オリエンテーリングの基礎
1.地図の見方
(1)
磁北線
地図を貫くように全体にわたって等間隔に書かれている縦線を磁北線といいます。この線の
上の方向がコンパスの指す北です。
(2) 縮尺
縮尺とは地図上での長さと実際の長さとの比率のことです。O−MAPでは1:15,000と
1:10,000が多いですが、公園では1:7,500や1:5,000のものもあります。
地図上の1cmは…
1:15,000では150m 1:10,000では100m 1: 7,500では 75m 1: 5,000では 50m
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に相当します。
(3) 道
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舗装 |
幅 |
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主要道路 |
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有 |
二車線以上。 |
道路 |
![]() |
有 |
車が通れる。 |
道 |
![]() |
無 |
車が通れる。 |
小道 |
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無 |
人がすれ違える。人が並んで通れる。 |
小径 |
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無 |
人がすれ違えない。人が一人通れる。 |
(4) 通行可能度
林の通りやすさを示したものが通行可能度です。その場所の植生の粗密により3段階で表されます。
白 走ることができます。 薄緑 草木が茂っているので歩いてしか進めません。 緑 草木がよく茂っていて通行困難です。
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2.等高線の見方
図1は地図から等高線だけを取り出したものです。等高線はオリエンテーリングの地図では一
般的に5mごとに引かれています。5mというのは大人の場合、自分の目線の高さの3倍に相
当します。図1をA−Bの断面で切ったものが図2です。等高線が閉じたところがピーク(頂
上)、その間が鞍部です。またC−Dの断面で切ったものが図3です。等高線の間隔が狭いと斜
面が急で、広いとなだらかです。
またA−Bでは等高線が高いほうから低いほうへ突き出しています。このような所が尾根です。
逆にC−Dでは等高線は低いほうから高いほうへ入り込んでいます。このような所が沢です。
3.コンパスの使い方
コンパスとは方位磁石のことで、オリエンテリングでは左図のようなオリエンテーリ
ング用コンパスを使います。一般の方位磁石と同じように、針の赤色側の指し示す方
向が北になります。コンパスは右図のように水平に持ちます。斜めに持ってしまうと、
針が正しく北を指し示さなくなってしまいます。オリエンテーリング中は常にコンパ
スを見る必要はありませんが、道の分岐や特徴的な地形のあるところではコンパスを
使って現在どこにいるかを確かめましょう。
4.正置
オリエンテーリングでは、自分が今どこにいるかを把握することが大切です。そのために行
うのが「正置」です。正置とは、地図上の方向と実際の方向が一致する状態に地図を置くこ
とです。一言でいうと地図の磁北線とコンパスの針を合わせる作業のことです。
正置には2種類あり、状況に応じて使い分けることが必要です。
(1)進行方向を決定するための正置
@ 自分の向かう方向に地図を持ちます。 A コンパスの針と磁北線が一致する方向に B 地図の向きと地形が一致し、体は進行方
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(2)現在地を確認するための正置
@ コンパスを水平に持ちます A 地図をまわして、コンパスの針の赤色 B これで地図とまわりの景色が一致します。 |
5.記号と位置説明
オリエンテーリングでは、コントロールの置かれている位置の地形的特徴が記号で表示されます。それを位置説明といいます。またそれとは別に地図の欄外に特徴的な地形を示す記号の凡例が記載してあります。両者を混同しないようにしましょう。
次に示したものはその中の一例です。他にもたくさんありますが、代表的なものを載せました。