コンパスの持ち方

最近ML上でコンパス・地図・コンロロルカード・電子パンチをどちらの手で持つのかという話題が盛り上がっていますので、アンケート返事のあった21名分をまとめてみました。

利き:利き手
地図:地図を持つ手
コン:コンパス
CC:チェックカード
電子:電子パンチのカード(E-CardやSI)
種類:使用しているコンパスの種類

パターン1【ノルコン】4人(4人共同じ持ち方)
    利き 地図 コン CC 電子  種類
笠井  右  左  左  左  右  SILVA6JETSPECTRA or SUUNTOArrow-1
小林  左  左  左  左  右  SUUNTOArrow-1 ノルコン
澤地  右  左  左  左  右  SUUNTOArrow-2/L レンズ付き
山根  右  左  左  左  右  SUUNTOArrow-1 ノルコン

【小林】私がノルコンを使い始めたのは、OLを始めて3年目の頃(11年前?)だったと思います。大学に入ってOLを始めた時に「コンパスと地図は同じ手に持つと良い」と教えてくれた先輩がいました。その時に教えてもらったのがSILVA Type-3(日本で最も一般的なコンパス)のレンズを親指で押さえ、プレートの角でサムリーディングするという方法でした。しばらくそのスタイルで走っていたのですが、ノルコンの存在を知り試してみたいと思い始めました。しかしノルコンはType-3に比べると高価で、入手できる機会もほとんど無かったため、あきらめていました。1回生の冬だったでしょうか、遠征に行く大垣夜行の車中で、なぜかノルコンを持っていた玉木さんに「ノルコンって便利ですか」と聞くと「まだ道具で速くなろうと考える段階ではない」と言われたこともありました。2回生の夏合宿の時でしたでしょうか、OLPの方(誰かを覚えていません)が安価な「ノルコンキット」を販売していると聞きました。キットとして売っているのはノルコンのプレートのみで、磁石の部分はType-3のカプセルをはずして取り付けるというものです。いろいろあって半年後ぐらいにこのキットを入手し試したところ、これが非常に使いやすく、それ以来ノルコンばかりを使うようになりました。このノルコンキットは残念ながら現在は入手できないようですが、可能ならばぜひとも入手したいと今でも思っています。その後、OLPの橋本さんから「使わないから」とSILVAのType-21を譲ってもらったり、スウェットショップに注文してSILVAのType-6(SPECTAではない旧タイプ)を購入したりと、いくつかのタイプのノルコン使ってきました。3〜4年前から、東京OLCの小笠原さんがSUUNTOのコンパスを会場で販売するようになったためArrow-1を購入しました。これが現在のお気に入りです。ノルコンの良い点はいつも正置を意識しながら地図を見ることができるという点でしょう。私は歩測が苦手で、絶えず地形と特徴物から現在地を特定しています。そのため地図を見る機会が多く、正置が素早くできるノルコンは私のOLのスタイルに合っていたのでしょう。ノルコンのデメリットとしては地図を細かく折りたたまなくてはならないことでしょうか。大きな地図の大会ではかなり苦労します。また、ノルコンはゴムバンドで親指に止めるので、冬場に使うと指の血行が悪くなって痛くなることがあります。最近はノルコンを入手できる機会も増え、多くの人がノルコンを使っているようです。興味がある方は試しに使ってみてはいかがでしょうか。「試してみたいけど自分に合うかどうか分からない」と思っている方には、私が予備用に持っている古いノルコンを貸し出すことも可能です。ノルコンはほとんどが左手の親指に装着するように作られており、左利きの私も左手に地図とコンパスを持って走っています。地図をしっかり持つことやサムリーデングの細かい指の動きを考えると、利き腕に地図を持つことは自然だと思うのですが、右利きの方の多くが左手に地図を持っているようです。単なる習慣の問題なのでしょうが、ちょっと違和感を感じます。なお、Arrow-1など一部のモデルのノルコンでは右手に装着するタイプも存在します。私はCCを使う場合には右手には何も持ちません。電子パンチを使う場合は、パンチ時にサムリーディングをはずすと何番まで来たのか分からなくなってしまうことがあったので、電子パンチのみ右手に持つようになりました。

