Governor(Electrohydraulic actuator(EHA))

やまもと@広島さんに壊れたガバナーをご提供いただきバラすことになりました。

そのガバナーを私の車に装着すると、お聞きしていた症状と同じくエンジンがやっとかかったかと思うと
ハンチング気味で、排ガスが真っ黒で生ガス臭いです。エンジンは1気筒死んでいる感じの吹けと揺れです。
このガバナーですが12V印加してもうんともすんともいいません。(^^;)

以下の写真は私の2.3-16に付いていたガバナーです。

 
ガバナーです。私の車に付いていたものです。
左が'86 2.3-16 RUF仕様に付いていたもの。
右が'85 2.3-16 キャタレス仕様に付いていたもの。
(本体のシリアル刻印から'86のタイプより番号が新しいです。なので途中で部品を交換してあると思われます)
→ガバナーは前のオーナーが交換したそうです。
    左は入口にフィルターが付いていません。
    古いタイプというか本体シリアル刻印の番号が
    小さいと付いていないようです。

    電源端子1,2間は19.5Ωです。


 
上図矢印に基本位置調整スクリューが入っている穴のネジ蓋があります。
この調整スクリューを取り外す前に基本の位置を確認するため、締め込んでMAXまでの回転を確認しておきました。
(他のガバナーをチェックしてみたところ、6・1/2回転が2個と5・3/4回転が3個ありました。)
その後外してパーツクリーナを3つの穴の中へ数回吹き、エアーで吹いて液を飛ばし、最後に潤滑剤を入れて
エアで吹きます。基本位置調整スクリューを元の位置に戻して終了です。
    基本位置調整スクリュー先端のOリングがひねれてました。
    このガバナーですが、燃料流入と燃料流出の穴が12V印加で繋がるのは正常なんですが、OFFの時でも若干漏れているので多分ダメでしょうね。(^^;;)
    上のOリングと関係有るかは解からないです。


12V印加で電磁力によりバッフル・プレートがノズルを開けたり閉じたりしてます。(電磁弁と同じような仕組みでしょうね)
その時音がカチッっとして燃料流入と燃料流出の穴が繋がるので、試しに燃料流出の穴に真空にしたスポイトを突っ込むと
真空状態を維持します。12Vかけるとエアが通りスポイトがふくらむので動作的には全く問題ないでしょうね。

やまもとさんのは何かにゴミでも付いていたのかもしれません。(^^;)
私の車に装着すると問題なくエンジンはかかりアイドリングからレブリミットまで奇麗にエンジンが回るようになったので御返却いたしました。
しかし!ガソリンが入ったままお返ししてしまったので、長期保管するとガソリンが腐って悪さするかもしれません・・・。

と言う事で、今回ガバナーはバラしませんでした。m(_ _)m


※BOSCHの技術解説書によるとガバナーはECUからのコントロール電流の変化に対して敏感に反応するとあります。
燃料カットはスロットル・バルブ・スイッチが閉の時ECUに伝えられ、エンジン回転が燃料カットの作用範囲なら
ECUはEHAへのコントロール電流を逆転させ、バッフルプレートがノズルから離れて圧力を0に近付け燃料をカットするとあります。

なんか非常に難しいけど、スロットルを戻しスロットルスイッチ(THRUST CUTOFFのSWITCH)がON状態の時、
回転が落ちないならこの辺の制御がおかしいかも知れませんね。