【第12回・学科一般 問2】

 気温Ta、相対湿度50%の空気塊を気温Tbまで冷却したところ、水蒸気の一部が凝結し飽和状態になった。凝結した水分を取り除いたのち、気温Tcまで加熱した。このときの空気塊の相対湿度(%)として正しいものを、次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
 ただし、気圧は一定であるとし、Ta、Tb、Tcに対応する飽和水蒸気圧はそれぞれEa、Eb、Ecである。

 

 

解説:

  頭の中で考えるよりも、グラフに書いてしまえばわかりやすい問題です。
 飽和水蒸気圧(あるいは飽和水蒸気量)についてよくわからない人は、さきに「
上昇に伴う水蒸気を表す量の変化」の問題解説(温度によって大きさの変化するコップの例)を見てください。

 

 (1) Ta から Tb に温度を冷やす

 

  最初(温度 Ta)で、90%だろうが50%だろうが、どれだけの量の水蒸気が含まれていても、温度をTb まで下げたときに空気中に含みきれなかった水分をすべて取り除いてしまうのですから、温度 Tb では飽和水蒸気圧(その温度で含むことのできる最大水蒸気量)いっぱいまで( = Eb まで)水蒸気が含まれることになります。

 

(2) Tb から Tc に温度を上げる

 この Eb だけ水蒸気を含んでいる空気を温度 Tc まで上げたとき、飽和水蒸気圧は Ec と増加しますが、含まれる水蒸気量そのものは変わらないので、温度 Tc での水蒸気圧は同じく Eb です。

 

 

 答:(2)

 

 

 


【第6章の目次へ】