【澤地】地図とコンパスは村越真の指導書に左手で、とあったのでそうしています。ただ途中での地図読みがおろそかになる傾向があるので、最近右手に持ち替えたりを試みています。右手は斜面で木などを掴むため空けており、電子パンチ用カード等も特に苦になりません。去年のクラブカップの会場で買ったコンパスはレンズ付きなので少々重く、なんとなく気になり、笠井さんご推奨のアタッチメントのレンズを全日本の会場で購入するつもりです。この歳(56)になると地図の細かいところがよく読めず、どうしてもレンズが必要になりますが、レンズ付きのコンパス使用(ご推奨品は?)、虫眼鏡使用、OL用特別眼鏡を使用、どれがいいんでしょうか、中高年オリエンテアに質問です。

【山根】小林さん、笠井さんと同じですね。利き腕は、スポーツ(投げたり、打ったり)に関しては左ですので、普通の右利きの人よりは、左手がかなり器用に使えると思います。コンパスは、SILVA Type3を使っていた時もありますが、やはり左手で持っていました。激しい(?)走りをするので、右手を自由にしておかないと走れません。さすがに電子パンチまで片手に持つことは、パンチ時に地図を持ち替えるなりしないと不便ですし、右手で持ってもそれほど不自由にはならないので、現在の持ち方にしています。

パターン2【地図・コンパス共に右】1人
   利き  地図  コン  CC  電子  種類
山本  右  右  右  左  左  SILVAType3(or Type8)

【山本】小林「私がノルコンを使い始めたのは、OLを始めて3年目の頃(11年前?)だったと思います。大学に入ってOLを始めた時に「コンパスと地図は同じ手に持つと良い」と教えてくれた先輩がいました。その時に教えてもらったのがSILVA Type-3(日本で最も一般的なコンパス)のレンズを親指で押さえ、プレートの角でサムリーディングするという方法でした。」
この「先輩」って私ですね。まさに私のスタイルです。但し、当時はType3より小さ目のType8使ってた気がしますが。。。。こういうの覚えていてもらえてるとうれしいですね。ましてエリートの小林さんともなると。ちなみに、私は地図とコンパスを一緒に右手に持ってます。左だと、っていうか、そんな器用なことできないです。。。

パターン3【地図は左・コンパスは右、CC・電子パンチ共に左】6人
    利き 地図 コン CC 電子  種類
大北  右  左  右  左  左  SILVA5-JET
小城  右  左  右  左  左  SILVAType3
阪本  右  左  右  左  左  SILVAType3
玉木  左右 左  右  左  左  SILVAType3様の何でも
陳   右  左  右  左  左  SILVAType3
野澤F  右  左  右  左  左  SILVAType3


【大北】私は最近スペクトラの右型に変えようか悩んでいるところです。一時期モスコンのサムコン型を使ってたのですが疲れてくると手首が曲がってどんどん左にズレるようになり(初心者のスキーみたい)やめてしまいました。さらにマニアックなことを言うと、SI、e-cardともに左手薬指につけます。E-CARDはそのまま手で握るようにし、SIは中指とではさんでいます。また、CCは普通に手首にゴムひもでつけますが、紐を通す穴はテーピングテープで補強する上、走っているときは手に握り締めています。そのおかげでCCロストはしたことがありません。サムコンにするとパンチ類が楽になりそうですね。これが一番のメリットかと思っています。釣りパンチは辛そうですが・・・。

【小城】他の物があるとコンパスが扱いにくくうっとうしいので、こういう形なのかもしれません。
(改めてみると、持ち方ひとつにしても個人差があるんですね。)なお、コンパスのひもについては、実はゴムひもを使っています。備え付けの糸ひもだと、自由に動かせないことがあるので、CC置場でお馴染みの黒いゴムひもを買ってきて、二重巻きにして差し替えています。(つまらんことですが、1ミリ程度でもご参考になれば幸いです。)

