トレイルO in KOBE大会
トレイルO in KOBE大会が、神戸市内の「しあわせの村」で開値されるに当たりスタッフ募集の呼びかけがあった。トレイルOとはどんなものか、またすばらしい施設「しあわせの村」でということもあって参加させていただいた。
大会実施に先立ち、トレイルO、車椅子の取り扱いの事前研修会に参加。
☆トレイルOとは(簡単に書くと)
- 身体的にハンディのある人が楽しめるOL
- 地図上に示されたコントロールを順にまわりゴールするが、ほぼ平坦な道や小道(車椅子でもまわれる)を進む。時間を競わない。正解の得点を競う。制限時間はある。今回は90分。
- 道から離れない。コントロールを目指して道を進むと、コントロールのNoと同じ数字がついたボールがある。デシジャンボイント(DP)という。ここから見て森や林の中にセットされた複数のフラッグ群の中から、地図に示された円の中心にあるものを位置説明も考えて判別する。走力にかわって地図読みの力が要求される。正解一ケ所につき1点。
- DPから見える、2〜5の複数のフラッグを左からA,B,C・・・と呼ぶきまりで、No1でBが正しいと判断すれば、コントロールカードの1Bの欄に自分が持っているパンチでパンチする。パンチのやりなおしはだめ。このようにして、順番にコントロールをまわる。
- タイムコントロールという、特別に設置された係員のいるコントロールもある。ここでは地図を見て、正解の判断を下すまでの時間を競う。
- 得点が多く、タイムコントロールでの時間の短い人が上位になる。
☆車椅子の取り扱い
スロープ、階段での扱いはむずかしい。手だけで扱おうとすると大変、身体を椅子に寄せること、相手に心を寄せないと動かせないことがわかる。
大会当日は曇りのち雨の予報。障害のある人を中心にしたOLなので、雨天順延にしている。気がかりだった。
オープン(障害のない人)A,Nクラス、バラリンピックNクラスの3クラスで実施.参加者は車椅子の人、杖をついてる人、お年寄り、いずれも初心者10名とその介助の人。顔見知りのベテランオリエシティア10名だった。幼児を乳母車に乗せた家族もスタートしていった。
スタートー分前の枠で地図を渡すようにしたが、ここからが大変でスタート係員は地図の説明に追われ、スタート後はパトロールに引き鍵ぐようにして競技していただく、2〜3コントロールまで付けばと考えたが、ゴールまで団体になって説明と案内が必要になった組もでた。参加者が少なかったので十分な対応ができた。もちろん初心者への競技説明はニケ所のDPを体験していただき、理解してからのスタートだったが。
スタッフも競技の前後に分かれて体験させていただいた。私がスタートした時は雨がぱらつきだし、チョイチョイと軽く回ってきた。成績は13点満点の8点だった。辻村 修氏(コンターズ)は満点の13点、Aクラス優勝.さすがである。私のOLに対する姿勢の悪さが恥ずかしい。「トレイルOもなめたらあかんぜ」と思い知らされた.
大会終了後、短時間であったが反省会.たくさん意見がだされた。
◎トレイルOは初心者には大変むずかしいと思う。Nクラスでは、
- コントロールでのフラッグの数を少なくし、はっきりちがいがわかるような設置にしたらどうか。
- コントロールをたどる道もわかりやすくする工夫が必要。
- 2〜3コントロールまで係員が指導について、体験をしてから参加者だけで進むのがよい。
- 位置説明の方位も、東・西・南・北はいいが南西などむずかしい。
◎2005年:トレイルO世界選手権大会が愛知県で開催が決定。Aクラスでは運営側も選手側も、大いに研鑚を積まねばならない。
- 一つのコントロールに置く複数のフラッグも 正解のみ円の中心の特徴物に設置し、後のは適当に散らすのではなく、すべてきっちり説明のつく場所に設置しなければならない。
今回、スタッフとして参加させていただいて、トレイルOの初心者への普及はたいへんだなあと思った。普通のオリエンテーリング以上に準備も運営も手がかかる。参加者もたいへんな努力をされている。しかし、車椅子の人、乳母車を押している人、高齢の方などが笑顔で楽しんでおられる姿に、よいトレイルOが引き続き開催されてほしい。そのためにもまず、今OLをしている人にトレイルOを体験していただくことが必要だ。今回の大会をオリエンティアにもっと宣伝し参加していただけばよかったなあと思う。大阪OLCの初心者育成のOL大会などにもトレイルOを一部取り入れてみてもよい。
北欧でのトレイルO大会は大変むずかしいとのこと、また今回運営のお手伝いをして、「トレイルOはああ簡単、チョイチョイと回ったらよい」との考えを反省した。
(辰雄)
「トレイルOをやってみませんか」と何度か小山氏におさそい頂き、関心を持っていたのがやっと実現した。本来トレイルOは障害者のためのOLであるが、最近は健常者と共にOLを楽しむようになっている。私も参加したがなかなかにむずかしく、とてもおもしろかった。障害者でなくてもベテランもきちんとした地図読みの練習に、また高齢のオリエンティアの歩くOLとして適すると思われる。私ももっとトレイルOをきわめたいという気になった。海外の大会では高度のコースがあるらしいので、それに挑戦してみたくなった。ただ初めての人がトレイルOに出場するのはとてもむずかしい。ラインOLやポイントOLなどの参加経験の後トレイルOへ進むべきだと思う。何教程かに分けて進めないと続かないと思う.2005年の世界選手権大会では、候補者を選んで養成するのが、早道かつ確実ではないかと思った。
(富子)
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