大きなタヌキに出迎えられて、玄関の門をくぐる。近くに飯山観音があるせいか、お寺の雰囲気がする。水の流れる小さな中庭、それを取り囲むように離れの客室が配置されている。いい感じなのだが、床の間には大きなカラオケセット。この宿の利用のされ方を垣間見たような気がする。
　お料理には力を入れているだけあって、昼食の和風フレンチは色も形もふくめて、十二分に満足できるもの。また食べたくて、予約なしで飛び込んだところ、体よく断られてしまった。

　大浴場は岩風呂、露天は渓流沿い。ほどよく沸かされた重曹泉。お肌すべすべで、しっかりと成分は保たれている。湯量も多めで不足はないが、お湯が溢れ出すほどではない。
　川岸には桜並木。桜満開の季節には、舞い散る白い花びらと戯れて、ゆっくり露天につかるのもいいなぁ。
　　うらうらと照れる春日に春爛漫
と季重なり・・・。