【阪本】私の場合は、野沢さんと全く一緒ですね。コンパスの種類を無視すれば、大北君とも一緒。まず、ノルコンなどプレートの面積の小さいコンパスでない限り、地図とコンパスを常に一緒に持つと(この場合正置することを考えたら地図の上にコンパスが来ますよね)、コンパスを見る必要がないときにコンパスが邪魔になって地図が見にくくなりますよね。だから、ノルコンを使わない私は、地図とコンパスは違う手に持ちます。では、なぜ地図を左手に持つか。オリエンテーリングでは関西をはじめとして、レース中に激斜面を上り下りすることが多いですが、体力がなくて怖がりの私はその際にしょっちゅう木などをつかんで体を支えます。その際、やはり利き腕でつかむほうがつかみやすいので、利き手の右手にはどうしても紐で手首に止めておけるコンパスを持つことになりますね。ですから自動的に地図は左手に持ちます。また、コンパスセットのときもリングを回すのは利き手のほうが楽ですから、利き手でない左手で、回さない地図とコンパスのプレートを支えることになります。これを考えても私の場合地図は左手ですね。CCは、パンチを利き手で押すほうが押しやすいですから、私の場合は利き手と反対の左手に持ちます。電子パンチも、紙のCCの時の癖で今までは左手に持っていました。でも、こうやって持ち方の理由を整理してみると、利き手の方がパンチを押しやすいのだから、電子パンチは右手に持つべきだと今気付きました。小林さんの言うように、電子パンチの場合、何番コントロールまで行ったかわからなくなるのでコントロールでのパンチ時にもサムリーディングは外さない方がいいわけだし(私は今まで外していた)、その意味でも、私の場合電子パンチは右手に持ったほうがいいようです。ただ、私がE-Cardを右手に持った場合、カードの形状を考えると・タイプ3コンパスと重ねて握ることになり持ちにくくないか・激斜面で木につかまるとき邪魔にならないかという不安があります。SIの場合は、そういう心配はなさそうです。ですから、今後は、まずSIは左手から右手に持ち替えることにします。E-Cardも持ち替えを試してみる価値はありそうです。

【玉木】左利きを矯正されて文字と箸だけ右です。でも何事かはどちらかの手でしか出来ない。CCは大林さんと同じくカードケースにいれて左手中指にはめてました。電子系は左手薬指。僕は藪こきアンド激斜面対応は両手のひじより先、尺骨―小指ラインで行いますので小指の辺りは空にします。どうしてもつかむものは右手で。だからコンパス以外は持たない。実はサムリーディングは極めていいかげんにしかしてません。指が100メートルくらい常時ずれている。ここ7−8年特にそう。だからノルコンは買ったけど手につかなかったのかな。

パターン4【地図は左・コンパスは右、CC左・電子パンチ右】4人
    利き 地図 コン CC 電子  種類
岩水K  右  左  右  左  右  SILVA5-JET
久保  右  左  右  左  右  SILVAType3
田中  右  左  右  左  右  SILVAType3
藤井  右  左  右  左  右  SILVAType?

【田中】以前は右手をあけていたのですが、最近は左手は地図を折り曲げて持ち、サムリーディングする。CCが針に引っかかったりしたら右手ではずす右手でコンパスのみを水平にして見るため、電子は右薬指にはめ落とさないように、虫眼鏡はコンパスと重ねて握り締める。

【藤井】まず始めになんとなく地図を持ってコンパスを当てたのが右手したがってCCは左手首にゴムでぶら下げるスタイルになった。SIは藪漕ぎで紛失した経験から工夫を凝らしてSIのゴムバンドがぶらぶらしないように手袋の中指の第二関節から先を切り取ってSIの上から嵌めるようにしている。コンパスのTYPEは箱が無いので不明。

パターン5【地図は左・コンパスは右、CC・電子パンチ共に右】3人
    利き 地図 コン CC 電子  種類
岩水Y  右  左  右  右  右  SILVA5-JET
小嶋  右  左  右  右  右  SILVAType15 レンズ付き
松尾  右  左  右  右  右  SILVAType3

