月夜の道化師
2005年1月17日(月)6:30/18日(火)1:00
会場:横須賀市文化会館
 劇団文学座公演

☆スタッフ
☆キャスト
☆あらすじ  

☆稽古場訪問 
☆作者渡辺えり子 大いに語る!
☆都庁と「平和祈念展示資料館」
☆観劇会当日の様子 
☆交流会
☆運営のまとめ 
☆感想文集 
☆みんなの意見



★スタッフ
装置 石井 強司 擬闘 渥美 博
照明
金 英秀
ヘアメイク 馮 啓孝
音響効果
望月 勲
舞台監督 三上 博
衣裳 原 まさみ 演出補 高橋正徳
振付 前田 清実 制作 矢部 修治

           
★キャスト
あらすじ

花田青児には光児という双子の兄がいた。光児は子供の頃からすばしっこく、どちらかというと鈍重で素朴な青児は兄に翻弄されるばかり。そんな兄が戦時中、何故か志願して予科練に入隊し、戦死してしまう。

青児は今、75歳。いまだに独身で、戦後はずっと光児の妻の、一人息子光男とその妻良子、二人の娘のと一緒に暮らしてきた。光児の一家を青児が養ってきたのだが、これには様々な理由があった。

そのひとつは、光児が自分の身代わりに出征し戦死したのではないかという、兄に対する負い目だった。そしてもうひとつの理由。青児は春に恋していた。初恋だった。それを要領の良い兄に奪われたのだが、春を支えたいという思いが青児にはあった。

2つ年上の春はアルツハイマーで、正気と狂気の世界を行き来していた。青児は必死で春の世界に付き合い、その世界の中で兄を演じているのだが、時々どちらが本当の世界なのかわからなくなることがある。またこの家には、青児の幼なじみで、昔から青児に思いを寄せている女医の竜子も時々顔を出す。

青児には秘密があった。元は兄の書斎で、今は青児の暮らす部屋に黒猫が迷い込み住みつくようになってから、不思議なことが起こるのだ。戦死したはずの兄が時折現われるのである。

青児はいつか春と結婚したいと思い続けている。竜子も青児と一緒になりたいと思っている。良子は光男と別れたいと思っている。さてこの一家はどうなるのか?兄の戦死のナゾは解けるのか? 庭の桜の大木を取り囲む闇。その闇の中から時々現われるものの正体は?

☆稽古場訪問
10月22日、川崎から3名、横浜から2名、そして横須賀から私1名、来年1月に横須賀で上演される文学座の『月夜の道化師』(渡辺えり子作)稽古場(サイスタジオ)に行きました。


スタジオに入ると、大きな白いシーツを縫い合わせたような布が目に入った。
舞台装置は、ベニヤで仮に作られいてる部屋のようなのだが、その部屋一杯に写真のようにシーツが広げられている。

演出の鵜山さんが来られて、スタッフの方とまずその白い布の位置を決めて、シーツの中央の布団を敷く方向などを決め手から稽古が始まった。

「それではまいります」の掛け声がかかると、風の音と三味線の音が流れ稽古は始まりました。
白い布は雪山をあらわしているようでした。
芝居の稽古をしているようで、しばらくするとその白い布は取り払われて、そこは花田家のお茶の間。
あっちの世界とこっちの世界を行ったり来たりするおばあちゃんに、その介護のために来ている介護士さん、おばあちゃんの家族が次々登場し、話はスピーディーに展開し、観ている私達に笑いが絶えない。

しかしココは出来上がった舞台と違って、まだ稽古の段階。
あれこれと本番の舞台では絶対にありえない間違いが起こる。
セリフもちょっと詰まりそうになると、すかさずプロンプが入る。
裏も見えてしまうので、上手に入った役者さんが急いで下手に走っていくのも丸見え。

ナイショでちょこっと間違いをば披露しましょう。
☆芝居の稽古を終えたおばあちゃんが着物を着替えようと脱いだところ・・・本来なら着ているはずのTシャツ忘れていきなり下着姿に。
☆コーヒー入れて、と言われてセリフを言いながらコーヒーサーバーをテーブルまで運んだところで間違いに気づき、またもとの所まで戻ってサーバーをお盆に載せて(お盆にはカップ、シュガーなどが乗っている)さっきと同じセリフを言いながら・・・。

