Fuel Distributor

'85 2.3-16のフューエル・ディストリビュータです。(ボッシュ品番:0 438 101 010)
外す前は動いていました。しかし外して2年ぐらい経って'86 2.3-16に付けてみたところエンジンはかかりませんでした。
ということでお約束でバラしてみました。

 
フューエルディストリビュータです。
黒いのがガバナー。
    バラバラにしてみました。
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Fディスビの上側をひっくり返した写真。
ゴムのガスケットはぴったりくっついていました。
    セラミックの円板が割れていました。(4枚中2枚)
    左の写真の赤矢印のものです。
    ディスビ本体が作動しない(壊れた)原因はこれかもしれません。


 
割れた円板は↑の各アッパーチャンバーの溝に軟いバネを介してロアチャンバー側と挟まって蓋されてる感じです。
    Fディスビ下側です。
    4つの溝はロアチャンバーです。


 
オリフィス(中心部分)
    左の写真のバレルを横から見てみます。
    長穴の中に細長く溝になって穴が開いてます。
    エアフロのフラップに連動するコントロールプランジャーが写真のバレルの中を動いて、細長い溝の面積を調整して燃料を調整してます。(メータリング・スリット)


 
ここのOリングが硬化して変形してます。

サイズはおよそ内径7.5mm、太さ1.8mmです。
    右の写真のOリングは↑の写真の穴とシールされるためにあります。(良く見るとOリングの跡があります)
    Oリングが経たっているのでメータリングスリットで必要分だけ出てきたガソリンがバレルの中に漏れちゃいますね。これも不調の原因でしょう。





メータリング・スリットの拡大写真。(×35)
スジの中に見えるのはコントロール・プランジャ。
ミクスチャ調整をするとエアフロフラップと共にプランジャも動きます。

左上:0状態(コントロールプランジャが作用していない位置)
   0位置のとき(エンジン停止時)エアフロフラップも閉じていてこのスリットも完全に閉まっていないといけないのに   開いているということはガソリンを排出してまうので残圧が逃げているでしょうね。
右上:部分負荷状態(コントロールプランジャが半分近く押された時)
左下:全負荷状態(コントロール・プランジャを全部押した時)







↑のKEジェトロニックの資料をずいぶん前に買いましたが(当時1300円)
再び読んでみました。う〜んなかなか難しいです。(^^;)


アッパーチャンバーとロアチャンバーの間にあるセラミックの板だけが不都合なだけでその他は問題なさそうで奇麗でした。
もちろん機械的に摩擦で減ってクリアランスが開いてしまったなんて箇所があったらダメですが・・・。
稼動部分はエアフロフラップに連動のコントロール・プランジャだけです。(プランジャは部分的に縦擦れがありました。)
ゴムが痩せたり痛んでなければその他穴系のゴミ・埃を掃除すれば良さそうです。
割れていた板とガスケット、Oリングを用意出来れば復活するかも??