もうひとつの喜び
 今回のサロマ湖100kmウルトラマラソンでは、自分の完走の他にもう1つ嬉しい事がありました。昨年、サムズアップに入会され、サロマ湖100kmウルトラマラソンに初挑戦し、80km関門に僅かに間に合わずリタイアとなってしまったS藤さんが、リベンジを果たし、見事に完走したのです。S藤さんは以前、私の初挑戦のサロマレポートを読んで、それに(多少)影響を受け、サロマ挑戦を決意したと言われていました。

 そんな事もあって、何としてでも今回は完走してほしい。ゴールで喜びを分かち合いたい!そう思ってゴールを心待ちにしていました。ワッカですれ違う事ができたので、完走できる事は確信していました。戻ってきたら、どんな言葉をかけようか? いろいろと思いを巡らせていましたが、S藤さんが戻ってきた時の姿をみたら、気の効いた言葉など吹き飛んでしまいました。


ワッカ(80km地点)に入り完走を確信したS藤さん       完走おめでとう!!

 遠くに見えたS藤さんは、手で涙を拭う仕草をしていました。そして近づいてくるにつれ、その仕草は多くなり、目の前に現れたときには、涙でグシャグシャになり、顔を歪めつつも、達成感を満面に湛えているようでした。その姿を見たら、不覚にももらい泣きしてしまって、『おめでとう』の言葉を発する事もできませんでした。初めて出場した時の自分と、姿が重なってしまったのだと思います。『リタイヤの悔しさは、感動の定期預金。完走した時に利息がついて戻ってくる』と誰かが言っていましたが、その言葉を思い出しました。

 サロマ湖に沈んでいく夕陽   
乾杯!!

 全メンバーが終結したので、一度紋別のホテルへ戻って、宴会場所を探して、打ち上げとなりました。紋別の夜は早く、また日曜日が定休の店が多く、宴会場所を探すのに難儀しましたが、何とか1軒のお店を手配し、お互いの健闘を称えあい、ビールジョッキを傾けました。わずかな時間でしたが、何事にも代え難いひとときを過ごす事ができました。

レース翌日
 レース翌日の楽しみと言うか、サロマ遠征を通じて、もっとも好きな時間と言えるほど、至福感を味わえるのが朝風呂です。凝り固まった身体を引きずるように動かして、風呂場へ足を運び、誰もいない露天風呂にどっぷりと浸かるこの瞬間は、たまりません。深々と湯に浸かり、空を見上げてふぅーっと一息。最高です。今年の空は雲一つなく、晴れ渡っていました。前日の悪戦苦闘?がまるで嘘のように穏やかなひとときです。昨日の今頃は?なんて野暮な事は考えず、ぼぉーっと空を眺めていました。

 さらにもう1つ楽しみなのが紋別プリンスホテルの朝食バイキングです。料金は1000円なのですが、メニューが豊富で、いつもお腹いっぱいになるまで頂いています。大きな器に山積みされた筋子をアツアツのご飯にたっぷりかけて食べる筋子丼。それにホタテのお刺身。蟹汁。興部牛乳も美味しいし、本物のししゃもも最高です。大きな事を成し遂げた?事で、心の箍(たが)が外れ、食欲の赴くままに口へと運びました。


 楽しかったサロマ遠征も、食事が終わると解散となります。恒例の記念撮影を行い、グループ毎に分かれて行動します。富良野を経由して千歳空港から帰るグループ。紋別オホーツクから帰るグループ、旭川から帰るグループ。そしてもう1泊して帰るグループ。私は最後者なので、まだまだ北海道を楽しめます。頑張ったご褒美をたくさん頂いて行く事になりました。

 
また来年、集いましょう!!