約2時間休憩なしの舞台の約半分を、通して目の前で見せてもらいました。
前半は導入部なので、これからどんどん話が展開していくようです。(観たことのある人に聞いたところ)



その後、出演者と演出の鵜山さんが舞台上でお一人ずつ話してくれました。

出演者の一言
金内さん:渡辺えり子さんの飛ぶ芝居はエンターテイメント、鵜山さんの演出に期待してください。
神保さん:花田家の1日のホームドラマでありながら、家族4世代に渡って影響している戦争がテーマ。
大場さん:変わった人バかりが出てくる芝居。こういう時ってあるかなと思いながら、楽しんで稽古をしている。
南さん:いろんな世代が登場する芝居なので、どの世代でも楽しめる。いろんなことが次から次に出てきて、2時間飽きない、楽しんで、後で考えて欲しい。
若松さん:いごこちのいい舞台にしたい。
山本さん:皆さんが言ってくれたので・・・、本番を楽しみにしてください。
助川さん:僕は一番年下です。今日は登場しませんでしたが頭が何かを意味しています。
目黒さん:地方公演は初めてなので、体調管理をしてのぞみたい。
外山さん:苦労しながらやっています。
大原さん:頑張っているけどうまく行かない人の役。初演清水さんに追いつこうと頑張っています。

演出家の一言
鵜山さん:えり子さんとは舞台芸術学院で先輩後輩だったが、そのころは苦手だった。
家族のことを書いていて、それが当時は好きじゃなかったが、『月夜…』は戦争について生活に関係するつながりを見事に書いてくれた。
えり子さんは忙しい方で、初演のときは本が遅れて苦労した。
でも、その初演を観て、旅に呼んでもらえることになり、「やった!」と言うことでとても嬉しい。

皆さん、舞台にかける意気込みを熱く語ってくださいました。
この後記念撮影をして、終了。
帰りの電車では、川崎や横浜の方と感想を語りながら帰りました。
あ〜、楽しかった。

皆さん有難うございました
☆作者渡辺えり子 大いに語る! 2004年11月20日 県民共済みなとホール 2時
神奈川の演劇鑑賞会で、来年はじめに上演する「月夜の道化師」の作者である、渡辺えり子さんを迎えて、おなし会があり参加した。
各鑑賞会に割り当てられた参加券はすべて完売で、会場は満席でえり子さんをお迎えした。

はじめの話題は、先日撮影してきたという、NHKの「ようこそ先輩」のお話だった。
母校である山形の小学校の6年生に、演劇の授業をした。
今のこどもたちは昔と変わっているのではと、はじめはとても不安だったけど、行ってみると周りに昔の友達がいるような気持ちになった。
27名の6年三組の生徒さんは、集中して話を聞き、一人づつちゃんと答えられる、純心でしかもはっきりとしていた。

自己紹介のときには、一人につき三つの長所をみんなに上げてもらったら、はいはいと手を上げて、次々といいところを上げてくれて、27人全員が3つの長所を上げてもらいとても感動した。
桃太郎の後日談をみんなに書いてもらい、その中から選んで芝居にすることを授業とした。

その中に、自分は子供のころ、物語を作るのが好きだったこと。
子供はこんなに素晴らしいのに、なぜ大人になるとだめになるのか。
などなど、面白く語ってくださいました。

「月夜の道化師」については、角野卓造さんと共演したときに、新幹線の中で「月夜…」の打ち合わせが進んだこと、道化師という題名は出演者金内さんの希望であること、など興味深いお話を聞けました。

質問コーナーで、非戦の会をされているが、きっかけはの問いに
私は死ぬのが怖いのです。
子供のころ母親に、死ぬことがわかっているのになぜ生んだんだと言って困らせた。
痛いのも嫌い。
戦争で死んだ人は何も語れない。
体験した人は、一生〈人を殺した〉記憶が消えない。
みんなに普通に、笑っていて欲しいから。
芝居もそうあって欲しくて、作っています。


