【ヨウスケのアカデミック園芸ワールド】10月





2001.10.30(火)・・・黒アジュガ
 今回もAjugaです。

 Ajuga pyramidalis ‘Mahogany’といい、真っ黒な葉をしています。画像では・・・濃いワインレッドといった感じに見えますが、光がさしていない時は、真っ黒に見えます。

 これで、ここで紹介したAjugaは3品種になりました。もう少し手持ちがありますので・・・また紹介します。


2001.10.24(水)・・・Ruby Grass
 切り花の世界では、早くから利用されていますが、ガーデニングの分野においては、イギリス等のgrass gardenでも見ることはありませんでした。

 Rhynchelytrum nerviglume (現在はMelinis属に含めるという見解もアリ。)・・・Gramineae(イネ科)といい、英名がPink Crystals Ruby Grass。

 同じ属にはChampagne Grass(Rhynchelytrum repens)があります。

 とってもオシャレでしょ!


2001.10.21(日)・・・常緑の地被植物
 冬でも色あせることのないすばらしい植物です。色あせるどころか、寒い冬になると、ますます本来の色が表れてくる植物たちです。

 左から、@Ajuga ‘Catlin's Giant’AAjuga ‘Burgundy Glow’です。
 @は、一見どこにでもある、A. reptansに思えますが・・・葉が大きく、密集して生育している姿は、Bergenia(ヒマラヤユキノシタ)を連想させます。通常のAjugaの2倍以上の葉の大きさです。イギリスではよく使われていました。

 Aは、白とワインレッドの斑が入り混じる品種です。寒さに当たると、ワインレッドのい赤みが増してきて、最高の色となります。強光に当たると、白い斑入りの部分の縁が、やや葉焼けすることがあります。いずれも、春から初夏にかけて、ブルーの花を咲かせます。


2001.10.12(金)・・・群馬県・榛名山フロラ調査報告 part9
 ちょっと画像が暗いですが・・・毒のある花の代表選手。

 和名をナンダイブシといいます。要するにトリカブト属の植物です。
 
 Aconitum zigzag subsp. komatsui(キンポウゲ科)

 基準標本であるタカネトリカブト(A. zigzag)の亜種とされており、亜種名は基準標本採集者の小松春三への献名です。
 関東地方北部の日光、足尾山地、赤城山などの山地帯から、亜高山帯の草地などに自生しています。
 母種であるタカネトリカブトとは、頂萼片の形が上部が丸みを帯びた僧帽形で、くちばし部が長いこと、オシベには毛が密生し、雌しべにはやや剛毛あるか、もしくは無毛であること、また、葉は3深裂し、裂片は羽状に深く欠刻することなどで区別されます。

(撮影:榛名神社)


2001.10.12(金)・・・群馬県・榛名山フロラ調査報告 part8
 ここは榛名神社です。山を切り開いて作ったと思われるようなところで、恐ろしく怖い地形です。大きな岩(高さは20m以上)に囲まれたところで・・・地震が起こったら、崩れそうなところです。

 下に沢があるので、ジメジメしています。岩はコケむしており、その湿り具合が伺えます。
 そんなところで見つけたのが・・・この画像。左の画像は、その大きな岩の一つです。よく見ると黄色い葉が点々とみえますよね?これは、イワギボウシ Hosta longipesの枯れた葉です。榛名富士の登山道付近では、まだ青みがかった葉がたくさんあったのに対して、こちらに来ると、ほとんど葉は枯れています。要するに、こちらの方が気温が低く、秋が深まっているということになります。

 右の画像は・・・その岩の拡大写真。イワギボウシと一緒に写っているのは・・・ダイモンジソウ Saxifraga fortunei var. incisolobataです。一面に自生していました。見事です。


2001.10.12(金)・・・群馬県・榛名山フロラ調査報告 part7
 ネギの花に似ていますが・・・確かにネギ属には違いありません。

 正解はヤマラッキョウ Allium thunbergii(ネギ科)です。

 りん茎は狭卵形で、長さが2〜3cmほど。葉は円柱形で長さ20cmほどあります。多数の小さい花をつけます。山地の草原に自生していました。

 (撮影:榛名富士・登山道入り口)

 


2001.10.12(金)・・・群馬県・榛名山フロラ調査報告 part6
 これが山に生えるリンドウです。
 
 Gentiana scabra var. buergeri(リンドウ科)

 秋の代表選手。葉は対生、縁に細かい突起があり、表面がザラつきます。園芸品種の濃い色ではなく、ライラックブルーの美しさといったら、なんと表現したらいいのかわかりません。

 微妙なグラデーション、まさにパステル画。水彩絵の具のようでもあります。草むらに可憐に咲く花は、人をひきつける魅力がありますね。

 (撮影:榛名富士・登山道入り口)


2001.10.12(金)・・・群馬県・榛名山フロラ調査報告 part5
 園芸品種がかなり多く存在する植物です。

 Hosta montana(オオバギボウシ・・・リュウゼツラン科)
 
 山地の草原、丘陵地に自生していました。これは、花が咲かなかったようですが、ほとんどの株は長い花序を出し、鞘がはじけて種子が飛び散っているところでした。

 葉が大きく、緑の照り葉。まさに、原種ギボウシの美しさではないでしょうか?
 
 (撮影:榛名富士・登山道入り口)


2001.10.12(金)・・・群馬県・榛名山フロラ調査報告 part4
 これも昨年紹介しました、ゲンノショウコです。

 Geranium thunbergii

 やはり、淡いピンクの花でした。ゲンノショウコは地域により、花色に変異があり、濃ピンク色の個体も存在します。


 (撮影:榛名湖付近)


2001.10.12(金)・・・群馬県・榛名山フロラ調査報告 part3
 これも昨年紹介しました、ツリフネソウです。

 Impatiens textori

 日本のインパチェンスです。私は、この花の形が大好きです。やや湿ったところ、沢などにたくさん自生していました。


 (撮影:榛名湖付近)


2001.10.12(金)・・・群馬県・榛名山フロラ調査報告 part2
 これは昨年も紹介しました、キバナアキギリです。(説明はこちら

 Salvia nipponica
 
 これが日本のサルビアです。大きな群落を作っていました。


 (撮影:榛名湖付近)


2001.10.12(金)・・・群馬県・榛名山フロラ調査報告 part1
 12日から、毎年恒例の種子採りツアーに出かけました。今年は群馬県・榛名山。榛名山というもの自体は存在せず、榛名湖を中心として、それを囲っている周辺の山を合わせて「榛名山」といいます。
 種子採りと同時に、フロラ調査も行いましたので、今回はその報告です。なお、昨年の御岳山と重複している植物が3つありますので、これについての説明は、昨年のアカデミック10月のフロラ調査のページをご参照ください。


2001.10.10(水)・・・地味な黒花
 ここ何週間か、バタバタしており、すっかり更新がおくれました。楽しみにしてくださっている方には非常に申し訳ないです。

 今日は、地味な黒花を紹介。Plectranthus trichocarpus(シソ科)・・・クロバナヒキオコシです。
 林のふちなどに自生している50cm〜150cmほどの多年草です。黒花、という名前ですが、画像を見てお分かりのように、暗紫色です。

 地味ではありますが、大好きな花です。