ガーナ便り3

12/Jan/'02 上田 公平(ガーナ)
ガーナで初めて新年を迎えました。ガーナではキリスト教徒がとても多いため、新年よりクリスマスが重要行事となっています。当然日本のようなノリではなく、家族単位で盛大?なパーティーを行うようです。街中の人も、クリスマス前になると、"プレゼントくれ"とかタクシーに乗ると、クリスマスシーズンだからチップくれ!なんていう輩が増えます。
こういう時は反対に切り返して、"プレゼントくれ!"というと大人しくなりますが。。。
これは、この国の国民性といったところで半年暮らしていれば特に気にならなくなります。

年明けはJICA専門家の方々による餅つき大会から、お節も食えたので暑い国に居ながらまずまずの正月といったところでしょう。
年末はビーチでボディボードを楽しんだり、スイカ食ったりと夏休み気分で過ごしました。あと、ロブスターが食べられますよ。一匹40円ぐらいでしょうか。ま、良くも悪くも日本とは一風違った生活ができるわけです。体調の方はまずまずと言いたいですが、年末年始での無茶がたたり、熱が出てしまいました。また、健康診断でマラリアであることが判明。発病していない軽度のもので、俗に元気マラリアと呼ばれます。ほんとにピンピンしている状態なので自覚症状はありませんでした。

さて、12月の中旬で一学期が終了したわけです。私は、数学と物理を教えているわけですが、ガーナの現状を少し。
 ガーナ教育の問題点は数学の指導にあります。これは恐らく慢性的なものであるわけですが、代表的なものは"基礎計算力の欠如"これにつきます。ガーナでは試験での計算機の使用が認められており当然、学校で生徒は計算機を使用します。その結果、
・ 九九を知らない
・ 筆算ができない
・ 分数・小数の計算ができない
単位の変換ができない(1メートルがどんなものか知らない。フィートも同様。)
簡単に言えば、四則演算がまともにできません。イコールの使い方もわかってない。
例: 0.8+0.4=0.12         1/2+2/3=3/5
      -6+7=-13
このような、間違いは当然のように起こります。分数の計算をまともにできるのは10人に一人ぐらい。今タームに基礎演算を指導しましたが、一タームで彼らの過去を訂正できるはずはありませんでした。この原因は、小学校・中学校での指導にかなり問題があると思われます。
最近、日本の教育でも、計算機の使用、3桁の掛け算が無くなる、円周率=3、など、カリキュラムのスリム化が進んでますが、ガーナの教育をみていると十年後の日本を考えてしまいます。現在、電卓が彼らの脳の一部となっていることは否めません。
さて、一月中旬から2ndタームの始まり、今タームは丁度乾季にあたり、水道のない私の家では、雨季に溜めた水を如何に節約して使うかの戦いとなります。電気はいっこうに来る気配はなし。ガス冷蔵庫が元気に動いているおかげで冷たいビールの飲める贅沢な生活はしていますが、光熱環境は他の隊員に比べると厳しいものがありますね。
こちらに来てから、体重が増えました。大体の男性隊員は痩せるのですが、良く食い、良く飲みという生活をしているため、ある意味健康であり、他方では不健康であると考えてます。

では、また次回の報告にて、次回はガーナの観光地について報告したいと思います。
ガーナに関する画像をみたければ連絡ください。圧縮して数枚ほど送らせて頂きます。
---------------------------------
kohei ueda (上田公平)
kohei-u@par.odn.ne.jp、koehiu@hotmail.com
JICA Ghana office、P.O.Box 6402,Accra-north,Accra,Ghana

戻る