 ここからは、富良野1泊2日、サロマ湖ウルトラマラソン完走ご褒美旅行のスタートです。
まず最初に向かったのは、旭川の鳥料理の老舗店『小野木』です。紋別から約140km、約2時間30分の行程でした。北海道はデカイ。
こちらでは、千鳥揚げ定食を頂きました。衣がサクサクで、肉がジューシーで、ボリュームもあり美味しゅうございました。

 
左:千鳥揚げ定食(900円)と、右:特選ランチ(1000円) どちらもデザートとコーヒーがつきます。

次に向かったのは、美瑛(白金温泉方面)にある青の池(青の溜り)です。美瑛川をせき止めた時に出来た池に、地下水と温泉成分の混じった美瑛川の水が流れ込み、このような綺麗な色になったそうで・・・ まるでクールバスクリンを入れたお風呂のようです。(たとえが貧弱)



続いて、白ひげの滝です。



橋の上から見下ろすのですが、この高さ、微妙に腰がひけます。。。
このあと、ドラマ『優しい時間』に使われた皆空窯へ立ち寄ったあと、この日、旭川空港から帰るグループとお別れしました。

富良野宿泊グループ6名は、富良野プリンスホテル内にある富良野自然塾へ移動し、昨年参加した環境教育プログラムで植樹した木が、どのくらい大きくなったかを見せて貰いました。



昨年、環境教育プログラムを担当してくださった小川さんに案内して頂きました。写真(中)が植樹した時の状態。写真(右)が今年。雑草にまみれて分かりづらいですが、確実に成長しています。でも、これが大木になるまで、何十年掛かるんだろ? 自然を破壊するのは簡単ですが、再生するのは、本当に大変です。

走る!だけではなく、ちょっとお勉強もしたところで、再び観光へ。次に向かったのは新富良野プリンスホテル内のニングルテラスへ



ここは富良野へ足を運ぶと大抵立ち寄る場所で、何度も来ていますが、木蔭が涼やかで、ゆるやかな時間が流れているようで、とても心地よい場所です。しかしながら今年は、異常な暑さで、ジャングルに来ちゃったんじゃないか?ってくらい暑かったです。

この日の観光はこれにて終了! ここから先はグルメです。
まずは寿司! 春ちゃん寿司で握りを頂きました。



続いて、行きつけの店 『お好み焼き まさ屋』へ!!
こちらのマスターとは、毎年楽しい会話をさせて頂いています。1年に1回しか行かないのだけれど、とても近くに感じます。

  
富良野オムカレーと炎のスペアリブ

飲んだり、食べたり、しゃべったりしているうちに時間は11時。このあと店を閉めて飲みに行こうという企画もありましたが、お目当ての店が定休日と言う事で、またの機会に・・・ 北の峰にあるホテル『エーデルヴェルメ
へタクシーで戻り、急いで風呂に入って就寝しました。

翌日は7時30分に朝食バイキングを食べ、8時30分にチェックアウト。この日も積極的に動きます。
まず最初に訪れたのは、ドラマ『風のガーデン』の舞台となった、新富良野プリンスホテル内の風のガーデンです。


受付でチケット買って、送迎車で5分くらい       アーチを
くぐると・・・                    そこは素敵なイングリッシュガーデン


写真下段の左は、ドラマ内で中井貴一が暮らしたキャンピングカー。写真下段右は、この夏、富良野で大ブレーク(大発生)しているマイマイ蛾の幼虫。この幼虫(毛虫)が強烈で、木蔭に入れば糸を垂らして宙を舞い、芝生の上を這うは、ありとあらゆる木、柱などにたかっており、目を瞑っても絵を描けるぐらい沢山見ました。まだ毛虫だから良いけどこれが成虫になったら恐ろしい〜

毛虫エリアを後にして、次はメロン農園へ。前日『お好み焼きまさ屋』のマスターに紹介して頂いた寺坂農園へ。カットメロンを試食させて頂き、お中元と自宅用のメロンを購入しました。



次に向かったのは『彩香の里』です。ここは映画『60歳のラブレター』で登場したそうですが、この映画は残念ながら観てません。



かの有名なファーム富田に比べると、観光客が少なく、落ち着いて観られる農園でした。残念ながら早咲きラベンダー『濃紫3号』でも、まだ2分咲きだそうで、一面紫の絨毯とは行きませんでしたが、空の青さとのコントラストが綺麗でした。