もっともっといろんなことを話してくださいましたが、記憶に残ったことを書き残しておきます。

写真は、終了後のサイン会の模様です。
客席に長蛇の列ができていました。
「月夜の道化師」も楽しみですが、課外授業の放送も楽しみです。
★都庁と「平和祈念展示資料館」
都庁はこちらから   平和祈念展示資料館はこちらから
☆観劇会当日の様子









カーテンコールの花束




搬出
生垣? 建具、重そうです
敷物は丸めて縛って 文学座の文字が
桜の幕を下ろしているところ 左の幕には桜が貼ってありました
月の裏側 トラックに積み込み
☆交流会 1月17日公演終了後
会員さんのお店ファインで行われた交流会には、出演者全員が参加してくださいました。
お疲れ様でした。
☆感想文集
*良く分らない所、ピンと来ない所もありましたが、いい話だなーと思いました 。何とも言えない気持になりました 。劇中、紙吹雪がチラチラ落ちるのがすごーく気になりました。(20代 男性)

*盛り沢山で奥が深いですね。あんな時代が来ない事を願います。(40代 女性 )

*時間やセリフがあやとりのようにからまりあって、とても良かった。涙が出ました。(40代 女性)

*10人の出演者が出ずっぱりでセリフが多く、焦点が定まらず、楽しめたが、自分の将来を見ているようで疲れた。 (40代 女性)

*惚けるが勝ち、ですね。悲しい事もいやな事も忘れて都合の良い時間を生きる のが、一番幸せかも。残った人は「 この人の世話をしなければ」と惚けられない。お話はちょっと分かりにくかった です。(40代 女性)

*ボケた春さんを思う皆の優しさが心を熱くし、その根底に互いに相手を思うあ の時代の厳しさがある分、余計心が 切なくなる。一生懸命春さんの心に添わせようとする思いと、特攻で死んでいな かったが家に帰れなかった光児の話 が伝えられ、春さんと青児のバランスが崩れていく。そのさまをピエロの振付け で踊る様子とバックの桜は切なくキ レイ! ずっと青児を思っている竜子の想いも切ない。時代と阪神大震災10年目 の日に、話の関係がある舞台を観た 事は何故か心が動く。惜しむらくは、最後の場面が良く理解出来ず、?が残る事 。(50代 女性)

*戦中・戦後、そして現代の抱える問題が盛り沢山で少々難しかった。その中で 、人の優しさ・思いやりだけが何時 の世でも救いかなと感じた。(50代 女性)

*開幕前は一幕ものの芝居で少々気が重かったが、渡辺えり子の本と鵜山仁の演 出は、家族・親子の絆・師弟・半呆 け(アルツハイマー)と社会が抱える現在の多くの課題を、時には笑いを誘う気 の利いたセリフとテンポ良い間で、 一気にはいかないが、観終われば戦争がいかに不幸を生むかをきちっと伝えてお り、良い作品を選んで頂いたことを 嬉しく思いました。ただプロローグは「展開される話しの伏線になっていたのか 」「必要だったのか」観劇後の話題 となり、作る側の意図が客席に伝わり難かった。(60代 男性)

*戦中に青春を過ごした私には、身をつまされる思いでした。兄が戦死しまして、 母が103才で亡くなる迄「いつか帰 って来てくれる」と最後迄言っておりましたので。自分の老後は、あのように可 愛い老人になれたら幸せでしょうね 。いつも何か考えさせる舞台でした。(70才以上 女性)

*アルツハイマーの兄嫁をいたわり、亡兄と弟を演じながら一家を支えて来た花 田青児の姿に終戦後の自分の姿がダ ブッて涙を禁じ得ませんでした。私事ながら18才で出征し、長兄はシベリア抑留 、次兄はフィリッピン・レイテ島で 戦死、中国から復員後20才で母・妹弟を養ったドン底生活、自分が青児に見えて なりませんでした。文学座の皆さん の生き生きとした演技・若さにあふれた所作に大変感激しましたが、最後の道化 の場面は無い方が良かったのではな いかと思います。(70才以上 男性
☆みんなの意見