八幡平山頂近くのこのお宿、2年ぶりである。長い通路をひたすら歩き、新館の一部屋に通される。
2年前も同じ部屋だったような気がする。ダンナに言うと、まさかと取り合ってくれない。確か金庫が壊れていたはず。ダンナが金庫をいじってみると、案の定、壊れていた。「こんなつまらないことまで覚えているから、肝心のことに頭がまわらないんだ!」と、バカにされる始末。
宿から少し上ったところに、源泉をたくわえた池がある。道端にクルマを止めて見物する人もいるほど、もうもうと湯煙をあげている。ちょうど、湯守りのオジサンがいたので、しばらく話を聞かせてもらった。
とにかく温度を下げるのに苦労しているそうだ。この池に沢の水を少しずつ引き込んで調整しても、まだまだ熱くて、お客さんから苦情が出るのだ。
今回は、たっぷりしたお湯はそのままだったが、少しぬるくなっていたような気がする。きっと、苦情が多くなっているのだろう・・・

大広間での食事。入口では、先ほどの湯守りのオジサンが、服を着替えて、焼きたてのイワナを手渡してくれる。一人二役も三役もこなさねばならないのだ。けっこう大変なんだなぁ〜。ワタシたちは冷えたビールにアツアツのイワナ、何もいうことはない。
前回も書いた、自慢の女性専用露天風呂。少し小汚くなっていたのが気にかかる。
このお風呂に「男性専用時間帯」が朝方1時間だけ、設けられていた。東北では「混浴」が標準、そこにたまたま女性がいないだけ。男性専用時間帯とは、何ともめずらしい。
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テレビ・雑誌等でおなじみの、岩手山を借景にした木枠の露天風呂からは、お湯が次々と流れ出す。お山のてっぺんで風呂に入るとは、こういうことだとよく分かる。すがすがしさ満点。しかし、これは女性用露天風呂のみで、支配人(なぜかそう呼ばれているのだが、高級ホテルを想像されると非常に困る)曰く、「女性に優しい宿」なんだそうである。
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