オーディオユニット周りべとつき処理
ご多分に漏れず、オーディオのヘッドユニット周りのパネルがぺとべとになって手がつけられなくなってきました。埃も吸着しあまりにも見苦しくなってきたので対策を施すことに。

表面に施されたマット塗装が分解され変質しこのようなべたべた状態になってしまうとのことで、この時期のイタリア車にありがちな症状のようです。
対策は、べたべたに変質した塗装を剥がし(拭き取り)再塗装するしか手立てはないようです。
ということで先ずは、問題のパネルを外すところから。

例に従い、(←このときはまだ綺麗だったようです)オーディオユニットを外します。気軽に脱着できることは、この時代の欧州車の良いところですね。

オーディオユニットが外れたら、オーディオを固定していたケーシングを抜きます。極めて原始的に、爪を折るということでしか止まっていないので、上下、数箇所の爪を起こします。

下は、この四箇所の爪で止まっていたので、これをドライバーの先で起こしてやりました。

上は、この二箇所。なんとなくイタリアンジョブの臭いプンプンなので、個体によって倒しこんである爪の箇所が違うかもしれませんね。

爪を起こしてやれば、それだけでこのケースは前に引き出すことができます。実際は上の爪を起こさず、下の爪を起こしてケースを歪ませながら取り出す方法で取り出すこともできました。

抜き出したケースはこんな感じ。TOP・BOTTOMと刻印があるので、再組み付け時も間違うことはないでしょう。

金属のケースを外すと、問題のパネルを止めているネジが現れます。上の画像の矢印の2箇所です。

下から覗くとこんな感じ。
更に接近して…



場所的に長いドライバーが入らないので、このようなドライバーを使いました。何のとき買ったのか覚えていませんが、何かと重宝します。因みにネジというよりタップスクリューです。思いっきり締まっていたら、力も入れにくいしどうしようと思いましたが、イタリア人も力が入にくいと見えてゆるゆるでした。いいのか?

ネジが外れればパネルも取り出せます。

改めて触ってみると、べたべたで、触った手が真っ黒になるぐらい。ここまで酷いことになっているとは思いませんでした。

先ずは、悪くなった塗装を剥がします。GSIクレオス(旧グンゼ産業)のMr.カラーうすめ液を使いました。

途中ドブ漬けにしたくなるぐらい、もろもろと剥がれてきましたが、結局30mlぐらい使いました。正面のパネルを中心に、小物入れになっているところの外装もややべとつきがあったので、表面となっている部分全体をふき取ってみました。元の塗装が本体を侵しているような箇所もありましたが、あまり細かいことは気にせず触ってもべとつかないことを目標に取り去りました。

旧塗装が剥離できたら、再塗装。べたつきふき取り後乾燥させたあと、念のため中性洗剤で塗装する面を洗っておきました。
小物入れの中は、起毛処理が施してあってここはべたつきの問題もないので、塗料が付かないようにマスキング処理をしました。


使った塗料は、お気軽にプラスティック模型用のラッカー系塗料。

旧グンゼの定番、33番つや消し黒が、念頭にありましたが行った店で品切れだったので、タミヤカラーのTS-29「セミグロス ブラック」半つや消し。「半」ってなんだよ?と思いましたがまあいいやと思ってこれにしました。

何度か重ね塗りをして…

こんな感じに仕上がりました。
色と艶の確認で車内に持ち込んでみると…

うーん…似て非なるもの^^;

仮組み付け。

まあ…いいか。ということにして、更にじっくり乾燥させました。

乾燥を十分にしたら組み付け。この二本のネジで止めます。


TOPと書いてある方を上にして、金属のケースを取り付け。起こした爪を再度倒して固定します。


背面配線を戻してデッキユニットの取り付け。

音が出ることを確認してから取り付けたほうが良いですね。

プラスティックの枠を取り付けて完成。

こんな感じ。

まあお手軽工作としてはこれで十分かな。

これが…

こうなった!

と、思えば、費用対効果(600円ぐらい?)もまあまあ高かったと言ってよいでしょうか?
プラモデル用の塗料、耐久性の方はいかほどなものでしょう?

べたべた化した旧塗装を剥離した後に、表面を整えておけばもっと綺麗な仕上がりになったかもしれません。色は、少し青みがかった限りなく黒に近いグレーが正解だったかも。
と、こんなごく簡単な作業をこれでもか!というぐらい引っ張ったレポートでした。