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島田洋造(諏訪教育サークル)
スギナの細長い部分は、葉なのか茎なのかについて観察を通して考える授業です。空き地や畑などのどこにでも普通に見られ、やっかいもの扱いされているスギナですが、ひみつがたくさん隠されている植物です。(TOSS長野ML推薦)
T.授業は、パワーポイントのコンテンツを使用しました。コンテンツをご希望の方は、こちらまで。
U.準備品 スギナの枝(一人4〜5本) スギナの茎の部分のみ(一人1本)
V.授業の流れ
説明1 ヒマワリ。 茎。 葉。
・ヒマワリの写真
発問1 スギナ。 茎。 この細い部分は、何でしょうか。ノートに書きなさい。
・スギナの写真
・しばらくしたら、列指名で聞く。
発問2 葉だと思う人? 葉ではないと思う人?
・挙手させて、確認する。茎という意見が出たら、「茎だと思う人?」と聞く。
指示1 理由をノートに書きなさい。
・葉: 茎から出ているから。葉のように茎に付いていて、広げているから。
・葉ではない(もしくは茎): 葉っぱのような形をしていないから。茎と同じように緑だから。茎と同じようにまっすぐだから。
指示2 白い袋に、細い部分が入っています。よく見て触って、わかったこと、気付いたこと、思ったことをノートに書きなさい。
・細い部分を、袋の中に入れておく。
・列指名で順に読ませる。
指示3 引っ張ってみてください。
・どうなったか、聞く。
・「切れた人?」と聞いて確認する。
指示4 さてもう一つの袋に、茎が入っています。よく見て触って、わかったこと、気付いたこと、思ったことをノートに書きなさい。
・順に読ませる。「切れた人?」と聞いて確認する。
発問3 もう一度聞きます。この細い部分は、何でしょうか。理由もいっしょに、ノートに書きなさい。
・茎――茎の部分と同じように離れるから。触った感じがどちらもざらざらしていて同じだから。
・葉――くきがあるのに、葉がないとおかしいから。他に葉のようなものがないから。
・列指名で考えを聞いていく。うなずきながら、しっかり聞く。
説明2 実は、この細い部分は茎と似たような働きをして 枝と言います。
・スギナの写真
発問4 では、スギナには、葉が無いのでしょうか。
あると思う人? 無いと思う人?
説明3 実は、葉があります。ここです。この部分が葉なのです。
・スギナの葉の写真。
(2009年8月5日に行われたTOSS長野合宿において、D表検定を受験したときの指導案です。)
W.備考
@スギナの茎と枝には、葉緑素があり光合成をしている。スギナの葉は、茎や枝の節のところにあって、「はかま」や「さや」と呼ばれている。これらは葉が変化して大変小さくなったもので、わずかであるが光合成もしている。(『つくしのかんさつ』より)
Aすぎな Equisetum arvense L.
枝は茎の上半部、またはその全長にわたって輪生し、通常分岐せず、・・・(『原色日本羊歯植物図鑑』より)
X.参考文献
『つくしのかんさつ』(あかね書房1991年 鈴木公治著)
『原色日本羊歯植物図鑑』(保育社 1957年)