【岩水Y】利き手は右手です。左手は相当不器用です。サムリーディングを徹底しているため、地図はレース中は基本的に放さないようしています。激斜面を登るときにやむを得ず両手を使わなくてはならないときには、地図を口にくわえます。コンパスは1-2-3を多用しています。ベアリングの回転を微妙に調整できるのは右手でしかできません。CCは目標のコントロールが見つかったら、右手に持っているコンパスを放し、CCに持ち換え、左手でパンチします。サムリーディングしている左手は絶対に離さないので、CCの所定のパンチ欄にパンチを正確に挟むためにはフリーの右手を使わないと調整できない理由からだと思います。e-card,SIとも、実は左手でしたが、先週の早大(SIを使用)から右手にしてみたところ、スムーズにできたので、今後はそうすると思います。ただし、e-cardの場合は、右手に装着するとコンパスのベアリングを右で回すのにぶつかったりして不具合が生じるので、左手ですると思います。レース中に大切なのは、現在地を見失わないこと。現在地をすばやく確認できること。=サムリーディングを徹底することだと思います。最近はあまりしていませんが、大事なレースのときは、地図を持つ左手親指にはマジックで矢印をつけて正確なサムリーディングを徹底しています。

パターン6【地図は右・コンパスは左】3人(三者三様)
    利き 地図 コン CC 電子  種類
沖浦  右  右  左  左  右  SILVA5-JET
奥村  右  右  左  左  左  SILVAType3
楠見  右  右  左  右  右  SILVA5-JET

【沖浦】僕より後の世代(大学OB)は、地図とコンパスを同じ手で持ちなさいと指導されているのかと思っていましたが、実はそうでもないようですね。スコードを招聘した大阪OLCの合宿の時だったか、村越さんにそのように指導を受けたと思います(理由は、地図とコンパスを別の手に持っているより明らかに正置が速いから)。ただ、僕の場合は指が短いのか、地図とコンパス(type3)を同じ手で持つと、サムリーディングができないので断念しました。数年前に、SUUNTO Arrow1(ノルコン)を入手しました。これはコンパスをもった手でサムリーディングができる上に、リングも回せるので理想のコンパスだと思いしばらく使っていました(これを持ち続けていれば小林さん、笠井さん、山根さん、澤地さんと同じ持ち方です)。しかしながら、走る時に左手でリズムを取っているのか、どうしても地図を持つ左手がぶれてしまって地図が見難いことや、コンパス直進がうまくいかないような気がして、従来型のコンパスに戻して、右手地図・左手コンパスに落ち着いています。あと重要な要素として、リングを結構まわすOLスタイルなので右手でコンパスのリングを回したいこと、さらに右手でパンチをしたいことが、このような持ち方(CCは左手だが電子パンチは右手)の要因になっていると思います。

【奥村】全く同じ方はいらっしゃいませんね。沖浦さんと電子パンチを除けばおなじですが。利き手は右なので、サムリーディングをする、すなわち地図を持つ手は当然右手です。(この論理からしてすでに少数派?)コンパス・CCはひもで手首に結わえて手で握り締めながら走るので、地図を持っていてはできません。したがって自然と左手になります。それに、正置するときは右手の地図の上に左手のコンパスを重ね合わせるのが一番スムースにできるような気がします。他のやり方を試したことがないので、断言はできませんが・・・電子パンチのときも従来のCCの延長線上で同じ左手に持ち続けていますが、これは完全にはしっくりしません。今度別の方法も試してみよう。

【楠見】なんとなく、OLをはじめたころから地図を右手に持ってます。道走りばっかりで、コンパスをふる必要もなかったからでしょうか?リングをまわすときも、左でプレートをしっかり持って右手でリングを回すことになってちょうどいいかなというところです。CCがセパレートになったときから、##昔は地図裏に厚めの上質紙をホチキス止めしていた!! 右手に地図と重ねて持ってます。最近はテープ補強はしてませんが、CCロストの経験はありません。E-cardは右手薬指に止めて地図といっしょに握りこむ感じ、ちょっと方向によってはパンチしにくいこともありますがあまり気にしてません。SIは右手中指に止めて、人差し指と挟み込んでます。

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