松尾 憲二
ジュアー、プ〜ンと運ばれるステーキの音、匂いが食欲を刺激する。フット時間を見ると12時を回っている。朝の9時過ぎからコーヒーだけで4名がワーワーと何かしている。この前は夜7時から9時過ぎまでコーヒーだけで話し込んでいた人達。「また、来ているね」とファミレスの人は思っているだろう。このような会合を5−6回行ないました。一方で電子メールは4か月で受信が約100件、送信が約130件になりました。全体を通してメールの効果を感じると共に細かな確認には会合も必須であったと思います。
1.新しい試みについて
普及部としてOL人口拡大を目的として「初心者オリエンテーリング教室&パークO(鶴見緑地)」(従来のビギナーOL)の開催を決めた後に、新しい試みとして(1)教室&パークO運営方法の変更(2)集客方法の見直し(3)教室実施方法の変更等を加えました。
(1)教室&パークO運営方法の変更
ビギナーOL&パークOで指摘されていた午前、午後の運営の負担を軽減すべく午前だけで全てを終了するようにしました。雨対策及び教室開始前に多少混乱がありましたが、結果的には大きなトラブルも無く予定時間通り終了できたのは良かったと思います。
(2)集客方法の見直し
新聞投稿、チラシ、ダイレクトメールを踏襲及び見直しを行なうと共にインターネットでの広報も行ないました。教室のチラシはデザインを一新して石井スポーツ、青少年会館、DMなどの他に今回、新しく近隣の図書館・区民センタ、ナミハヤドーム、中ノ島国際会議場などにも置いてもらい、インターネットは大阪OLCホームページ、orienteering.com、NIFTY、kansaiwindowなどに、更に新聞投稿は最新イベント案内を再調査した上で5大紙に投稿し読売新聞、朝日新聞に掲載してもらいました。それぞれの広告手段からの申込みがありましたが、時流を反映したインターネットの効果が大きい事が教室のアンケート結果からも伺えます。日程の都合で不参加になりましたがインターネットで教室を知った某電力会社から25名程度の参加問合わせがあったのも効果の一つと感じます。教室73名、パークOに40名が事前申込みして頂いた事で講師の増員を直前にお願いするなど嬉しい悲鳴になりました。
(3)教室実施方法の変更
教室の実施方法については9時一斉スタート方式を採用しました。また、教室の事前申込者の名簿を元に生徒のクラス分け(小中学生、ファミリー、青年、一般)を行ない、事前に先生と生徒を決めました。事前申込73名で7名〜10名に分けたのですが、雨予想のため当日参加者が減少して参加者0名、1名の教室が出来たのは残念であり、同時に佐藤さん、森さん、岩水さんには申し訳ありませんでした。しかし、アンケートには素晴らしい結果がでています。先生方の指導の賜物と思います。
2.初心者OL教室&パークOについて
前日午後の中島さんとの公園内側ポスト設置時には雲行きが怪しくなり、当日は雨と覚悟を決めました。この時点では雨天順延など何とかならないかを真剣に考えていました。野外活動の宿命とはいえ、今までの苦労が雨で報われないのは何ともいえない気持ちです。当日の朝に沖浦さんの車に乗せてもらった時は予想通り雨が降っていて気分はブルーでした。しかし、鶴見緑地について資材を集合場所に運ぶ頃から雨が上がりました。その後も曇りのままで教室、大会、表彰、撤収などが終了して、スタッフが帰りだす頃に再び雨が降り出しました。我が家では子供達と4個の「てるてる坊主」を作りましたが、「それがきいたのかな、まさか!」の心境です。降水確率80%の中で予想を上回る全体で88名の方に参加をして頂きました。
2.1 初心者OL教室
教室には雨模様なので事前申込の20%の15名程度が来てくれたら良いと思っていたのですが約50%の37名の参加がありました。参加者のアンケート結果は以下のとおりです。(回収枚数 29枚)
(1)教室&パークOを知ったトリガー: 新聞(4)、チラシ(11)、インターネット(7)、知人他(8)
(2)教室理解度 : 良く分かった(15)、分かった(13) 、分からなかった(1)
分からなかった人は8才の子供で親子4名参加の下の子供さんでした。
(3)パークO満足度 : 大変楽しかった(12)、楽しかった(16)、 楽しくなかった(1)
楽しくなかった人は58才男性「余裕が無かった為」でN2に1時間21分かかっていました
(4)今後の参加意欲: OL教室(8)、パークO(18)、本格OL(3)、意欲なし(0)
本格OLに3名いるのは嬉しい結果です。一人はN2を20分20秒でクラス優勝した人です。
(5)その他の意見
【池田教室】
・スタッフの方々の大変さが良く分かりました。ご苦労様です。お世話になりました。
【岡本加教室】
・良かった点:スタッフの方がとても親切に教えて下さいました。競技だけどとても気楽に楽しめました。有り難うございました。
・パークOって何ですか。時間を競うスポーツなので公園内を楽しむ余裕はありませんでしたが、余りスポーツをしているという気がせず楽しかったです。有り難うございました。(^o^)
【沖浦教室】
・めいろみたいでよかった。(親子2人で来た子供さんの声です)
【田中教室】
・小学生(子供)だけでも参加できたこと。(お父さんの声です)
(事前連絡をして親子別々の教室にする了承をもらいました)
・地図とコンパス合せ、正置確認が体で理解できた。
【阪田教室】
・ちょっと家に帰って頭を整理します。(N2優勝者)
【森田教室】
