しい情勢です。しかしここで取り上げているように色々代替えエネルギ−があり、その進展によって 変わってくるものと思われます。 ちなみに日本には2015年6月現在、建設中を含め、原子力発電所は 62基あり、1基も稼働しておりません。
火力発電 (右側) | |
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洋上風力発電 (左側) 人気のない地上での風力発電ですが、ようやく日本でも洋上風力発電がスタ−トしました。しかし早々と試験機のトラブルが報道されたばかりです。日本は技術力がありながら風力では欧米や中国に遅れをとっています。 日本の気象条件の影響もありますが、最近開発された風レンズ風車が適しているかも知れません。
潮汐発電 (中央右寄り) | |
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水力発電 (中央左) 水力発電というと大規模なダム式水力発電所がその代表格でしたが、最近は環境問題でダム式は敬遠され、中小水力発電に注目が集まっています。色々なタイプの小水力発電機が開発 され、太陽光や風力のように天候に左右されず70%程度の発電効率があり発電コストも有利になっています。
塩分濃度差発電 (中央右) | |
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表現サイズの関係で送電部と受電部を分けての拡大画像となりました。この画像は宇宙太陽光発電の送電部で受電部は次の下の画像となります。(右上が送電部 中央は風レンズ風車です)
巨大なミラ−を搭載した人工衛星を宇宙空間へ打ち上げ、太陽光を集めて発電し、そのエネルギ−をマイクロ波やレ−ザ−光に変換して地上または海上の受信施設
に送電するシステムが宇宙太陽光発電です。天候や昼夜に関係なく無限の太陽エネルギ−を活用できるシステムで、検討段階から技術的な実証段階に入り、2030年代の
実用化を目標として日本が世界をリ−ドしています。 | |
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宇宙太陽光発電受電部 (右上格子状円盤) 宇宙太陽光発電送信部より送られてくるマイクロ波またはレ−ザ−光を地球上で受信する装置で,ここでは海上受信装置として表現しました。ここで受信した マイクロ波またはレ−ザ−光を電気に変換して陸上へ送電します。受信部の直径は3Kmといわれ、3600Kmの軌道上から送信するのは針の穴に糸を通すようなもの ですが、日本が最も進んでいるそうです。
潮流発電
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人口光合成 (左上赤い屋根) 植物の光合成を人工的に行おうとするもので、次世代技術として世界各国がブロジェクトを立ち上げています。水と二酸化炭素CO2より燃料や工業用素材となる化学物質 (水素・メタノ−ル・ アンモニア・ギ酸 等)を生成しようとするもので、この生成物を燃料として発電が可能という観点からここにエネルギ−源として取り上げました。この反応に必要な光触媒の開発がカギとなり、大学や企業で研究 が進められており、現在エネルギ−変換効率 0.3%程度まで達成されています。これは植物の光合成並の効率で、2020年を目途に世界最高の変換効率 1.5%の実用化を目指しています。
燃料電池車 (中央下)
太陽光発電 (右上) | |
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海洋温度差発電 (風レンズ風車の真下) 海洋の上層水と深層水の温度差を利用して発電するもので、アンモニアを気化して膨張させてタ−ビンを回した後、冷海水で凝縮させて発電するもので、すでに実験 プラントが稼働しています。
波力発電 (中央下灰色部)
風レンズ風車 | |
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太陽の内部で起こっている水素原子核が融合してヘリウム原子核になる核融合反応を人工的に行おうとするもので、国家プロジェクトとして研究開発が行われています。 2020年、フランスに国際熱核融合実験炉の建設がスタ−トし、2027年本格運転をめざしています。 1リットルの海水から2500リットル分の石油と同じエネルギ−を取り出そうとするもので、正に夢のエネルギ−源です。この反応により放射性物質トリチウムが発生しますが、 半減期も短く人体に対する影響も少なく、放射性廃棄物も原子炉より2桁少ないといわれています。将来期待できるプロジェクトです。 |
原子力発電 | 4.8〜6.2 | 33 |
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火力発電 | 10.9〜10.7 | 50〜60 |
水力発電 | 8.2〜13.3 | 80〜90 |
地熱発電 | 9.2〜11.6 | 15〜20 |
太陽光発電 | 23〜38 | 10〜15 |
風力発電 | 8.8〜17.3 | 10〜35 |
塩分濃度差発電 | 74 | |
海洋温度差発電 | 40〜50 | 80〜90 |
潮汐発電 | 20 | |
潮流発電 | 20 | 20〜45 |
波力発電 | 30〜50 | 10〜30 |
核融合発電 | ||
宇宙太陽光発電 | (8) | 64 |
太陽熱発電 | 5.4〜8.7 | 20〜35 |
人口光合成 | 0.3 (植物並) | |
燃料電池車 | 30〜70 |