ALFA ROMEO 155購入記(その2)
おそらく、多くのBX16Vユーザーがそうであるように、楽しくも辛いシトロエン生活を続けていましたが、やがて辛さが楽しさを上回り、断腸の思いでBXは売却しました。
そのあとは真っ当なクルマ生活を送ろうと、国産スポーティーカー(死後)にしましたが、一年後魔が差したのでしょう、日本が世界に誇るライトウェイトスポーツカーに買い換えました。ところがこれが箱根で全損事故というであえない最期をとげてしまいました。幸い、身体はなんともなかったこと(まわりに不思議がられます)と車輌保険に入っていたことで、クルマ無し生活を送りながらゆっくり次のクルマを選ぶことにしました。

当時は、独身でしたがやがて結婚もするだろうし、永く乗れて、自分に満足を与えてくれるクルマがいいな、とだれもが条件にするようなごくフルウのクルマ選びをはじめました。しかし、どうしても譲れない点は、MT車であること。これは絶対条件でした。そして、「自分に満足を与えてくれる」というのが曲者でそこには楽しいBX生活がオーバーラップします。「BX16Vのように、便利に使えて、そこそこ速くて、強烈なアイデンティティを持っているMT車」そして「BX16Vのようには壊れない」クルマが条件となっていきました。中古も考えましたが「永く乗る」ので、新車がよかろうということで、いろいろ考えているとふと以前から気になっていた155が閃きました。しかも雑誌を読みながら「買うんだったらV6だな」となぜか買いもしないのに決めていたことを思い出しました。「155V6の定価が400万をきっていたら真剣に検討しよう。越えていたら非常識ラインということで、検討はやめよう。」と、ドキドキしながら雑誌の価格表をめくると、394万!よし、ぎりぎり常識ライン!(←どこが?国産4ドアセダンとの比較はできない頭になってました)

というわけで、まずは偵察ということで、ちょうど横浜パシフィコで開かれていた「各車ディーラーによる中古車展示会」に赴きました。そこには圧倒的物量作戦に出ている(?)独車群にまざりアルファロメオが小所帯を構えていました。旧スパイダー・155・164あたりがちらほら。そこにはきれいな75も一台あり「新車」の条件を忘れかなり惹かれましたが、並んだ155と比べ、「内容を問わなければ自分は155の方のスタイリングがすきなんだ」ということが確認できました。(ほんとはスタイルも75に魅力を感じるかと思ったのですが・・・)155の張りのある面に魅力を感じました。「やっぱり新しいなぁ」と。しかもよく見ればそこにあったのは前期の155でしたので、後期型だともっと魅力を感じるだろう、とその時点で確信しました。とりあえず、営業氏に「155のカタログありますか?」と尋ねたところ「どうぞ」ということで、頂いて帰りました。このディーラーは1993年に試乗した折のC社でした。

つづく