そして次は今回の目玉『六花山荘』でのランチです。全席予約、営業はランチのみ、場所は秘密で、予約を取ると教えてくれるという、何ともそそられるお店で行く前から期待大と言う事でハードルは結構高めの設定でしたが。期待が裏切られる事は無く、なかなか素敵なお店でした。



地味な看板を頼りに辿り着き、ウッドチップが敷き詰められた橋を渡ると、そこが六花山荘でした。





メニューはお豆のおこわ、またはホタテ炊き込みご飯(おかわりOK)、漬物、小鉢、味噌汁、美瑛産朝取り野菜の新鮮サラダ、時しらずのフライ、つくねとかぶの煮物、冷汁粉、コーヒー。ご飯と味噌汁はおかわりOKなので、お豆のおこわとホタテ炊き込みご飯両方頂けます。これで2000円。食後はテラスでくつろいだりして、とても優雅なひとときを過ごしました。これでハンモックがあって昼寝できたら天国だったなぁ〜 (あっでも、ここにもマイマイ蛾が居たけど)

優雅なランチのあとはお土産の買い出し? この六花山荘と同じ日に富良野駅前にOPENしたという『フラノマルシェ』へ移動しました。生鮮野菜やスイーツ、富良野特産品など色々とありましたが、なにぶんお腹が一杯なので集中できず・・・ 大したものは買わずに出てきてしまいました。今、思えばアスパラとか買っておけば良かったかなぁ〜っと後悔してます。

  
エアコンが効いているのが嬉しかったりして・・・

色々と巡りましたが、まだまだ時間はありました。次に向かったのは富良野ワイン工場。ここも毎度訪れる定番スポットなんですが、まだ行った事のない人も居たので・・・ ワインや、ぶどうジュースの試飲ができます。



そして、ワイン工場の近くに出来た六花亭直販店&喫茶『カンパーナ六花亭』へ!!





カンパーナ六花亭のシンボル、鐘の塔がブドウ畑の中にそそり立っています。到着したらちょうど鐘が鳴り響いたのですが、かなり大音量&鐘の揺れ方が半端じゃなく激しく、どこかへ飛んで行ってしまいそうでした。店内は広々していて、イートインスペースもあり、コーヒーは無料サービス。一息つきました。
この時点でPM4時過ぎ。レンタカーの返却はPM7時。微妙な時間が余りました。夕食にはまだちょいと早いし・・・

ということで急きょ決まったのは、天人峡にある『羽衣の滝』見学。北海道最大の落差を誇るといううたい文句に惹かれ、行ってみる事になりました。
富良野から車を飛ばして約1時間。空模様が若干あやしくなりましたが、何とか観に行く事が出来る程度の時間はありました。



ホテルの駐車場に車を停めさせて頂き、歩くこと約10分。。。

    

かなり迫力のある大きな滝でした。一説には、立山称名の滝に続き、日本では落差2位(270m)だとか・・・
ん? でもこの滝、何年か前に観た事あるような? と思って調べてみたら、やはり来た事がありました。これにて、全行程の終了です。旭川空港に向かって車を走らせ、レンタカーを返却し、空港で〆のラーメンを食べて、夢の世界から現実へと戻ってきました。

 今回、借りたセレナ号。4日間45,000円也(乗捨・免責込み)

長いようで、あっという間だった3泊4日でした。毎年こうやって遊びまわれるのは本当に幸せだなぁ〜と思います。来年は、夢のサロマンブルーに挑戦です。また元気な体で北海道へ戻り、スタートラインに立てるよう、1年間頑張りたいと思います。

 
前半と後半で別人が走ってるみたいなラップの推移                 来年は10個目の完走メダルを貰いに・・・

レースのレポートはこちら

別のレポートを読むはこちら

2010年サロマ湖100kmウルトラマラソン  〜After race

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