・ただ散歩するより何かを探しながら歩くのも新鮮で楽しかったです。
・準備等大変だったことと思います。有り難うございました。
教室の理解度、パークOの満足度、リピート意欲など、講師・スタッフの皆様のお陰で素晴らしいアンケート結果を頂きました。
2.2 パークO
パークOにも沢山の人に参加して頂きました。教室参加者は全員パークOに参加しています。
・教室参加者 事前申込参加 35名、当日参加 2名 合計 37名
・パークO 事前申込参加 29名、当日参加 22名 合計 51名 総合計 88名
成績表は別表の通りです。
3.主な反省点と課題について
雨天模様のために事前申込者の約半数が欠席となったが、教室&パークOに多くの申込・参加を得た事、インターネットの広告効果を再認識できた事、午前中で開催を終了できた事など当初の目的、目標は概ね達成できたと思われますが、同時に雨対策で混雑するなど多少の問題点、課題も出ました。
(1)チラシに教室内容のみを記載した為にパークOだけの参加者には分かりにくかった。
当初教室の参加者を如何に集めるかが大きな課題であり、9時一斉スタート、事前教室クラス分け等を行なうのには最低30名位は事前申込を受けたいと考えていたため教室のチラシになってしまった。パークO要項も併記すべきであった。再度教室とパークOのDM葉書を作成して未発送の過去の参加者に送った結果、1名がその葉書を持参して当日参加してくれたのは大変嬉しかった。
(2)スタッフの1−2ヶ所において混乱が発生した。
教室受付とパークOの第一受付の担当を別の人にした為に引継ぎ作業が発生しました。お金を扱う部署なので続けてお願いすべきだったと思います。また、ゴール担当者がゴールタイマーの使用に慣れていない事が当日朝に分かり一部の人に担当を変わってもらいました。事前に資料を送付していたので安心していたミスです。各担当の方には大変ご苦労をお掛けしました。
(3)教室参加者の受付対応について
教室参加者の受付簿に教室番号を事前に記入しておくべきでした。また、事前作成していた名前シール及び他の資料を先生が渡すように当日変更したのも混乱の要因と思います。受付で名前を聞いて事前に袋詰めした資料を一式として渡したほうが良かったと思います。先生も教室受付開始時には待ち受ける事が必要であった。これらは雨の為に参加数が減った事で救われた面があります。快晴で事前申込者に当日参加者が更に増えるともっと混乱したことが想定されます。
(4)雨天順延及び表彰式について
雨天時はOL初心者、特に家族連れ(未来のオリエンテリア)などは参加しにくい。雨天順延の実施も運営が大変ですし何か良策はないでしょうか。表彰式の出席者が少なく表彰開始時間を12時など早くすべきであった。教室参加者には9時から13時15分迄と連絡しているのですが、他のオリエンテリアが帰りだすと私たちもになってしまう。
4.その他
クラブとして他の行事があるにも係わらず笹川スポーツ財団助成金に教室&パークOを申請しました。結果不採用になったのは残念でした。しかし、沢山の方の参加により多少繰越金が残せたのはクラブの事業としても成功であったと思います。
最後に、大会要項の掲載及び各OL大会に要項を置いて広報して下さった方々、知人の勧誘、前走、講師、中間計時、生徒へのコーチングなど精力的に活動してくれた奥田さん、教室参加者が全員欠席になったことで自らコース内をパトロールして数名の生徒にアドバイスをして頂いた佐藤さん、その他多くの方に教室&パークOの新しい試み等で発生した矛盾、混乱などをフォローして頂き本当に有り難うとうございました。 同時に中島さん、沖浦さん、野沢さん、助言・協力を頂き有り難うございました。秋の初心者OL教室&パークOも一層楽しく参加してもらえるようにしたいと思います。
野沢 文夫
今回の鶴見緑地初心者教室&パ−クOは松尾さんが主体的に動いて、沖浦さんと私の3人のミ-ティングから始まりました。正月6日の初会合から4月18日まで5回ほど話し合いを行いましたが、途中からコ−スセッタ−の中島真治君も加わりました。私たちはメ−ル環境の間柄でしたが、お互いの共通認識を得るため、ひざを突き合わせて長時間話し合うこととなりました。これが出来たのも松尾さんの前向きな取り組みと、お互いが大阪市内でも比較的近いところに住んでいるからでした。
広報活動としては、今まで大阪市のような大きな行政機関では任意団体のチラシは置いてもらえませんでしたが、松尾さんの提案で体育館、区民ホ-ル、図書館に持って行ったら、大阪府、市教育委員会の後援をもらっていたので何とか置いてもらえました。この効果は直接、参加者の増加には大きく響きませんでしたが、時々要項の置いてある場所をのぞきに行くと要項が減っていました。なかには全部無くなっている所もありました。これは多少なりともオリエンテ-リングに興味を持ってくれた証拠といえるでしょう。少しでもOLが社会的に認知されることの一助になればと願っています。
教室開催当日は前夜から降りだした雨が朝7時ごろまで降っており、昼間の降水確率80%と言う高い確率で、今にもドシャ降りの雨が降りそうな曇天でしたが、熱心な参加者が37名も来ていただけました。晴天なら事前申込者の状態から見てスタッフはてんてこ舞いをするような感じでした。
今回の経験を秋の9月22日に開催する服部緑地初心者教室&パ-クOで生かし、運営を更にスム-ズに充実させていきたいと考えています。
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