フォーラム「OLの近未来」

松尾 憲二
早稲田大会前日に開催されたフォーラム「OLの近未来」に参加しました。
 座長は兵庫OLP)尾上俊雄さん、パネラーは村越真さん、多摩OL・東京OL協会)高橋厚さん、WOC2005準備委員会)新帯亮さん、SQUAD)藤井範久さん、テックインターナショナル)里山樹さん、記録)オリエンテーリングマガジン)木村桂司さん、司会)船橋昭一さん。参加者は全員で30名でした。
 第1部はOLを取り巻く世界、第2部は2005年WOC選手育成、OLの将来などをテーマとして活発な議論がされました。私はOL普及の観点から聞きました。参考になった議論・骨子は以下のとおりです。
1.第1部
【村越さん】2002年学習指導要領の改定に伴い自然、社会体験の充実などが求められている。地域型スポーツクラブが中学校区に一つ設立されていく。浜北市新原小学校でのOL実施により校内でもOL開催できる認識が生まれた。学校教育とOLが結びつくためにはゲーム的要素の充実、バリエーションのPR、地域のオリエンテリアの活動、努力がかかせない。
【高橋さん】OLは人様の土地、生活圏に立ち入るが、体協の殆どのスポーツは人様の土地に入らない。第18回ジュニアチャンピオン大会でゴミ捨て問題が発生。駐在さんに謝るだけであったとのこと。当面の対策はクラブの地図販売時に誓約書にサインしてもらう、大会参加者に申込時に誓約してもらう、初心者説明時にマナー教育を行うなど。
【議論その他】OLと出会って5年、普及にはOL参加を呼びかけるメッセージが必要(里山さん)。一枚の絵で語れるスポーツになっていない(例えば、ユニホームなど)。OLのバリエーション・工夫としてビンゴOL(木村さん)、団地内のフリーポイントOL(入間市)、パンチの代わりにシールを使用する(新原小)などが紹介されました。
2.第2部
【新帯さん】WOC開催の効果はアジア/日本のOL界の地位向上、国内競技力向上、国内OL知名度の向上、営業ノウハウなど。営業努力の一貫として名刺を作成した。
【藤井さん】昨年末のキックオフ合宿で2005年WOC個人戦20位、リレー6位の目標を提示した。
体力テスト、ランキングなどモチベーション向上に努めている。
【鈴木さん】JOAは財政的基盤危機状態になりつつある。OL普及には行政との連携も必要。ウォーキング人口が増加しているのはOL参加費が高いのも影響している?
【議論その他】WOC入賞に向けた具体的な施策の提示が必要。目標が個人20位では強化費は難しい。各クラブの選手育成は選手個人のやる気が大事である。高橋尚子さんの育成は陸連だけの結果では無いなど選手育成方法について色々な意見がありました。
3.その他
 上記以外にもパーマネントコースの状況など多くの議論がありました。意見が活発で第2部の議論は少し時間不足になりました。終了後にも、もっと自由闊達な議論があったと思うのですが、残念ながら私は大阪へ帰りました。フォーラムの詳細はオリエンテーリングマガジンに掲載されるとのことです。
 フォーラムはOL界の現状について広範囲に議論され大変参考になりました。フォーラム運営の方々有り難うございました。

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