いただきます めしあがれ

いただきます
「おいっ、クソ剣士」

 サンジが銜えタバコで俺を呼ぶ。クソとかつけられても、今日の呼び方は頭にくるものではなかった。
 だから普通に返事を返すことにする。

 「あ?」
 「今日、誕生日だよな」
 「そうだったか?」
 「11月11日だろ?」

 あぁ・・・すっかり自分でも忘れていたが、確かに今日は俺の誕生日だ。
 わざわざ、確認するってことは、何かあるのか?

 「そうだな。忘れてた・・・で?何かうまいもんでも作ってくれんのか?」

 俺が質問するのを待っていたように、白くて綺麗な顔が近づいてくる。

 「何がいい?」

 誘いかけるような濡れた瞳で見上げやがるから、俺は我慢できなくて、滑らかな頬に触り、引き寄せた。

 「・・・・・俺はお前だけでもいいけどな。」

 腰に腕を回し、シャツのボタンを上から外してゆく。
 気が乗らない時には、こんなことすら許してくれないのに。

 「別に、それでもいいぜ?今日は特別だ。」

 どうやら今日のお姫様は、機嫌がいいらしい。
 服を脱ぐのにも協力的だ。

 「ふーん・・・なら・・・フルコースでもらおうか。」

 「かしこまりました。では、よく味わってお召し上がりを・・・・」

 こいつの笑顔は極上な食前酒だな。

 邪魔なタバコをサンジの口から灰皿へと移動し、俺は手を合わせて呟いた。

 「いただきます」

 やっぱり食べる前のお約束。

 そして
 軽い「口づけ」の前菜から。
2003年11月11日
召し上がれ
2003年11月11日ロロノア・ゾロ氏の誕生祝いイラ
 連続絵
 1枚目はスケッチブックに描いたまま
 2枚目は、そいつを加工して目を閉じさせました。
 PCってこういうことできるからいいですねぇ。

 なので、またまた鉛筆下書きのまま
 いったいあなたは、いつペンを使う?
2003年11月11日


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