エンジンルーム前端のくりぬきについて
ちょっと話がややこしいのですが、155のマニュアルにはヘッドライト交換手順についても触れられています。その個所にT.SPARKはエアクリーナとインテークの間のスリーブを外してからヘッドライト交換作業をする旨書かれています。しかし、実はこれは誤植で正しくは「Q4は」ではないかと思われます。

というのも、T.SPARKは、新旧ともにリア吸気のフロント排気なので、バッテリ脇に置かれたエアクリーナからエンジンのエアインテークに向かう配管は、後ろに向かっているので、ヘッドライトの交換の邪魔にはなりません。しかし、同様にリア吸気のフロント排気をとるQ4ではエアクリーナを通った吸気は排気タービンの同軸に置かれたコンプレッサーを通り更に、ラジエターの左に置かれたインタークーラーを通ってからエンジンに向かうので、エアクリーナから一旦前に向かいます。このとき左ヘッドライト後方を配管が通り、その配管がヘッドライト交換の邪魔をする配置になっています。このことからマニュアルに書かれたスリーブを外す必要があるのは明らかにQ4で、同マニュアルに載っている初期Q4のエンジンルームの写真からもその必要性が伺えます。

という問題は、アルファは認識していたことからもこれの対策として、ヘッドライト交換用の「くりぬき」を用意したものと思われます。実際雑誌などの写真を見るとマイチェン後のQ4には「くりぬき」が見られますし、日本導入のころのマイチェン前のQ4でも既に「くりぬき」が見られます。

そして、「くりぬき」仕様が見られるV6は、最後期というお話から。途中で生産中止となったQ4の部品をそのままつかったV6が存在していたということも考えられなくもないかなと思います。

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