バイオリン専用の工具

 
 ここにあげる道具は、とても有用で便利なのですが、 すこし入手が難しかったり、ちょっと値段が高かったりします。でも、少し工夫すれば、たいていの道具は自分で作ることもできます。 既成の道具を購入するか、がんばって道具作りまで楽しむか、それは自由選択です。

スクラッパー 

  見かけは小さな鉄の板で、名前が示すように、木材の表面を ひっかく道具です。 もともとは鉄でつくられていたのですが、最近のものはステンレス鋼でできています。 スクラッパーは、鉄板から自分で必要な形を切り出して作るのがふつうで、そのための材料も売られています。 しかし、ステンレス鋼はかなり堅いので、思った形に切るのは大変です。 そこで、最近は、いろんな形にカットしたセットも売られています。スクレイパーともいいます。


 
ベンディングアイロン

 横板を曲げるための道具です。もともとは鉄のかたまりを熱して使用したのです。最近は電気ヒータ式のものが売られています。 ただし、外国製のものは電源の種類など、日本でも使えるかどうか 十分確認する必要があります。


 
バイオリン用カンナ

 真鍮でできた、とても小さなカンナです。 いちばん小さいものは、うずらの卵ぐらいの大きさです。 底面は卵型をしていて、少し凸に湾曲しています。 主に、表板や裏板の曲面を削るのに使用します。 このカンナは付ける刃に大きな特徴があります。 


 
カンナの替え刃

 この刃は”くし歯”と呼ばれ、歯の先が櫛のような形状になっています。 これは、木目が入り組んでいて至るところ逆目になっている楓材や松材をうまく削るための工夫ですが、使ってみると、その威力がよく分かります。 櫛になっていない刃もありますので、適宜付け替えて使用します。 


 
カリパー

 表板や裏板の厚みを正確に計るための道具です。 ダイヤルゲージで簡単に厚みが読み取れるものが便利です。 写真のは0.01ミリメートルの細かさで計れます。


 
パーフリングカッターとピッカー

 写真の下は象眼用毛引きで、パーフリングカッターとも呼ばれます。 パーフリングとはバイオリンの表板と裏板に施されている、象眼模様のことす。 この毛引きは正確に象眼の幅に印がつけられるよう、2枚の刃がついています。パーフリングカッターでつけた印をもとに、写真上のピッカーで表板や裏板を彫り、そこへ象眼を埋めます。


 
ペグホールリーマー

 糸巻(ペグ)をつける穴を正確に仕上げるのに使いす。 ペグにはなだらかにテーパーがついていて この形状と糸巻を通す穴が正確に一致しないといけません。 ペグホールリーマーにはペグと同じテーパーがついていて、これで穴を整形すると、穴の形状がペグと同じになります。


 
ペグシェーパー

 反対に、ペグを規定にテーパーに仕上げる道具もあります。 これは、ペグシェーパーと呼ばれていて、手動の 鉛筆削りに似たつくりになっています。ペグシェーパにペグを差し込み 回転させると、ペグが規定の形状に削られます。


 
魂柱立て

 バイオリンの胴の中に、魂柱と呼ばれる小さな木の柱を立てるのに使います。 魂柱はサウンドポストとも呼ばれ、どこに立てるかで、音が違ってきます。 魂柱立ては尖った方で魂柱を立て、広がった方で魂柱の位置を微調整するようにできています。 


 
丸ノミ

 木彫り用の丸ノミです。特に楽器専用である必要はありません。 ただし、金槌で叩くたたきノミではなく、手で押して彫る いわば、大きな彫刻刀のようなノミが必要です。 丸ノミは刃が外に付いているものと、内についているものがあり、 凸面を掘るときと凹面を掘るときで使い分けます。 表板と裏板を荒彫りするには、あまり多くの種類はいりませんが、 糸巻の頭についている渦巻を仕上げるには、曲率の異なるノミが数本必要です。

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